印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):90   −−以下 指導案本文−−           第3学年 国語科学習指導案                           日 時 平成8年9月20日(金)1校時                           児 童 男子5名 女子10名 計15名                           指導者 梅  内  隆  房 1.単元名 「教材名」   メモをもとにして話そう 「わたしのニュ−ス」 2.教材について    第3学年の表現の目標は、「表現する内容の要点が分かるように、区切りを考えて話したり、事   柄ごとにまとまりのある簡単な構成の文章を書いたりすることができるようにするとともに、分か   りやすく表現しようとする態度を育てる。」一方、理解の目標は、「内容の要点をおさえながら話   を聞いたり、内容の要点を正しく理解しながら文章を読んだりすることができるようにするととも   に、いろいろな読みものを読もうとする態度を育てる。」とある。この教材により子どもの「話す   力・聞く力」の育成をねらう立場としては、表現目標の「区切りを考えて分かりやすく話す」こと   を指導の重点としていきたい。    この教材は、「自然な話し言葉」を育てるための一つの方法として、メモの工夫をすることを取   り上げている。ここで、自然な話し言葉に対する理解と感覚を磨き、生き生きと話すための工夫を   させていかなければならない。3年生のこの時期では、自分でメモを作り、それに基づいて発表す   るという作業は、決して容易なことではない。まず、メモはどういうものなのか、なんのために作   り、どう使うのかをきちんとおさえる必要がある。そして、メモについてその役割と有効性を知り、   今後の学習においても生かしていこうとする意欲につなげていく教材である。。     3.児童の実態について    平成8年度の6月に行ったアンケ−トによる国語の意識調査の結果では、「話すこと」が好きと、   好きな方であると答えた子どもを合わせると、15人中11人となっている。全体的には、話すこ   とに対する抵抗が少なくなってきている。「聞くこと」について好きな子どもは、15人中14人   という結果ではあるが、聞いてもわからないときがあると答えた子どもが3人いた。話の内容を理   解して聞いているという点においては、問題がある。学級の特徴をして「話すこと」については、   女子の方に積極的に話す子どもが多く、男子の方ににがてとする子どもが多い。その背後には、男   子が考えていることを女子が先に言ってしまっている、言わなくても済む生活が学校生活と家庭生   活の両方にある考える。特に家庭においては、学年が進むにつれてあまり話さなくなってきたとい   う実態もある。分かりやすく話すことの力が生活の中で個人差を生んでいると考える。しかし子ど   もたちは、「いろんなことを話したい、自分の考えを聞いてもらいたい。」をいう願いをもってい   ることは、話すことが好きという実態から分かる。どの子どもにも話す力・聞く力をつけていきた   い。 4.指導の手だて    指導にあたっては、「話す・聞く」力を子どもにつけていくためにこの教材をどう生かしていく   のかを明確に設定しておく必要がある。基盤となるのは、学習活動につながる意欲を育てていくこ   とである。「話したくなる」「聞きたくなる」状況が生まれるように教材の特性をつかみ生かして   いきたい。そして、子どもの現在の状態を正確に理解した上で学習内容を組んでいきたい。本単元   においては、話すことの学習を中心に構成した。そのための指導のポイントは、「顔を見て話す」   という話し言葉の大切さに気づかせることである。そのためには、一人ひとりのメモの工夫が必要   となる。そして、その子どもらしい話し方の工夫を大切にしていきたい。さらに、話し手と聞き手   の間に、話すことによって心の交流が生まれる体験を積み重ねていきたいと考える。    「話すこと・聞くこと」の指導に関しては、指導事項系統表の基本事項をおさえて「話の要点が   分かるように、区切りを考えて話すこと」と「話の要点を聞き取り、自分の立場からまとめる。」   ことに着目して、手だてを組んでいくことにする。その基礎的な力を育てるために朝自習のスピ−   チタイム、朝の会帰りの会でのニュ−スコ−ナ−を設けて話すことに取り組んでいる。 5.指導目標 +−−−−−−−−話すこと・聞くこと−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ・話の要点が分かるように区切りを考えて話すことができる。 | | ・声の大きさや速さを考えて話すことができる。 | | ・話の要点を聞き取ることができる。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  A 関心・意欲・態度   ・文章に書く必要のある事柄を選び整理してから書こうとする。   ・聞いたり読んだりした内容から素材を見つけ、その素材を使って表現しようとする。  B 表現   ・その場の状況に応じて適切な声の大きさや速さを考えて話すことができる。  C 理解   ・話の要点を聞き取り、自分の立場からまとめることができる。  D 言語事項   ・声の大きさや速さを考えて話すことができる。   6.指導計画(4時間扱い) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 学 習 内 容 | ○「話すこと」□「聞くこと」 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |(1) CDの録音の話し方を聞き比べて、その違いに気 | | | づく。 ………………1時間|○メモを使って、みんなの顔をみな| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ がら話をする。 | |(2) みんなの方を見ながら話すためのメモを工夫して | | | 作る。 (本時)………………1時間|○その場に応じて声の大きさや速さ| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ を考えて話をする。 | |(3) メモを使って、みんなの顔を見ながら話せるように| | | 練習をする。 ………………1時間|□話の大事なところを聞く。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |(4) みんなの顔を見ながら話をする。[発表会] |□話をしている方を向いて聞く。 | | ………………1時間| | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ 7.本時の指導 (1)目標    ・相手に伝えるための表現技能をアナウンサ−の話し方から理解することができる。    ・内容の区切りを考えながら、話したいことがよく分かるようなメモの工夫をすることが     できる。 (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 学 習 活 動 | 教 師 の 支 援 (◇◆評価) | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |前|〈学習課題〉 | |時| 名アナウンサ−になろう。 | |の|〈ねらい〉 | |学| 相手に分かりやすく話す力を育てる。 | |習| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |つ|1.前時の学習内容を想起する。 | | | | | | |か|2.本時の学習課題を確認する。 |・前時よりも話し方がうまくなるために工夫をす| | | +−−−−−−−−−−−−−−+ | ることを把握させる。 | |む| |どんな話し方をすれば、名アナ| |◆課題をつかむことができたか。(ハンドサイン:全員反応) | | |ウンサ−になれるでしょう。 | |・話すこと、聞くことのめあてを確認する。 | |8| +−−−−−−−−−−−−−−+ | 〔声の大きさや速さを考えて話す〕 | |分| | 〔話の大事なところを聞く〕 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3.AとBの録画を見て、対比する。 | | | | Bのよさ(話し方のよさ) |・AとBを対比させ、Bのよさを発見させる。 | |ふ| ・前を見ながら話している。 |・話し方をよくするための大事な点としておさえ| | | ・区切りが分かるように話している。| させる。 | |か| ・みんなに話しかけるように話してい|◆Bのよさを見つけることができたか。(発表・挙手) | | る。 | | |め|4.話し方の工夫をみつける。 |・Bのよさとメモの工夫を関連させる。 | | | ・メモの工夫 | | |る|5.メモの工夫を考える。 ・ |・どんな工夫があるか考えさせる。 | | | ・話す内容の頭の部分だけを書き抜く|・自分の表現を向上させるために必要な工夫を選| | | ・サインペンで着色する。 | 択させて、自分の話すときのめあてを決めさせ| |30| ・イラストで示す。 | る。 | |分| ・大きい字で書いておく。 |◆メモを工夫することができたか。 (学習プリント) +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ま|6.本時の学習のまとめをする。 |・次時への意欲づけと関連性を持たせるために、| |と| | 自己評価をさせる。 | |め| |◇話し方、聞き方に気をつけて学習することがで| |る| | きたか。 (評価カ-ド) |7|7.次時の学習内容を確認する。 |・次時の学習内容を知らせる。 | |分| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次|〈学習課題〉 | |時| メモを工夫して、名アナウンサ−になろう。 | |の|〈ねらい〉 | |学| 内容の区切りを考えながらメモの工夫を生かして発表し、表現技術を高める。 | |習| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ (3)評価   ・アナウンサ−の話し方から、よい所をみつけて、自分の話し方に生かすことができたか。   ・区切りを考えて、話したいことが分かるようなメモの工夫ができたか。 (4)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | 学 | | +−+ +−+ +−−−+ | | ・ ・ ・ | | ・ ・ ・ | | | |習 わ | | | | | | | |課 | | | | | | | |題 た | | | | | | | | | | | | | | | | し | | | | | | | | | | | | | | | | の | | | | | | | | | | | | | | | | ニ | | | | | | | | | | | | | | +−−+ | ュ | | +−+ +−+ | | | | | | | | | | | | | ス | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+