印刷用紙   :B4 縦 1ページの行数:43 1行の文字数 :86  3 単元『ちがった見方で』教材「粉と生活」の学習指導案と学習シ−ト   1) 単元『ちがった見方で』教材「粉と生活」の学習指導案     説明的文章の要旨をとらえる力を育てるために,学習シ−トを活用した指導試案    をもとに,単元『ちがった見方で』教材「粉と生活」の学習指導案を〔資料−1〕    のように作成した。 〔資料−1〕学習指導案 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |          第5学年 国語科学習指導案               | |                                      | |1.指導期日・・・・  平成4年9月16日                    | |2.指導学級・・・・  北上市立南小学校5年3組(男子19名,女子14名,計33名) | |3.教科書・・・・・・  光村図書 5上                     | |4.単元名・・・・・・ 『ちがった見方で』〔説明的文章〕             | |5.教材名・・・・・・ 「粉と生活」(三輪 茂雄)                | |6.単元について                              | |  第5学年の理解における重点目標は,「話し手の意図をつかみながら聞いたり,| | 主題や要旨を理解しながら文章を読んだり,話を聞いたりすることが出来るように| | するとともに,読書を通して考えを深めるようにする。」である。それを受け本単| | 元では,要旨を理解しながら読む力を育てていくために,意味段落を要約したり,| | 文章構成に着目しながら叙述の細部まで読み取らせていきたい。        | |  教材「粉と生活」では,粉を作ることと生活とのつながりが取り上げられ,さま| | ざまな形に変形し活用していく技術の必要性が述べられている。まず「身の回りに| | は粉の過程を通ってできているものが多いこと」が紹介されている。そして,「粉| | にすることの意義」「粉を作る技術の変遷」について順に論が展開されるなかで,| | 粉にすることと人々の生活との間に深い結びつきがあることが説明されている。そ| | して,それを受け,最後に「今後すぐれたものを作り出していくためには,ますま| | す粉を作る新しい技術が必要になるだろう。」とまとめている。生活を向上させて| | いくために物の形を変形し活用していくための見方の必要性が,粉にすることと生| | 活との結びつきを通して主張されている。児童にとっては,生活のなかにあるもの| | を見直すきっかけともなり,教材を読み取るだけではなく,ものの見方についても| | 考えさせることができる内容である。さらに接続語により段落構成がわかりやすく| | なっていることも理解を助けているものと考える。              | |  児童は,5年生になってから『文章の構成を考えて』という単元で「地図が見せ| | る世界」「大陸は動く」の2教材により文章構成や叙述の仕方の工夫に気をつけ,| | 要旨をとらえる学習をしてきた。しかし,形式段落の内容を読み取り,要点を見つ| | けることはできても,文章全体の構成を把握して要旨をとらえることについては十| | 分とはいえない。                             | |  そこで,この教材では,段落毎に読み取った要点をもとにして,段落相互の関係| | を整理し,構成図を取り入れた学習シ−トを活用することにより,文章全体を見通| | す視点を持たせ,要旨をとらえる力を養っていきたい。            | |                                      | |3.単元目標                                | | 「粉と生活」について書かれている内容を,段落の要点や段落と段落の関係に注 | | 意して読み,文章全体を通して,筆者が述べようとしている要旨をとらえること | | ができる。                                | |4.指導計画                                | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |時 間|   指導内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第1時|1 題についての話し合い                  | | | | | |2 全文通読                        | | | | | | ・範読を聞かせる。                    | | | | | | ・一人読みをさせる。                   | | | | | |3 要旨予想                        | | | | | |4 学習課題の設定(技能課題,内容課題)          | | | | | |5 形式段落構成の確認                   | | | | ↓ | ・形式段落1.〜D.を確認させる。              | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第2時|6 形式段落の要点理解                   | | | | | |7 意味段落構成について話し合い              | | | | | |8 内容読み取り                      | | | | | | ・意味段落の内容把握「生活の中にある粉からできているもの」| | | | | |  一の内容を読み取り,要点を理解させる。         | | | | ↓ | ・小見出しを付けさせる。                 | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第3時|9 内容読み取り                      | | | | | | ・意味段落の内容把握「粉にすることの意義」        | | | | | |  二の内容を読み取り,要点を理解させる。         | | | | ↓ | ・小見出しを付けさせる。                 | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第4時|10 内容読み取り                      | | | | | | ・意味段落の内容把握「粉と人間の歴史」          | | | | | |  三の内容を読み取り,要点を理解させる。         | | | | ↓ | ・小見出しを付けさせる。                 | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第5時|11 内容読み取り                      | | | | | | ・意味段落毎の内容把握「粉を作る新しい技術の必要性」   | | | | | |  四の内容を読み取り,要点を理解させる。         | | | | ↓ | ・小見出しを付けさせる。                 | | | |   |                              | | | |第6時|12 要点をもとにした段落相互の関係把握           | | | | | | ・段落構成の確認をし,小見出しの検討をさせる。      | | | | | | ・意味段落の役割を理解させる。              | | | | | | ・筆者の表現の工夫を理解させる。             | | | | ↓ | ・段落と段落の関係を把握させる。             | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第7時|13 要旨文の作成                      | | | | | | ・筆者の考えをそれぞれの意味段落から抽出させる。     | | | | | | ・段落内の重要語句の確認をさせる。            | | | +−+−+−−−−−−↓−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |第8時| ・要旨文を作成させる。                  | | | | | | ・要旨文の推敲をさせる。                 | | | | | |14 感想についての話し合い                 | | | | ↓ | ・感想を記述させる。(第1時の感想との比較をさせる)   | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |                                      | |5.本時の指導(単元の指導計画第6時)                   | | 1) 本時の目標                              | |   段落相互の関係を学習シ−トA1をもとに話し合い,教材「粉と生活」の文 | |  章全体の構造を把握させる。                       | |                                      | |   本時の目標達成のために次の指導をおこなう。              | |  1. 形式段落の要点や意味段落の要点の中から,重要語句・重要文を抽出させ,| |   小見出しを検討させる。                        | |                                      | |  2. 読み取った内容をもとに意味段落の役割を考えさせる。         | |                                      | |  3. 文章表現における筆者の工夫を理解させる。              | |                                      | | 2) 指導の展開                              | |+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+| ||段階|時間|指導内容・・・・・・・・・・|学習活動・・・・・・・・・・・・・・・・|留意点・・・・・・|| |+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+| ||導|5|1 本時の学習内容の |1 本時の学習内容を理解す|      || ||入|分| の確認       | る。          |      || |+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+| ||展| |2 本時の学習課題把握|2 本時の課題をつかむ。 |・学習シ−ト|| || | |           |             |A1を完成さ|| || |35+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+せることを確|| ||開| | 段落と段落の関係について考えよう。       |認する。  || || |分+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+      || ||展| |3 意味段落の小見出しの|3 意味段落ごとに付けら|・小見出しを|| || | | 検討         | れた小見出しを発表し,|紙に書かせて|| || |35|            | 話し合う。      |発表させる。|| || | |            |            |(画用紙,ペ|| || | |4 意味段落の役割理解 |4 意味段落の要点や小見| ンの用意)|| || | |            | 出しを比較しながら,そ|      || || | |            | れぞれの段落がどのよう|      || || | |            | な役割をはたしているか|      || || | |            | 考える。       |      || || | |            |            |      || || | |5 筆者の工夫についての|5 筆者が文章表現をする|・読み取りに|| ||開|分| 理解         | うえでどんな工夫をして|用いた学習シ|| || | |            | いたか話し合う。   |−トBを参考|| || | |            |            |にして話し合|| || | |6 段落と段落の関係把握|6 段落がどのように関係|う。    || || | |            | しあっているか考える。|      || |+−+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+| ||終|5|7 本時のまとめ    |7 学習のまとめをする。|・学習の流れ|| ||末|分|8 次時の予告     |8 要旨文作成を確認する|を想起させる|| |+−+−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+