印刷用紙:B4縦 1ページの行数:79 1行の文字数(半角で):108   −−以下 指導案本文−−   第 2 学 年 国 語 科 学 習 指 導 案 日 時  平成8年10月16日(水) 児 童 男子2名 女子4名 計6名 指導者 遠  藤  美 智 子  1、単元名      気持ちを考えて読もう  2、教材名     「お手紙」 (アーノルド=ローベル作 三木 卓訳)  3、単元について  (1)教材観  本単元のねらいは、「場面の様子をとらえながら音読し、人物の心の移り変わりや心の触れ合いに関心を持つ ことができる」である。 この物語は、かえるくんとがまくん、かたつむりくんの心の触れ合いがほのぼのと描かれている作品である。 まだ一度も手紙をもらったことのないがまくんが、来るあてのない手紙を待つ心は友達を求める心であり、人と の触れ合いを望んでいる心である。そんながまくんを喜ばせてあげたいと、こっそりと手紙を書いてあげるかえ るくんの優しさを通し、がまくんはすぐ近くにすばらしい親友がいたことに気づくと共に、手紙をもらう喜びに 浸ることができる。お手紙を通して二人の友情がさらに深まったことや、四日間もかけて一生懸命手紙を運んだ かたつむりくんの友情にも気づかせ、「友達っていいものだなあ。」という気持ちを育てるのにふさわしい教材 であると考える。  (2)児童観   児童は、これまで「スイミー」では場面の情景や人物の性格・心情を、「王様でかけましょう」では場面の移   り変わりを、「えいっ」では父と子のほのぼのとした関係で繰り広げられる話のおもしろさを学習してきた。   課題解決に結びつく文にサイドラインを引いて視写をしたり、教師と一緒に書き込みをしたりする活動を通し て、登場人物の気持ちや様子について読み取ったことを、発表しようとする態度が育ってきている。しかし、長  い段落になると読み取りが浅くなることが多く、語句や文に着目して確かに読み取っていく力はまだ十分でな い。また、物語文では、吹き出しや手紙文形式での書きまとめを行っているが、登場人物になりきって書いた り、読み取ったことを知らせる手紙を書いたりする活動が十分にできない児童も見られる。 (3)指導観 本単元の指導にあたっては、がまくんとかえるくんの行動や会話文、手紙文を手掛かりにして、二人の気持ち の移り変わりを読み取らせていきたい。そのために、がまくんやかえるくんの気持ちの表れている語句や文に着 目させ、場面ごとに二人の気持ちを対比しながらとらえさせていきたい。また、登場人物の気持ちを吹き出しに 書くことで読み取りを確かなものにするとともに、次時の読み取りに生かしていきたい。さらに、会話文・地の 文に分かれて役割読みをするなど音読の場面を多く取り入れ、登場人物のかかわり合いをしっかりとらえさせた い。 個に応じる手だてとして、挿絵から場面のイメ−ジをつかめるように、挿絵の活用場面や方法を工夫し、個の 考えが引き出せるように発問の工夫を行いながら、一人一人の読み取りが生かされるような学習を進めたい。さ らに、児童が単元を通して学習の手順が分かり、めあてを持って学習に取り組めるようにノート作りを工夫さ せ、読み取りや学習の状況について、適切な評価を行いながら個別指導にあたっていきたい。 5、指導計画 15時間   第一次 全文を読み、あらすじをとらえる。 2時間 (1)全文を読み、あらすじをつかみ、初発の感想を書く。   (1)  (2)新出漢字、難語句について調べる。   (1) 第二次 あらすじや感想をもとに、くわしく読み取るためのめあてを考える。 2時間 (1)場面分けをし、感想をもとにしながら学習課題をつくる。 (1) (2)学習計画を立て、主題を予想する。 (1) 第三次 学習課題に立ち向かう。 6時間 (1)がまくんの悲しい気持ちと、それを知り共感するかえるくんの気持ちを読み取ることができる。(1) 「かなしい気分ですわっているふたりの気もちを考えよう。」 (2)大いそぎで家に帰って手紙を書くかえるくんと、はりきっているかたつむりくんの様子を読み取(1) ることができる。 「大いそぎで帰ったかえるくんの気もちを考えよう。」