印刷用紙:B5縦 1ページの行数:34 1行の文字数(半角で):78   −−以下 指導案本文−−   第6学年国語科書写(毛筆)学習指導案      日 時 平成8年10月16日(水) 1校時 児 童 6年2組男15名・女12名 計27名 指導者 兵田 喜久子 1.教材名     筆順と字形「成長」  2.教材設定の理由 (1)教材観    第6学年の言語事項(2)書写の指導事項に「(ア)文字の形,大きさ,配列な   どを理解して書くこと。」「(イ)毛筆を使用して,文字の組み立て方を理解しな   がら,文字の形を整えて書くこと。」とある。    筆順と字形との関係については,今年度の教科書改定によって新しく出て来た教   材である。筆順と字形とは密接な関係があり,筆順に従って書くことによって,字   形が整えやすくなることを理解させ,筆順を正しく理解して字形を整えて書こうと   する態度や技能を身につけさせることをねらいとしている。    本教材では,「成長」を取り上げ,字形を整える要素として筆順に注意して書く   ことに重点を置くとともに,画の長さも重要な要素であることを理解させるもので   ある。さらに,筆順の間違えやすい文字を硬筆教材として取り上げ,学習の総まと   めとして,正しい筆順を覚えることによって,字形を整えて書こうとする態度や技   能の育成をねらっている。 (2)児童観    児童は国語で新出漢字が出るたびに,正しい筆順を確認し,練習している。また,   誤りやすい筆順の文字や書写の時間にはその都度筆順を確認している。筆順に注意   して書こうとする児童も増えている反面,筆順調査や日々の筆記活動の様子を見て   みると,しっかり定着していない児童もいる。筆順を間違った文字は,一見きれい   に思えても,字形は整っていないことが多い。    児童は,手本をよく見て概形をとらえたり,自分のよい部分や伸ばして行く部分   を探したりする目が育って来ている。 (3)指導観    指導にあたっては,筆順と字形の関係を明確に理解させたい。筆順の違いが,字   形にも影響してくることを視覚でとらえさせることによって,より筆順の重要さを   感じさせたい。初めに概形をつかませ,正しい筆順が画の長さにも関係してること   を理解させたい。また,全体を整えて書く上で,文字の中心や大きさ,画の長短も   重要な要素であることや,既習の「そり」や横画の間隔,画と画の接し方などにつ   いても確認したい。    さらに,「成」においては,漢字の成り立ちから「戈(ほこづくり)より左払い   を先に書く」こと,「長」においては,「縦画に横画が接する場合は縦画を先に書   く」ことを踏まえ指導にあたりたい。これによって,発展の幅を広げていきたい。    個々の目標に向かって書く技能を伸ばすために,クリアシートに学習する基準を   書かせたり,批正時に活用させたりしたい。また,手本をよく見つめ,基準に沿っ   た練習ができるように自己評価及び自己批正する場を充分に確保したい。 3.目標 (1)正しい筆順に従って書くことのよさに関心を持ち,字形を整えて文字を書こうと    する。                      (関心・意欲・態度) (2)筆順に注意して,字形を整えて書くことができる。  (知識・理解・技能) (3)画の長さに注意して,字形を整えて書くことができる。(知識・理解・技能) (4)正しい筆順を理解することができる。        (知識・理解) 4.指導計画 (4時間扱い) (1)正しい筆順を理解し,字形を整えて「成長」を書く。(毛)・・1時間(本時) (2)画の長さに注意して,字形を整えて「成長」を書く。(毛)・・・・・・1時間 (3)筆順に従い,全体を整えて「成長」と関連硬筆文字を書く。(毛・関硬)1時間 (4)硬筆で,間違えやすい筆順に注意して,字形を整えて書く。(関硬)・・1時間 5.本時の指導 (1)目標   ・正しい筆順に従い,字形を整えて書こうとする意欲を持って学習することができ    る。   ・字形を整える上で,筆順が大切なことを理解し,正しい筆順で「成長」と書くこ    とができる。 (2)展開 +−−+−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−− |段階 時 | | | +−++ | | | ねらい区分間 指導事項| 学習活動 | 指導上の留意点 +−++−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−− | || 1,教材「成長」1,本時の学習内容・学習環境を整える。 |意 課 |の提示 |を知る。 | | || 2,教材「成長」2,「成長」を試書・空書による筆順確認は行わずに試書させ | 題 |の試書 |する。 |たい。 |識||103,試書の検討 3,手本と試書を比・比較文字によって接筆の違いに気づかせ | 確 | |較して気づいた|その理由を考えさせたい。 | ||分| |ことを発表する・概形にも注目させたい。 |化 認 4 ,目標の把握 4,本時の目標をつ・字形を整えるには正しい筆順で書くこと | || | |かむ。 |に気づかせたい。 | || | +−−−−+−−−−−−−+−−−+ | || | |正しい筆順で字形を整えて書こう | +−++−+−+−−−−+−−−−−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−− | || 5,基準理解 5,字形を整えるた・目標に沿った基準を簡単明瞭に理解させ | || | |めの基準を理解|たい。 | || | |する。 ・基準をクリアシートに書き込ませること | 練 | | |で,批正観点をより明らかにしたい。 |具|| | ○1画目と2画目・比較文字によって1画目から書いた時と | || | |の接し方と筆順|2画目から書いた時の画の接し方の違い | 習 25| | |に気づかせたい。 | || | ○長く書く画と概・概形を整えるためには,「成」では4画 |体 ・| | |形 |目を,「長」では5画目を長く書くこと | || | | |をとらえさせたい。 | 批 6,練習・批正 6,基準に従い,練・再度基準を確認し,練習の焦点化を図り | ||分| |習用紙を使って|たい。 |化|| | |練習し批正する・机間巡視では既習事項の指導や批正も行 | 正 | | |いたい。 | || | | ・クリアシートを使い批正させたり,批正 | || | | |ペンで自己評価や手本への書き込みを行 | || | | |わせたい。 +−++−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−− | || 7,まとめ書き 7,「成長」のまと・基準を確認し,試書と同条件でまとめ書 |総 清 | |め書きをする。|きさせたい。 | || 8,自己評価 8,試書とまとめ書・試書と比べ上達したところや,学んだこ |合 書 | |きを比較し自己|とを発表させ成就感を味わわせたい。 |・ ・| | |評価する。 ・今度気をつけたいことを発表させること |一 評 109,次時の予告 9,まとめ書きと手|で,学習への意欲を持たせたい。 |般|| | |本を比べ,次時・画の長さ,「そり」,画と画の間隔に着 |化 価 分| |の課題の見通し|目させたい。 | || | |をもつ。 | +−++−+−−−−−−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−− (3)評価   ・正しい筆順に従い,字形を整えて書こうとする意欲を持って学習することができ    たか。   ・字形を整える上で,筆順が大切なことを理解し,正しい筆順で「成長」と書くこ    ができたか。 (4)準備    拡大手本  児童用手本  分解文字  練習用紙  批正ペン      クリアシート  比較文字 (5)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− | ++++ | 概|一| 正 | +−−++−−++−−+++ ||||+−−−++−−−−−−+ | | || || |試| 形|画|| 分 || | し | | || || ||| ++||| || | … | || || |||四 目|| 解 || | い | | || || ||| ++| || | | | || || |書|画←台 | 文 || | 筆 | | || || |++ | || | | | || || | 目 形 は | 字 || | 順 | +−−++−−++−−+ +−−−+| | | を ら | | で | 長 い | | 字 | く | | 形 | +−−++−−++−−+++ | | | | || || |ま| | | を | | || || ||| +−−−+| | … | || || |と|五 | 分 || | 整 | | || || |め|画←ひ 縦 | 解 || | え | | || || |書|目 し 画 | 文 || | て | +−−++−−++−−+|| | || | | き|を 形 | 字 || | 書 | ++ +−−−++−−−−−−+ | 長 こ | く う +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−