印刷用紙:B4横 1ページの行数:55 1行の文字数(半角で):104   −−以下 指導案本文−−   第一学年国語科学習指導案                          日 時  平成八年九月二十七日(金)二校時                          児 童  男子四名 女子二名 計六名                          指導者  加藤 尚子 一 単元名 こえに だして よもう 二 教材名 「くじらぐも」(中川李枝子 作  光村図書 下) 三 単元の目標  ◎価値目標 〓くじらぐもと一年二組の子供たちの温かな関わりや、子供たちの夢が実現する楽しさを味わうこと         ができる。                                  〔理解オ〕  ◎技能目標 〓場面ごとの様子を思い浮かべながら、はっきりした声で音読したり、人物に同化して読み方を工夫         したりすることができる。            〔理解ウエオ 表現アイエ 言語ア(ア)(イ)〕        〓「・・・も」の使い方に注意して視写・聴写し、対比する表現の仕方が理解できる。                                 〔表現キ言語ウ(ア)(ウ)エ(ウ) 〕◎言語事項        〓片仮名を正しく読んだり書いたりできると同時に、語句の意味を正しくとらえ、その使い方を理解         できる。                                 〔言語イ(イ) 〕 四 教材について   本教材は、児童と同じ一年生が主人公である。空に現れたくじらぐもが、体操している子供たちのまねをしたり  話をしたりする。それから子供たちはくじらぐもの背にとび乗り、くじらぐもと一緒に空を泳ぎまわる。   物語を読み進めていくうちに、読み手の児童も作品の中に入り込み、一年二組の子供たちと共に空へとび上が  り、空の旅を楽しむことだろう。そして、青い空に浮かぶ真っ白い雲に乗って旅をしてみたいという夢が物語の中  で実現する。現実と空想が入り交じり、一体となって児童の夢がかなえられるおもしろさが主題である。   体育の時間という現実から、くじらぐもの背に乗って旅をするという空想の世界を十分に楽しみ、またジャング  ルジムへ降りて現実に戻るという物語の展開の楽しさを、児童に十分に味わわせることが大切である。   そのために、本単元の指導にあたっては、くじらぐもと子供たちのやりとりの楽しさに興味を持たせ十分に味わ  わせたい。音読を通して、児童の様々な想像を導き出し、豊かに表現させたい。また、吹き出しを書かせることに  より、同化を図り、表現を楽しませたい。さらに、児童が物語の世界に浸れるように、挿絵を活用したり、動作化  を取り入れていきたい。   作品中には、「みんなが・・・すると、くじらも・・・しました。」の文型が繰り返し出てくる。「〜も」の表  現をとらえて、子供たちとくじらぐもとの対応を正しく読み取らせたい。 五 児童の実態   児童はこれまで、「ぶらんこ」「はなのみち」「だれにあえるかな」などの物語教材を学習してきている。挿絵  から様子や気持ちを想像したり、登場人物になったつもりで動作で表現する活動を通して、文章の読み取りに取り  組んできた。また、「おむすびころりん」では、お話の筋や人物の気持ち、場面の様子を思い浮かべながら楽しく  音読できた。「大きなかぶ」では、場面の様子や登場人物の気持ちを想像して、絵本を作ることができた。登場人  物になったつもりで吹き出しにせりふを書く活動を好んでやった。   音読については、四月から、@大きな声でAはきはき読むことをめあてに取り組んできており、上達してきた。  中には、何回も繰り返し読んでいると、会話の部分や情景がわかる部分を気持ちを込めて読める児童も出てきた。   読み取りについては、物語の大体の筋をつかむことはどの子もできている。また、場面の様子を想像したり、登  場人物の気持ちを考えることも好きである。   児童は、自分の考えを広め、意欲的に学習しているが、自分の考えが他の子と違うと、みんなと合わせてしまう  傾向がある。また、語彙力が十分でないために、発表するときになると同じような言葉で表現してしまうので、深  められないことが多い。   本単元では、音読する、動作化する、気持ちを考えることを繰り返しおりまぜながら、場面の様子や人物の気持  ちを音読に表現できるようにし、楽しみを味わわせたい。 六 指導計画(十六時間扱い) +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ##程| 到達目標 (時間) | 学 習 活 動 | 着目させたい語句など | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る|物語のあらすじをつかみ、学|〓全文を読み、話の大体を読み取る。 ・くじらぐも ・四時間目 | | |習計画をたてる。 |〓新出漢字や片仮名の読みを調べる。 ・一年二組の子供たち ・たいそう | |え| (3)| 〓| | | | |〓好きな場面やおもしろいところを見 | |ら| |つけ、 発表したり絵に描いたりする。 | | | | 〓| | |と| |〓学習計画をたてる。 〓| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |各場面の様子や登場人物の気|〓くじらぐもと子供たちの出会いの様 ・まっしろい ・くものくじら | | |持ちを、音読や視写、動作化|子や気持ちを読み取る。 〓|・あいず ・ごうれい | | |などを通して読み取る。 | |◇〜が〜すると、〜も〜しました。 | | | (8)| |◇きっとがっこうがすきなんだね。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |〓くじらぐもと子供たちのやりとりの ◇「 おうい。」◇「 ここへおいでよう。」 | | |様子や気持ちを読み取る。 〓|・よびました ・こたえました | |る| | |・さそうと ・さそいました | | | | |◇「よしきた。くものくじらにとびのろ | | | (本時)|う。」 ◇はりきりました。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |〓くじらぐもにとび乗ろうとする子供 ◇「 てんまでとどけ。 一、 二、 三。」 | | | |たちとくじらぐもの様子を読み取 |◇「 もっとたかく。 もっとたかく。」 | |べ| |る。 〓|◇おうえん ・でも ・やっと ・こんどは| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |〓くじらぐもに乗ったときの子供たち ・いきなり ・あっというまに | | | |の様子や気持ちを読み取る。 〓|◇てをつないだままくものくじらに | | | | |のっていました。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ら| |〓くじらぐもに乗って旅をする場面を#・「さあ、およぐぞ。」 | | | |想像する。 〓|◇げんきいっぱい・〜のほうへ、〜の| | | | |ほうへ、〜のほうへ。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |〓くじらぐもが、子供たちをジャング ◇「 おや、もうおひるだ 。」◇おどろく◇お | | |ルジムの上に降ろすまでの様子を読|・まわれ右 ・しばらくいくと | |し| |み取る。 〓| | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |〓くじらぐもと子供たちが別れる場面 ◇「 さようなら。」◇また、 げんきよく、 | | |を読み取る。 〓| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る|物語の楽しさを味わい、学習|〓校庭で役割読みや、動作化を入れた | | |のまとめをする。 |音読をする。 〓| | |め| (3)| | | | | |〓くじらぐもにお手紙を書く。 〓| | |か| | | | | | |〓助詞「も」の使い方や、新出漢字| | |ふ| |片仮名の使い方を練習する。 〓| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ #ひろめる#発展読書に取り組む。(2) 〓中川李枝子の作品を読む。  〓 | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 七 本時の指導  (一)目標 くじらぐもと子供たちのやりとりの様子やそのときの気持ちを考えることができる。  (二)展開 ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ ######| 指 導 内 容 | 予想 され る児 童の 反応 | 指 導 上 の 留 意 点 | ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る# |一、前時の学習を想起し、本 ・四時間目。 |・情景、くじらぐもと子供たちの様子 || |時の学習課題を確認する。|・一年二組の子供たちが体育をしてい|や気持ちなどを想起させる。 | |え# | | た。 | | ||5| |・くじらぐもが出てきてまねをした。| | |ら# +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | || |くじらぐもとこどもたちがどんなはなしを| | | |と# |したかかんがえよう。 | | | || +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ || |二、本時の学習場面を読みと |・くじらぐもと子供たちのしたこと| || |らせる。 | |(言ったこと)が分かるところを見| || |@学習場面を音読させる。|・指名読み(二名) |つけさせながら読ませる。 | |る# | | | | || |Aくじらぐもと子供たちの|・子供たち「おうい。」 |・くじらぐもと子供たちの位置関係も || | 呼応のところを確認させ|・くじらぐも 「おうい。」 |考えさせたい。 | || | る。 |・子供たち「ここへおいでよう。」 | | || | |・くじらぐも 「ここへおいでよう。」 ・とまどっている児童には、「」の印 || | | |や、その前後の文に着目させて、確| |べ# | | |かめさせたい。 | || | | | | ||0|Bくじらぐもと子供たちに|くじらぐも役 ・泳ぎまわる |・くじらぐもになったつもり、一年二 ||3| 分かれて音読したり動作| ・手を振る |組の子供たちになったつもりで、そ| || | 化したりしながら気持ち| ・下に向かって呼びか|れぞれ自由に動作化させる。 | || | を考えさせる。 | ける |・気持ちも考えさせたい。 | |ら# | (学び合い)|子供たち役・ 呼びかける | | || | | ・手を振る | | || | | ・上を向いて呼びかける | | || | | | | || |C「おうい。」「ここへお|くじらぐも |・動作化したときの気持ちを思い出さ || | いでよう。」の他にどん| ・そらはきもちいいよ。 |せながら書かせたい。 | |し# | なことを言ったか、吹き| ・いっしょにあそぼうよ。 | (評価A学習シート)| || | 出しに書かせる。 |子供たち |・どんな気持ちで言ったか、黒板にも || | (一人学び)| ・なにしてるの。 |まとめていきたい。 | || | | ・いっしょにたいいくしよう。 | | || | | ・そらにいってみたいな。 | | ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |る# |三、様子や気持ちがわかるよ ・各自練習する |・一人ひとり自分の表現で練習させた |め#5 うに音読の練習をさせる。| |い。 | |か# | | |・様子や気持ちが表れるように声がけ |ふ# | | |をする。 (評価A音読)| ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ || |四、まとめの音読をさせる。 ・指名読み(二名) |・学習し、練習したことがいかされる || | | |ように声がけをする。 | |る# |五、次時の課題を確認させ| | | |め#5 る。 | | | |ろ# +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |ひ# |こどもたちとくじらぐもは、どんなことをしたでしょう。| | | || +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | ++−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+  (三)評価     @くじらぐもや子供たちの気持ちを考え、吹き出しに書くことができたか。     A読み取ったことをいかし、音読することができたか。  (四)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |くじらぐも なかがわ りえこ | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |くじらぐもとこどもとちが、どんなこと | | |をしたかかんがえよう。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | 「おうい。」 | | | | 「おうい。」 | | | | | | | | | | | | | | 「ここへおいでよう。」 | | | | 「ここへおいでよう。」 | | | | | | | | | | | | 「よしきた。くものくじらに | | とびのろう。」 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 教材名「くじらぐも」 第6時 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |評価@ 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓|評価A読み取ったことをいかし、音読することができたか。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |記|子供たち くじらぐも |評|1.子供たちとくじらぐもの気持ちや様子がわかるように読んでいる。 | |述| 1.なにしてるの。 4.そらはきもちいいよ。 |価|2.子供達の気持ちや様子がわかるように読んでいる。 | |内| 2.いっしょにたいいくしよう。 5.いっしょにあそぼうよ。 |内|3.くじらぐもの気持ちや様子がわかるように読んでいる。 | |容| 3.そらにいってみたいな。 |容|4.すらすら読んでいる。 | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+