印刷用紙:A4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角で):92   −−以下 指導案本文−−          第1学年国語科学習指導案                           日 時 平成8年9月20日(金)1校時                           児 童 男子10名女子2名 計12名                          指導者 釜 石 伸 子 1.単元名・「教材名」 おとあてゲ−ム・「みみをすまして、よくきこう」 2.教材について    第1学年の表現の目標は、「経験したことなどが分かるように、順序を考えて話したり、文と文   とを続けて簡単な文章を書いたりすることができるとともに、進んで表現しようとする態度を育て   る。」である。理解の目標は、「粗筋をつかみながら話を聞いたり、書かれている事柄の大体を理   解しながら文章を読んだりすることができるようにするとともに、易しい読み物を楽しんで読もう   とする態度を育てる。」である。この教材を通して、いろいろな音をしっかり聞かせ、自分に聞こ   えたように自由に表現させることを主目標にして学年目標に迫りたい。    この教材は、1年生で最初に提出される「話す・聞く」学習のための小教材である。ここでは、   「おとあてゲ−ム」という活動を通して、だれのどんな話でも聞くという態度づくりと自由に話せ   る雰囲気づくりを児童が自然に身につけることを意図としている。「おとあてゲ−ム」は、「どん   な音に聞こえますか」と「音を出しているものをあてましょう」の二つの活動に分かれている。   「どんな音に聞こえますか」では、カスタネットや鈴、踏み切り、雨の音、鶴の鳴き声などの実際   を聞かせて、人によっていろいろに聞こえることを実感させる。「音を出しているものをあてまし   ょう」では、空き缶、トライアングル、消防自動車等の音を聞かせて、どのように聞こえるか、何   の音かを考えさせると同時に、猫と牛、いぬと自動車と玄関チャイムを同時に聞かせて、同時に聞   こえてくる複数の違った音を、「聞き分ける」ゲ−厶をする。児童は日常的に「聞き分け」を経験   しているが、これに欠かすことのできない集中力が要求されている。「おとあてゲ−ム」を楽しみ   ながら、自由に話せる雰囲気とだれのどんな話でもしっかり聞く態度を身につけることのできる教   材である。 3.児童の実態について    子どもたちは、入学以来、国語の学習以外でも、いろいろな場面で話す活動、聞く活動を行って   きている。どちらかというと、聞く活動よりは、話す活動の方が好きな子が多いようである。様子   をみると、友達や先生が話している途中で口をはさみ、最後まで聞くことができないという子がほ   とんどであったが最近では聞こうとする態度が身についてきた子も何名かいる。話す活動について   は、1学期の中頃までは活発に挙手し、話したがっていたが、1学期の終わり頃になって手を挙げ   る回数が減ったり、挙げても「忘れました」と言って座るというような子が、何名か出てきた。原   因として、学習内容が難しくなり、「みんなの前で発表したい。」という気持ちはあるが、発問を   充分に理解しないまま挙手しているためと思われる。子どもたちはこれまで、本教材のような「話   す・聞く」学習のための教材では、「話す・聞く」を学習したことがない。しかし、入門期である   1学期は「話す・聞く」ことを中心として学習してきている。 4.指導の手だて    指導にあたっては、「おとあてゲ−ム」の活動をさせることで、同じ音を聞いても言葉にしてみ   ると、人それぞれの聞こえ方があり、表現の仕方があることに気づかせていきたい。また、いろい   ろな音を聞き、その音についてのいろいろな表現を聞くことにより、聞こえ方や表し方には、定形   や優劣や正誤というものはないことを体験させていきたいと考える。そして、ゲ−厶をするにあた   りル−ルや手続き、マナ−等に気を取られないよう、できるだけ単純なゲ−ムにすることに配慮し   ていきたい。    「話すこと・聞くこと」の指導は、「出題された音をしっかりと聞くこと」を中心として、「聞   こえたように話すこと」も指導していき、聞こえた音を集中して聞く姿勢をもたせ、だれの、どん   な表現も皆で認め合い、楽しみ合いながら、音に対する感性、感覚をも培っていきたいと考える。   児童の中には、鈴は、「シャンシャン」、カスタネットは、「カッカッ」が正解だと思いこんでい   て、自由な気持ちで音を受け入れられないものがいる。このことで、自由な雰囲気が阻害されるこ   とがないように、最初に自由な聞き方の例を示しておきたいと考える。 5.指導目標 +−−−−−−話すこと・聞くこと−−−−−−−−−−−−−+ |・出題された音を聞こえたとおりに話すことができる。 | |・出題された音を終わりまで注意して聞き取ることができる。| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  A 関心・意欲・態度  ・擬音語に興味を持ち、音に対しての関心を高め、正しい表記をしようと               する。  B 表現        ・出題された音を聞こえたとおりに声に出して言ったり、書いたりするこ               とができる。  C 理解        ・自分から進んでゲームに参加し、終わりまで注意して聞くことができる。  D 言語事項      ・言葉のリズムに親しみながら音を聞くことができる。 6.指導計画(3時間扱い) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ | 学 習 内 容 |○「話すこと」□「聞くこと」| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ |(1)いろいろな音を聞いたり、「おとあてゲーム」の |○出題された音を聞こえたとお| | 方法を知る。・・・・・・・・・・・・・・・1時間 | り話す。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+○自分から進んで話す。 | |(2)「おとあてゲーム」をし、どんな音に聞こえたか | | | 表現し、音を出しているものを推測する。 |□音や友達の話を最後まで聞く| | (本時)・・・・・・・・・・・1時間 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |(3)「おとあてゲーム」大会をする。・・・・・・1時間 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+ 7.本時の指導  (1)本時の目標 ・出題された音の表現を楽しむことができる。           ・出題された音を聞こえたように話したり、発音源を推測することができる。           ・出題された音をしっかり聞くことができる。  (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段| | | |階| 学 習 活 動 | 教 師 の 支 援 (◇◆評価) | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |前|<学習課題> | |時| おとはかせになろう。 | |の| | |学|<ねらい> | |習| いろいろな音の聞こえ方に興味を持たせる。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1.前時の学習の想起をする。 |・「おとあてゲ−厶」は、聞こえた音を| |つ| | 自由に表現するゲ−ムであることを想| | | | 起させ、今日の活動の意欲付けを図る| |か|2.本時のめあてを確認する。 |・ノ−トに書いて確認する。 | | | +−−−−−−−−−−−+ |◆めあてをつかむことができたか。 | |む| |おとはかせになろう。 | | (挙手・表情)| | | +−−−−−−−−−−−+ |・話すこと・聞くことのめあてを確認す| |8| | る。[聞こえたとおりに話す] | |分| | [音を 耳を すまして聞く ]    | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3.音をしっかり聞き、どんな音に聞こえたか話|・前時に続き、自由に表現することを確| |ふ| し合う。 | 認する。 | | | (1) 出題された音を聞く。 |・「〜と聞こえました。」 | |か| (2) 聞こえたように話す。 |・自由に表現したことを認めていきたい| | | ・「〜と聞こえました。」 | | |め| | | | |4.音をしっかり聞き、発音源を推測する。 |・「どんな音か」「何の音か」の二つに| |る| ・「〜と聞こえました。 | ついて答えるよう支援する。 | | | 〜の音だと思います。」 |・広がりをもった話し方は大いに認めて| |30| | いきたい。 | |分| |◇聞こえたとおり話しているか。 | | | | (発表) | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |5.本時のまとめをする。 |・音には、いろいろな聞こえ方があり、| |ま| (1) 自己評価 | そのことには、自信を持ち、自由に表| | | (2) 友達の発表のよかったことを発表する。 | 現していいことに気づかせたい。 | |と| |◆ゲ−ムを楽しむことができたか。 | | | | (挙手・ノ−ト) | |め| |◇話すこと・聞くことのめあてについて| | | | どうだったか。 (挙手・ノ−ト) | |る|6.次時の学習内容を確認する。 |・次時は、音の聞き分けをしたり、みん| |7| | なで「おとあてゲ−ム」をすることを| |分| | 簡単に伝える。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次|<学習課題> | |時| おとはかせになろう。 | |の| | |学|<ねらい> | |習| 音をよく聞き、音を聞き分けたり、「おとあてゲ−ム」をさせる。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  (3)評価  ・楽しんで音を発表できたか。         ・出題された音を聞こえたように話すことができたか。         ・出題された音をしっかり聞くことができたか。 おとあてゲ−ム  めあて +−−−−−−−−−+ |おとはかせになろう| +−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−+ はなす | | +−−−−−−−−+ きく | | +−−−−−−−−+  ☆どんなおとにきこえましたか。 @・    ・    ・    ・    ・ A・ ・    ・    ・    ・ B・    ・    ・    ・    ・ C・ ・    ・    ・    ・ D・    ・    ・    ・    ・ E・ ・    ・    ・    ・ ☆どんなおとにきこえましたか。  なんのおとにきこえました か。 +−−−−−−−−−−−−−+ |△△に、きこえました。 | |○○のおとだとおもいます。| +−−−−−−−−−−−−−+  @・    ・        A・    ・  ・    ・         ・    ・   ・    ・         ・    ・  ・    ・         ・    ・  B・    ・        C・    ・  ・    ・         ・    ・   ・    ・         ・    ・  ・    ・         ・    ・