印刷用紙:B4縦 1ページの行数:78 1行の文字数(半角で):108   −−以下 指導案本文−−   第 5 ・ 6 学 年 国 語 科 学 習 指 導 案 日 時  平成8年10月16日(水) 児 童 5年男子 2名 女子 4名 6年男子 3名 女子 7名 計16名 指導者 細  川  泰  子 1、単元名      成長の姿を 2、教材名     「海の命」 (立松 和平作) 3、単元について (1)教材観 本単元では、「文章の叙述に即して、細かい点にまで注意しながら読み取るとともに、作者の考えと自分の考 えと比較したり、自分自身の生き方について考えを深めたりすることができる」を主目標としている。この物語 には、海という自然を舞台に、少年太一の父親たちが生きた海によせる熱い思いと、父の死を越え、父をしのぐ 漁師を目指した太一の成長の姿が描かれている。題名でもある「海の命」について考えることは、太一の成長を 様々な角度からみつめることである。児童が太一の変容を読み進めることで、主題でもある「人間の成長の姿」 について読み取るのにも適切な題材であると考える。 (2)児童観   児童は、4月の国語科学習から同単元同教材同程度学習(単式化学習)として、5・6年合同で6年教材「赤   い実はじけた」と「石うすの歌」を学習してきた。児童にとっては初めての体験であり、当初は多少の戸惑いも  あったようだが、一年間の国語科学習の学び方の基礎を理解するとともに、落ち着いた学習の展開や形態によ り、複式指導では味わえない充実感も感じ、豊かで充実した感想も書けるようになってきた。学習方法として は、ノ−ト学習において書く活動(サイドライン・視写・書き込み)を取り入れることにより、どの子も自分の 考えをもてるようになり、学習への興味・関心の高まりもあらわれている。しかし、叙述に即した読み取りに  は、個人差が見られ、文章への書き込み内容もまだ不十分な段階である。 (3)指導観 本単元の指導にあたっては、児童の考えや感想を書いたり、発表し合う活動を中心にして主題に迫っていきた い。初発の感想では、海を雄大で神秘な世界と感じたり、太一がなぜクエを殺さないかについて興味が集中する であろう。そこで、児童の初発の感想を大事にしながら、書く活動(サイドライン・視写・書き込み)を取り入 れ、学び合いをすることにより叙述に即して細かい点まで注意深く読み取ろうとする姿勢を身につけさせたい。 また、一人学びでの考えを話し合うことにより、自分と友達の考えを比較し、少人数学級でも友達の考えを知 り、みんなで高まっていく学習のよさや大切さも感じ取らせたい。個に応じた手だてとして、児童が単元をとお して学習手順がわかり、見通しをもって学習が進められるようにノ−ト作りに重点を置いた指導を工夫していき   たい。また、毎時間の学習のふりかえりカ−ドの使用により、自分の学習を反省したり、友達のよさに気づいた り、更には、次時学習への意欲化につなげるように工夫していきたい。   (1)共通目標 書く活動を通し、叙述に即して内容を読み取るとともに、主題について考えることができる。  (2)学年目標 5 年6 年 ● 物語の展開を追いながら情景や場面を想像し、そ  ● 物語の展開を追いながら情景や場面を想像し、その中      の中で成長していく登場人物の気持ちを味わいなが   で成長していく登場人物の姿から文学作品のおもしろ      さら読み進めようとする。 (関心・態度) に触れようとする。 (関心・態度) ● 作品に描かれている物語と人物との関係に気をつ ● 文章の叙述に即して、細かい点にまで注意しながら読  け、人物の考え方や心の動き、人柄を味わいながら み取るとともに、作者の考えと自分の考えと比較したり 主題を読み取ることができる。    (理解) ● 自分や自分自身の生き方について考えを深めたりす ることができる。 (理解) ● 読み手によくわかるように構成や叙述を工夫して ● 聞き手にもよく分かるように朗読するとともに、主題 書くことができる。           (表現) や意図をはっきりさせながら表現することによって、自 分の考えを深めることができる。 (表現) ● 常体と敬体の違いを理解し、使い分けて文章を書 ● 優れた表現や叙述に着目してそれが表している世界を いたり、慣用句への関心を深め、語句の範囲を広げ とらえ、語感や言葉の使い方についての関心を深めるこ ることができる。     (言語) とができる。 (表現・言語) 5、指導計画 15時間 第一次 全文を読み、あらすじをとらえる 2時間 (1)全文を読み、あらすじをつかみ、初発の感想を書く。 (1) (2)新出漢字、難語句について調べる。 (1) 第二次 あらすじや感想をもとに、くわしく読み取るためのめあてを考える。2時間 (1)場面分けをし、感想をもとにしながら学習課題をつくる。 (1) (2)学習計画をたて、主題を予想する。 (1) 第三次 学習課題に立ち向かう。 7時間 (1)太一の海へのあこがれと、村一番の漁師である父への尊敬の気持ちを読み取ることができる。 (1) 「なぜ、太一は漁師になると言ってはばからなかったのだろう。」 (2)与吉じいさに弟子入りした太一の気持ちと、与吉じいさの海に対する信念を読み取ることガデキル。(1) 「なぜ、太一は与吉じいさに弟子にしてくれるようたのみに行ったのだろう。」 (3)太一の成長を喜ぶ与吉じいさの気持ちと、与吉じいさの死を目のあたりにした太一の気持ちを (1)