印刷用紙:B5縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):82   −−以下 指導案本文−−    第4学年 国語科書写(毛筆)学習指導案 日 時 平成8年10月16日(水)2校時  児 童 4年1組男18名・女17名 計35名   指導者   宮島 喜治 1.教材名 はらいの方向「友」 2.教材設定の理由 (1) 教材観 第4学年の書写の指導事項は,「(ア)文字の組立て方に注意して,文字の形を整えて書  くこと。」「(イ)文字の大きさや配列に注意して読みやすく書くこと。」「(ウ)毛筆を使  用して,点画の接し方,交わり方,方向などに注意しながら文字を書くこと。」「(エ)毛  筆を使用して,文字の中心,画と画の間などに注意しながら文字の形を整えて書くこと。」  の四つである。第4学年では前学年における点画の筆使いを中心とした学習をふまえて 点画の接し方,交わり方,方向などに注意しながら,文字を整えて正しく書く技能や態  度を養うための字形指導を重視することが大切である。   本教材では,はらいの方向に気をつけて,字形を整えて書くことを重点に指導する。  毛筆で書くことにより,技能を一層確かなものとして定着させようとするものである。  そのためには,二つのはらいの方向に注意して書くことが大切である。さらに,文字の  中心,画の交わり方,筆脈にも気をつけて書くことが大切である。 (2) 児童観 子どもたちは用具の使い方にもかなり慣れ,書写に興味を持ち,整った文字を書きた  いという気持ちが育ってきている。しかし,中には学習内容の理解が不十分な子どもが  いたり,思うように書けずに,投げやりになってしまったりする子どももいる。 「はらいの方向」については,第1学年から学習しているが,画の方向に気をつけて  書く技能や意識には個人差が見られる。それは,どこに気をつければ字形が整うのかわ  からないことや,意識的にはらいの方向などに気をつけて書こうとしていないことなど  が原因として考えられる。 (3) 指導観   指導にあたっては,まず「友」の第2画と第3画の左はらいの先が,次第に狭くなる  ように書くことを押さえ,次に筆脈や筆使い,画の交わり方などを正しくとらえさせた  い。また,どの子どもも意欲を持って取り組めるように練習用紙を工夫していきたい。  さらに,重なる左はらいの先が次第に狭くなっている文字と次第に広がっている文字を  提示して硬筆毛筆の関連を図っていくことにより,文字意識を高め,字形を整えて正し  い文字を書こうとする態度と技能を高めていきたい。 3.目 標 (1)「はらい」の方向や字形の整え方に関心を持ち,進んで練習しようとする。                                (関心・意欲・態度) (2)「はらい」の方向に注意して,字形を整えて書くことができるようにする。          (知識・理解・技能) (3)筆使いや筆脈,画の交わり方にも注意して書くことができる。(知識・理解・技能) 4.指導計画 3時間 (1)「はらい」の方向に注意し,字形を整えて「友」を書く。(毛筆)…1時間 (2)筆使いや筆脈,画の交わり方に注意し,字形を整えて「友」や関連文字を書く。                           (毛・関硬)…1時間(本時) (3)「はらい」の方向についてまとめ,文字の概形・中心にも気をつけて「友」や関連   文字を書く。 (毛・関硬)…1時間 5.本時の指導 (1)目標 ・字形を整えるための本時の基準に注意して,進んで練習することができる。 ・画の交わり方や筆使い,筆脈に注意して,字形を整えて「友」と書くことができる。 (2)展開 +−−−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | 段階 |時| | | | +−−−+ | | | | |ねらい 区分 間 指導事項 | 学 習 活 動 | 指導上の留意点 | +−+−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | |1.前時基準の|1.前時基準の確認をする。|・左ばらいの方向がだんだ| | | | | 確認および| |ん狭くなるという前時の基| |意|課|5| 反省の発表| |準を確認させる。 | |識|題| | | 前時まとめ書きの反省を|・前時基準以外の反省を発| |化|確|分| | 発表する。 |表させる。 | | |認| |2.目標の確認|2.本時の目標の確認をする|・反省を元に目標を設定す| | | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | | | |画の交わり方,筆使い,筆脈に気をつけて書こう。|る。 | | | | | +−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | +−+−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | |3.基準理解 |3.学習の基準を理解する。|・分解文字や水書板等によ| | | | | |・2画目と4画目はそれぞ|る範書によって,視覚的に| | | | | |れ1画目と3画目を二等分|基準をとらえさせたい。 | | | | | |するように交わる。 |・2画目の始筆が中心線上| | | | | |・3画目と4画目は穂先が|であることに触れる。 | | |練| | |常に上を通る。 |・1画目の位置にも注意さ| |具| | | |・3画目と4画目は続ける|せる。 | | | | | |感じで書く。 | | | |習| |4.練習 |4.画の交わり方,筆使い,|・筆順の確認 | | | | | |筆脈に気をつけて練習する|・姿勢,執筆,腕法につい| |体|・| | | |ての注意をうながす。 | | | | | | |・練習用紙を使用し,段階| | |批| | | |的に練習させる。 | | | |25|5.批正 |5.相互批正する。 |・基準に従い隣同士で相互| |化| | | | |批正をさせる。筆脈,筆使| | |正| | | |いを批正するために交互に| | | | | | |書き,批正させる。 | | | | | | |・よくできた子ども(特に| | | |分| | |筆脈,筆使い)をビデオカメラ| | | | | | |で撮し,基準を確かめると| | | | | | |ともに,まとめ書きへの意| | | | | | |欲づけを図る。 | | | | |6.練習 |6.批正を生かして練習する|・批正を元に練習させる。| +−+−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | | |7.まとめ書き|7.「友」のまとめ書きをす|・前時と本時の基準を確認| | | | | |る。 |し,まとめ書きをさせる。| | | |15|8.自己評価 |8.前時と本時のまとめ書き|・上達したところを確かめ| |総| | | |を比べて自己評価と反省を|認め合う。また本時の課題| |合|清|分| |する。 |以外でうまくいかなかった| |・|書| | | |ところを発表させ,次時の| |一|・| | | |課題へつなげていく。 | |般|評| |9.応用・発展 |9.「はらい」の終筆の間隔|・「はらい」の間隔が狭く| |化|価| | |が狭くなる文字を硬筆で練|なる文字を書かせ,硬筆と| | | | | |習する。 |の関連を図る。 | | | | | | (友、夏、麦、後) | | | | | |10次時の予告|10.次時の内容を知る。 |・「はらい」の間隔が広く| | | | | | |なる文字も扱うことに触れ| | | | | | |る。 | +−+−+−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ (3) 評価 ・字形を整えるための本時の基準に注意して,進んで練習することができたか。 ・字形を整える上で画の交わり方,筆使い,筆脈が大切であることを理解し,注意しな    がら書くことができたか。 (4)準備 手本,比較文字,分解文字,水書板,練習用紙,批正ペン,文字カード,ビデオカメラ (5)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−−−−−−−−+ +−++−−−−+ | || 文字カード(硬筆用)| +−−−−−−+|学|| | | |+−−−−−−−−−−−+ | ||習|| 手 | | |+−−−+−−−+−−−+ | || || | | || | | | | 分 ||の|| | | || 前時 |まとめ|書き | | 解 ||め|| 本 | | || | +−+−−−+−−+| 文 ||あ|| | | || | | || 字 ||て|+−−−−+ | || | | || || |+−−−−+ | |+−−−+−+ || || || | | | | 水 |+−−−−−−+| || | | |+−−−+−+ | | || | | || | | | | || 文 比 | | || 本時 | | 書 | +−+| | | ||まとめ| | | | 字 較 | | || 書き| | 板 | | | | || | | | +−−−−+ | |+−−−+−+ | | +−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+