印刷用紙:B4縦 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):110   −−以下 指導案本文−−   第一学年  国語科学習指導案 日 時 平成八年十月二日(水)一校時 対 象 一年四組 男十六名 女十五名 計三十一名 指導者 都築 敏子 一、単元名 かいて くらべよう   教材名 「かいて くらべよう」 二、単元について (一)教材について 第一学年の表現における目標は、「経験した事が分かるように、順序を考えて話したり、文と文とを続けて簡     単な文章を書いたりすることができるようにするとともに、進んで表現しようとする態度を育てる。」である。     「経験した事が分かるように」表現する能力を養うことと、「進んで表現しようとする態度を育てる」ことが、     第一学年の主なねらいである。これを受けて、文字表現では「文と文とを続けて簡単な文章」を書けるようにす     ることが指導の重点となる。本単元では「学校の施設や設備を調べ、文と文とのつながりを考えながら、簡単な     説明文を書く」ことを主目標としている。 子供たちは、これまで「すきな もの おしえて」「せんせい あのね」「はなが さいたよ」の学習におい     て、聞かれたことに対しての答え方や経験したこと、観察したり思ったりしたことなどを一文↓二文↓三文と細     かいステップで文章を書く学習をしてきた。また、前単元の「じどう車くらべ」では、文と文とのつながりに気     をつけ、簡単な説明文を書く経験もしている。本単元は「じどう車くらべ」の発展学習として、学校の施設に目     を向け、簡単な説明文を書く学習をする。この説明文を書く学習が、下巻の作文小教材「ふうせんは、どう な     るのかな」へとつながっていく。 本教材は、一学習活動の提示 二学校施設(図書室)を題材とした児童の作文例 三挿絵(普通教室、体育館 保健室、昇降口)で構成されている。作文例は「じどう車くらべ」の学習で学んだ簡単な説明文と同じ構成にな     っている。第一文は図書室の使用目的、第二・三文は図書室の設備が書かれている。第一文と第二・三文は目的     や理由を表す接続語を用いて関係づけられ表現されている。子供たちは、教材を読むことによって「じどう車く     らべ」で学習した簡単な説明文の基本的パターンを想起し、既習学習を生かして学習できるであろう。また、学     校のいろいろな施設は、子供たちにとって一番身近な題材である。生活科の「学校探検」を通していくつかの施     設、設備やその目的をある程度理解しているが、まだまだ未知の部分もあろう。学校の中を探検し、書くことを 見つけることは、とても楽しいことである。この教材は、そういった子供の興味・関心に適した題材をもとに構     成され、書こうという意欲にも結び付くものと考える。 (二)子供の実態について 子供たちは、「すきな もの おしえて」で一文を書くことから文字表現活動を始め、二文、三文と簡単な文     章ではあるが、少しずつまとまりのある文章を書くことができるようになってきた。また、国語に限らず、いろ     いろな場面で書く活動を取り入れることにより、書くことに慣れ、力もついてきている。しかし、文字をすぐに 思い出せない子、思っていることがなかなか文字で表せない子もいる。促音・長音・拗音などの表記、助詞「は・   へ・を」や句読点の使い方については、まだ十分に理解できているとはいえず、繰り返し指導をしているところ である。      学び合いにおいては、友達の作文を読み、良さを示された観点で見つけて発表したり、友達の話を聞き合うこ     とを学習してきた。学び合いの形態に子供たちはまだ慣れていないが、友達の発表を聞き、「同じですが」とい う言い方で自分の考えを徐々に発表できるようになってきた。また、表現の工夫や表記上のきまりにも目を向け     友達の表現の良さを見つけられるようにもなってきている。より多くの子たちが友達の表現の良さに気づき、自     分の作文に生かせるようにするために、「聞く」くことも重点に指導しているところである。      (三)指導にあたって 子供たちは、入学してから様々な教室に行って、その特徴に驚き、教室の違いにも気がついていることだろう。   そのような体験を通して、気がついたことを学習に生かしたり、教科書の挿絵を利用して、話し合いに取り入れ     ていく。その上で、教室の種類による「使用目的」と「設備」を調べ、「教室くらべ」の説明文を書くという課     題を意識させたい。「使用目的」や「設備」についてのメモは、カードを利用していく。記述の際には、文型や     や接続語を押さえ、主述のはっきりした文を書かせたい。また、基本的な文型( は、 ところです。     があります。 もあります。)なので、句読点の打つ位置もしっかり押さえたい。学習のまとめに、文字表現     ができたことを認めながら、今後の書く活動への意欲につなげていきたい。 さらに、子供たち一人一人の意欲を高めるために、目的意識と相手意識を持たせて指導していきたいと考えて     いる。 三、単元の目標 〇関心・意欲・態度 ・学校にあるいろいろな部屋の使用目的や設備などに興味をもち、進んで表現しようとする。 〇表現 ・文と文とのつながりを考え、簡単な説明文を書くことができる。 〇理解 ・教材文をもとに、説明文の書き方を理解することができる。 〇言語事項 ・主語と述語の照応に注意して文を書いたり、句読点の打ち方に注意することができる。 四、学習指導計画 (6時間扱い)  本時…4時間目 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段 階| 学  習  活  動     |    教  師  の  支  援 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次一第|1 教材文を読み、学習の見通しを持つ。 |・教材をもとに、学校の施設や設備を調べて簡単| | |      | な説明文を書くこと、新一年生に学校のことを| | |  | 知らせるために書くことを押さえ、意欲づけを| | |                    | 図る。               | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次二第|2 教材文をもとに、取材の仕方や説明文の|・教材文から、第一文は図書室の使用目的、第二| | |  書き方を理解する。   | ・三文はその設備について書かれていることを| |    |                    |  つかむことができるようにする。 | | | |・「じどう車くらべ」で学習したことを想起しな| | | | がら、学校の施設の使用目的や設備についてカ| | |                    | ードにまとめることができるようにする。 | | | |・文型、接続語に着目したり、句読点の打ち方に| |   |                    | 気づくことができるようにする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次三第|3 学校施設の使用目的やそれに合わせた設|・取材活動として各教室などに行く前に、教科書| | | 備を調べ、カードに書く。 | の挿絵を利用し、取材のポイント(使用目的に| | | | あった設備)を明確にもつことができるように| | | | する。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |4 カードをもとに簡単な説明文を書く。 |・教材文にならって、文型、接続語に注意して説| | | (本時) | 明文を書くことができるようにする。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |5 自分が書いた説明文を読み返し、清書す|・主述の関係、句読点、助詞などの使い方が適切| | | る。        | かどうかを中心に、自分の書いた説明文を見直| | |      | すことができるようにする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次四第|6 説明文を発表し合う。   |・学校の施設の使用目的や設備について、書いた| | | | ものを比べて「違うところ」「同じところ」を| | | | 発見することができるようにする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 五、本時の指導 (一)ねらい 学校にあるいろいろな教室の使用目的や設備について、文と文とのつながりを考えながら、簡単な説明文を書      くことができる。 (二)展開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階|  学 習 活 動 と 内 容 (時間)     |     教 師 の 支 援(◇評価) | +−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |かむ|一 前時の学習を|〇各教室の使用目的や設備を調べ、カ|・カードを読みながら前時の学習を想起できるよう| |つ | 想起する。  | ードに書いたことを想起する。 | にする。 | | |二 本時の学習課|+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ・カードをもとに、説明 | | | 題を確認する。||あたらしい一ねんせいに、きょうしつのことを| 文を書くことを確認する。 | | | ||おしえるぶんをかこう。 | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | (3) | | +−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |す |三 見通しをもつ|〇説明文の書き方を確認する。   |・教材文で学習した文型や接続語を自分の説明文に| |お |   | 文型 | 生かせるように、前時までの掲示物を使って押さ| |と | |・「 は、 ところです。 | える。 | |み | |・「 があります。もあります。」 |・提示した教材文から「、」や「。」の位置につい| | | | 接続語 | て確認する 。 | |  | |・そのために (10) | | |  | | |◇記述する際に気をつける二つの観点を思い出すこ| | | | | とができたか。 | +−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る |四 一人学びをす|〇カードをもとに説明文を書く。 |・カードと文型を対応しながら記述が進められるよ| |え | る。 | 予想される子供の作品例 | うに机間指導をする。 | |が |   | ほけんしつは、ぐあいのわる |・書き進められない子には、対話をしながら取り組| |ん | | い人やけがをした人のてあてを   | めるようにする。 | |か |        | するところです。 |・書き終わったら表記上の間違いがないか、声にだ| | |        |  そのために、べっどがありま | して読み返すように指示する。 | | |        | す。くすりもあります。   |◇文型や接続語に気をつけて書くことができたか。| | | | (12) | | +−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る |五 学び合う。 |〇説明文を発表し、話し合う。 |・紙板書した子供の説明文を提示し、文型や接続語| |め | | | に気をつけて書いているかどうか、という観点で| |と | | | 話し合いを進める。 | |ま | | |・見通しでだされた観点の他に、表記上のきまりに| | | | | ついて目を向けている子がいたら認めていく。 | | | | |◇友達のよくできているところを見つけることがで| | |        |           (15)  | きたか。 | |  +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |六 課題について|〇本時の学習をふり返り、感想を発表|・学習の様子を認め励ます。 | | | まとめる。 | する。 | | | | |〇次時の学習内容を確認する。 | | | | | (5)   | | +−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+