印刷用紙:B5版 1ページの行数:40 1行の文字数:80 第3学年国語科(書写)学習指導案 日時 平成6年9月7日(水)1校時 対象 男子10名女子 5名 計15名 指導者 教諭 百戸 直子 1 単元名 はね「小」              2 単元設定の理由 1)教材観 第3学年における書写に関する指導事項は,「(ア)姿勢や用具の持ち方に注意し   て,筆順に従って文字を正しく書くこと。(2)文字の組み立て方に注意して,文字   の形を整えて書くこと。(ウ)毛筆を使用して,点画の始筆,送筆(折れ,曲がりな   ど),終筆(とめ,はね及びはらい)などの筆使いに注意しながら,文字を丁寧に書   くこと。(エ)毛筆を使用して,点画の長短,方向などに注意しながら,文字を丁寧   に書くこと。」である。 児童はこれまで,硬筆において点画の終筆である「とめ,はね,はらい」の書き方   について学んできた。また3年生では,毛筆書写の正しい姿勢や執筆法を学とともに   毛筆を用いて,「一二」ではとめ,「人」でははらいの終筆の基本点画の書き方を学   習してきた。 本単元では,毛筆を用いて,終筆の基本点画のひとつである「はね」の書き方を理   解し,正しい筆使いで書くことができるようにするとともに,硬筆においても,「は   ね」を丁寧に,特に方向に注意して整えて書くことができるようにするがねらいであ   る。そして,さらに次の単元「月」では送筆の筆使いのひとつである「折れ」に発展   し,一つ一つの基本点画を丁寧に身につけさせていく。 2)児童の実態 子どもたちは,3年生になって毛筆書写の学習をとても意欲的に楽しんで学習して   いる。また,毛筆によって一つ一つの点画に気をつけて書けるようになった。    しかし,硬筆書写学習では,終筆の基本点画「とめん,はね,はらい」を意識して   書くことができるものの,「はね」が大きすぎたり方向に気を配らなかったりするた   めに,文字が整わないことがある。また,日常の書く活動においては,特に終筆が乱   雑になりがちで,はねるべき箇所を「とめ」や「まがり」のように書いてしまう子が   いるのが実態である。 3)指導観 児童の実態から,本単元では「はね」の大きさやそのはねる方向に注意して書ける   ようにすることを重点において指導したい。そのためには,(1)一度泊まって押し   出すようにはねること(2)左上に,次の画に続く気持ちではねること,を理解させ   たい。さらに,文字の中心に気をつけて書くことにより,文字のバランスを整えるこ   とができるようにしたいと考える。    また,毛筆で点画に気をつけて意欲的に練習することによって,日常の書く活動に   おいても,丁寧に書くことを意識づけていきたい。 3 目標 ◎毛筆で,「はね」を正しい筆使いで,方向に注意して書くことができる。 ○文字の中心や全体の形にも注意して書くことができる。 ○横書きで,文字の中心に気をつけて書くことができる。 4 指導計画(3時間) 1)「はね」の筆使い,方向について理解し,丁寧に書くことができる。・・第1時 (毛筆)(本時)  2)「はね」の方向,中心,字形の整え方に注意して書くことができる。・・第2時 (毛筆,硬筆) 3)文字の中心になる画に注意して,字形を整えて書くことができる。・・・第3時 (硬筆) 5 本時の指導 1)目標 ・「はね」の筆使いを知り,はねる方向に気をつけて「小」を書くことができる。 ・自ら課題意識を持ち,意欲的に学習することができる。 2)展開 +−−−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |段 階| | | | | +−+−+−+       | | | |ね|区|時| 指 導 事 項 | 学 習 活 動 | 指導上の留意点 | |ら| | | | | | |い|分|間| | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |学| |1 教材「小」の提示 |1 毛筆で「小」を|・ 学習準備ができて| | | | |・ 今日は「小」を書く│ 書くことがわかる| いるか確認する。 | | |習| | きます。      │       |(毛筆の道具,筆洗バ| |意| | | |  | ケツ,雑巾,新聞紙| | |内| | | | 半紙,練習用紙) | | | | |2 「小」の試書   |2 試書する。  |・ 筆順を唱えながら| |識|容| |・ 筆順を確かめます。|  空書で筆順を確| 運筆のリズムをつか| | |・|10| 右手で大きく書きまし| かめる。   | ませる。 | | |課| | ょう。       | |          | |化| | |・ 姿勢,筆の持ち方に|・ 手本を見ないで|          | | |題|分| 気をつけて試書をしま| 試書する。 |        | | | | | しょう。 | |          | | |確| |3 本時の目標の確認 |3 本時の学習のめ|       | | | | |・ 自分の試書と比べる│ あてをもつ。 |・ 観点を基本点画に| | |認| | と,お手本は特にどの|・ 試書と手本を比| しぼって比較させる| | | | | 部分が上手でしょうか| べる。 | ことにより,全体の| | | | | │ 「はね」「とめ」│ めあてを導きやすく| | | | | │ 「はらい」 │ したい。 | | | | | │ 「始筆」など │ | | | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−−+│    | | | | | |「はね」の書き方に気をつけて書こう|│   | | | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−−+│   | +−+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | | |4 学習の焦点化 |4 「はね」をどの|・ はねの失敗例を話| | | | |・ 自分の試書はどのよ| ように書くとよい| し合いながら,正し| | | | | ようなはねを書いてい| かがわかる。 | い書き方に気づかせ| | | | | ますか。 | 「長すぎる」 | たい。      | |具|練| |:‥‥‥‥‥‥‥‥‥:| 「先がとがってい|・ 教師がきちんとま| | | | |:ア一度止まって押し:| ない」 | とめをし,一人一人| | | | |: 出すようにはねる:| 「まがりになって| が練習の基準を把握| |体|習| |:イ左上に次の画に続:|  しまった」など| できるようにする。| │ | | |: く気持ちではねる:| |      │ | |・|20|:‥‥‥‥‥‥‥‥‥:| |        | |化| | |5 練習(1)  |5 筆使い,方向に|・ 練習用紙を使用し| | |批|分|  「はね」の書き方に| 気をつけて練習す| て,各々のペースで| | | | | 気をつけて練習をしま| る。 | 練習させる。 | | | | | しょう。      |   |   | | |正| |           |・ 籠字法,骨書法|   | | | | | | の練習用紙をそれ| | | | | | │ ぞれ選択して練習|          | | | | |           | する。     |          | | | | |6 批正 |6 「はね」の書き| | | | | |  練習したはねと手本| 方について自己批| | | | | | を比べてみましょう。| 正する。 | | | | | |           | | | | | | |      | | | | | | |7 練習(2)  |7 批正に基づき各|・ 机間巡視をしなが| | | | |・ 自分のめあてを持っ| 自練習する。 | ら,つまずきのある| | | | | て練習しましょう。 | 「方向」「太さ」| 児童に助言,指導を| | | | |  | 「長さ」など  | する。 | +−+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | | |8 「小」の清書 |8 「はね」の書き|・ 本時の学習の確認| | | | |・ 今日の勉強を思い出| 方に気をつけて清│ をしてから清書させ| |総|清| | しながら,清書しまし│ 書する。    | る。 | | | | | ょう。     |・ 手本を見て丁寧| | | | | |9 評価 |9 試書と清書を比|・ 本時の学習での変│ |合|書|15|・ 試書と清書を比べて| 較しめあてについ│ 化を見つけ,学習に│ | | | | 「はね」はどう変わり│ 評価する。 | よって上達した喜び| |・|・|分| ましたか。     |・ 友達の作品の鑑│ を味わわせたい。 | |一|評| |           | 賞     |          | | | | |           |・ 自己評価   |          | | | | |10 応用・発展 |10 一人一人が新た│        | |般|価| |・ さらに,形を整えて| な課題をみつける|・ 一人一人に課題意│ │ | | | 書くことができるよう|         | 識を持たせて終わる| | | | | になるためにには,ど| | | |化| | | こを練習していきたい│  | | | | | | ですか。 |         |          | | | | |    | | | +−+−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ 3)評価 ・一度止まって押し出すように「はね」を書くことができたか。           ・次の画に続く気持ちで「はね」を書くことができたか。 ・自ら課題意識を持ち,意欲的に学習することができたか。 4)準備するもの 掲示用拡大手本,掲示用比較文字,水書板,大筆,個人用手本,練習用紙,半紙, 毛筆用具一式 5)板書計画    +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |           +−−−+ +−+| | +−−+−−+                | 比 |+−+|め|| | |試書|清書|                | 較 ││は│|あ|| | |  |  | +−−−−−+ +−−−−−+ | 文 |│ね│|て|| | │  │  │  │      │ │      │  │ 字 │+−++−+| | │  │  │  |     | |     |  +−−−+ の  | | |  ⌒  |  │ 拡 │ │ 水 │ +−−−+ 書  | | |  児  | |   大 | |   書 |  | 比 | き  | | │  童  │  │   手  │ │   板 │  | 較 │ 方  | | │  作  │  │ 本 │ │ │ | 文 | に    | | |  品  |  │ │ │ │  │ 字 │ 気  | | |  |  | | | | |  +−−−+ を  | | │  │  │  +−−−−−+ +−−−−−+ +−−−+  つ  | | │  │  │            | 比 | け  | | |  |  |            | 較 │ て  | | |  |  |           | 文 | 書  | | +−−+−−+            │ 字 │ こ  | | +−−−+ う  | | °   | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+