小学校6年 体育(めざせ10点満点−マット運動−)指導案 仁王小学校 用紙は A4 縦  1行 90字(半角) 1ページ 49行に設定してください。           第6学年 体育科学習指導案                                                                                         指導者 仁昌寺 真 一                                                 T.単元名   めざせ10点満点    器械運動(マット運動)                                                             U.単元について                                       1.教材について                                      ・ 子どもたちは、体格的にも少年前期の特徴を示し、筋力や持久力、敏しょう性が次第に発達し   運動の欲求も、単に運動をしたいということから、全力を出し切ることができたり素早く巧みに   できたりする運動を好むようになってきている。また、組織的・集団的な運動に興味を示し、集   団の中で能力に応じて役割を決めたりリーダーを選出し、みんなで協力して活動したりできるよ   うになってきている。日常生活場面での運動の量や質、体格や体力面の個人差が大きく運動に対   する興味・関心も様々である。                                 このような時期に、一人一人の子どもが個人の能力にあっためあてを持ち、その解決に向かっ   て動きを工夫したり、グループの中で互いに教えあったりしていこうとするこの単元は、子ども   の活動欲求を満たし意欲的な学習をするには有効だと考える。単元名「めざせ 10点満点」は   グループで互いに協力しながら、よりよい動きを工夫したり練習方法を工夫したりすることを通   して、動きをよりよいものにしそれぞれの課題を解決してほしいとの願いから命名したものであ   る。                                           ・ 器械運動は、ある障害やある困難に挑戦していき、それを克服していくことをねらいとした運   動である。そのため、自分の能力に適しためあてを持ち、根気強く互いに協力しあって運動して   いくことが大切である。                                  ・ マット運動は、マット上でいろいろな回り方をしたり、いくつかある技を連続したりして楽し   む運動である。本単元では、技の組み合わせ方を考えさせたり、技と技のつなぎや動きに変化を   つけさせたりしてよりよい動きを表現できるようにさせたい。さらに、一人一人の子どもの能力   に差があることから、その子どもなりのめあてを持たせ、その解決方法を具体的に指導したり場   の工夫をする中で自主的に学習を進めていけるようにしたい。                                                               2.子ども理解と単元を進めるにあたって                           (1)マット運動                                     +-----+---------------------------------------------------------------------------+ |   |  マット運動の好きな子は31人、きらいな子は14人である。好きな理由の主なものは| | @ | 次のとおりである。                               | | 情 |    ・自分のめあてに向かって練習できる。                   | |   |    ・グループで友だちと教えあって練習できる。                | |   |    ・技をつなげて連続技をつくることができる。                | | 意 |    ・いろいろな技に挑戦できる。                       | |   |  また、楽しさを阻害する要因としては、次のとおりである。            | |   |    ・何回やってもうまくできない。                      | | 面 |    ・目が回る。                               | |   |    ・友だちに笑われたり、きつく言われたりする。               | +-----+---------------------------------------------------------------------------+ | A |  今までの体育学習では、自分のめあてを持ち学習を進めていく形態は、経験してきてい| | 認 | る。例えば、「とび箱運動」では、今できる技を基にして、ちょっとがんばればできそう| |   | な技やもっと上手になりたい技に挑戦するようにしてめあてを決めてきた。また、「なわ| |  | とび運動」では、前時までの回数や技を基にして決めてきた。さらに、めあてを達成する| | 知 | ために教師の用意した場や用具に対して自分で選択したり工夫したりして練習していく姿| |   | も多く見られるようになってきている。子ども同士の関わりについては、教えあったり励| |   | まし合ったりという場面が多く見られるようになってきた。しかし、自分に合っためあて| | 面 | を見付け出したり練習方法を工夫することについては、教師の援助を必要とする子が多い| +-----+---------------------------------------------------------------------------+ | B |  子どもたちの今できるマット運動の技は、次のものである。            | | 運能|   ・前転    ・ひざを伸ばした大きな前転    ・後転    ・開脚前転  | | 動面|   ・開脚後転  ・伸膝後転    ・とびこみ前転    ・側転        | | 技 |   ・倒立前転  ・ロンダート                         | +-----+---------------------------------------------------------------------------+    以上3つの面から個人差をとらえたとき、個人差の大きいことが分かる。そこで、一人一人ど   の子どもにもめあてを達成する喜びを味わわせたいと考え、次のような手立てを組み指導にあた   っていきたい。                                                                                       ◎ ひとりひとりの子どもに自分に合っためあてを持たせ、全員に成功感を味わわせながら      マット運動の楽しさを十分に体験させることができるように、次の道筋で進めていく。       +-----------------------------------------------------------------------+      | @ 今できる技で連続技をつくり、組み合わせ方を工夫して楽しませる。     |      | ↓                                     |      | A ちょっとがんばればできそうな新しい技やもっと上手になりたい技、技と技のつ|      |  なぎ方に挑戦したり、その技を連続技の中に加えて楽しませる。        |      +-----------------------------------------------------------------------+     ◎ 連続技コーナーのほかに単技へのチャレンジコーナーを作り、どの子どもも自分のめあ      てに向かって精一杯取り組める場作りをするとともに、単技の練習に適した場所別グルー      プで練習させる。                                     ◎ マット運動におけるよりよい連続技とは、一つ一つの技が正確であること、技と技のつ      なぎがなめらかであること、技の構成が変化に富んでいることの3つの要素を含んでいる      一連の技であると考える。そこで、単技やつなぎの絵図を用意し、めざす姿の具体的イメ      ージを一人一人の子どもの中に意識づけるとともに、見返しの観点を提示し自分たちで学      習を進める力をつけさせたい。                                                                         V・目標                                           ・ 今できる技を組み合わせたり新しい技に挑戦し、それを連続技に加えて楽しむことができるよ   うにさせる。                                       ・ 技のつなぎ方や構成の仕方を工夫しながら、連続技づくりを楽しむことができるようにさせる  ・ 自分の能力に適しためあてを持ち、グループで協力しあいながら根気強く練習することができ   るようにさせる。                                     ・ 運動する場所の安全を確かめたり、用具の準備や後始末ができるようにさせる。                                                     W.指導計画(10時間)                                      +-------+------+-------+-------+------+-------+------+-------+------+-------+     |  1 |  2 |  3 |  4 |  5 |  6 | 本F時|  8 |  9 | 1 0|     +-------+------+-------+-------+------+-------+------+-------+------+-------+     |  学 | ねらい@                            |  発 |     |  習 |  今できる技で連続技をつくり、組み合わせ方を工夫して楽しむ。  |    |     |  の |                                 |    |     |  方 +------------------------------+-・・・・・・・・・・・・・・・+  表 |     |  法 | 単技の練習 (後転・開脚前転・・ ねらいA ちょっとがんばれば |    |     |  理 | とびこみ前転・側転)     ・できそうな新しい技やもっと上手 |    |     |  解 +-・・・・・・・・・・・・・・・+ になりたい技、技と技のつなぎの |  会 |     |    |  動きに工夫を加えたり、その技や動きを連続技の中に加えて楽しむ |    |     +-------+-----------------------------------------------------------+-------+                                               X.本時の指導                                        1.ねらい                                          ・ 今できる技を組み合わせたり、ちょっとがんばればできそうな技に挑戦したり、それを連続    技の中に加えて楽しむことができる。                           2.展開                                         +------------------+-----+---------------------------------------------+-----------+ | 学習内容と学習活動| 時間|   指  導  上  の  留  意  点   | 用具・資料| +------------------+-----+---------------------------------------------+-----------+ | 1.学習内容の確認| 8分| ・ 健康観察、服装点検、用具や運動場所の点検は、| めあてカー| |  ・学習内容やめあ|   |  事前にしておく。               | ド    | |  てについて話を聞|   | ・ 「自分のめあてに向かって精一杯練習しよう。」|      | |  く。      |   |  が本時のめあてであることをめあてカードによって|      | |          |   | 確認する。                   |      | | 2.準備運動   |   |                         |      | |  ・グループ毎に準|   | ・ 特に、手首や首、肩、膝の関節をしっかり動かす|      | |  備運動をする。 |   |  よう指示する。                |      | |          |   | ・ マット運動に必要な補助運動も取り入れたい。 |      | |  ・マットを出す。|   | ・ グループ毎に協力して素早く準備できるように事| マット  | |          |   |  前に役割分担しておいたり、床に印を付けておく。| ふみきり板| |  ・規定4種目の練|   |                         | 旗立て台 | |  習をする。   |   |                         | ゴム   | | 3.マット運動  | 30| ・ 自分のめあてを数人に発表させ、今日の学習への| とび箱  | | (1)学習課題の確認|  分|  意欲を高める。                | ゴム   | |  と個々のめあての|   |                         | 絵図   | |  確認をする。  |   | ・ はじめは、ねらい@を生活グループで行なう。そ|      | | (2)場所別グループ|   |  の際、一つ一つの単技のできばえ・技の構成の仕方|      | |  で練習する。  |   |  つなぎのなめらかさについて教え合って学習させた| 学習カード| |          |   |  い。                     |      | |          |   | ・ グループで教え合って学習ができるよう、見る人|      | |          |   |  待つ人・行う人の役割分担を確認する。     |      | |          |   | ・ 一つ一つの単技の見返しの観点は、絵図や学習カ|      | |          |   |  ードに提示しておく。             |      | |          |   | ・めあての移項は、自分 友だちの順序で行なう。 | VTR  | |          |   |   できばえ@ 単技のフィニッシュがふらつかない|      | |          |   |   できばえA わざとわざのつなぎがなめらかで、|      | |          |   |         とぎれない。          |      | |          |   |   できばえB 自分の連続技の中に静的なものと動|      | |          |   |         的なものがある。        |      | | (3)グループ毎に発|   | ・ 練習の成果を発表しあうことにより自分の技の伸|      | |  表会をする。  |   |  びを確認する。                |      | | 4.整理運動   | 7分| ・ 身体をほぐすように大きく、ゆっくり運動を行う|      | |          |   |  ようにさせる。                |      | | 5.学習のまとめ |   | ・ 今日の学習を振り返って技能面、態度面等につい|      | |          |   |  て何人かに発表させたい。           |      | |          |   | ・ 努力の様子が見られた子2〜3人に発表させ、動|      | |          |   |  きの高まりを賞揚するとともにグループでの学習の|      | |          |   |  仕方についてもいい姿を賞揚し次時への意欲を持た|      | |          |   |  せたい。                   |      | | 6.後始末    |   | ・ 安全に留意させながら素早く協力して行なわせる|      | +------------------+-----+---------------------------------------------+-----------+