印刷用紙:B4横 1ページの行数:72 1行の文字数(半角で):96   −−以下 指導案本文−−    第一学年国語科学習指導案                 日 時 平成八年九月二十七日(金)                 児童数 男三名 女一名 計四名                 指導者 皆   上   聖   一 一、教 材 名 じ ど う 車 く ら べ 二、単元について (一) 教材について 児童は、自動車に対する興味・関心が強く、身の回りの自動車の働きに目を向ける機会も多い。本教   材はバスや乗用車、トラック、クレーン車の仕事とつくりを説明し、最後に消防自動車の仕事やつくり   について考えるように問題提示がなされている。また、それぞれの自動車の仕事やつくりを比べること   により、断片的な自動車の知識を整理するだけではなく、それを作った人間の知恵にも気づかせること   をねらっている。この教材は、仕事やつくりの説明も同一パターンであり、児童にとっては理解しやす   く、文章で表現する活動にも生かしやすい。さらに、挿し絵も本文の説明内容をより深く理解できるよ   うに工夫されている。このような教材なので、児童は、説明されている自動車の仕事やつくりだけでは   なく、その他の自動車についても関心を持ち、調べたり表現したりすることが期待できる。 児童は、入学して初めての説明文「とりと なかよし」と出会った。児童は、鳥と動物との助け合い   を要旨としたこの文章で、説明されている事柄を正確に読みとることを学ぶとともに、「問い→答え」   の説明文の基本的パターンを学んでいる。「じどう車くらべ」の説明は、この学習の発展として、「話   題・問題提示→問題に対する説明」を二つの事柄の因果関係で述べている。さらに、最後の消防自動車   の説明は、問題を児童へなげかけ、児童がそれに答えるという展開をとっている。 (二)児童について 児童は、大変活発であり、発言、音読なども意欲的に取り組むことが出来る。また、喜んで身体表現   に参加できるよさもある。しかし、自分の考えに自信を持てないこともあり、他の児童と考えが同じで   あることが分かって、発言を始めることもある。そのため、四人の発言はお互い、同じ内容になる傾向 がある。このことから、同じ解答であっても、それぞれ自分なりの答え方を工夫しながら発言させるこ   とによって、多様な考え方を持てるように指導している。 二学期になって児童は、ひらがなの記述も身に付き始め、読みとった言葉を視写する力も伸びてきて   いる。しかし、登場人物の気持ちを考えたり、書き表したりすることには個人差があり、教科書の言葉 から離れて表現できない子もいる。動作化をしたり、絵へ描き表したりさせることによって、児童の思 考を広げ、豊かに読みとる力を伸ばすように心がけている。 (三)指導について  児童は、これまで一人学びとして、大切な文にサイドラインを引いたり、課題の答えとなる言葉を学   習シートのマス目に埋めたりする学習を積んできた。また、「とりと なかよし」の教材で、絵を描い   て鳥の姿形、体の色などの特徴をとらえたり、それぞれの鳥や動物のお面を用意し一人一人が表現した   りすることによって、鳥と動物との共存関係を意欲的に学習してきた。 この教材では、『体育館をつくるじどう車ずかん』作りを学習の発展として設定した。このことによ って、意欲的に課題解決につながる言葉を選んで視写する力を伸ばしたい。さらに、体育館建設工事の   様子を見て自分なりに気がついたことを絵に描き、仕事やつくりについての動作化をさせながら課題を   解決させていきたい。  本時の指導では、自動車の仕事とつくりについて「そのために、」「〜ように」などの因果関係を表 す言葉をもとに、仕事とつくりについて正しく視写させる。また、体育館工事の見学をした体験から、 クレーン車のつくりについて自分なりに気づいたことを絵に描いたり、クレーン車の自慢話を考えさせ たりしながら、一人一人の興味と関心を生かした指導を進めたい。  このような多様な一人学びの経験を通して、一人学びの学び方を身につけさせるとともに、一単位時 間の学習へ意欲を持続させながら取り組ませることをねらいたい。 三、教材の目標 ◎それぞれの自動車のしくみや働きについて興味を持って調べ、分かったことを進んで発表しようとす    る。        (関心・意欲・態度) ◎いろいろな自動車の仕事と仕組みに興味を持ち、教材文の大体を読みとったり、図鑑などをみたりす    ることができる。                  (理解ウエ) ○ポンプ車やはしご車について、簡単な説明の文章を書くことができる。(表現エオキ 言語オ(ア)) ○必要な語句の意味や使い方に関心を持ち、また、片仮名を正しく読み書きできる。          (言語イ(イ)エ(ア)(イ)) 四、指導計画(十時間扱い) 第一次 「じどう車くらべ」への関心を高める。 二時間  ・ 『体育館をつくるじどう車ずかん』作りを計画する。 @ ・ 教材文を読み、図鑑を書くことの調べ方を知る。 @ 第二次 「じどう車くらべ」を読みとる。 四時間 ・ バスと乗用車の仕事とつくりを読みとる。 @ ・ トラックの仕事とつくりを読みとる。 @ ・ クレーン車の仕事とつくりを読みとる。 @ 本 時 ・ 消防自動車の問題提示に答え説明文を書く。 @ 第三次 『体育館をつくるじどう車ずかん』を作ろう。 三時間 ・ 自分で調べたじどう車の仕事とつくりの資料を使って説明文を書く。 A ・ 作ったずかんの発表会をする。   @ 第四次 単元のまとめをする。 一時間 ・ 評価とまとめをする。 @ 五、本時の指導 (一)目標    クレーン車の仕事とつくりを関連させて読みとることができる。 活動の目標 クレーン車の仕事とつくりを読みとり、ワークシートに視写する。 活動の目安 A−− クレーン車の仕事とつくりを視写できる。さらに、自分なりの言葉を使ってク              レーン車のつくりについて絵に描いたり、自慢話を書くことができる。 B−− クレーン車の仕事とつくりを視写できる。さらに、クレーン車のつくりについ              て、自慢話を書くことができる。 C−− クレーン車の仕事とつくりをさがし、教師の援助により視写することができる (二)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |階| | | | | 学 習 活 動 ・ 主 な 発 問 | 援 助 ・ 評 価(※) | |段| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |分|一、前時の学習内容を想起する。 |・前時の学習シートや単元学習表をもとに| |5| 〓トラックの仕事は何でしたか。どのようなつくり| 想起させる。 | | | をしていましたか。 |※前時の学習が想起できたか。 | | | | | |る|二、学習課題を確認する。 | | |え|+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |ら|| クレーン車は、どんなしごとをしていますか。|| | |と||そのために、どんなつくりをしていますか。 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |分|三、本時学習段落を音読する。 |・『車』の読み方に気をつけさせながら、| |0| 〓クレーン車の仕事とつくりを考えながら読みまし| 口をはっきりと開けて読ませる。 | |2| ょう。段落GH |※『車』の読み方に気をつけ、口をはっき| | | | りと開けて読むことができたか。 | | | |・表記に注意して正しく視写させる。 | | |四、課題解決のための一人学びをする。 |・一人学びにおける児童の活動目標。 | |る| 〓クレーン車は、どんな仕事をしていますか。 |A−−仕事とつくりを正しく視写させる。| | | | さらに、つくりについて動作化をさせ| | | 〓クレーン車は、どんなつくりをしていますか。 | たり、絵に描かせたり、吹き出しに自| | | | 慢話を書かせたりする。 | |べ| 〓クレーン車の仕事やつくりについて、自分で発見|B−−仕事とつくりを正しく視写させる。| | | したことを絵に描き加えましょう。 | さらに、つくりについて自慢話を書か| | | | せる。 | | | |C−−仕事とつくりについて正しく視写さ| |ら| 〓クレーン車の気持ちになって、自慢話を書きまし| せる。 | | | ょう。 |・「おもいもの」とはどのようなものか、| | | | 自分が工事を見学した経験をもとに想起| | | | させる。 | |し| |※クレーン車の仕事とつくりについて正し| | | | く視写することが出来たか。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |分|五、課題解決のために話し合う。 |・バスや乗用車、トラックと比べることに| |5| 〓クレーン車の、仕事とつくりを発表しましょう。| よってクレーン車の特徴的なつくりをつ| |1| | かませる。 | |る| 〓クレーン車のつくりについて、自分の見たことを|・「つりあげる」の意味を動作化をさせな| | | 発表しましょう。 | がら理解させる。 | |め| | | | | 〓クレーン車の気持ちになって、仕事やつくりの、|・仕事と関連させながら、クレーン車のつ| |か| じまん話をしましょう。 | くりをとらえさせる。 | | | |※クレーン車のつくりについて自分なりの| |ふ|六、本時のまとめをする。 | 表現ができたか。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |分|七、まとめの音読をする。 | | |5| 〓本時学習段落を読んで学習をまとめましょう。 |・本時の学習をもとに、文中の言葉を意識| |る| | しながら読ませる。 | |め|八、次時の学習内容の確認をする。 | | |と| 〓消防自動車の仕事とつくりについて勉強しましょ|・次時の学習の見通しを持たせる。 | |ま| う。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ (三)評価 クレーン車のつくりと働きを読みとることができたか。 六、板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | じどう車くらべ クレーン車は、どんなしごとをしていますか。 | |         そのために、どんなつくりをしていますか。 | | | |          クレーン車は、おもいものをつりあげるしごとをしています。 | |          そのためにじょうぶなうでがあります。 | |               かたむかないようにしっかりしたあしがついています。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 七、教材分析表 「じどう車くらべ」 +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | 意 味 段 落 | 形 式 段 落 の 要 点 | 語 句 、 表 現 等 | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |T|いろいろなじどう車の |@いろいろな自動車が走っていま|・いろいろ | | |示|しごと | す。 |・それぞれ | |一|提| |Aどんな仕事をしていますか。 |・どんな〜をしていますか。 | | |題| |Bどんなつくりをしていますか。|・そのために | | |話| | |・つくり | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | |バスや乗用車のしごとと|Cバスや乗用車は、人を乗せて運|・〜や〜は、〜しています。 | | |T|つくり | ぶ仕事をしています。 |・そのために、〜あります。 | |二|明| |Dざせきのところが広く作ってあ|・ひろく | | |説| | ります。 |・大きな | | | | | 大きな窓がたくさんあります。|・たくさん | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | |トラックのしごとと |Eトラックは荷物を運ぶ仕事をし|・〜は、〜しています。 | | |U|つくり | ています。 |・そのために、〜しています。| |三|明| |F広い荷台になっています。 |・ひろい | | |説| | タイヤがたくさんついています|・おもいにもつ | | | | | |・たくさん | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | |クレーン車のしごとと |Gクレーン車は、重い荷物をつり|・〜は、〜しています。 | | |V|つくり | 上げる仕事をしています。 |・そのために、〜あります。 | |四|明| |Hじょうぶな腕が、伸びたり動い|・〜たり〜たり | | |説| | たりするように作ってあります|・おもいもの | | | | |Iしっかりした足がついています|・つりあげる | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |U|ポンプ車やはしご車の |Jポンプ車やはしご車は火事の時|・〜や〜は、〜です。 | | |示|つくり | にはたらく自動車です。 |・そのために、〜いますか。 | |五|提| |Kどんな仕事をしていますか。 | | | |題| |Lどんなつくりになっていますか| | | |話| | | | +−+−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ 八、個への指導の構想 一年「じどう車くらべ」 +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |本 時 の 目 標|クレーン車の仕事とつくりを読みとる。 | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |クレーン車は、どんなしごとをしていますか。 | |学 習  課 題 | | | |そのために、どんなつくりをしていますか。 | +−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |一 人 学 び |クレーン車の仕事とつくりを読みとり、ワークシートに視写する。 | +−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 到  達  目  標 | 援 助 の 手 だ て | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |〓クレーン車の仕事とつくりを正しく視写|・丁寧に視写させる。 | | | することができる。 |・仕事とつくりを関連づけて表現させる。 | | A |〓クレーン車のつくりを絵に描いたり、動|・賞賛し、積極的な発言への意欲付けを図る| | | 作化をしたり、吹き出しに自慢話を書い| | | | たりすることができる。 | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |〓クレーン車の仕事とつくりを正しく視写|・「そのために〜あります。」「かたむかな| | B | することができる。 | いように〜います。」の書き方から、視写| | |〓クレーン車のつくりを自慢話にして書く| する文に気づかせる。 | | | ことができる。 |・挿絵や教科書の言葉をもとに書かせる。 | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |〓「おもいものをつりあげるしごと」「じ|・挿し絵をもとに、みつけさせる。 | | C | ょうぶなうで」や「しっかりしたあし」|・はじめに教科書へ線を引かせ、励まし、導| | | の文をさがし、視写することができる。| きながら視写させる。 | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 九、座席表 +−−+ | | | | | | +−−+ +−−+ | | +−−+ | | | 卓 | | | | | +−−+ | | +−−+ | 教 | | | +−−+ | | | | +−−+ +−−+ | | | | | | +−−+