印刷用紙:A4横 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):116   −−以下 指導案本文−−   第5学年  国語科学習指導案 日 時  平成8年9月6日(金)  5校時 学 級  5年1組 男17名女17名計34名 授業者  長 野 圭 二 1.単元名 登場人物の行動や考え方に注意しながら (理解−物語文)         「紅鯉」        (東京書籍 5年下) 2.単元について  (1)教材について 第5学年の目標は、「人物の気持ちや場面の情景の叙述や描写を味わいながら読んだり、文章の叙述に即し     て、細かい点にまで注意して、主題や要旨を考えながら内容を読み取ったりできるようにする」ことである。 5年生も後半に入ると、読みの力も一段と伸び、細部に注意しながら読み進めることができるようになってく     る。場面の情景描写や登場人物の心理描写に対しても、体験を基盤とした解釈ができるようになる。即ち、想     像力を働かせたり、似たような事柄から類推したりして、読解するようになってくる。このような力をふまえ     た上で、本単元は、優れた表現を味わいながら、登場人物の心情に迫っていくことをねらいとしている。      この教材の中心を支えているのは、思春期を前にした少年の、傷ついた心と、真実を証明できないいらだち     の心情である。疑われたことと、その疑いが晴れるまでの心情の動きが生き生きと描写されている。子ども達     も5年生ぐらいになれば、このような体験が多少なりともあるものである。家族から友達から、時には教師等     の大人から誤解され、疑われ、真実の証明照明に苦労したということが心に残っている子どもは、この作品を     身近なものとして、読み進めることだろう。そういった意味で、心情や情景を読み味わうには適した作品であ     ると考える。  (2)児童について      児童はこれまで、『すずめのおくりもの』の単元で、「情景や登場人物の心情に注意し、物語のおもしろさ     が聞き手によく分かるように朗読すること」について、自分たちの立てた課題を音読や書き込みを中心として     追求していく学習を行ってきた。また、『大造じいさんとがん』の単元では、「人物の心情の変化を読み取っ     て主題についてまとめる」ことを目標に、サイドラインや書き込みを用いて自分なりの読み取りをもち、ハン     ドサインで一人ひとりの意志を明確にしながら、リレー発言や主体的な子ども同士の話し合いにより読み深め     る学習を行ってきた。      その結果、物語を楽しく読むことにはかなり慣れてきており、初発の感想をもとに自分自身の課題を作るこ     とにも抵抗なく取り組めるようである。また、個人個人の課題をグループでの話し合いで検討することで、よ     り価値のある課題に高めようとする力もかなり身についてきた。書く活動については、文の前後関係や心情ま     で書き込める児童は次第に増えてきたが、語句の意味や類義語による置き換えのみに終わっている場合も依然     として少なくない。音読については、声の大きさ・発音等かなり上達してきたが、自分自身が読み取った心情     や情景を、聞き手にも伝えることができるように工夫して表現読みをすることができる児童は少なく、本単元     の方言(熊本弁)に対してもかなりの抵抗が予想される。また、練り上げの際のハンドサインによる意志表示     はしっかりと定着したが、リレー発言や子どもが司会者となる主体的な子ども同士の話し合いの際に、それを     もとにした話し合いの組織化までにはまだ至っていない。  (3)指導について 主人公の「ぼく」も5年生であり、作品に出てくる「同級生のひろし」や「顔見知りの中学生」に対する     「ぼく」の心情も、子ども達にとっては想像しやすいものであると考える。そこで、まずあらすじをおさえさ     せた上で、「ぼく」の心情に視点を置き、各場面における主人公の心情がどのように変化し、どのように描か     れているかについて読み取り、自分はどう考えるか、共感的に読み深めていく学習を展開していきたい。     そのためには、単元での『つかむ段階』で、初発の感想をもとにして、それぞれの場面で一人ひとりに個人課     題をもたせ、それをグループで話し合ったり、全体で話し合ったりしながら、全体課題を設定したい。そして、     その課題に対する予想を個々がもつことができるように、単元レベルでの一人学びの時間を十分に確保し、読     み深めへと向かわせたい。      『深め合う段階』では、グループの課題や個々の予想を十分に活用しながら解決の見通しをもたせたい。     さらには、話し合いに意欲的に参加させるためにも、一人学びの時間を設定し、視写や書き込み、サイドライ     ン等の書く活動により、個々に自分なりの読みをしっかりもたせたい。そして、全体での練り挙げの際に、課     題に対しての各自の読み取りをもとにして、話し合い活動を児童にまかせ、リレー発言や司会者を立てた主体     的な活動となるように試みてみたい。 3.単元の目標 登場人物の行動や考え方に注意しながら、主人公の心情の動きを読み味わい、物語の主題をとらえる。 4.単元の観点別評価目標 +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | 国語への関心・意欲・態度 | 表現の能力 | 理解の能力 言語についての知識・理解・技能 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ |ア、初発の感想をもとに、積|ア、物語を読み、自分なり|ア、主人公の考えや行動を|ア、新出漢字の読み書きがで | | 極的に課題作りに参加しよ| に考えを深めて感想を書| もとにその心情の変化を| きる。 | | うとする。 | くことができる。 | 読み取ることができる。|イ、語句の意味をとらえ、語 | |イ、それぞれの課題について| |イ、登場人物の言動と主人| 彙を増やすことができる。 | | 意欲的に考えたり話し合っ| | 公の心の動きを読み味わ| | | たりする。 | | い、主題をとらえること| | | | | ができる。 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ 5.指導計画 (11時間扱い) +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段|階| 目 標 | 評  価  計  画 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |1.題名について話し合った後全文を通読し、心に残ったこ|〇自分なりに強く感じたことをまとめ、ノートに| |第|つ| とや読み深めたいことについて感想を書くことができる。| 書こうとする。 (関ア) | | | |2.全体の構成をつかみ、難語句について意味調べをし場面|〇場面毎に、小見出しをつけようとする。 | |一|か| 分けをすることができる。 | (関ア) | | | |3.初発の感想を発表し合い、それをもとに学習課題につい|〇主人公の心情に着目し、学習課題を立てること| |次|む| て話し合い、学習計画を立てることができる。 | ができたか。(理ア) | | | |4.それぞれの場面の学習課題について、自分なりの予想を|〇自分なりの予想を考えることができたか。 | | | | 考えることができる。 | (関イ) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |5.物語の舞台(場面)と主人公がひそかに期待していたも|○さし絵等も参考にしながら、場面の様子と主人| |第| | のについて読み取ることができる。 | 公がひそかに期待していたものについて読み取| | |ふ| | ることができたか。 (理ア) | | | |6.コイらしきものを発見した様子や、「わし鼻のおじさん」|〇「わし鼻のおじさん」との会話を通して主人公| | | | との会話の様子、むなしかった期待等を読み取ることがで| が自信を失っていく様子を読み取ることができ| | |か| きる。 | たか。 (理ア) | |二| |7.本流で紅鯉を発見したが取り逃がし、ぼうぜんとする主|〇紅鯉発見の様子と取り逃がした主人公の悔しさ| | | | 人公の心情と、人々が集まってきて騒ぎが広まっていく様| を読み取ることができたか。 (理ア) | | |め| 子を読み取ることができる。 | | | | |8.「わし鼻のおじさん」のおかげで周りの空気が変わり、傷|○「わし鼻のおじさん」の一言で変化した周りの状| | | | つく主人公の心情を読み取ることができる。 | 況と、主人公の傷ついた気持ちを読み取ること| | |る| | ができたか。 (理ア) | |次| |9.そこから逃げ出したい気持ちとけんめいにたたかってい|〇主人公が逃げ出したい気持ちとたたかっている| | | | る主人公の主人公を読み取ることができる。 | 心情について読み取ることができたか。(理ア) | | |10.紅鯉が見つかった後、それまで「ぼく」を疑っていた周|○「川下に向かってかけだしていった」主人公の| | | | りの人々の様子と疑いが晴れた「ぼく」の心情の動きを読| 気持ちを読み取ることができたか。(理ア) | | | | み取ることができる。 <本時> | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |第|ま|10.物語の主題について考え、それをもとにまとめの感想や|〇主題を読み取り、まとめの感想を書くことがで| |三|と| 主人公に対するメッセージを書くことができる。 | きたか。(表ア理イ) | |次|め|11.漢字・語句の練習をし、まとめのテストをする。 |〇新出漢字を読み書きできたか。(言アイ) | | |る| | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 6.本時の指導  (1)目 標     紅鯉が見つかった後、それまで「ぼく」を疑っていた周りの人々の様子と疑いが晴れた「ぼく」の心情の動き    を読み取ることができる。  (2)本時教材のよさ    ・「ぼくは、ひろしをにらみつけてやった。」「でも、そのときはもうそんなことはどうでもよかった。」「ぼ     くは、胸をはって」「ぼくは、何だか気がぬけてしまって、深みのふちにぼんやりたたずんでいた。」「うそ     つきにならなくてよかったという満足感」「あの美しい紅鯉を自分の手に入れることができなかったくやしさ」     「急に胸がいっぱいになって、あやうく泣き出しそうだった。」「なみだを見られるのがはずかしくて」等々、     主人公である「ぼく」の心情の動きを表す文が多く、子供たちにとって理解しやすくなっている。    ・「おじさんは、顔をそらすと、ペッとつばをはき、〜立ち去っていった。」「人々の輪が散った。」等の周     りの人々の様子を表す文により、それまで「ぼく」を疑っていたのに、その疑いが晴れたことによるきまりの     悪い様子を読み取ることが容易である。特に、「ひろしが、目をまるくしてぼくの顔を見た。」や『「おしかっ     たなあ、おしかったなあ。」を連発していた。』により、友だちであるはずの「ひろし」は実は主人公の気持     ちを全く理解していないことが読み取れるし、「よかった、よかった。あんた、よかったな。」「おばさんは、     しわだらけの顔をほころばせて、二度、三度とうなずいた。」で、唯一「ぼく」の理解者であった「おばさん」     の思いやりと優しさがさらに明確に読み取ることができる。    ・「目をまるくして」「ぼくの気持ちにおかまいなく」「そんなことはどうでもよかった」「顔をそらす」「そ     そくさと」「じわじわと〜頭をもたげてくる」「思いがけないことば」「声が聞こえるようだった」「胸がいっ     ぱいになって」「あやうく」等の慣用句や巧みな表現方法はこの物語をいっそう味わい深いものにしていると     同時に、心理描写を解釈する際の一助となっている。五年生も後半に入り、読みの力も一段と伸びていこうと     している子どもたちに適した教材と言える。  (3)本時指導の工夫      本時は、紅鯉の捕獲により、主人公への周りの人々の疑いが晴れると同時に、精神的に追い詰められた主人     公が緊迫感から解き放たれる場面である。      この主人公の心情に共感し、この物語の主題でもある思春期を前にした少年の傷ついた心と、真実を証明で     きないいらだちの心情を読み取るためにも、紅鯉が見つかった後のそれまで「ぼく」を疑っていた周りの人々     の様子や、それに対する主人公から心の動きをとらえることが学習の中心となる。 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ @|学習意欲を高めるための個人課題や予想の生かし方、及び書く活動| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 見通しをもつ段階で、子供たち一人ひとりのよさを生かし学習意欲を高めるためにも、個人及びグループの     課題を全体課題解決の際の視点としたい。また多様な予想を取り上げ、意欲化を図るとともに、読み取り後の     深まりを体得することができるように生かしていきたい。読み取る段階で、サイドラインや書き込み等の書く     活動を取り入れ、周りの人々の変容や主人公の心情に対する、個々の読みをしっかりもたせ話し合いにののぞ     むことができるようにしたい。 +−−−−−−−−−−−+ A|児童主体の話し合い活動| +−−−−−−−−−−−+ 深め合う段階で、より主体的になるように、リレー発言や子供たち一人一人が読み取ったことについて司会     者を立て、子供自身が話し合う活動を通して練り上げたい。そのためには、ハンドサインにより個々の立場の     明確化を図るとともに、話し合いのルールなどを定着させておきたい。また各自が事前に考えていた個人課題     及び全体課題に対する予想を十分に把握しておき、話し合いの際の手がかりとなるような活用を図りたい。  (4)展 開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |段階| 学 習 内 容 ・ 活 動 | 子 供 の よ さ を 生 か す 工 夫(○ 評価) | 備 考 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | つ |1.前時学習内容を想起する |・その場から逃げ出したい気持ちと懸命に戦っている主人公の| | | | | 気持ちを想起する。 |紙板書 | | か |2.本時の学習課題を把握する | | | | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | む | |川下へ向かってかけだしていった「ぼく」の気持ちを読み取ろう。| | | | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |・個人やグループの学習課題や予想にふれ、全体の課題ととも| | |(5分) | に解決したり、生かしたりすることを確認する。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 見 |3.課題解決の見通しをもつ |・個人課題やグループの課題を活用して視点を絞り込む。 | | | | (1)見通しをもつ |・紅鯉が見つかった時の周りの人々の様子や主人公の気持ちが| | | | | 描かれている部分に着目しながら、サイドラインや書き込み| | | | | で読んでいくことを確認してから音読に入る。 | | | 通 | | | | | | | | | | | | | | | す | (2)学習場面の音読 |・指名読みとする。(P23L6〜最後) | | | | |・方言の読み方に工夫をこらすことができるようにする。 | | |(7分) |○声の抑揚、口型、会話文と地の文の変化、気持ちの描かれて| | | | | いるところに注意して読むことができたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 読 |4.各自が読み取る |・わし鼻のおじさん及びひろしとおばさんの言動に特に留意し| | | | (1)紅鯉が見つかった時の、周りの人々| それらがどうして行われたのか書き込みをする。 |書き込み| | み | の様子を読み取る。 |・ひろしやわし鼻のおじさんに対する態度や心内語及びおばさ|用教科書| | | (2)紅鯉が見つかった後の主人公の心情| んの優しさや思いやりが表れている部分にサイドラインを引| | | 取 | の変容を読み取る。 | き、書き込みをする。 | | | | |・川下へ向かってかけだすきっかけとなった部分にサイドライ| | | る | (3)川下へ向かってかけだしていった主| ンを引き、書き込みをする。 | | | | 人公の気持ちを読み取る。 |・どの言葉に着目したかを発表させ、ポイントを絞り込むと同| | | | | 時に、なかなか探し出せない子への支援とする。 | | | | |・机間指導により、児童の読み取りを予想と照らし合わせなが| | |(10分) | ら把握し、司会者を決めておく。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 深 |5.発表し合い、深め合う |・司会者立てて、子供同士が学び合う形態を試みるが、必要に| | | | (1)紅鯉が見つかった時の、周りの人々| 応じて、教師の支援発問等を加えたい。 | | | | の様子について話し合う。 |・この部分では、周りの人々は主人公をうたがっていたのに、| | | め | | 真実だったためにきまりが悪くなっての行動だということを| | | | | 最低限おさえることができるようにする。 | | | | (2)紅鯉が見つかった後の主人公の心情|・主人公の、疑いが晴れてほっとした気持ち、自分を疑ってい| 絵 | | 合 | の変容について話し合う。 | た友だちや周りの人々への怒り、紅鯉を手に入れることがで| | | | | きなかったくやしさ、緊張から解き放たれた解放感等の気持| | | | | をとらえることができるようにしたい。 | | | う | (3)川下へ向かってかけだしていった主|・おばさんの優しさや思いやり、主人公の、自分の気持ちを分| | | | 人公の気持ちを話し合う。 | かってくれたうれしさ、緊張から解き放たれた解放感等の気| | | | | 持ちをとらえることできるようにし、まとめへつなげたい。| | | | | | | |6.課題についてまとめる |・板書を活用し、話し合いの流れを予想などと比較しながら、| | | | | 一度振り返り、まとめに向かうことができるようにする。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |・自分の言っていたことが真実だとみんなにも分かってもらい、ほっとするとともに、 | | | | | みんなへのいかりやおばさんのやさしさから思わずこぼれるなみだを見られたくな| | | | | | いために、かけだしていった「ぼく」 | | | |(15分) +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |○主人公の気持ちの変容をとらえ、なみだのわけも考えてまと| | | | | めることができたか | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | 振 |7.学習場面の音読をする |○読み取ったことを生かして音読していたか。(指名読み) | | | | | | | | り |8.本時の学習を振り返る | | | | | ・自己評価をする |・本時でわかったこと、感想、友達のよさを見つけたことなど| | | 返 | | を振り返ることができるようにする。 | | | | | | | | る | ・次時の予告をする | | | |(8分) | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+  (5)評 価 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |自分の言っていたことが真実だとみんなにも分かってもらいほっとするとともに、かけだしていった主人公の心情を | |読み取ることができる。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+    A−主人公のほっとした気持ちやいかりの気持ち及びおばさんの      やさしさに対する気持ちまで読み取りまとめを書くことができる。 B−主人公のほっとした気持ちやいかりの気持ちを読み取り、まとめを書くことができる。 C−主人公のほっとした気持ちを読み取りまとめを書くことができる。  板書計画    紅鯉 丘 修三    学習課題 川下へ向かってかけだしていった「ぼく」の気持ちを読み取ろう。 予想 | | A「ぼく」の気持ちの変化 |@周りの人々(ひろし・おばさん) | | | | | | | B川下へ向かってかけだしていった | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |まとめ | |自分の言っていたことが真実だとみんなにも分かってもらいほっとするとともに、 |みんなへのいかりやおばさんのやさしさから思わずこぼれるなみだを見られたく| |ないため、かけだしていった「ぼく」 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  文  章  構  造  図 +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |段 落 | 内 容 面 |主な技能 |教 材 の よ さ | +−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ◎時・場所・主人公の紹介 ◎時・場所・主人公等 ・前半に場面の設 | | | | ・いねのほが実り始める・・・・町外れにある用水路のせきをしめ、 の場面の設定を表現 | 定を説明した部 | |面| | ・・・・。町中を南北に流れる川は、せきがしまると、たちまち | に即して、読み取る | 分があり、挿絵 | | | | 二、三十センチの浅瀬に変わってしまい、・・・・夢中になる。 | ことができる。 | と合わせて読む | | |公 | | ・音読 | ことにより、イ | |場|人 | | ・サイドライン | メージをふくら | | |主 介 | | ・書き込み | ませやすい。 | | |・ ◎鯉?の発見↓自信を喪失する主人公 | | | |の|所 紹 | ・胸がきゅっときんちょうし、ぼくは、立ち止まってじっと目 ◎挿絵も参考にして、 | | | |場 | をこらした。 | 辺りの様子を含めて | | | |・ の | ・ひそかに期待していたのは、ウナギかコイの大物を手に入れ | 主人公の期待感や緊 | | |一|時 | ることだった。 | 張感、落胆を読み取 | | | | | ・「ほんとにおったつか?」↓しだいに自信がなくなっていた。| ることができる。 | | | | | ・横目でぼくをにらむと、ゆっくりと川下の方へ歩いていった。| ・音読 | | | | | ・あきらめきれずに、しばらく・・・。けれども↓期待はむな | ・サイドライン | | | | | しかった。 | ・書き込み | | +−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ◎紅鯉を発見し、捕獲しようとする主人公 ◎紅鯉を発見したとき、・紅鯉発見の緊張 | | |り | ・ぼくは自分の目をうたぐった。 | また、捕獲に失敗し | 感から、一転し | |面|が | ・・・・・あざやかな紅色のコイが、ゆうゆうと円をえがいて泳い | たときの主人公の気 | て取り逃がした | | |広 | でいたのだ。 | 持ちを豊かに読み取 | 落胆へと変わる | | |の | ・僕の胸が高鳴った。 | ることができる。 | 主人公の心情を | |場|ぎ | ・幸運に舌なめずりをしながら、・・・・ | ・音読 | 緊迫感あふれる | | |騒 | ・ぶるるっと武者ぶるいが起きた。 | ・サイドライン | 描写から、表情 | | |・ | | ・書き込み | などを想像しな | |の|見 ◎紅鯉の捕獲に失敗した主人公とまだ疑っていない周りの人々 | | がら読み取りや | | |発 | ・ぼくはぼうぜんとして、深みをながめていた。 | | すい。 | | |の | ・じわっと口おしさが広がっていった。 | | | |二|鯉 | ・ぼくはぶっきらぼうに答えた。 | | | | |紅 | ・「この深みに入ったんじゃ、手のでんばい。」 | | | +−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ◎周りから疑われる主人公 ◎証拠がなく、疑われ ・わし鼻のおじさ | | | | ・おじさんはぼくを見ると、何だといった顔をして、足もとに | ていることに対して | んの言葉で主人 | |面|大 い | ペッっとつばをはいた。 | 弁明できない主人公 | 公を取り巻く状 | | | 疑 | ・「このがきは、さっきもコイば見たと言うたばい。コイなん | の気持ちを共感的に | 況が一変し、証 | | |拡 る | かおらんとに。」 | 読み取ることができ | 拠がないために | |場| す | ・ぼくは、くちびるをかんで、おじさんをにらみつけるよりほ | る。 | 疑いを晴らすこ | | |の 対 | かなかった。 | ・音読 | とのできない主 | | | に | | ・サイドライン | 人公のいらだち | |の|ぎ 公 | ・「そん子がかわいそかばい。ほんなこつ、おったかもしれん | ・書き込み | やくやしさなど | | | 人 | とによ。」 | | の心情が生き生 | | |騒 主 | | | きと描写されて | |三| ◎疑いに関してどうすることもできない主人公 | | いる。 | | | | ・ぼくは、みんなをうらめしく思った。 | | | +−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ◎みんなに疑われその場から逃げ出したい主人公 ◎自分の真実が証明さ ・周りの人々の様 | |面| る | ・「いやね、このがきがベンゴイのおったて言うとばってん・。」| れたときの主人公の | 子を表す文によ | | |獲 | ・もう紅鯉をとりにがしたくやしさなどわすれていた。 | 気持ちと、おばさん | り、疑いが誤り | | | れ | ・ぼくの正しさを証明してくれることをいのっていた。 | のうなずき、最後の | だったことに対 | |場|捕 | ・早くそこからにげ出したい気持ちと、けんめいにたたかって | 一文等について、そ | するきまりの悪 | | | 晴 | いたのだ。 | の意味するところを | さが描かれてい | | |の | | 読み取ることができ | る。 | |の| が ◎自分のことばが証明されて、緊張感がとけた主人公 | る。 ・慣用句や巧みな | | |鯉 | ・でも、そのときはもう、そんなことはどうでもよかった。 | ・音読 | 表現方法が駆使 | | | い | ・胸をはって、例のわし鼻のおじさんをにらんだ。 | ・サイドライン | されており、こ | |四|紅 | ・何だか気がぬけてしまって、・・・・。 | ・書き込み | の物語をいっそ | | | 疑 | ・「よかった、よかった。あんた、よかったな。」 | | う味わい深いも | | | | ・ぼくは、急に胸がいっぱいになって、・・・・かけだしていった。 | のにしている。 | +−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+