印刷用紙:B5縦 1ページの行数:36 1行の文字数(半角で):72   −−以下 指導案本文−−        第3学年国語科学習指導案                     平成8年9月9日(月)5校時                     男 8名 女10名 計18名                     指 導 者  今 淵 富士子 1 単元名  本のおびを作る 2 単元について   第3学年の表現領域の目標は、「表現する内容の要点が分かるように、区  切りを考えて話したり、事柄ごとにまとまりのある簡単な構成の文章を書い  たりすることができるようにするとともに、分かりやすく表現しようとする  態度を育てる。」である。   本単元は、読書の楽しさを大切にしながら、その楽しさを伝える活動をし  ようとするものである。この本の何が気に入ったのか、心に残ったのはどん  な部分だったのかを考えて、それを相手に伝えるという活動の中で、その本  の魅力を全体的につかむことができるであろう。子どもたちは、意識しない  うちに一種の感想文を書くことになり、「感想文を書くのが嫌だ」という子  どもに形を変えた読書感想文の指導を行うことができる。ここでは、「だれ  に向けて紹介するか」をはっきりさせることが重要である。自分の楽しかっ  たことを誰かと共有したいという気持ちを大切にすることは、この活動の意  欲付けだけでなく、読書意欲にもかかわってくるものである。そこで、より  具体的な相手を決めて取り組むことが、読書意欲を高めることに結び付くも  のと考える。また、「本のおび」にあらすじや初めて知って驚いたことを短  くまとめて書くことによって、中心を意識させることができるであろう。   子どもたちは、書くことを嫌がらないで取り組む子が多い。しかし、読書  を題材とした表現活動については、しり込みする子が多く、経験も少ない。  これは、まだまだ心の動きを詳しく表現できない子が多いためである。本を  手にすることが好きな子どもたちであるから、形を変えた読書の記録に取り  組むことで、読書感想文の練習へとつなげていきたい。また、中心を考えて  記述することは学習してきたが、また、したことの羅列に留まっている子も  3割ほどいる。さらに、短くまとめた文となると、意識して取り組ませなか  ったこともあり5割ほどの子は戸惑うであろう。   そこで、単元では「本の帯」のイメ−ジをはっきりさせ、その目的や形な  どを理解させておきたい。そして、短くまとめた文や文字の大きさ、配列や  色といった視覚的な工夫にも着目させることで、取り組みへの意欲を喚起さ  せたい。また、帯に表す内容は、自分の得意な分野を生かして取り組むこと  で、楽しい読書の記録にさせたい。さらに、友達どうしの話合いで意見を出  し合うなかで、よりよいもの、よりよい方法を探し出していくようにさせた  い。 3 単元目標  ◎ 本の帯について興味を持ち、それにならって、自分の読んだ作品の感想    や内容紹介を短くまとめて、本の帯を工夫して作ることができる。   <指導事項>  表  現 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |取 材|ウ 文章に書く必要のある事柄を選び整理してから書くこと。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |構 成|オ 事柄と事柄との続き方を考えながら、語と語や文と文との続| | | き方に注意して文章を書くこと。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |記 述|ク 聞いたり読んだりした内容から素材を見つけその素材を使っ| | | て表現してみること。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |推 敲|キ 自分の書いた文章を読み返して、間違いなどを正すこと。 | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導計画 (1)ねらい    書く内容を整理して本の帯を作ることができる。 (2)展  開 +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |学習活動・内容|指 導 の 手 だ て | 評 価 | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |1 課題の把握 |・めあてを元気良く読ませること|・学習のめあて| |導|・学習のめあて| で、学習に対する意欲を盛り上| が分かり、進| | |をつかむ。 | げる。 | んで学習に取| | |+−−−−−+| | り組もうとし| |入||すきな本の|| |ているか。 | | ||おびを作ろ|| |(態度) | |2||う。 || | | |分|+−−−−−+| | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |2 課題の追求 |・帯の内容の観点を示し、書くこ|・「本のおび」| | |・記述の内容を| とを確認する。 | の作り方を理| | |確かめる。 |・観点毎に教材文を音読させるこ| 解し、見通し| |展|・教材文を音読| とで、短い文や言葉で表すこと| を持つことが| | | する。 | を確認する。 |できたか。 | | |・記述の仕方を|・読み手を引きつけるような言葉|(発言) | | |確かめる。 | や表現を確認する。 | | | |(10分) | | | | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |3 実作 |・紹介したい本は事前に決定して|・書く内容を整| | |・書きたいこと| おき、構想表に書き込ませてお| 理することが| | | を整理する。| く。 |できたか。 | | | |・本は机上に起き、いつでも開く|(構想表) | | | | ことができるようにする。 | | |開| |・構想表には、本のペ−ジ数等も| | | | | 書き込ませ、記述の際に迷わな| | | | | いようにさせる。 | | | | |・書く内容を整理できない子には| | | | | 実際の帯や作品例を示したり、|・読み手を意識| | | | 本を見ながら問答したりしてま| しながら、帯| | | | とめさせる。 | 作りを工夫し| | |・本の帯を作る|・意欲が削がれないように、一気| ているか。 | | | | に清書させる。 |(帯、態度) | | | |・色鉛筆やカラ−ペン、マジック|・よりよい方法| | | | を使わせ、楽しみながら作るこ| に気付き、参| | | | とができるようにする。 | 考にしながら| | | |・グル−プの学習形態で作業を進| 帯を作ってい| | | | めることで、友達同士で話し合| るか。 | |38| | いながらよりよい方法に気付か|(態度、帯) | |分|(28分) | せる。 | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |4 まとめ |・書き終えた成就感を損なわない|・はっきりと表| | |・書いた帯を発| ように、がんばりを認める言葉| を読むことが| | | 表する。 | を添えるようにする。 |できたか。 | |終| | |(観察) | | | | |・友達の作品の| | | | | 良いところに| | | | | 気付いたか。| | | | |(挙手) | | |・自己評価する|・自己評価カ−ドを使うことで、|・観点に沿って| |末| | 満足感を味わわせるようにする| 自己評価する| | | | | ことができた| | | | | か。 | | | | |(カ−ド) | | |5 次時の予告 |・次時は発表会とまとめであるこ| | |5|・次時の学習内| とを知らせ、読み手に紹介しよ| | |分|容を知る。 | うとする意欲を高める。 | | +−+−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ (3)評  価    書く内容を整理して本の帯を作ることができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ お +−−+ | |+−+そ 本 絵 か 作 よ も あ す す び |作 |本| ||〈|の の ん 者 び く ら き き に |ろす|の| ||や|た だ そ に か じ す な な 書 |うき|お| ||り| い う つ け じ 会 場 く |。な|び| ||方| 名 ( い 話 面 こ | 本|を| ||〉| ・ 短 て と | の|作| || | 作 い | お|る| |+−+ 者 文 | び| | | ) | を| | | +−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 4 指導計画(4時間) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 評 価 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |次|時| 学 習 過 程 と 学 習 内 容 |指 導 の 手 だ て | 関心・意欲・態度 | 表現、言語事項 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |1|1|学習のめあてを知り、取材への意欲を持つ。 |・実物や教師の試作品をを見せることで、帯のイメ−ジを|・「本のおび」について知り|・学習のめあてが分かり、| | | |(1) 「本のおび」について知り、学習のねらいをつか| つかませる。 | 取り組みに意欲が持てたか| 学習の見通しを持つこと| | | | む。 |・本を購入した際の様子を話し合うことで、「本のおび」| (挙手) | ができたか。 | | | | | の役割や表現上の特徴に気付かせる。 | | (挙手、発言) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |2|1|教材文を読み、「本のおび」の作り方を理解する。 |・帯の内容について、できるだけ具体的に観点を引き出さ|・進んで「本のおび」の作り|・「本のおび」の作り方を| | | |(1) 「本のおび」を作る際の観点を知り、教科書教材| せることで、作り方を理解させる。 | 方を理解しようとしている| 理解することができたか| | | |から選んで「本のおび」作りの練習をする。 |・全員で「エルマ−、とらに会う」の帯を作ってみること| か。 | (挙手、発言) | | | | | で、「本のおび」のイメ−ジを具体化させる。(図工の| (態度、発言) | | | | | | 時間も活用する。) | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ |3|2|自分の気に入った本の帯作りをして、まとめる。 |・誰に紹介するのかを明らかにし、相手意識をしっかり持|・自分の好きな方法で帯作り|・書きたいことの中心を考| |・| |(1) 自分が書く帯の内容の観点を決め、構想を練る。| たせる。 | をしようと考えているか。| えて構想できたか。 | |4| | (本時)|・友達と構想を話し合うことで、よりよいもの、よりよい| (態度、構想表) | (態度、構想表) | | | | | 方法に気付かせる。 | | | | | |(1) 作品を清書し、発表しあう。また、新出漢字や語|・自分の得意な分野を生かしたり、カラ−ペンを使わせた|・理解したことを進んで帯に|・書く内容を整理して、短| | | | 句の練習をする。 | りして、楽しく取り組めるようにする。 | 表そうとしているか。 | い紹介の文章を書くこと| | | | |・「よさ」の発表に限定し、お互いの作品を認め合うよう| (態度、自己評価) | ができたか。 | | | | | にする。 |・友達が紹介した本に関心を| (自己評価、帯) | | | | |・読書への活動と結び付けるように、発展的にまとめる。| 示しているか。 |・友達の作品を見て、良い| | | | | | (態度) | ところや参考にしたい点| | | | | | | を見つけたか。 | | | | | | | (態度、発言) | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+