印刷用紙:B5縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):80   −−以下 指導案本文−−         山田南小学校第1学年 国語科学習指導案                   日 時 平成8年9月10日(火) 5校時                   児 童 1年2組(男12名 女17名 計29名)                   指導者 齋 藤 由 香 1 単元名     どんなこと,かこうかな 2 教材名     わたしがつくったカレンダ− 3 単元について (1)教材について  第1学年の表現の目標は,「経験したことなどが分かるように,順序を考えて 話したり,文と文を続けて簡単な文章を書いたりすることができるようにすると ともに,進んで表現しようとする態度を育てる。」ということである。  本単元では,題材を様々に変えて,そこから集めた情報をもとに文章が書ける ことをねらっている。  本教材では,自分だけのカレンダ−を作るという目的で,身の回りの出来事やそ の月に予定されていることなどから取材し,作文にすることをねらっている。作 文の内容は,自分の好きなものや,心に残ったことなど,個に応じて選択できる ようになっている。そのためには,書こうとする事柄について取材し,メモを活 かして作文を書く力を付けることが重要となる。  教材の構成は,活動内容の明示と動機づけになる呼びかけ,カレンダ−の例, 児童作品例,推敲のための読み直しの観点の四つからなっている。その中に,視 写の例やその月の出来事,最近印象に残ったことなどの作文例を挙げ,表現の工 夫や書くための題材の見つけ方を示している。これらの作品を参考に,児童は, 五感を働かせた取材メモを使って,カレンダ−をつくることができるようになっ ている。  取材メモを使っての本格的な作文学習は,本単元が初めてとなるので,五感を 働かせた取材の観点を示し,意欲的に書かせたい。  (2)児童について  子供たちは,夏休みを終え,学校生活にも余裕が見られるようになり,行動範 囲も広がってきている。  これまでに子供たちは,口頭作文から,一文→二文→三文の作文へと段階を追 って学習を進めてきた。その際,1年生が興味や関心を持って意欲的に作文を書く ためには,物事を見つめる目を育て,取材する力を付けていくことが大切である と考えた。そこで、生活の中から見つけたことを絵や簡単な文で書き表す「おは なしのたね」ノ−トを作り、活用してきた。そのなかで,五感マ−クを使うよう に働きかけてきた。これらをもとに、週2回の日記にもほとんどの児童が意欲的 に取り組み,1ペ−ジ程度は抵抗なく書くことができている。五感を意識しなが ら上手に文章表現できる子はまだ数名であるが,どの子も意識して使おうとする 気持ちが出てきている。しかし,句読点や助詞・促音・拗音などの使い方はまだ 不十分で,個人差は大きい。「作文を書くのが好き」と答える子が多く,国語の 学習全般に意欲的に取り組む姿が見られる。  (3)指導にあたって  単元を通して,カレンダ−を家族や友達に読んでもらうことを意識させ,書き たいことを精一杯表現しようとする気持ちを大切に育てていきたい。  取材の段階では,様々なタイプのカレンダ−を持ち寄らせ,そこから,レイア ウトの仕方や形,内容を感じ取らせ,自分のカレンダ−作りのイメ−ジを膨らま せたい。題材については,子供が意欲的に取り組めるようなものを選ばせたい。 五感を意識しながらメモを書くという,取材の観点を理解させ,意欲的に取り組 ませたい。  構成の段階では,題材の何について一番書きたいのか絵を見ながら考えさせ, 書きたいことを構成表で明確にとらえさせたい。  記述の段階では,絵や構成表をどう生かして作文にするのかを友達の作文を使 ってみんなで話し合わせながら,表現の仕方を考えさせたい。それを参考に自分の 作文を書かせる。完成した作品は,家に掲示し家族の役に立つものであることを 意識させ,意欲を高めるようにしたい。  推敲の段階では,児童の参考作品を取り上げ,よく書けているところを話し合 わせる。その上で、自分の作文を読み返させる。誤字・脱字や句読点などを中心 に「みなおしきごうひょう」の観点をもとに見直させ清書させる。カレンダ−は ,掲示して他の人の目に触れるものなので,読み手の立場に立って,分かりやすく ,きれいに書かせたい。 4 単元の目標   <関心・意欲・態度>     喜んで自分だけのカレンダ−を作ろうとする。   <表現>     絵やメモを活かして,書きたいことを文章に表すことができる。   <理解>     書きたいことついての簡単なメモの書き方を理解することができる。   <言語事項>     書いた文章を読み返して,句読点やかぎの付け方の誤りを正すことができる。 5 指導計画(8時間)    第一次   (2時間)     ○学習の見通しを持ち,カレンダ−を作ろうとする意欲を持つことができる。 −−−−−(1)      ・様々なカレンダ−があることを知る。      ・学習のねらいをつかむ。 ○教材文を読み,表現の工夫に気付くことができる。−−−−−−−−(1)      ・様子を詳しくしている言葉を探し,メモの書き方を理解する。      ・会話文の書き方を練習する。    第二次   (5時間) ○書きたいことを決め,絵をかくことができる。−−−−−−−−−−(1)      ・書きたいことについて考え,絵をかく。 ○絵をもとに,メモを書くことができる。−−−−−−−−−−−−−(1)                                    <本時>      ・メモの書き方を確かめる。      ・五感マ−クを意識して,簡単なメモを書く。 ○メモを整理することができる。−−−−−−−−−−−−−−−−−(1)      ・メモに付け加えをし,構成表を作る。 ○構成表をもとに,作文を書くことができる。−−−−−−−−−− (1)      ・メモの活かし方を話し合う。      ・作文を書く。 ○自分の作文を推敲することができる。−−−−−−−−−−−−−−(1)      ・友達の作文を読み,よいところを見つけ合う。      ・観点に従って,自分の作文を推敲する。    第三次   (1時間) ○発表会をし,感想を述べ合うことができる。−−−−−−−−−−−(1)      ・友達の発表を聞き,よい表現を見つけ合う。 6 本時の指導  (1)本時の仮説     絵を使ってメモの書き方を具体的に分かることにより,意欲的にメモを書くこ     とができるのではないか。  (2)目標    <関心・意欲・態度>      書きたいことについて意欲的にメモを書こうとする。    <表現>      書きたいことについて,簡単なメモを書くことができる。  (3)展開 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |前時の学習内容 |「宝物を探し,絵をかこう」を課題として,自分の宝物につい| | |ての絵をかいた。 | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | 学習活動 | 主発問と指示・予想される反応 | 支援と評価の工夫 | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |つ|1 学習課題を|+−−−−−−−−−−−−−−+| | |か| つかむ。 || えのひみつがわかるように || | |む| ||めもをかこう。 || | |2| |+−−−−−−−−−−−−−−+| | |分| | | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | |2 題材を確認|◎何のことについて書くことにしま|・絵と一緒に5名ぐらい| |見| する。 | したか。 | に発表させ,題材を確| | | | ・宝物、飼っている生き物 | 認させる。 | |通| | | | | |3 メモの書き|◎メモには,どんなことを書けばよ|・教師が描いた絵を見せ| |す| 方を確かめ| いですか。 | 五感マ−クを意識しな| | | る。 | ・みたこと | がらメモを取ることを| | | | ・大きさ | 確かめさせる。 | | | | ・おもったこと |・目・耳など−黄色カ−| | | | ・におい | ド | | | | ・会話 |・思ったこと−ピンクカ| |13| | | −ド | |分| | |・会話−緑カ−ド | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | |4 メモを書く|●自分の絵の秘密が分かるようにメ| | | | | モをかいてみましょう。 | | |ふ| | | | | | |◇書くことを見つけられないでいる|・五感マ−クを参考にさ| |か| | | せるようにする。 | | | |◇字が分からない,書けない |・五十音表を参考にさせ| |め| | | たり,聞き取りをして| | | | | なぞらせるようにする| |る| |◇表現が長すぎる |・板書を参考にさせるよ| | | | | うにする。 | | | |◇書き終える |・見直しをさせるように| | | | | する。 | | | | |・付け足しはないか考え| | | | | させるようにする。 | | | | |・句読点や「 」の練習| |15| | | をさせるようにする。| |分| | | (評価A) | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | |5 メモを発表|◎友達のメモのよいところは,どこ|・観点と比較して確認を| |ま| する。 | ですか。 | させる。 | |と| | | | |め|6 自己評価を|●今日の学習を振り返ってみましょ|・自己評価カ−ドに記入| |る| する。 | う。 | させ,意欲化を図る。| | | | | | | | | | (評価@) | |15|7 次時の予告|●次の時間は,メモに付け足しをし| | |分| をする。 | ます。 | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ |次時の学習内容 |「メモに付け足しをしよう。」を課題として,友達のメモのよ| | |いところを参考に自分のメモに付け足しをし,構成表を作る。| +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+           (◎主発問 ●指示 ・予想される反応 ◇支援対象児) (4)評価    @書きたいことについて意欲的にメモを書こうとしていたか。                        (メモ、自己評価)    A書きたいことについて,簡単なメモを書くことができたか。(メモ)