印刷用紙:B5縦 1ページの行数:32 1行の文字数(半角で):74   −−以下 指導案本文−−   第1学年国語科学習指導案 平成8年9月9日(月) 5校時 男子7名 女子13名 計20名 指 導 者  小 松  裕 子 1 単元名  はながさいたよ 2 単元について 第1学年の表現領域の目標は、「経験した事などが分かるように順序を考   えて話したり、文と文とを続けて簡単な文章を書いたりすることができるよ   うにするとともに、進んで表現しようとする態度を育てる。」である。 本単元では、生活科の学習の中で育ててきた植物の様子を観察し、絵に添   えて、作文を書き表すことをねらいとしている。児童はこれまで、表現(作   文)としては、6月教材の「すきなもの、おしえて」と、7月上旬教材「せ   んせい、あのね」を学習してきた。書く内容としては、友達や先生にたずね   たいことをはじめとして、学校や家庭生活の中で体験したこと、好きなこと   や飼っている生きもののこと、発見したことなどを取り上げ、それを、一文   から二文で表現させてきた。本教材では、取材活動の視点を広げ、さらに三   文程度の短作文が書けることを目指している。本教材は、生活科で観察して   いる「あさがお」を題材にしている。一つ目の絵日記では、ものの様子を五   感でしっかりとらえて書く観察文の一般的な型を提示している。さらに、会   話文も登場している。二つ目の絵日記では、あさがおに対する思いを入れた   イメージ豊かな表現(あさがおに語りかける表現)の文章を紹介している。   この作文を膨らませると、思いや願い、将来の夢などを表現する創作文へと   つながっていく。 児童は、これまでの学習を活かして、「先生、あのね。〜は、〜ました。   〜。」という型で、身近な出来事を朝の会や帰りの会で話したり、授業や行   事などさまざまな場面をとらえて作文を書いたりしてきた。その中で2割の   児童は、ねらいに沿って、ぐんぐん書くことができた。しかし、自分がした   ことは書けるのだが、そのことについてどんなことが楽しかったのかどんな   様子だったのかなど、文を膨らませることができない児童が3割程度いる。   また、拗音や促音を抜かして書いたり大きな字でかいたりしている児童が4   割程度と多く見られる。    そこで、本単元では、以下の点に留意しながら授業を進めたい。まず、対   象を植物の様子、形や色、大きさなどに注意しながらじっくり観察させ、視   点を広げさせる。そうすることで、二文三文に書く事柄を見つけることがで   きるであろう。次に、自分が書きたいことをはっきりさせ、文を書くときに   容易に取り組めるようにするために、絵をかかせたい。さらに、生活科の学   習との関連で、毎日世話をさせ、関心を高めるように配慮したい。対象物に   語りかける表現は植物や動物といった対象を一生懸命世話することでより身   近なものに感じ、必然的に発生してくる可能性をもっていると思われる。ま   た、練習プリントを用いていろいろな言葉に慣れさせておき、記述の際は、   拗音や促音が正しくつかえるようにさせたい。 3 単元目標  ◎ 生活科で植物の世話をしたことや自分で観察していることについて、絵と    簡単な文章を意欲的に書くことができる。  ○ 平仮名を正しく書き、助詞や促音・拗音・長音を正しく使うことができる  ○ 句読点を正しく打ち、文意識をもつことができる。 《 指導事項 》 表 現 +−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 取 材 |ウ 書くための事柄を考えたり、見つけたりすること。 | +−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 記 述 |エ 見聞きした事、経験した事などについて順序をたどって簡単 | | | な文章を書くこと。 | +−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 記 述 |オ 事柄を考えながら、語と語とを続けて簡単な文を作ったり、 | | | 文と文とを続けて簡単な文章を書いたりすること。 | +−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 4 指導計画(5時間) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 評           価 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 次 時 | 学 習 過 程 と 学 習 内 容 | 指 導 の 手 だ て | 関心・意欲・態度 | 表現、言語事項 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 1 1 | 教材文から学習のねらいを理解する ・自分がいつも世話をしている植物について観 ・観察したことを思い起 |・学習のめあてが分かり | | | (1) 教材文を通読し学習のねらい | 察し、作文を書くということで、意欲的に取 | こし、進んで書こうと | 見通しをもつことがで | | | | をつかむ。 | り組めるようにする。 | いう意欲をもてたか。 | きたか。 | | | | | | (挙手) | (発言・挙手) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 2 2 | 教材文を読み、観察文の書き方を理 ・教材文を視写する活動を通して、かぎかっこ ・進んで、教材文を読ん |・観察して分かったこと | | | 解する。 | の書き方、助詞や句読点、拗音・促音の書き | だり、書いたりして、 | や発見したことを、発 | | | (1) 教材文1を視写し、観察の視 | 方について確かめさせる。 | 観察の視点、作文の書 | 表することができたか。| | | | 点や書き方について理解する。 ・観察の観点について全体で話し合わせ、視覚 | き方を理解しようとし | (発言・挙手) | | | | | を働かせて、観察すればよいことに気づかせ | ているか。 |・教材文から、観察の視 | | | | | ほかの観点についても気づかせる。 | (態度・発言) | 点やかぎかっこ、助詞、| | | (2) 教材文1を参考に、観点に沿 ・観察の観点に沿って、あさがおの様子につい | | 促音・拗音の正しい表 | | | | って、あさがおの様子を話し合 | て全体で話し合わせ、視点を広げさせる。 | | 記の仕方について理解 | | | | い作文を書く練習をする。 ・助詞や文末が書かれているプリントに何がど | | することができたか。 | | | | | んな様子なのか書く練習をさせる。 | | (発言・用紙) | | | | | | |・どんな様子か書くこと | | | | | | | ができたか。(用紙) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 3 1 | 育てているあさがおを観察し、感動 ・自分のあさがおを観点に沿って観察させ、発 ・自分の観察をもとに文 |・観察したことの中から | | | したことや発見したことを絵と文で表 | 見したことを絵にかかせ、伝えたいことを焦 | 章を書くという目的を | 自分が書きたい事柄を | | | す。 | 点化させる。 | もち、進んで話したり | 見つけ順序を考えなが | | | (1) あさがおを観点に沿って、観 ・前時に見たあさがおとどんなところが変化し | 書いたりしようとした | ら、簡単な文章を書く | | | | 察し、発見したことを絵や作文 | たか観察させる。 | か。 (発言・態度) | ことができたか。(用紙) | | | | に書く。 ・絵をもとに、かぎかっこや助詞、促音・拗音 | |・かぎかっこや句読点、 | | | | (本時) | 長音の書き方に気をつけながら、作文を書か | | 助詞の使い方に注意し | | | | | せる。 | | て書くことができたか。| | | | | | | (用紙) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 4 1 | まとめの学習をする。 ・友達の作文を聞いて、よさを見つけ感想をも ・友達の作文の工夫した |・友達の作文を聞いて、 | | | (1) 作文を発表し合い、良さに気 | たせるようにする。 | ところを見つけようと | よかったところを話し | | | | づき、教材文2を音読し、語り ・観察の対象を擬人化し、自分の気持ちを語り | したか。 (態度) | 合うことができたか。 | | | | かける表現についてしる。 | かける表現について気づかせる。 | | (発言・挙手) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導計画 (1)ねらい    あさがおを観察し、感動したことや発見したことを絵と文で書くことができる。 (2)展 開 +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 学習活動・内容 | 指 導 の 手 だ て | 評 価 | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |1 課題の把握 | | | |導|・学習のめあてを|・相手意識をもたせ、自分が観察して ・学習のめあてが分 | | | つかむ。 | 発見した事柄をはっきり相手に伝え | かり、進んで学習 | | |+−−−−−−−+ | | |入|| あさがおを | ようという意欲を持たせる。 | しようとしている | | ||よくみて、え | | か。 | |3||やさくぶんを | | (態度・挙手) | |分||かこう。 | | | | |+−−−−−−−+ | | | | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |2 課題の追求 |・教材文を音読し、三つの文で構成さ ・三つの文で構成さ | | |・教材文を音読さ| れていることを確認させる。 | れていることに気 | | | せる。 | @何がどうした。(説明) | をつけて、音読す | |展| | A何がなんだ。(発見したこと) | ることができたか | | | | B言ったこと、思ったこと。 | (音読・観察) | | | |・絵と文の内容が一致していることを ・作文の書き方を、 | | |・記述の仕方を確| 確かめる。 | 理解し、見通しを | | | かめる。 |・@〜Bの内容について書くことを確 | もつことができた | |開| (7分) かめる。 | か。 | | | |・かぎかっこや句読点、助詞や促音・ | (挙手・発言) | | | | 拗音の書き方について確認する。 | | | |・あさがおを観察|・自分が育てているあさがおを観点に ・観点に沿って、あ | | | し、絵をかく。| 沿って、観察させる。前時と比較し | さがおを観察し、 | | | (8分) てあさがおがどのように変化したか | 自分の書きたい事 | |35| | 気をつけさせ、発見したことや感動 | 柄を絵に書くこと | | | | したことを絵にかかせる。 | ができたか。 | |分| |・絵をかくことで、自分の書きたいこ | (態度・用紙) | | | | とをはっきりさせる。 | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | | | | | |3 記述 |・自分の絵を見て、自分が書こうとし ・約束に沿って、作 | | |・絵をもとに、作| ていることを話させる。 | 文を書くことがで | | | 文を書く。 |・書き出しの位置を全体で確かめ、書 | きたか。 | | | | き出すようにさせる。 | (用紙) | | | |・@〜Bの内容に沿って書けるように ・自分の書いた文章 | | | | 板書を手がかりにして取り組ませる | を自分から進んで | | | |・書き進められない児童には、問答し | 読み返し、文字や | | | | ながら対象の様子について想起させ | 書き方の誤りを直 | | | | 書き進めるようにさせる。 | そうとしたか。 | | | (20分)|・書き終わったら、読み返すようにさ | (態度・用紙) | | | | せる。 | | | | |・早く書き終えた児童には、別の観点 | | | | | で書かせるようにする。 | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |4 まとめ |・めあてに沿って、発表を聞くように ・大きな声で、はっ | |終|・書いた作文を発| させる。 | きり読むことがで | | | 表する。 |・友達の作文を聞いてよかったところ | きたか。   | | | | を見つけさせながら、工夫している | (観察) | | | | ところを自分の作文に取り入れるよ ・友達の作文を聞い | |末| | うに意欲づけをする。 | て、よかったとこ | | | |・書き上げた成就感を損なわないよう | ろを見つけること | | | | に、頑張りを認める言葉を沿えるよ | ができたか。 | |7| | うにする。 | (発言・挙手) | |分|・自己評価をす |・めあてに沿って頑張って書くことが ・めあてに沿って自 | | | る。 | できたか、簡単な自己評価をさせる | 己評価できたか。 | | |5 次時の予告 |・次時は、発表会であることを知らせ | (挙手) | | |・次時の学習内容| 発表に意欲を持たせる。 | | | | を知る。 | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ (3)評 価    あさがおを観察し、感動したことや発見したことを絵と文で書くことができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | はながさいたよ | | | | +−−−−−−−−−−−−+ | | | あさがおをよくみて、 | | | | えやさくぶんをかこう。 | | | +−−−−−−−−−−−−+ | | | | +−−−−−+ | | | 教材文一 | | | +−−−−−+ | | | | ◎ 三つのぶんをかこう。 | | ・なにがどうしたか。 | | ・いろ・かたち | | ・おおきさ・かず |   | ・さわったかんじ |   | ・におい |   | ◎ いったことやきいたこと「〜。」 |   | ◎ 〜ました。 〜ます。 |   | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+