印刷用紙:B5縦 1ページの行数:47 1行の文字数(半角で):82   −−以下 指導案本文−−   第2学年 国語科書写(硬筆)学習指導案 日 時  平成 8年10月16日(水)2校時 児 童  2年2組男9名・女18名・計27名  指導者  佐々木 克 子 1.教材名 文字の中心 「小・半」 2.教材設定の理由  1教材観 第2学年硬筆書写の指導事項は,「(ア)文字の形に注意して,筆順に従って丁寧に 書くこと」「(イ)点画の接し方,交わり方,方向などに注意して文字を正しく書くこ と」である。点画に注意し,字形の整った文字を書く習慣を身につけさせることが要求   されている。    本教材は,字形を整える上で基礎的な要素の一つである「文字の中心」を理解させる   ことを目標においている。「文字の中心」については初めて触れる単元である。    文字の中心を整えるためには,中心にくる画と書き出しの位置に着目させることが大   事である。縦画が中心にない文字の場合は,字幅から縦の中心線を想定し,中心線に近   接している点画または部分をめやすに書き出しの位置を決めさせることが大事である。 字形を整えるために画の長さ,方向,間隔とともに,文字の中心にも意識して書くよ   う習慣づけることをねらいとしている。 2児童観 2年生になり,文字を書く時の姿勢や鉛筆の持ち方について自分から意識的に気をつ   けるようになってきている。しかし,理解はできてきているが,指摘されないと誤りを   直せない子どもが数名いるので毎時間声がけを行い,姿勢や鉛筆の持ち方に気をつける   ように指導している。 書いた文字を見直し適切に批正できる児童が1年生の時に比べて増えている。文字意   識が育っている児童ほど自分の書いた文字に自信を持てず厳しく批正する傾向にある。   逆に,基準に対して文字の良し悪しを明確に判断できない児童ほど,無頓着に批正し,   できていない部分にもよい評価をつけている場合がある。    また,筆使いについては意識して書けるようになってきているが,字形については意   識していない子どもが多い。マス目に対する文字の大きさや形についても意識していな   い児童が多く,マス目からはみ出したり,中心を意識せず,斜めに文字を書いても平気   でいる子どももいる。 さらに,書く活動が多くなるにつれて,速さを重視し筆順を意識せずに書いたり丁寧   さに欠けたりする傾向が見られる。いつでも丁寧に書く習慣が付くように,文字を書く   速さについて指導を繰り返している。 3指導観 指導にあたっては,中心線に着目しながら書き始められるようにしたい。第1画の縦   画が中心線上にある「小」と第5画が中心線上にある「半」を比較し,第1画に縦画が   ない場合でも中心線を意識して書き始められるように指導したい。正しい文字を書くた   めには,字形指導が重要である。文字の全体の形(概形)や文字の部分的な特徴を手が   かりにして整った文字が書けるようにしたい。筆順に従って書くことも大切な要素であ   るため,空書によって筆順を確認する。 授業の中では,中心を意識するための手段として中心線を用いる。中心線を意識する   用具を工夫したい。さらに,マス目における「半」の書き出しの位置を確認するために   具体的な位置を明示し,練習できるようにしたい。マス目に対する文字の大きさにも合   わせて触れていきたい。 練習1では,中心線と縦画を意識して,一致するように練習させたい。特に,第1画   の始筆の位置に着目して書かせるようにしたい。練習2では,中心線を整えると字形が   整うことを意識させて練習させたい。 3.目標   1進んで手本を活用し,上達するために書き込みをすることができる。                             (関心・意欲・態度)   2漢字の中心に注意して書くことができる。       (知識・理解・技能)   3かたかなの中心に注意して書くことができる。     (知識・理解・技能)   4筆順に従って書くことができる。          (知識・理解・技能) 4.指導計画   (4時間扱い)   1漢字の中心に注意して書く。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1時間(本時)   2漢字の中心となる縦画を正しく書く。・・・・・・・・・・・・・・・1時間   3文字の中心をとらえ,字形を整えて書く。・・・・・・・・・・・1時間     4文字の中心を正しく,筆順に従って書く。・・・・・・・・・・・1時間 5.本時の指導                             1目標    ・よい姿勢や文字を書く速さに気をつけて楽しく練習できる。    ・漢字の縦画の中心に注意して練習できる。   2展開 +−−−+−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− |段 階|時| | | +−+−+ | | | ねらい区分 間 指 導 事 項 | 学 習 活 動 | 指 導 上 の 留 意 点 +−+−+−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | | | 1.教材「小」「半」 1.本時の学習内容を知 ・学習環境を整える。 |意|課| | の提示 | る。 | | | | 2.試書 |2.「小」「半」を試書 ・空書によって画数と筆順を確 | | | | | する。 | 認する。 | |題| | | ・姿勢や執筆法に注意させる。 |識| | | | | | | | 3.試書の検討 |3.手本と比較し,気づ ・縦画の位置に着目させる。 | |確| | | いたことを発表する。 ・縦画と中心線が一致している | | | | | | ことに気づかせる。 | | | 4.目標確認 |4.本時の目標を確認す | |化|認| | | る。 | | | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−+ | | 10分 |かん字の中心に気をつけて書こう。| | | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−+ +−+−+−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | | | 5.基準理解 |5.学習の基準を理解す ・拡大手本を使い,字形を整え |具|練| | | る。 | るための基準を理解させる。 | | | | | ○第1画が中心線を通 ・縦画が文字の中心となってい | | | | | る文字「小」 | ることに気づかせる。 | |習| | | ・始筆がマスの中心 | | | | | | 線と一致する。 | | | | | | ○第5画が中心線を通 ・「半」は中心となる縦画を最 |体|・| | | る文字「半」 | 後に書くため,第1画の始筆 | | | | | ・第1画の始筆は左 | の位置に注意させる。 | | | | | 上のマスの真ん中。| | |批| | | ・第2画は中心線を | | | | | | はさんで第1画と | | | | | | 同じ幅。 | |化|正| | | | | | | 6.練習・批正 |6.基準に従って練習用 ・執筆法や姿勢に気をつけさせ | | | | | 紙を使って練習し, | る。 | | 20分 | 批正する。 ・基準に従って批正させる。 +−+−+−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−− | | | 7.清書 |7.「小」「半」を清書 ・基準を確認し,試書と同一条 |総|清| | | する。 | 件で清書させる。 | | | | | | |合|書| | | | | | | 8.評価 |8.試書と清書を比較し, ・試書と比較し,上達したとこ |一|・| | | 自己評価・全体評価 | ろを確認させる。 | | | | | する。 ・OHPで児童の作品を取り上 |般|評| | | | げ成就感を味わわせる。 | | | 9.応用・発展 |9.「上」「当」「来」 ・筆順を確かめる。 |化|価| | | などを練習する。 ・中心線上にある縦画を指摘さ | | | | | | せる。 | | 15分 10. 次時の予告|10.次時の学習内容を知 ・次時の学習は本時学習の応用 | | | | | る。 | であることを知らせる。 +−+−+−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−   3評価 ・よい姿勢や文字を書く速さに気をつけて楽しく練習できたか。    ・漢字の縦画の中心に中心に注意して書くことができたか。   4準備    ・拡大手本 ・練習用紙 ・分解文字 ・比較文字 ・文字カード ・OHP     ・批正ペン      5板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +++ +++ +++ +++ +++ +−−− め | | 来 + 当 + 上 + 半 + 小 + |書 か あ | | +++ +++ +++ +++ +++ |こ ん て | | 五 一 一 五 一 文 |う 字 | | | 画 画 画 画 画 字 | の | | | 目 目 目 目 目 の | 中 | | | 中 | 心 | | | 心 | に | | | | 気 | | | 左 中 中 左 中 一 | を | | | 上 心 心 上 心 画 | つ | | | の 線 線 の 線 目 | け | | | ま 上 上 ま 上 の | て | | | ん ん は +−−−+ | | 中 中 じ | | め | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+