印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):82   −−以下 指導案本文−−               第3学年道徳学習指導案                      日 時 平成8年6月20日(木)2校時                      学 級 3 年 1 組                          男10名 女12名 計22名                      授業者 千葉 郁子 1.主題名   礼儀正しいふるまい (2−1礼儀) 2.資料名   言葉のまほう (「3年生のどうとく」文溪) 3.主題設定の理由 (1)価値について     中学年の内容項目2−1は、「礼儀の大切さを知り、だれに対しても真心をもって接す    る。」とある。中学年になると、相手の気持ちを自分におきかえてとらえることができ始    め、相手の気持ちに応じた対応ができるようになる。そのことを十分考慮して、礼儀の大    切さを指導するというものである。礼儀作法は、一定の人間関係における行為の仕方・振    る舞い方である。一定の人間関係があってそれに相応する一定の行為の仕方があり、また、    一定の行為を通じて人間のあり方を確かめたり新しい人間関係を作ったりする上に必要で    欠くことのできないものである。わたしたちがよりよい人間関係を築き円滑な社会生活を    送るには、相手の立場を思いやる礼儀は、不可欠である。     そこで中学年では、礼儀が互いの気持ちをよくし、楽しく生活する上で大切であること、    そしてだれに対しても真心をもって互いに接しようとする態度を育てることが必要である    と考える。 (2)児童の実態について     学級の児童は、明るく元気いっぱいで自分の感情をストレートに表す。自分の感情のま    まふるまう傾向があるので、相手の何気ないふるまいに傷ついて、けんかとなり教師に訴    えてくることがある。自分が悪いことが分かっていても、相手の態度を問題とし、素直に    自分のふるまいを振り返ることはなかなか難しい。一般に相手からされたことには敏感で    あるが、自分のふるまいが相手にとってどうなのかは、あまり意識していない。     三年生になって行動範囲が広がり、遠くの友だちの家へ遊びに出かけることも多くなっ    た。それとともに地域の人、友だちの家の人など今まで接したことのない人たちと触れ合    う機会が生じてくると考えられる。     そこで、どんな相手に対しても、真心をもって接することが人間として大切であること、    そして真心をもって接することのよさをとらえさせていきたい。 (3)資料について     主人公のあきらは新発売のファミコンカセットを急いで買いに行き、店先で男の子とぶ    つかった。あきらは、驚きと痛みで相手をどなりつけ、けんかになりそうになった。翌日    スーパーへ行ったあきらは、またも店内で男の子にぶつかった。ところが相手が非常にて    いねいな態度で謝ってくれたため、あきらも相手の気持ちをよく理解でき、互いに気持ち    よく別れた。このことから、あきらは、前日出会った男の子を思い出し、自分のいたらな    い態度に気づくという内容である。     急いでいて人とぶつかりそうになったりすることは、日常よくある光景であり、あきら    の心情に十分児童は共感できる。またスーパーの店先でのできごとから礼儀の大切さに気    づくあきらの心情も三年生にとって分かりやすい。そこで二つのできごとを通してのあき    らの心情から、相手の気持ちを思いやったふるまいの大切さを考えさせるのに適切な資料    であると考える。     あきらの気持ちに十分共感させ、二つのできごとを対比させながら、ねらいに迫りたい。 4.本時の指導 (1)ねらい 礼儀の大切さを知り、だれに対しても真心を持って接しようとする態度を養う。 (2)展開 +−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |過 程| 学習活動(教師の働きかけ) 期待する児童の反応 指導上の留意点 | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |問|1.価値への方向づけを| | | | |題| 図る | | | |導|の| ○人にぶつかった経験|・よく前を見てなくてぶ|・人とぶつかった経験| | |意| はありませんか。 | つかった。 | を話させ、その時の| |入|識| |・急いでいてぶつかった| 自分や相手の態度に| | |化| |・廊下の曲がり角でぶつ| ふれ、価値への方向| |3| | | かった。 | づけとする。 | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | |2.資料を読んで話し合| |・語り聞かせをし、資| | | | う | | 料を提示する。 | | |問| | |・二つのできごとの違| |展|題| | | いをつかませる。 | |開|の| @あきらはどんな気持|・痛いじゃないか。 |・かっとして、相手を| |前|具| ちで、男の子をどな|・よく前を見ろよ。 | 責めているあきらの| |段|現| りつけたでしょう。|・あわてんぼ。 | 気持ちに共感させる| | |化| |・早く、あやまれよ。 | | | | | | | | | |/| Aあきらが、男の子に|・ぼくを心配してくれた|・相手の丁寧な態度か| | | | 「いいんだ。」と言|・すぐにあやまってくれ| ら相手の気持ちが理| | | | ったのは、どんな気| た。 | 解できたあきらの心| | | | 持ちからでしょう。|・相手の男の子の気持ち| 情をつかませる。 | | | | | がよくわかった。 | | | |価| | | | | |値| | | | | |の| Bはっとしたあきらは|・ぼくがどなったから、|・あきらがとった態度| | |追| どんなことに気づい| どなり返したんだ。 | は、相手に対して失| | |究| たのでしょう。 |・自分が悪かったんだ。| 礼であったことをつ| | | | |・失礼なことをした。 | かませる。 | | | | |・きちんと謝ればよかっ|・だれに対しても相手| | | | | た。 | の気持ちを思いやっ| | | | | | たふるまいが大切で| | | | | | あることをつかませ| | | | | | たい。 | | | | | | | | | | C今度だれかにぶつか|・ごめんね。 |・あきらと男の子にな| | | | った時、あきら君は|●ぼくのほうこそ、ごめ| って役割演技をさせ| | | | はどうするでしょう| んね。 | る。 | | | | か。あきら君とぶつ| |・演技したときの心情| | | | かった子になって話|・ごめんなさい。けがし| 観客の立場からの感| |27| | してみましょう。 | なかった。 | 想も言わせ、礼儀正| | | | |●大丈夫だよ。ぼくのほ| しくふるまうことの| | | | | うこそ、ごめんね。 | よさを深めたい。 | | | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | |3.自分の生活を振り返| | | |展|価| る | | | | |値| ○自分からあやまって|・けんかをしたときのこ|・道徳シート使用 | |開|の| よかったなと思った| と | | | |内| ことはありませんか|・悪口を言われたときの|・礼儀正しく接するこ| |後|面| また、あやまっても| こと | とができた自分、礼| | |的| らってうれしかった|・まちがって物があたっ| 儀正しく接してもら| |段|自| ことはありませんか| たときのこと・ | ってうれしかった自| | |覚| | | 分について振り返ら| |10| | | | せる。 | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |学|4.本時のまとめをする| | | | |習| ○書いたものを発表し| |・それぞれの発表の中| | |の| ましょう。 | | の体験や価値に対す| |終|整| | | る思いを全体で共感| | |理| | | し、認めてやりたい| |末|・| | | | | |ま| | | | | |と| | | | |5|め| | | | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ (3)板書計画 +−−−−−−+ あ +−−−−−−−+ +−−−+ | スーパー | く |ファミコンの店| | は | +−−−−−−+ る +−−−−−−−+言 | っ | 日 葉 | と |+−+ +−+ +−−+ の | し ||い| |あ| |き何| ま | た ||い| |っ| |た言| ほ +−−−+|ん| | | |んっ| +−+ う |だ| |ご| |じて| |よ| | | |め| |ゃん| |く| |ひ| |ん| |なだ| |見| |ろ| |ね| |い | |ろ| |っ| | | |かそ| |よ| |て| |だ| | っ| | | |く| |い| | ち| |こ| |れ| |じ| | が| |の| |て| |ょ| | と| |あ| |あ| |う| | び| |わ| |り| |ぶ| | こ| |て| |が| +−+ | ん| |ん| |と| | で| |ぼ| |う| +−−+ +−+ +−+ 5.(資料分析図)  主題名  礼儀正しいふるまい (価値 2−1 礼儀)   資料名  言葉のまほう    (出典 文溪)         +−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−− −−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | 新しいファミコンのソフトを買いに行| | あくる日、スーパーの店内で反対側か| | ファミコン屋で出会った男の子のこと| |場 | |った店先で、「ぼく」は、中から出てき| |ら来た男の子とぶつかる。相手が丁重に| |が頭に浮かび、「ぼく」は、はっとなる| | | |た男の子とぶつかる。相手をどなりつけ+−−−+謝罪するので「ぼく」は、自分の非も素+−−−+ | | | |たら、どなり返され、けんかになりそう| |直に認め、お互いにっこりする。 | | | |面 | |になる。 | | | | | | | | | | | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 登| |・痛いじゃないか。 | |・ぼくも前をよく見てなかったんだ。 | |・同じようなできごとなのにずいぶん違| | 場| |・よく前を見ろよ。 | |・ぼくのほうこそごめんね。 | | うなあ。 | |心人| |・あわてんぼだなあ。 +−−−+・そんなにあやまらなくてもいいよ。 +−−−+・ぼくが先にどなってしまった。だから| |の物| |・お前が悪いんだから、謝れ。 | |・十分君の気持ちはわかったよ。 | | あの男の子も怒るのは当たり前だ。 | |動の| | | |・いい人だなあ。・ | |・あのとき、すぐに謝ればよかった。 | |き | | | | | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | |@あきらくんは、どんな気持ちで男の子| |Aスーパーでぶつかった男の子にあきら| |Bはっとしたあきらくんは、どんなこと| |基 | | をどなりつけたでしょう。 | | くんはどんな気持ちで話しかけたので| | に気づいたのでしょう。 | |本 | | +−−−+ しょう。 +−−−+ | |発 | | | | | | | |問 | | | | | | | | | | | | | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | +−−+ +−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | 期| |・痛いじゃないか。 | |・ぼくを心配してくれた。 | |・ぼくがどなったから、どなり返された| |児待| |・よく前を見ろよ。 | |・すぐにあやまってくれた。 | | んだ。 | |童す| |・あわてんぼ。 +−−−+・相手の男の子の気持ちがよくわかった+−−−+・自分が悪かったんだ。 | |のる| |・早くあやまれよ。 | | | |・失礼なことをした。 | |反 | | | | | |・謝ればよかった。 | |応 | | | | | | | +−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |主価値| 礼 儀 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+