印刷用紙   :B4 縦 1ページの行数:68 1行の文字数 :92 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 国語科学習指導案 | | | |1 指導期日 平成4年10月8日(木)〜19日(月) | |2 指導学級 花巻市立桜台小学校5年 | |3 教 科 書 光村図書出版5下 | |4 単 元 名 作品のおもしろさを | |5 教 材 名 「わらぐつの中の神様」 | |6 教材について | | 第5学年の理解領域における目標は,「国語による理解力を育てる」ために, | | ・ 文章の主題や要旨を考えながら,内容を読み取ること | | ・ 文章の叙述に即して細かい点にまで注意しながら,内容を読み取ること | | ・ 人物の気持ちや,場面の情景の叙述や描写を味わいながら読むこと | | 等が設定され,物語文の「主題」を読み取る学習が中心となっている。本教材「わらぐつの| | 中の神様」は上巻における「子猫をだいて」「さよならの学校」「麦畑」,下巻における「大| | 造じいさんとガン」の学習内容を受け,主題という一つの読み取りの軸を意識しつつ学習を進| | めるとともに,発達段階に応じた細部の読み取りを期待するものである。 | | 教材「わらぐつの中の神様」は主人公「マサエ」が,三世代前の雪国において,日々の生活| | に追われながらも,美しい雪げたに心誘われて,自分の労働でそれを手に入れようとする娘(| | おみつさん)と,ごまかしのないその娘の生き方に心引かれる若者の姿に触れ,変容する姿を| | 描いた作品である。そこには,雪国の中で生き生きと生活する人間の命の美しさと,素直に伸| | び伸びと生きる人間の姿を読み取ることができる。 | | 本教材は,作者(杉みき子)の意図によって,昔話を中心とする3つの場面から構成され,| | 読み手を「マサエ」に同化させる工夫が施されている。また,「マサエ」の視点で共通体験さ| | せるために,会話や情景描写による豊かな心情描写をしっかりたどり,受け止めさせる必要が| | ある。作品全文を貫く構成と叙述の工夫を理解させながら,そこにある作品の主題を読み取る| | うえで格好の教材であると考える。 | | 児童と同齢の主人公「マサエ」の眼を借りて.「おみつさん」の生きる姿をとらえることに| | よって,作品そのもののもつモチーフへの興味・関心を大切にしながら,作品全文に脈々と流| | れる主題を把握させる学習を行ううえで,この作品は適切な教材である。と同時に,その力を| | 育てることは,児童自らが読書に親しむ基礎的能力を育てることともなろう。 | | | |7 単元の指導目標 | | 作品に描かれている物事と人物の関係に気を付けて,人物の考え方や心の動き,人柄を読み| | 味わうことができる。 | | 作品の構成や作者の工夫を理解し,作品世界と人物像とを関係づけ作品主題をとらえること| | ができる。 | | | |8 単元の指導計画 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第1時|導入指導 範読 語句指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第2時|第1段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 擬声語の指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第3時|第2段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 擬人法の指導 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第4時|第2段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 連体詞の指導 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第5時|第2段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 擬態語の指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第6時|第2段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 比喩法の指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第7時|第3段落 設定・あらすじの指導 中心人物の人物像指導 逆接接続詞の指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |第8時|主題把握指導 発展指導 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | |9 本時の目標 | | (1) 登場する6人の人物について,それぞれの言動から4つの立場に分類することができる。 | | (2) 本時学習段落の粗筋をとらえることができる。 | | (3) 「おみつさん」の心情の表出箇所を指摘するとともに視写をし,共通のものをまとめ類別す| | ることができる。 | | (4) 言語事項にかかわる用法を理解することができる。 | | | |10 展開案 | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ || | ||段階| 指 導 内 容 | 学 習 内 容 | 備 考 | || | ||−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−| || | || |1 前時学習内容想起|1 前の時間の学習内容を思い出す。| | || | || | 第1段落におけ| マサエの会話部分の文末表現に|「−−どうするう。」| || | || 導 | るマサエの人柄の| 着目し,人柄をどのようにとらえ|「−−だれもはいてい| || | || | 表出箇所を想起さ| たかを思い出す。 | る人いないよ−−。」| || | || | せる。 | |「そんなの迷信でしょ。| || | || | | | おばあちゃん。」 | || | || |2 本時学習課題提示|2 本時の学習課題を確認する。 | | || | || 入 | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | || | || | | おみつさの心のようすを読み取り,おみつさ| | | || | || | |んの人がらをまとめよう。 | | | || | || | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | || | ||−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−| || | || |3 本時学習段落音読|3 本時学習段落の音読をする。 | | || | || | 言語事項の用法| 「擬人法」「なだめる」の用法| シート に記入| || | || | 指導 | を理解する。 | | || | || | サイドラインす| 設定・粗筋にかかわる箇所にサ| 時間・場所・人物| || | || | る箇所指導 | イドラインを引く。 | 事柄 | || | || |4 設定の確認 |4 全ての登場人物を指摘する。 | シート に記入 | || | || | | 「おみつさん」−−−−−−−−+− 独立の立場とする| || | || | | 「おかみさん」−−−−−−−−+− 独立の立場とする| || | || | | 「お父さん」−−−+ | | || | || | | +−−−−−+− 共通の立場とする| || | || | | 「お母さん」−−−+ | | || | || | | 「弟」−−−−−−+ | | || | || | | +−−−−−+− 共通の立場とする| || | || | | 「妹」−−−−−−+ | | || | || |5 粗筋の確認 |5 本時学習段落の粗筋をとらえる | シート に記入 | || | || | | いつ−−−冬の近いある日 | | || | || | | どこ−−−この近くの村 | | || | || | | だれ−−−おみつさん | | || | || | | どうした−美しい雪げたを欲し| | || | || | | いとおもうが,自分た| | || | || | | ちも欲しがる弟や妹の| | || | || | | なだめ役となる。 | | || | || |6 「おみつさん」の| | | || | || | 心情の読み取り | | | || | || | 心情表出箇所の| 「おみつさん」の心の様子が表| 直接的表現 | || | || | 指摘 | れている箇所にサイドラインを引| 行動による表現 | || | || | | く。 | 会話による表現 | || | || | | 自分のサイドラインを引いた箇| | || | || | | 所を,理由も含めて発表する。 | | || | || | | 他の児童の発表を聞き,自分の| | || | || | | 意見を述べる。 | | || | || | 板書(範書) | 板書を視写する。 | シート に記入 | || | || | | 気立てがやさしくて,いつも| | || | || | | くるくる働いていた。 | | || | || | | 「でもきっと高いんだろうな」| | || | || | | うら返しになっているねだん| | || | || | | の札を,あかぎれの指でそっと| | || | || | | めくってみる。 | | || | || | | 「負けてくれと言ったってと| | || | || | | てもだめだろうしね−−。」 | | || | || | | 真っ赤になって,口の中で何| | || | || | | かごもごも言いながら,逃げる| | || | || | | ように店の前をはなれました。| | || | || | | 思い切って,お父さんとお母| | || | || | | さんに,雪げたのことをたのん| | || | || | | でみました。 | | || | || | | 子どもたちのなだめ役にまわ| | || | || | | らなければなりません。 | | || | || |7 心情の類別 |7 視写したものの中で,共通の心| シート に記入 | || | || | | 情で支えられているものを線で結| | || | || | | ぶ。 | | || | || | | 線で結ばれたものを共通の言葉| | || | || | | でまとめる。(抽象化) | | || | || |8 人物像のまとめ |8 まとめられた複数の事柄を一文| シート に記入 | || | || | | にまとめる。 | | || | || | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | || | || | | (おみつさんは)明るい働き者で,げたに心| | | || | || | |を引かれる娘心と,家のことを思う物分かりの| | | || | || | |よさを合わせ持っている。 | | | || | || | +−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | || | || |9 本時学習段落音読|9 本時学習段落を,心情の読み取 | 3と同一児の指名| || | || | | りを踏まえて音読する。 | をし,評価を与える| || | ||−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−| || | || |10 学習シート補充 |10 学習シートの記入不十分なところ| | || | || | | を整理する。 | | || | || |11 次時学習内容確認|11 次時学習内容を確かめる。 | シートを回収する| || | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+