小学校4年 体育(みんなはボールの魔術師) 指導案 仁王小学校 用紙は A4 縦  1行 90字(半角) 1ページ 49行に設定してください。            第4学年 体育科学習指導案                                                                                        指 導 者  陳ヶ岡 安 雄                                               T.単元名   「みんなはボールの魔術師」                                         基本の運動(用具を使っての運動)とゲーム(ボールゲーム)                                                U.単元について                                       1.教材について                                       ・ 子どもたちは4年生になり体格的にも体力的にも順調な伸びを示している。それに伴い運動    に対する興味や関心が高まってきている。また、自己の技能を示すことに興味を持ち、競争的    活動を好むようになってきている。一人一人の子どもを見ると技能面や運動に対する取り組み    などにおいて個人差が強く表われてきている。そして、自分と友だちを客観的に見ることがで    きるようになり集団の中でリーダーを中心にし、簡単な計画をたてたり、ル−ルを作ったりし    て進めていくゲ−ムに興味を示すようになってきている。                     このような時期に、ボ−ルを巧みに操作したり自分の技能レベルに応じてル−ルを作ったり    修正したりして自分たちの持っている力を生かし、集団としての協力のもとに勝敗を競いあっ    たりするこの単元の学習は、子どもの活動欲求を満たし集団としての社会的態度を養うために    有効だと考え、本単元を設定した。単元名「みんなはボールの魔術師」は、ボールを巧みに操    作し自分の持っている力で十分楽しめるようにさせたいとの願いから名づけた。         ・ 基本の運動は技能の獲得を直接ねらうのではなく自分の体を思い通り動かすことができるこ    と自体に楽しみを持った運動である。                              本単元では、今できるやり方でボ−ルを使った運動の持つ楽しさにふれさせながらさらに、    ちょっと頑張ればできそうなやり方への挑戦を意識させ、自分の目標を達成する楽しさにふれ    させる。そして、体の基本的な動きを身につけ体力を高めることをねらいとする。        ・ 用具を使っての運動は、なわ、ボ−ル、輪、棒などの用具を正確に操作したり、タイミング    よく操作したり、すばやく操作したりして体の基本的な動きを身につけ、いろいろな運動の基    礎となるよりよい動きができるようにすることがねらいである。                  本単元では、子どもたちが日常手軽に取り組むことができ、しかも、興味・関心の高い「ボ    −ル」を取り上げる。ボ−ルを使った運動にはドリブル、保持、投捕が考えられる。今回は、    子どもの興味から考えてこの3つの運動の全てを挑戦できることとする。また、一人の場合と    二人の場合の動きが考えられるが主として一人の場合を中心に扱う。              ・ ゲ−ムは勝敗をともなう集団での運動である。そして、子どもたちが今もっている力や技能    を精一杯発揮して、仲良くゲ−ムを楽しむことができるようにすることがねらいである。すな    わち、ゲ−ムを繰り返していくなかで技能を向上させたり、マナーを向上させたり運動の進歩    や相手に合わせたルールの工夫をしたりしていくことがねらいである。               本単元では、基になる試しのゲ−ムから楽しいゲ−ムにするための場を設定することにより    自分たちでつくったゲ−ムを楽しませながら技術の向上や社会的態度を高めることをねらいと    する。                                          ・ ボ−ルゲ−ムは、ボールを転がす、投げる、捕る、ける、止めるなどその程度を高め、楽し    いゲ−ムができるようにするとともにル−ルを守り、互いに仲良くゲ−ムを行ない勝敗を素直    に認めることができるようにすることがねらいである。本単元ではポートボ−ル的なボ−ルゲ    −ムを扱う。これは、相手陣地にパスやドリブルでボ−ルを運び、味方にシュ−トして得点を    競うゲ−ムである。ここではボ−ルゲ−ムの得意な子ども、不得意な子どもがいる現状をとら    えどの子どもにもシュートの喜びを味わわせたり、ゲ−ムの楽しさを味わわせたりするために    ル−ルやコ−トを工夫したいと考えている。そして、どの子どもも全力でゲ−ムに参加できそ    れがチームに貢献できているという満足感を味わわせたいと考えている。また、ルールについ    ては必要最小限のものにとどめ、自分たちでゲ−ムをつくっていくようにさせたい。                                                    2.子ども理解と単元を進めるにあたって                            (1)子ども理解                                     +---------+--------------------------------+-------------------------------------+  |     | 基本の運動(用具を使っての運動) |   ゲーム  (ボールゲーム)    |  +---------+--------------------------------+-------------------------------------+  |   @  | ・好き・・31人、・嫌い・・1人 | ・全員が好きだと答えている。     |  |    | ・楽しい理由           | ・楽しい理由             |  |  情  |   ・いろいろできる       |   ・勝った時(協力して)      |  |     |   ・ドリブル、投補       |   ・教えてもらう時         |  |  意  |   ・教えあう 協力できる    |   ・汗をかくくらい頑張った時    |  |     | ・楽しくない理由         | ・楽しくない理由           |  |  面  |   ・思うようにできない     |   ・自分勝手な時          |  |     |   ・文句を言われる       |   ・ルールを守らない時       |  |     |                  |   ・負けた時            |  +---------+--------------------------------+-------------------------------------+  |     |  今までの学習の中で自分のめあてを|  今までボールゲームとして次のようなも|  |     | もち学習を進めていくことは経験して| のを経験してきている。        |  |  A  | きている。例えば「なわとび」では、| ・・-・・-- ----・-- ---- - 戦国時代|  |     | 前とびの回数を前時までをもとにして| 休み時間もボ−ルで遊ぶことが多い。ゲー|  |  認  | 決めてきている。さらにめあてを達成| ムについては3年生の時に、「リレー」「|  |     | させるために教師の用意したものを使| ボールゲーム」を行ってきている。その |  |     | って練習していく姿も見えてきている| 中で、チ−ムのめあてを決めたりそれにも|  |  知  | また、子ども同士の関わりについては| とづいて作戦をたてたり修正したりするこ|  |     | 教え合ったり、励まし合ったりという| とを学習してきた。しかし、めあては単に|  |     | 場面が多く見られる。しかし、自分の| 頑張ることで、チ−ムの状況を十分に把握|  |  面  | 力に合っためあてを見つけだしたり練| しなかったり、作戦もめあてとかけはなれ|  |     | 習を工夫したりすることでは教師の援| たりしていることも多かった。     |  |     | 助を必要とする子どもも多い。   |                    |  +---------+--------------------------------+-------------------------------------+  |   B | 現在できるボール操作は次の通りであ| 技能の問題点は次の点である。     |  |  技運 | る。               |  ・ボールをうまく投げれない。    |  |  能動 |  ・ドリブル ・投捕 ・回旋   |  ・投げるとき手と足が同じになる。  |  |   面  |                  |  ・うまくボールをとれない。     |  +---------+--------------------------------+-------------------------------------+                                                 (2)単元を進めるにあたって                                                                             上記の3つの視点から子どもをとらえたとき個人差があることがわかる。そこで、単元を進めるに あたってどの子どもも今もっている自分の力で運動に十分親しむようにさせるため、基本の運動では 、まず今できるやり方で運動を楽しむことができるようにさせ、次にちょっと頑張ればできそうな基 準ややり方に挑戦させるようにしていきたい。さらに、見返しの観点を提示することにより自分たち でめあてを達成できる力をつけさせそれぞれの力を伸ばしていきたい。また、個人差に応ずるため場 所別グループを採用する。これは達成しようとする基準が違っても同じ場所で練習する子ども同士が 教え合ったり励まし合ったりでき、技能の向上にもつながっていくと考えたからである。さらに、そ れぞれの力にあった場所で学習を行うため意欲的に運動に取り組むことができると考えたからである 。ゲームにおいては個人差に応ずるためコートやルールの工夫と同時に作戦をチームごとに考えさせ る。そして、どの子どもも全力でゲームに参加し、チ−ムに貢献できた喜びを味わわせるようにした いと考えている。                                                                                    V.目 標                                          ・ 自分の力に合ったやり方や回数に工夫を加えながら力一杯挑戦して楽しむようにさせる。    ・ コートやルールを工夫しチームで作戦をたてて他のチームとゲームをして楽しむようにさせる  ・ グループで協力しあい決まりを守って仲良く運動することができるようにさせる。       ・ 活動する場所の安全を確かめたり、用具の準備や後始末ができるようにさせる。                                                     W.指導計画(10時間)                                                                                +---+---------------------------------------+---------------------------------------+ |  | 基本の運動(用具を使っての運動(3 時間) |  ゲーム(ボールゲ−ム)   (7時間)| +---+---------------------------------------+---------------------------------------+ | 1| ・学習の方法理解        (15) | ・学習の方法理解 ・チームつくり ( 30 ) | +---+---------------------------------------+---------------------------------------+ | 2| ねらい1          (15×8) | ねらい1         (30×8)  | +---+ +-----------------------+        | +-----------------------------------+ | | 3| | 今できるやり方で楽しむ|         | | ルールになれたり、自分たちのチームの| | +---+ +-----------------------+        | | 特徴を知り楽しくボールゲームをする | | | 4|    ・今できるやり方          | +-----------------------------------+ | +---+    ・今できる回数           |   ・パス  ・シュート         | | 5|                      |   ・ドリブル              | +---+ ねらい2                 |  ねらい2                | | 6| +-----------------------------------+ | +-----------------------------------+ | +---+ | ちょっと頑張ればできそうなやり方や  | | | チームで簡単な作戦をたててゲームを | | | 7| | 回数に挑戦して楽しむ         | | | 楽しむ               | | +---+ +-----------------------------------+ | +-----------------------------------+ | | 8|    ・むずかしいやり方へ挑戦      |    ・コート              | +---+    ・自分の記録への挑戦        |    ・ルール              | | 9|                      |                      | +---+---------------------------------------+---------------------------------------+ | 10|                      |  ゲーム大会          (45) | +---+---------------------------------------+---------------------------------------+                                               X.本時の指導                                        1.ねらい                                            ・ 今の自分の力でボールを使った運動に楽しみ、さらにやり方や回数に挑戦して楽しむこ      とができる。                                       ・ シュートの仕方を工夫して楽しいボールゲームができる。               2.展 開                                        +------------------+----+----------------------------------------------+-----------+ | 学習内容と学習活動| 時間|       指 導 上 の 留 意 点     | 用具・資料| +------------------+----+----------------------------------------------+-----------+ | 1.学習内容の確認|  2| ・健康観察・服装点検・用具や運動場所の確認は事前| めあて表 | |  ・学習内容やめあ|   |  にしておく。                 |      | |   てについて話を|   | ・今日の学習はボールを使った運動とボールゲームで|      | |   聞く     |   |  あることを確認する。             |      | |          |   |                         |      | | 2.準備運動   |  3| ・ボール操作になれさせるためにチームごとにボール|      | |          |   |  使った運動を取り入れさせる。         |      | | 3.基本の運動(用| 10|                         |      | |  具を使っての運動|   |                         |      | |  (1)自分のめあ|   | ・自分のボールを使った運動のめあてをカードによっ| めあてカー| |  てを確認する。 |   |  て確認させ、今日の学習への意欲を高める。   | ド    | |          |   |                         |      | |  (2)場所別グル|   | ・一人一人のめざしたいものが違うので、それに合っ| ボール  | |  ープで練習する。|   |  た場所で練習できるようにいくつかの場所を設定し| 絵図   | |          |   |  活動させる。                 |      | |          |   | ・見返しの観点は資料として掲示しておく。それに基|      | |          |   |  づいて一つ一つの動きが正しくできるようにさせる|      | |          |   |                         |      | |          |   | ・めあて1からめあて2への移項は、次の基準で評価|      | |          |   |  させる。                   |      | |          |   |   できばえ@  やっとできる         |      | |          |   |   できばえA  つづけて何回もできる     |      | |          |   | ・めあて1からめあて2への移項ができない場合はめ|      | |          |   |  あてが高すぎること、技術のつまずきが考えられる|      | |          |   |  のでつまずきへの指導やめあて変更の助言をする。|      | |  (3)発表をする|   | ・何人かの子どもに発表させることによって、お互い|      | |          |   |  めあてにむかって頑張ってきたことを確認しあう。|      | |          |   | ・28児に発表させ、少しの伸びも認めてやり、以後の|      | |          |   |  学習が意欲的に行われるようにさせたい。    |      | |          |   |                         |      | | 4.ゲーム(ボール| 25|                         |      | |  ゲーム)    |   |                         |      | |  (1)めあて、ル|   | ・本時のめあては「シュートのしかたを工夫して楽し| ボール  | |    ール、方法の|   |  いゲームにしよう」であることをカードで確認させ| 学習カード| |    確認をする。|   |  る。さらにチームや個人のめあてを確認させること|      | |          |   |  により学習への意欲を高めたい。        |      | |          |   | ・ルールについてはルール表をもとに短時間で行なわ| ルール表 | |          |   |  せる。                    | ストップ | |          |   | ・準備はチ−ムごとに協力してすばやく行わせるため| ウォッチ | |          |   |  に事前に役割分担をしておく。         | 対戦表  | |          |   |                         | 得点板  | |  (2)はじめのゲ|   | ・シュ−トのしかたに関わってそれぞれのチ−ムで |      | |    ームをする。|   |  見返しの観点を設定しておきそれに基づき、はじめ|      | |          |   |  のゲームをさせる。              |      | |          |   | ・よい動きを広めたり、意欲をもって取り組ませたり|      | |          |   |  するために、よい動きをしている子どもの具体的な|      | |          |   |  姿を誉める。                 |      | |          |   |    ・近くにいってシュートする。       |      | |          |   |    ・パスをもらいやすいところに動く。    |      | |          |   | ・審判は子どもたちに可能な限り行わせたいと考える|      | |          |   |  が子どもだけの判断が無理な場合は教師が行いゲー|      | |          |   |  ムが円滑に行われるようにする。        |      | |          |   | ・C児の動きに注目しその子どもの役割がどのように|      | |          |   |  なっていて実際の動きはどうなっているかを見て |      | |          |   |  作戦タイムの時に助言してやりたい。      |      | |          |   | ・学習の仕方についても見返しの観点を設定させてお|      | |          |   |  き、よりよい学習は技能の向上だけではなく態度面|      | |          |   |  も大きな要素をもっていることをわからせたい。 |      | |          |   |                         |      | |  (3)作戦をねり|   | ・はじめのゲームをもとに自分たちのチームを振り返| 学習カード| |    直す。   |   |  り作戦をねり直す。その際、話し合いだけに終らな| 作戦板  | |          |   |  いようにさせ、それぞれのチームで練習を行わせる|      | |          |   |                         |      | |          |   | ・教師は各チームを見て回り、作戦や練習がよく行わ|      | |          |   |  れているか判断し励ましや助言を与える。    |      | |          |   |                         |      | |  (4)まとめの |   | ・自分たちのたてた作戦がどのように展開していくの|      | |   ゲームをする。|   |  かをよく見るように助言する。         |      | |          |   | ・はじめのゲームで成績が思わしくないチームのゲー|      | |          |   |  ムの様子を注目し、学習のまとめで評価する。  |      | |          |   |                         |      | | 5.整理運動   |  5| ・体をほぐすように大きく、ゆっくりと運動を行う |      | |          |   |  ようにさせる。                |      | |          |   |                         |      | | 6.学習のまとめ |   | ・ボール運動について、めあてが達成されたかを何人|      | |          |   |  かの子どもに発表させる。さらに、態度面について|      | |          |   |  も発表させる。                |      | |          |   | ・ボールゲームについては、チームごとのシュートの|      | |          |   |  工夫はどうだったか反省させる。        |      | |          |   | ・教師からは、技能の伸びとともに態度面についても|      | |          |   |  評価し体育の学習の仕方をわからせる。     |      | |          |   | ・ルールについてもふれ、修正したり、付け加えたり|      | |          |   |  させる。                   |      | |          |   |                         |      | | 7.後始末    |   | ・協力してすばやく後始末をさせる。       |      | |          |   | ・汗の始末をしっかりするように指示をする。   |      |