印刷用紙:B4縦 1ページの行数:70 1行の文字数(半角で):112   −−以下 指導案本文−−   第一学年 国語科学習指導案 日 時 平成八年十月二日(水)二校時 対 象 一年一組 男十八名 女子十三名 計三十一名 指導者 坂 下 節 子 一、単元名 じどう車くらべ 教材名「じどう車くらべ」 二、単元について (一)教材について  第一学年の理解における目標は、「書かれている事柄の大体を理解しながら文章を読む。」表現におけ る目標は、「経験したことなどが、わかるように、文と文とを続けて簡単な文章を書く。」である。これ らの目標は、理解のエ「文章の内容の大体を読み取ること。」並びに表現オ「事柄を考えながら、語と語 とを続けて簡単な文を作ったり、文と文とを続けて簡単な文章を書いたりすること。」に関連している。 本単元では、「いろいろな自動車の仕事とつくりの大体を読み取ること。」を主目標にし、自動車の機 能と構造を関連づけたり、比べたりして読み取っていこうとする。さらに、その他の自動車にも目を向け 読み取った学習内容・学習方法を生かし、簡単な説明文を書き、進んで表現しようとする意欲を持たせる ことをねらっている。  子供たちは、これまでに「とりとなかよし」で、説明されている事柄を正確に読み取ることとともに、 説明文の基本的なパターンである「問い→答え」を学んできた。また、学習した基本文型は、調べたこと を説明する表現活動にも生かしてきた。本教材では、この学習の発展の題材として「自動車」を取り上げ る。さらに、説明文としては「どうぶつの赤ちゃん」、表現の学習としては「書いてくらべよう」に発展 する。  教材文は、五段落で構成され、第一段落は話題と問題提示がなされている。第二段落から、第四段落は バス、乗用車、トラック、クレーン車の仕事やつくりについて説明されている。最後の五段落ではいろい ろな消防車の仕事やつくりについて考えるよう問題提示がなされている。それぞれの自動車の働きを一文 働きに合わせたつくりを二文で説明していて、それらの自動車の違いを比べていく上で読み取りやすい文 章になっている。また、理解学習で習得した能力を表現学習に生かせるように配慮されているので、消防 自動車の仕事、つくりの説明をみんなで書き、その他の自動車については、自分で調べて書くことが可能 である。  この教材の学習を通して、子供たちは、楽しい説明文の読みを体得すると同時に確かな言語能力を身に つけるであろう。 (二)子供の実態について  子供たちは、これまで理解の学習においては、挿絵と文を結び付けながら問題とそのわけを読み分けた り、それぞれの関係を読み取ったりしてきた。その結果、少しずつ内容の読み取りができるようになって きた。また、表現の学習においては、これまでに、経験したこと、観察したこと、読んだ本のことなどに ついて、文型や書き言葉、順序などに気を付けながら三文までの文章を書く学習をしてきた。  文字をだんだん使いこなせるようになり、自分の思いやしたことが表現できる楽しさを感じ始め、いろ いろな場面で積極的に文字を書こうという意欲がみられる。促音、長音、拗音などの表記や、助詞や句読 点の使い方が十分に理解できていないために、正しい文が書けない子もいるので、指導しているところで ある。  また、学び合いでは、友達の作文を読み、よく書けているところを見つけて発表する学習をしてきたが 少しずつ見つけられるようになってきている。より多くの子が友達のよい表現に気付き、自分の作文にも 生かせるように指導しているところである。 (三)指導にあたって  子供たちは、ふだん見慣れている自動車が、自分達の生活に役立つためにそれぞれ働きを持ち、その働 きに応じたつくりに工夫されていることに感心したり、驚いたりしながら読み進めていくだろう。  展開にあたっては、実際に自動車が通るところを見学して、気が付いたことを学習に生かしたり、挿絵 から気付いたことや今までの経験もどんどん話し合いに取り入れ、その上で常に自動車による「仕事」と 「つくり」を調べるという課題を意識させたい。それから、読解の段階から、絵と文を結びつけて読むこ とや、それぞれの自動車の仕事に応じたつくりの工夫をとらえること、仕事や作りの説明の仕方をとらえ ることに配慮し、自分が自動車図鑑をつくる際に生かすことができるようにしたい。  学習の中で得た説明のしかたを生かして、どの子供にも無理なく、他の自動車の仕事やつくりについて 説明の文章を書かせていきたい。 三、単元の目標 ○関心・意欲・態度     自動車の仕事とつくりを読み取るとともに、他の自動車についても関心を持ち、比べて調べよう     とする ○表現 文と文とのつながりを考え、簡単な説明の文章を書くことができる。 ○理解 いろいろな自動車の仕事とつくりの大体を読み取ることができる。 ○言語事項 読み取りに必要な語句の意味や使い方が理解でき、また片仮名を正しく読み書きできる。 四、学習指導計画( 1時間扱い)本時は8時間目 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 段階 | 学  習  活  動  | 教  師  の  支  援 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第一次|1 知っている自動車について今までの体験を出し合|・自分が知っている自動車の発表をさせ、自動車に対す| | |  う。単元の学習のめあてを知る。 | る興味・関心をもたせるようにする。 | |   |  外に出て、実際に道路を走っている自動車の様子|・自動車図鑑を作ろうと働きかけることにより、意欲的| |   |  を見にいく。 | に学習していこうとする構えをつくるようにする。 | |   |2 全文を読み、初発の感想を書く。 |・子供達のつぶやきを拾い、今後の読み取りに生かした| |   |  新出漢字、片仮名の練習をする。  | り、意欲的に取り 組めるようにする。 | |   |3 学習課題をつくり、自動車図鑑を作る学習の計画|・個々の感想、課題を把握し、次時からの学習に生かし| |   |  をたてる。          | ていく。 | | | |・自動車の仕事とつくりを調べるという課題を明確にし| |   |         | 読み取るというめあてを持たせるようにする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第二次|4 バスや乗用車の仕事とつくりについて読み取る。|・接続語から、仕事と作りを関係付けて読み取る。 | |   |5 トラックの仕事とつくりについて読み取る。  |・文から読み取った内容を挿絵と結びつけて読み、自分| |   |6 クレーン車の仕事とつくりについて読み取る。 | の図鑑作りに生かしていくようにする。 | |   |7 ポンプ車の仕事とつくりについて考え簡単な説明|・バスや乗用車の学習をトラックの学習に生かすように| |   |  文を書くことができる。          | する。バスや乗用車と比較しながら読み進めていく。| |   |8 はしご車の仕事とつくりについて考え簡単な説明|・文型や接続語に気を付け、仕事やはたらきを読み取ら| |    |  文を書くことができる。  (本時)     | せるようにする。  | |   |             |・トラックの学習をクレーン車の学習に生かすようにす| |   |             | る。それまで学習した自動車を比較しながら読み進め| | | | ていく。 | |   |          |・動作化によって、つくりを具体的にとらえられるよう| |   |             | にする。 | |   |            |・学習した文型や接続語を生かして書くことができるよ| |   |           | うにする。 | |   |             |・ポンプ車のつくりの工夫について、生活経験と結び付| |   |           | けてとらえることができるようにする | |   |            |・学習した文型や接続語を生かして書くことができるよ| | | | うにする。 | |   |             |・はしご車のつくりの工夫について、生活経験と結び付| |   |            | けてとらえることができるようにする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第三次|9 自分の好きな自動車について、仕事やつくりを調|・前時までの学習内容や方法を活用して、主体的に学習| |   |  べることができる。 | が進められるように、これまでの学習の状況がわかる| |   |10 ワークシートをもとに、自分の好きな自動車につ| ような掲示をする。 | | | いて、説明の文と絵を書くことができる。 |・調べたいことに対応できるような図書や資料を準備す| |   |11 図鑑を作り、お互いに読み合い、感想を交流し合| る。   | | | う。    |・仕事と仕事にあわせた作りを関連してとらえさせるよ| |   |          | うに助言する。 | |   |         |・学習した文型や接続語を活用し、仕事とつくりがきち| |   |             | んと入った説明文を書けるように押さえるようにする| |   |            |・詳しく書きたい子供については、文型を制限しないで| |   |            | 書き進むように指示する。 | |   |           |・文章に書いたことがよく分かるように自動車の絵を書| |   |       | くように指示する。 | |   |        |・自分で調べて書いたことと比べながら聞かせるように| |   |             | する。 | |   |            |・各自の書いたものを印刷して1冊の文集にする。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 五、本時の指導 (1)ねらい はしご車の仕事とつくりを考え、簡単な説明文を書くことができる。 (2)展開