小学校5年 道徳(友達への思いやり) 指導案 総合教育センター 用紙は B4 縦  1行 110字(半角) 1ページ 60行に設定してください。 -第--5--学--年--道--徳--指--導--案- 1 主題名  友達への思いやり (資料名「白いテープ」学研5年) 2 主題設定の理由 (1) 価値について    本主題の内容項目「友情・信頼・助け合い」は、視点2「主として他人との関わりに関すること」の (3)に位置づけ   られており、第5学年及び第6学年においては「互いに信頼し学び合って友情を深め、男女仲良く協力し助け合う。」   とある。人は自分の利害で友達を選びがちだが、それでは相互の理解や交流があまり深まらず、真の友情は育たない。   学校生活における友人関係は、相互に役立つことを期待しあったり競争したりしながらも、家族に対するものと似た心   情を互いに持ち合うことによって、より望ましい方向に培われて行くものと考える。また、不得手なものや困っている   ことのある友達に対して、その人の立場にたって考え協力できる真の友情は、共通の目的のもとに努力し合うという体   験を共有することによって、より強固なものになるものと考えられる。 (2) 児童について    クラスの編成替えや転入生などで動揺がみられ、親しい友達も少なかった一学期に比べると、最近の子ども達は、全   体的に仲むつまじい関係を徐々につくりあげてきているようにみえる。例えば、友達と共通の楽しみを持とうとしたり、   仕事や学習での遅れを手伝ったりする姿も見られるようになった。しかしそれはよくいっしょに遊んだり勉強したりし   ている相手に対するものであり、そこには私の友達だからやってあげるといった意識がはたらいている。同じクラスに   いても、親しくなかったり利害が一致しない相手に対しては、困っていてもそのまま見過ごしてしまうということも見   受けられ、クラス全員が助け合って何かに取り組もうという意識はあまり見られない。そこで、だれとでも仲良く協力   し心を開きあえる真の友情を育て、クラスの友達みんなと協力していこうとする気持ちを育てる必要があると考える。 (3) 資料について    かけっこの遅いあきらが、クラスメート達からじゃま者扱いされ悲しい思いをしているが、一人の女の子のふとした   発言をきっかけにして、クラス全員があきらの気持ちや願いを自分のものとして受け止め、あきらをもりたてながら、   運動会のクラス対抗リレーでの優勝をめざし一体となってがんばるという話である。最後の「あきらは、まっしぐらに   白いテープをめざして走っていきました。」という一文の中に、友情の持つ意義や大切さを凝縮させた構成になってお   り、学級の子どもたちに、互いに理解し、励まし合ってともに向上していくことの大切さを考えさせるのに適した資料   である。 (4) 指導の態度について    あきらに対するクラスメートの意識の変容と、変容した意識に支えられた一つ一つの行動の価値を、あきらの意識の   変容を確かめることによって裏付けながら確認し、真の友情のすばらしさを感得させたい。そのため、展開に当たって   は、クラスのみんなが一丸となって、あきらを励ましていく過程を大切に扱いたい。最後に、あきらが白いテープを目   指してまっしぐらに駆けていくことができたわけを、子ども達に考えさせ、「友情」をより具体的なものとして把握さ   せたい。そして、その友情は、学校生活だけにとどまるのではなく、地区子供会やサークル活動での友人関係にも当て   はめることのできるように広げていきたい。 3 ねらい   友達どうし互いに信頼し助け合って、友情を深めていこうとする気持ちを育てる。 4 展 開 +-----+------------------------------+-----+----------------------------+----------------------+ | 段階| 学 習 活 動・発 問 | 時間| 予想される児童の反応 |   指導上の留意点 | +-----+------------------------------+-----+----------------------------+----------------------+ | 気 | 1 資料「白いテープ」を読み、 | 10| ・ あきら君は、全力で走って | ・ 感想を発表させるこ | | づ |  感想を話し合う。 | |  もみんなに文句を言われるの |  とにより友情に対する | | く |   | |  はかわいそうだ。 |  児童の認識の状況を把 | | |  あきら君について、どんな | | ・ 練習してもいいタイムがで |  握し、話合いを焦点化 | | |   感想をもったか。 | |  ないでがっかりしている時、 |  していく。 | | |   かけっこが大嫌いなあきら | |  けんじ君達にコーチしてもら | | | |   君がまっしぐらに白いテープ | |  って、うれしかったと思う。 | | | |   を目ざして走るようになれた | | ・ あきら君は初めは落ち込ん | | | |   ことについて考えよう。 | |  でいたけど、最後はまっしぐ | | | | | |  らに白いテープを目ざして走 | | | | | |  ることができてえらい。 | | | 深 | 2 学級で足の遅いあきらのこと | 25| ・ ほとんど泣きたい気持ち。 | ・ 足の遅いあきらに対 | | め |  が話題になったときのあきらの | |  いっそのこと学校を休んでし |  する不満やじゃま者意 | | る | 気持ちについて話合う。 | |  まいたい。 |  識を持っているみんな | | |   学級で足の遅いあきらのこ | | ・ 自分でも足の遅いのを気に | の気持ちを感じて、つ | | |   とが話題になったとき、あき | |  しているのに、みんなからそ |  らい思いをしているあ | | |   ら君は、どんな気持ちだった | |  のことを言われると、すごく | きらを、浮きぼりにす | | |   か。 | |  傷つく。 |  る。 | | |   | | ・ あいつがいると勝てないな | | | |   | |  あと言うのを聞くと自分はじ | | | | | |  ゃま者なんだなあと思う。 | | | | 3 あきらに1等のテープを切ら | | ・ ぼくがアンカー、走れるだ | ・ みんなが自分のこと | | |  せようと決まったときのあきら | |  ろうか。 |  を考えはじめてくれて | | |  の気持ちについて考える 。 | | ・ 負けると文句を言われるだ | いることをうれしく思 | | |  よし子さんの提案で、アン | |  ろうな。 |  いながらも、アンカー | | |   カーに決まったときのあきら | | ・ みんなぼくのことを考えて |  がつとまるかと不安に | | |   は、どんな気持ちだったか。 | |  くれているんだな。 | なっているあきらの気 | | |    | | | 持ちをわからせたい。 | | | 4 練習してもいいタイムのでな | | ・ 僕は結局ダメなんだとがっ | ・ あきらを応援するみ | | | いあきらが、記録表を見て、は | |  くりしていたとき「みんなが |  んなの姿の中にあきら | | |  っとしたわけについて考える。 | |  なかま」という字が突然目に |  に対する友情の裏打ち | | | 練習してもいいタイムがで | |  飛び込んできたから。 | のあることを感じ取ら | | |   ないであきらめかけていたあ | | ・ みんなが、35メートルの |  せたい。 | | |   きらが、記録表をみて、はっ | | 目標を目ざしてがんばってい | | | |   としたのはなぜか。 | |  ることがわかったから。 | | | | | | ・ 僕に1等のテープを切らせ | | | | | |  ようと、こんなにみんながが | | | | | |  んばっているのか。僕もがん | | | | | |  ばろう。 | | | | | | ・ ぼくはいままで弱気になっ | | | | | |  ていた。 | | | | 5 まっしぐらに白いテープを目 | | ・ 学級のみんなが、交代であ | ・ かけっこが不得意で | | | ざして走るあきらについて考え | |  きら君をコーチしながら厳し | 沈みがちだったあきら | | |  る。 | | い練習を続けたから。 |  の立ち直った姿を友情 | | | 。 あきらが、まっしぐらに白 | | ・ リレーのとき、みんながが |  の大切さにオーバーレ | | |   いテープを目ざして走ること | |  んばって2位との差を広げて |  イして捉えさせたい。 | | |   ができたのはなぜか。 | | あきら君が走りやすいように| | | |    | | してあげたから。 | | | | | | ・ あきら君も、みんなの気持 | | | | | |  ちに応えようと、がんばって | | | |    | |  いるから | | | み | 6 友達とのつき合い方について | 7 | | ・ 日常の生活のあり方 | | つ | 自分を振り返る。 | | |  について考えさせ、友 | | め |  友達とのつきあいの中で、 | | |  情に支えられた人間関 | | る |   はげましたり、助け合ったり | | |  係を築いていこうとす | | |   したことはないか。 | | |  る気持ちを高めたい。| | 広 | 7 友情についての作文を読む。 | 3 | | | | め | | | | | | る | | |   | | +-----+-------------------------------+-----+----------------------------+----------------------+