印刷用紙:B5縦 1ページの行数:32 1行の文字数(半角で):80   −−以下 指導案本文−−   第2学年国語科学習指導案 平成8年9月9日(月)5校時 男子9名 女子10名 計19名   指 導 者 及 川 結城 子 1 単元名 みんなに教えてあげたいな(教材名 とびばことび) 2 単元について 第2学年の表現領域の目標は、「事柄の順序がはっきりするように、整理して話した  り、語や文の続き方に注意して文章を書いたりすることができるようにするとともに正  しく表現しようとする態度を育てる。」である。 この単元は、相手によく分かるように順序を整えて書くことが中心課題となっている。 他教科や遊びで子供が工夫したことをお互いに教え合うために、説明する文章を書くこ  とをねらいとしている。自分が工夫した事柄を友達に教えるつもりで、紹介するために、  相手によく分かるように順序を整え、具体的な文章であることが必要とされる。本教材  は、体育の時間にとび箱とびで遊んだ体験をもとにした、「ヘリコプターおり」と「う  さぎおり」の二つの紹介文をあげ、さらに他の遊びを紹介するように指示してある。い  ずれも児童にとって大変身近な題材であり、追体験も可能であることから、書くだけの  作文に終わるのではなく、教え合う楽しさが広がる作文になると考えられる。教材文の  構成は、何について作文を書いたかとその理由、作文例、呼びかけとどこに気を付ける  かという観点の3つに分かれている。作文例では、紹介文としての説明的表現や順序を  表す言葉の役割を理解することができるようになっている。 児童は、2年生になり、生活経験や行動が広がり、遊びにも工夫が見られるようにな  ってきた。話題も豊かになり、7月の作文の実態調査では、8割の児童が、毎日話題を  変え、日記を書くことができた。しかし、文章の中身を見ると、したことの羅列に終わ  っている児童もいる。また、今までの学習をもとに「」や順序を表す言葉などを使って  文章を書こうとする意欲が見られる児童は多いが、読み手を意識して、様子を分かりや  すく、具体的に書いている児童は少なく2割程度である。 そこでこの単元では、次の3点について指導していきたい。まず、子供自身が書きた  い、書ける、教えたいと思う題材を見つけさせる。次に、相手意識をしっかり持たせ、  作文例をもとに順序を表す言葉や説明的な表現をしっかり理解させる。そして、紹介し  たい事柄を絵に描かせたり、行動化させたりして、読み手がよく分かるような具体的な  記述ができるようにさせたい。 3 単元目標 ◎ 遊びや学習の中で工夫したことや知っていることを友達に伝えようとし、そのため    によく分かるように順序を考えて文章を書くことができる。  ○ 相手に分かるように言葉を工夫し、文を整えて書くことができる。  ○ 書いた文章を読み返して、言葉や表記の間違いを直し、正しい文章にしようとする    ことができる。 <指導事項> 表 現 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |取材|ウ 書こうとする題材について必要な事柄を集めること。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |構成|エ 見聞したこと、経験したことなどについて順序を整理して文章を書くこと| +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |記述|オ 事柄の順序を考えながら、語と語や文と文との続き方に注意して文章を書| | | くこと。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |推敲|カ 自分の書いた文章を読み返して、間違いなどを正そうとする習慣をつける| | | こと。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導計画 (1)ねらい 教えたいことがよく分かるように順序を考えながら、作文を書くこと          ができる。 (2)展 開 +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 学習活動・内容 | 指 導 の 手 立 て | 評  価 | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |導|1 課題の把握 |・一斉読みをすることでめあてを意識|・学習のめあてが分| | | ・学習のめあて | づける。 | かり、進んで学習| |入| つかむ。 | | に取り組もうとし| | |+−−−−−−+|・読み手がよく分かるために、順序を| ているか。 | | ||こうそうひょ|| 考えながら書くことを思い出させる| (態度・挙手)| | ||うをもとに、|| | | | ||教えたいこと|| | | | ||がよくわかる|| | | |3||ようにじゅん|| | | | ||じょを考えて|| | | |分||作文を書こう|| | | | |+−−−−−−+| | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |展|2 課題の追求 |・2つの作文例を、3つずつに区切っ|・構成に気を付けて| |開| ・教材文を音読 | て音読させる。 | 音読することがで| | | させる。 | | きたか。 | | | ・記述の仕方を |・構想として書く内容の順序をまず確| (音読・観察)| | | 確かめる。 | 認させ、その後で、中の部分に当て|・作文の書き方を理| | | | はまる遊び方を書くときの書き方を| 解し、見通しをも| | | | 確認させる。 | つことができたか| | | (7分)| | (発言・観察)| | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |3 実作 |・始めと終わりの部分にはあまり時間|・構想表をもとに、| | |・教えたいことが| をかけずに書かせる。 | 教えたいことがよ| | | よく分かるよう|・文末表現や中心部分の書き方に着目| く分かるように、| | | に順序を考えな| して個別指導を行う。 | 順序を考えながら| | | がら作文を書く|・早く書き終わった児童には、他の題| 書くことができた| | | | 材で書かせたり、発表の練習をさせ| か。 | | | (25分)| たり、指示を出しておく。 | (作文・観察)| +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |終|4 まとめ |・書き終えた成就感を損なわないよう|・はっきりと作文を| | |・書いた作文を発| に、がんばりを認める言葉を添える|読むことができたか| |末| 表する。 | ようにする。 | (観察)| | | |・よい書き方を見つけられるように発|・よい書き方を見つ| | | | 表に集中させる。 |けることができたか| | |・自己評価する。|・ねらいに沿って書けたか、がんばっ| (挙手、態度)| |10| | て書けたかなど簡単に自己評価させ|・観点に沿って、自| | |5 次時の予告 | る。 |己評価することがで| |分|・次時の学習内容|・次時は、書いた作品を友達と読み合|きたか。(挙手) | | | を知る。 | うことを告げる。 | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ (3)評 価 教えたいことがよく分かるように順序を考えながら、作文を書くこと         ができたか。 4 指導計画(8時間) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 評 価 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |次|時| 学 習 過 程 と 学 習 内 容 | 指 導 の 手 だ て | 関心・意欲・態度 | 表現、言語事項 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |1|1| 教材文から学習のめあてを理解する。 |・教えてあげたいことの幅は、実態により、体育(鉄棒、|・遊び方を作文に書いて教|・学習のめあてが分かり、| | | |(1) 教材文を読み、学習のめあてをつかんで、教| マット)生活(生き物、植物の育て方)に絞っておく。| えてあげようという意欲| 学習の見通しをもつこと| | | | えてあげたいことを考える。 |・学習のまとめとして発表会をすることを予告し、書く意| に持つことができたか。| ができたか。 | | | | | 欲を高め、児童が書く目的を持てるようにする。 | (挙手)| (挙手、発言)| +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |2|2| 教材文を読み、紹介するときに役立つ書き方を知|・やり方の手順を正しく読み取らせるため、友達同士で行|・進んで教材文を読み、紹|・紹介するときに役立つ書| | | |る。 | 動化させイメージが浮かぶようにする。 | 介するときに役立つ書き| き方を理解することがで| | | |(1) 教材文を視写し、教材文の組み立てなど自分|・教材文をもとに、紹介するための分かりやすい書き方と| 方を理解しようとしてい| きたか。 | | | | の作文に役立つところを見つける。 | 順序性について考えさせ、児童の考えが及ばない部分を| るか。 (態度、発言)| (発言、ノート)| | | | | 補足するようにする。 |・説明的表現として文末に|・「・・ます。」という文| | | |(2) 説明するときの文末や接続語に気を付けて、|・文末を、「・・ます。」という現在形で書けるように練| 気を付けて書こうとして| 末で書くことができたか| | | | 記述の仕方を練習する。 | 習させる。 | いるか。 (用紙)| (用紙) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |3|3| 教えてあげたいことを選び、紹介する作文を書く|・どのような理由で教えてあげたいことを選んだのか発表|・教えてあげたいことを分|・遊びや学習の中から教え| | | |ことができる。 | することで書く意欲づけをする。 | かりやすく順序を考えて| てあげたいことを選ぶこ| | | |(1) 自分の選んだ教えてあげたい事柄について発| | 書こうとしたか。 | とができたか(構想表)| | | | 表し、構想を練る。 | | (自己評価)| | | | |(2) 自分が紹介しようとすることを、どんな順序|・書く題材によりグループ分けをし、グループ毎によい点| | | | | | で書くか考え、簡単な構想表を書く。 | や問題点などを話し合わせながら構想表を完成させるよ| |・構想表をもとに、教えて| | | | | うにする。 | | あげたいことがよく分か| | | |(3) 構想表をもとに、紹介する作文を書く。 |・説明の時の文末の違い、順序を表す言葉、説明と思った| | るように順序を考えて文| | | | (本時)| ことを分けることに気を付けさせ、作文を書かせるよう| | 章を書くことができたか| | | | | にする。 | | (自己評価、作文)| +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |4|2| 書いた作文を読み直し、自分の書きぶりを振り返|・実際に体験したり質問したりして、互いに気付いたこと|・友達のよい点や直したい|・友達と話し合い、間違い| | | |る。 | を付け加えたり間違いを直したりさせる。 | 点を見つけようとしてい|を直したり付け加えたりす| | | |(1) 書いた作文を読み合い、互いの良さを取り入|・カードをもとに書きぶりを振り返らせる。 | るか。(態度、自己評価)|ることができたか。(作文)| | | | れて、自分の書きぶりを振り返る。 | |・できた作品を進んで発表| | | | |(2) 発表会をし、感想を交換し合う。 |・気に入った作文を借りて、追体験させる。 | しようとしているか。 | | | | | | | (観察)| | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導計画 (1)ねらい     教えたいことがよく分かるように順序を考えながら、作文を書くことができる。 (2)展 開 +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | 学習活動・内容 | 指 導 の 手 だ て | 評  価 | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |導|1 課題の把握 |・一斉読みをすることでめあてを意識|・学習のめあてが分| | | ・学習のめあて | づける。 | かり、進んで学習| |入| つかむ。 | | に取り組もうとし| | |+−−−−−−+|・読み手がよく分かるために、順序を| ているか。 | | ||こうそうひょ|| 考えながら書くことを思い出させる| (態度・挙手)| | ||うをもとに、|| | | | ||教えたいこと|| | | | ||がよくわかる|| | | |3||ようにじゅん|| | | | ||じょを考えて|| | | |分||作文を書こう|| | | | |+−−−−−−+| | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |展|2 課題の追求 |・2つの作文例を、3つずつに区切っ|・構成に気を付けて| |開| ・教材文を音読 | て音読させる。 | 音読することがで| | | させる。 | | きたか。 | | | ・記述の仕方を |・構想として書く内容の順序をまず確| (音読・観察)| | | 確かめる。 | 認させ、その後で、中の部分に当て|・作文の書き方を理| | | | はまる遊び方を書くときの書き方を| 解し、見通しをも| | | | 確認させる。 | つことができたか| | | (7分)| | (発言・観察)| | +−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | |3 実作 |・始めと終わりの部分にはあまり時間|・構想表をもとに、| | |・教えたいことが| をかけずに書かせる。 | 教えたいことがよ| | | よく分かるよう|・文末表現や中心部分の書き方に着目| く分かるように、| |32| に順序を考えな| して個別指導を行う。 | 順序を考えながら| | | がら作文を書く|・早く書き終わった児童には、他の題| 書くことができた| |分| | 材で書かせたり、発表の練習をさせ| か。 | | | (25分)| たり、指示を出しておく。 | (作文・観察)| +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ |終|4 まとめ |・書き終えた成就感を損なわないよう|・はっきりと作文を| | |・書いた作文を発| に、がんばりを認める言葉を添える| 読むことができた| |末| 表する。 | ようにする。 | か。 (観察)| | | |・よい書き方を見つけられるように発|・よい書き方を見つ| | | | 表に集中させる。 | けることができた| | |・自己評価する。|・ねらいに沿って書けたか、がんばっ| か。 | |10| | て書けたかなど簡単に自己評価させ| (挙手、態度)| | |5 次時の予告 | る。 |・観点に沿って自己| |分|・次時の学習内容|・次時は、書いた作品を友達と読み合| 評価することがで| | | を知る。 | うことを告げる。 | か。 (挙手)| +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ (3)評 価     教えたいことがよく分かるように順序を考えながら、作文を書くことができたか。