印刷用紙:B4縦 1ページの行数:49 1行の文字数(半角で):106   −−以下 指導案本文−−         第五学年国語科学習指導案                         期 日 平成八年十月九日(水) 五校時                         児童数 男十五名 女十八名 計三十三名授業者                          教 諭 松浦直樹 一 単元名   調査したことを   (教材名 「みんなの読書生活」  光村五年下) 二 単元について  五年生の表現領域の目標は、「主題や要旨のはっきりした表現をするため、意図や根拠を明らかにして 話したり、全体の構成を考えて文章を書いたりすることができるようにするとともに、相手や場面の状況 を考えて表現しようとする態度を育てる。」である。そのためには、自分の考えを明確にし、表現するこ とによってさらに考えを確かにすること、主題や要旨が明確に表れるように、構成を考えて文章を書くこ と、事象と感想、意見などを区別して文章に書き表そうとすることなどが重点としてあげられる。  児童はこれまでに、「記録に残そう」で、取材の目を広げていくこと、「毎日をより楽しく」で、自分 の考えを明確にして意見文を書くこと、「新聞をもとに」で、組み立てを考えて話すことを学んできた。 これらの学習を通して、生活の中から題材を選ぶこと、必要な事柄を集め、全体の見通しを持って記述し ていくことができるようになってきている。しかし、メモ程度の構成表からイメージを膨らませて作文を 書くということなどはまだ十分にはできていない。また、物語文の感想などでは、心情的に豊かな表現を することのできる児童もみられるが、明確な考え・意見を持ち、主題のはっきりとした文章を書くことが 十分にできない児童もいる。  本単元は、生活の中で気づいたことをもとに、様々な角度から進んで調査し、要点の整った文章を書く ことをねらいとしている。教材文「五年一組の読書生活」は、初めに、グループと個人のテーマを明確に し、中では、それぞれの調査の方法と結果及び分かったことを順序よく述べ、終わりでは、調査を通して の感想をまとめとする構成になっている。また、五年生の作文単元で学習してきた要素も多く含まれ、児 童が今までの学習を生かし、意欲的に調査・発表をするのに適した教材であるといえる。    指導にあたっては、次の点に重点を置いて進めていきたい。   @先輩が書いた作文等を参考にし、イメージを膨らませ、意欲を高める。   A教材文とゴール文の構成表を類比させ、調査・取材の仕方とまとめ方を理解させる。   B教材文とゴール作文を類比させ、構成表から記述していく方法を理解させる。   C作文の苦手な児童には、同じテーマを複数で取り組ませ、不安を取り除くようにする。   D発表会では、内容に触れた感想が持てるように、観点を与えて取り組ませる。また、出来上がった    作品をはげみコーナーに掲示したり、集会で発表したりすることにより、成就感を持たせる。 三 指導目標 (一)価値目標・・・自分たちの生活の様子や問題点について、様々な角度から進んで調査すること           により、生活を見直すことができる。 (二)技能目標・・・事象と感想、意見を区別しながら、要点の整った文章を書くことができる。  (三)言語目標・・・文と文との意味のつながりを考えながら、指示語や接続語を的確に使うことが          できる。 四 指導計画(十時間扱い) +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次|時| 指導の流れ | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |@|教材文を読み、学習のねらいを明確にして、学習の進め方を確認することができる|| | | | |。(評価)教材文を参考にしながら、調査したい題材を出し合うことができたか。|| | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・教科書の題材例以外にも例(給食調べ・お小遣い調べなど)をあげ、児童が参考に| | | |   しやすいようにする。 | | | | ・先輩の作文や発表の様子のビデオを紹介し、意欲づけをする。 | | | | ・学習計画は模造紙に書き、教室に掲示することで、児童が見通しを持った学習がで| | | | きるようにする。 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| |一|2|A|教材文の工夫点を考え、自分の作文に生かしたいところを見つけることができる。|| | | | |(評価)教材文の工夫点や、自分の作文に生かしたいたいところを見つけることが|| | | | | できたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・二次で使う構成表を使い、構成や叙述の工夫などをまとめる。 | | | | 構成の工夫・・・初め グループと個人のテーマを明確にする | | | | 中 調査方法・結果・分かったこと | | | | 終わり 感想・まとめ | | | | 叙述の工夫・・・接続語・文末表現・調査方法 | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |@|テーマを決め、取材の仕方や調査方法を話し合うことができる。 || | | | |(評価)テーマを決め、取材や調査の準備をすることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・テーマは、グループテーマをもとにして個人のテーマを考えさせるが、限られた時| | | | 間と活動範囲の中で取り組める題材であること、内容を深められる題材であること| | | | を考慮させる。 | | | | ・テーマは表にまとめ、把握しやすいようにする。 | | | | ・アンケートやインタビューをする場合には、何の目的で調査するかを意識させ、む| | | | やみにアンケートやインタビューに走らないようにさせる。 | | | | ・結果を予測させることで、作文を膨らませる一つの手立てとする。 | | | | ・六年生が「生活を見直して」で取り組んだ様子も参考にさせる。 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |A|取材・調査をし、結果をまとめることができる。 || | | | |(評価)取材・調査をし、結果をまとめることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・取材や調査で、できるものはなるべく他の時間を使って行い、結果をまとめること| | | | に重点を置いて進めさせる。 | |二|6| ・テーマに沿ったアンケート集計用紙を準備し、結果をとらえやすいようにする。 | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |B|調査した結果を話し合い、まとめ方を考えることができる。 || | | | |(評価)調査した結果を話し合い、まとめ方を考えることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・話し合いがスムーズに進むように、観点を示してから話し合わせる。 | | | | ・「新聞をもとに」や第一次での学習を振り返るなどして、分かりやすくするにはど| | | | うしたらよいかを考えさせる。その時には、グラフの利用についても触れるように| |二|6| する。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |C|調査したことをもとに、構成表を作ることができる。 || | | | |(評価)調査したことをもとに、構成表を作ることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | 本時 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |D|構成表をもとに、作文の下書きをすることができる。 || | | | |(評価)構成表をもとに、作文の下書きをすることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・構成表にしたがって、教材文やゴール文を参考にしながら、一気に書かせる。 | | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |E|下書きを推敲し、清書することができる。 || | | | |(評価)下書きを推敲し、清書することができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | ・句読点や漢字などの観点の他に、本単元のねらいに沿った観点を掲示し、それに沿| | | | って推敲させる。 | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |@|発表会を通じて、友達の表現のよさに気づき、自分の作文を振り返ることで、表現|| | | |A|の工夫をまとめることができる。 || | | | |(評価)発表会を通じて、友達の表現のよさに気づき、自分の作文を振り返ること|| | | | | で、表現の工夫をまとめることができたか。 || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| |三|2| ・「新聞をもとに」での学習を思い出させ、聞き手に分かりやすい発表ができるよう | | | | にする。 | | | | ・聞き手が内容に触れた具体的な感想が持てるように、自分の様子と比べて、調べて | | | | いる時の様子など観点を与えて取り組ませる。 | | | | ・発表会後、班で調査発表について反省させるとともに、自分の表現のよかったとこ | | | | ろ、友達のよかったところ(参考にしたいところ)をカードに記入させ、ファイル | | | | に綴じておくことで、次からの作文学習に役立てさせる。 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 五 本時の指導   (一)目標      調査したことをもとに、構成表を作ることができる。   (二)展開   +−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−+ |段階| 学 習 活 動 |時間| 指 導 上 の 留 意 点 | 評 価 |資 料| +−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−+ |入 |一 学習課題を把握する。 |4 |・一斉読みで課題をつかませる。 |・本時の学習の|短冊黒板| | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | |+−−−−−−−−−−−+| ||前時までの学習を振り返って、今|| 見通しを持つ|単元計画| | ||調査したことをもとに、|| ||日は、調査をしてまとめたことを|| ことができた|表 | | ||構成表を作ろう。 || ||構成表にするのだということを確|| か。 |振り返り| |導 |+−−−−−−−−−−−+| ||認する。 || |カード | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | +−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−+ | |二 構成表を作る手順や方法|7 |・ゴール作文の構成を参考にしながら|・手順と方法が|ゴール作| | | を確認する。 | | 色分けしたポストイットに書き込ん| 分かって挙手|文の構成| | | | | で、取捨選択や並べ替えをしていく| をしたか。 |表 | | | | | のだということを確認する。 | | | | | | |・作業は、ポストイットに小見出しを| | | | | | | 記入↓取捨選択↓肉付けという順序| | | | | | | で行わせる。 | | | |開 | | |・小見出しに対する肉付けは、できる| | | | | | | だけ短い言葉で三つまでとする。 | | | | | | |・作文記述の時、段落と段落のつなぎ| | | | | | | でつまずく児童が多いので、小見出| | | | | | | しや肉付けの間に接続語を入れるよ| | | | | | | うにさせる。 | | | | |三 構成表を作る。 |7 |・書き進められないでいる児童には、|・構成表を書き|構成表 | | | |2 | 取材・調査のまとめの見直しや、ゴ| 終えることが| | | | | | ール作文の構成表の確認をもう一度| できたか。 | | | | | | させる。 | | | | | | |・一人一人のテーマについてのつまず| | | | | | | きを事前に把握し、適切な助言がで| | | |展 | | | きるようにする。 | | | | | | |・書き終えた児童には、見直しをさせ| | | | | | | る。見直しも終えた児童には、班内| | | | | | | で書き終えた児童と交換させ、友達| | | | | | | との見直しをさせる。 | | | | | | |・ゴール文の構成表を参考にしながら| | | | | | | 小見出しのつながりや、重複してい| | | | | | | るところなどを見直させる。 | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−+ |末 |四 自己評価をする。 |6 | |・カードに記入|振り返り| | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | ||振り返りカードの記入によって、|| することがで|カード | | | | ||成就感や次の学習への意欲を喚起|| きたか。 | | | | | ||させる。 || | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | |五 次時の学習内容を知る。|1 | | | | |終 | | | | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+−−−−+   (三)評価      調査したことをもとに、構成表を作ることができたか。 調査したことを 名 前 構 成 表 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |題| | |名| | +−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ |構|つなぎ | 内 容 |資料名| |成|言葉 | | | +−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | | |グループテーマと個人テーマ   | | |初| | | | | | | | | | | | | | | | | | | |め| | | | | | | | | +−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | | |調査方法・結果・わかったこと・その他  | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |中| | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | | |まとめ(感想)   | | |終| | | | | | | | | |わ| | | | | | | | | |り| | | | | | | | | +−+−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+