印刷用紙:B4縦 1ページの行数:37 1行の文字数(半角で):106   −−以下 指導案本文−−                第二学年  国語科学習指導案                            日 時  平成八年十月二日(水)一校時                            対 象  二年一組 男十九名 女二十名 計三十九名                            指導者  高 橋  幸 子 一、単元名   みんなに教えてあげたいな     教材名「とびばことび」 二、単元について (一)教材について  第二学年の表現における目標は、「事柄の順序がはっきりするように、整理して話したり、語や文の続き方に注意し て文章を書いたりすることができるようにするとともに、正しく表現しようとする態度を育てる」である。これを受け て、文章表現では、事柄の順序がはっきりするように「語や文の続き方に注意すること」が指導の重点となる。文中の 語と語との続き方、指示語や接続語の使い方などを考えて文章を書くことが、事柄の順序をはっきりさせることになる 。本単元では、「遊びや学習の中で工夫したことを、読み手に分かりやすく、順序よく紹介する文章を書く」ことを主 目標としている。  子供たちはこれまでに、「今週のニュ−ス」という小教材で取材の仕方を、「じゅんじゅんに思い出して書こう」で 、組み立てメモをもとに、時間の順序に従って記述する学習をしてきた。本単元では、相手によく分かるように、順序 を考えたり、説明的表現を工夫したりして文章を書く学習をする。これは、「家の人に知らせるつもりで」という単元 において、家族に知らせるために自分の行動を客観的に見て書く、という点で発展的に生かすことができる。  本教材の構成は、次のようになっている。(一)何について作文を書いたかとその理由。(二)作文例。(三)呼び かけとどこに気を付けるかという観点。作文例では、体育の時間のとび箱遊びの体験をもとにした「ヘリコプタ−おり 」と「うさぎおり」の二つの紹介文をあげている。子供たちにとって大変身近な教材であり、追体験も可能であること から、意欲的に表現活動に取り組めるだろう。また、相手に分かりやすく紹介するためには、順序や接続を考えて書く 必要性がでてくる。そして、教え合う楽しさから、友達の作文を興味を持って読み、表現方法や内容についてお互いに 啓発されるだろう。 (二)子供の実態について  学級の子供は、国語の学習が好きという子が多く、一人学びで、学習の方法が分かり、自分の考えを持つことができ るようになってきている。学び合いでは、自分の考えを積極的に話す子はあまり多くないが、友達の考えを聞いてみた いと思っている子は多い。  作文についても好きという子は比較的多く、「今週のニュ−ス」や「じゅんじゅんに思い出して書こう」の学習では 、意欲的に書くことができた。また、学習の後も、取材の目が広がったり、順序を表す言葉を使って記述したりできる 子が増えてきた。しかし、一方では、書き方が分からないという理由で、二、三行で終わりという子も見られる。この ように一人学びで書き進められない子には、書き出しを助言したり、思い出すための対話をしたりしている。また、学 び合いでは、友達のいいところを見つけて具体的に示したり、理由もつけ加えて話したりできるように指導している途 中である。自由に読み合って、意見や感想を交換し合える子供たちを目指している。 (三)指導にあたって  知っていることを教えてあげたいという意欲は、多くの子供が持っており、この教える立場の楽しさを大切にして学 習を進めたい。  まず、紹介文とはどんな文章なのかを、教材文を参考にしてつかませる必要がある。この作文例で子供に気付かせた いのは、読み手に説明するという観点から、文末が現在形になっている説明的表現である。その他、自分が考えた名前 の紹介、名前を付けたわけの説明、順序を表す言葉、読み手への呼びかけ、思ったことなど、読み手を意識して分かり やすく書こうと工夫している点に気付かせていきたい。  教材に、組み立てメモは示されていないが、自分が紹介しようとすることを、どんな順序で書くか考え、簡単な組み 立てメモを作って記述に進みたい。  書いた作文は、グル−プで相互に読み合い、友達の意見や助言をもとに自分の書いたものを見直したり、加筆したり させたい。最後に、発表会をして、お互いに紹介し合う。また、実際に体験してみて、感想を交換し合う場も作りたい 。 三、単元の目標   〇関心・意欲・態度     ・遊びや学習の中で自分が工夫したことを紹介するために、相手によく分かる文章を書こうとする。   〇表  現                                                  ・相手によく分かるように、順序に気を付け、言葉を工夫したり文を整えたりして書くことができる。     ・書いた文章を読み返して、言葉や表記の間違いを直し、正しい文章にしようとすることができる。      〇理  解     ・教材文から、紹介するための分かりやすい書き方を知ることができる。                  ○言語事項     ・助詞や句読点などの表記、接続語の使い方に注意して、敬体の文章を書くことができる。 四、学習指導計画  (8時間扱い)   本時……6時間目 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ | 段階 |     学 習 活 動                 |  教 師 の 支 援   | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |第一次|1 教材文を読み、学習のめあてをつかかみ、学習計画を立てる。 | ・教えてあげたいこと | |   |                               |  を作文に書き、紹介 | |   |                               |  し合う学習であるこ | |   |                               |  とを知らせ、書く意 | |   |                               |  欲が高まるようにす | |   |                               |  る。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |第二次|2 教材文を読み、紹介するための分かりやすい書き方を知る。   |・やり方の手順を正し | |   |3                              | く読み取り、その通 | |   |                               | りの手順で実際にや | |   |                               | ってみることで、読 | |   |                               | む人に分かりやすく | |   |                               | 紹介するための書き | |   |                               | 方の工夫に気付くよ | |   |                               | うにする。 | |   |                               |・作文の組み立て方や | |   |                               | 文の続け方について | |   |                               | まとめ、自分の作文 | |   |                               | に生かせるようにす | |   |                               | る。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |第三次|4 自分が紹介しようとすることを、どんな順序で書くか考え、組み| | |   |  立てメモを作る。 | | |   |5 | | |   |6 組み立てメモをもとに作文を書く。 (本時)         |・自分が紹介したいこ | |   |                               | と、相手、目的を発 | |   |                               | 表することで、意欲 | |   |                               | 付けをする。 | |   |                               |・組み立てメモを作る | |   |                               | とき気を付けること | |   |                               | を明確にして板書し | |   |                               | 、作業を進める。 | |   |                               |・教材文で学習した分 | |   |                               | かりやすい書き方を | |   |                               | 確認して、自分の作 | |   |                               | 文に生かせるように | |   |                               | する。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ |第四次|7 自分の作文を読み返したり、友達の作文を読み合ったりして、 | | |   |   間違いを直したり、新たに付け加えたりする。 | | |   |8 作文の発表会をする。                 |・読み返すときの観点 | |   |                               | を掲示しておく。 | |   |                               |・友達の意見や助言を | |   |                               | もとに、自分の作文 | |   |                               | の間違いを直したり | |   |                               | 、加筆したりできよ | |   |                               | うにする。また、友 | |   |                               | 達の作文のいいとこ | |   |                               | ろを見つけられるよ | |   |                               | うにする。 | |   |                               |・分かりやすい読み方 | |   |                               | を考え、正しく伝え | |   |                               | られるようにする。 | |   |                               |・時間外で、実際に体 | |   |                               | 験し、感想を交換し | |   |                               | 合う場を作る。 | | | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ 五、本時の指導  (一)ねらい     組み立てメモをもとに、相手によく分かる紹介文を書くことができる。  (二)展開