印刷用紙:B5縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):78   −−以下 指導案本文−−         第4学年国語科学習指導案                     平成8年9月9日(月)5校時                     男子13名 女子9名 計22名                     指導者 佐々木 美 紀 1 単元名 わたしのすすめるこの1さつ 2 単元について  第4学年の表現領域の目標は、「表現する内容の中心点が、分かるように、筋道を立 てて話したり、段落相互の関係などを考えて文章を書いたりすることができるようにす るとともに内容を整理しながら表現しようとする態度を育てる」である。  本単元では、「この本、読んだ?」という呼びかけを文章にすることをねらいとして いる。読書感想文というよりも、読書紹介文を書くということに中心を置いている。紹 介文であっても、伝えたい内容が明確でなければ読後の思いを相手に伝えることはでき ない。そのため、何をどう伝えればよいか、内容を整理して書かなければならない。教 材文は、「物語のあらすじ」「大きなできごと」「感動したこと」という順序に構成さ れている「龍の子太郎」の読書紹介文を例として取り上げている。また、紹介文を書く 要素として「心に残った言葉」「登場人物の行動や性格」「さし絵について」「作者に ついて」があげられ、読書紹介文の書き方を知り、感想文に発展可能な紹介文の書き方 が示唆されている。  児童は、これまでに「運動会」「遠足」「しいたけ植菌作業」の作文を書いてきて、 書くことに慣れてきた。清掃工場の見学記録文を書く学習では、中心を意識して作文を 書けるようになってきた。読書に関しては、本が好きで図書室からたくさん借りたり、 教室にも家から本を持ってきて、学級文庫をつくったりしている。係の子が本を読み聞 かせると、耳を傾けている姿も見られる。しかし、国語の学習や感想を書いてみようと 言うと、あらすじだけで用紙の半分がうまったり、「おもしろい」「すごい」という直 接的な一言で終わってしまいがちである。これは、読みが浅かったり、自分の思いをど う書き表したらよいかわからないためと思われる。  そこで、この単元では、「読んでみたくなるような紹介文」を書けるように、どんな 場面、言動に自分の心が揺れ動いたかを見つめさせたり、紹介文を書く観点として「そ の本を選んだ理由」なども入れたりして、上すべりの文章にならないようにしたい。そ こで、特に構想段階では、「物語のあらすじ」「心に残った言葉」「大きな事けん」な どの観点ごとに色別カードを使用し、書く内容を整理させる。そして、相手意識を十分 持たせて構想させ、簡単な紹介文を書くことができるようにする。また、前単元の読書 教材「吉四話」ともからめて読書範囲を広め、表面的なおもしろさだけでなく、なぜそ こにひかれるのか、自分だったらどうするかなど主体的な読み・考える読みをめざした い。そのためには、日頃の読書生活を充実させる取り組みが必要である。伝えたい内容 を持つ本との出会いを大事にするために、教室に読書コーナーを設けたり、図書係を活 用するなどの取り組みにより、読書に対する意欲、関心を高めていきたい。 3 単元目標 ◎ 自分の読んだ本の中から1冊を選び、紹介したいことを整理して簡単な紹介文を   書くことができる。 ○ おもしろかったことや感動したことを伝えるには、何を中心に書けばいいかを考   えて書くことができる。 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 〈 指導事項〉表現 | |取材|エ 書く必要のある事柄の順序や軽重を考え、整理して書くように| +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |構想| すること。 | |記述|オ 書こうとすることの中心点が明確になる書き方を考えて文章を書くこと。| +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導計画  (1) ねらい    構想表をもとにして簡単な読書紹介文を書くことができる。 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |(2) 展開 | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | 学習活動・内容 | 指導の手だて | 評価 | |導|1 課題の把握 | | | |入|・学習のめあてをつかむ。・一斉読みをすることで意識|・学習のめあてが| | | +−−−−−−−−+| | | | | | || | | | | | || づける。 | 分かり、進んで| | | +−−−−−−−−+| | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | 構想表をもとに読 | | 学習に取り組も| | | | | | |3| 書紹介文を書こう。| | うとしているか。 | | | | | |分| | | (態度・挙手)| | | | | | |展|2 課題の追求 | | | |開|・教材文の音読をする。|・何が中心かを確かめさせる。・何を中心に書く| | | | | | | |・記述の時の観点を確か|・相手(だれに伝えたいか)| かがわかったか。 | | | | | | | める。 | と内容の中心を構想表で確| (観察) | | | (6分) | かめる。 | | | |3 実作 |・「〜して〜して」と文が続|・構想表を見なが| | | | | | | |・構想表をもとに読書紹| く児童には、文を短くする| ら作文を書き進| | | | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | 介文を書く。 | ようあらかじめ話しておく。 めることができ| | | | | | | | (20分) | また、机間巡視において声| たか。 | | | | をかけていく。 | (観察) | | | |・書き終えた子には、読み返| | | | | しをさせ、文と文とのつな| | | | | がりや伝えたいことの中心| | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ が詳しく書けているかを推                 敲させる。  26             ・推敲も終えた子は、発表の  分              ための音読練習をさせる。  終 4 まとめ         +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |末 ・書いて作文を発表する。・書いた作文をOHPを用い ・友だちのよいと| | て発表し合い、友だちのよ |ころを見つけら| |           いところを見つけ合わせる。|れたか。 | |              ・2、3人の子に発表させる。|(発言、態度)| |16 5 次時の予告     ・次時は、発表会であること | | |分           を知らせる。               | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ (3) 評価 構想表をもとにして簡単な読書紹介文を書くことができたか。 6 板書計画 伝 わ           ☆           書構    え   た        感  大  物   島    こ想    た   し        動  き  語   君    う表    い   の        し  な  の   の     を    こ   す        た  で  あ   作     も    と   す        こ  き  ら   文     と    を   め        と  ご  す         に    整   る           と  じ         読    理   こ                        書    し   の                        紹    て   一                        介    書   さ                        文    こ   つ                        を    う 4 指導計画(5時間) +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 評価 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |次|時| 学習過程と学習内容 | 指導の手だて | 関心・意欲・態度 | 表現、言語事項 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |1|1| 教材文から単元の学習のねらいを理解する。・読んだ本を友だちに紹介する文を書く学習であるこ|・教材文をよく読み、これから作文|・学習のめあてがわかり、学習の見| | | |(1) 教材文を読み、学習のねらいをつかむ。| とをおさえる。 | を書こうとする意欲が持てたか。| 通しを持つことができたか。 | | | | |・相手が紹介された本を読んでみたくなるような紹介|(挙手) |(発言) | | | | | 文を書くために、中心が明確でなければならないこ| | | | | | | とをおさえる。 | | | | | | |・他の紹介文も提示していろいろな書き表し方がある| | | | | | | ことに気づかせる。 | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |2|1| 教材文を読み、読書紹介文の書き方を理解|・練習は、教師が提示した1冊について、それぞれが|・紹介文の書き方を理解しようとし|・紹介文の書く観点がわかったか。| | | |する。 | 選んだ観点を中心にして書かせる。 | ているか。(態度・発言) | (発言・態度) | | | |(1) 紹介文を書く時の観点を理解し、その中| |・中心となる観点について、詳しく| | | | | から1つ選んで、紹介文を書く練習をする。 | 書けたか。(用紙) | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |3|2| 自分が読んだ本の読書紹介文を書く。 |・自分がこれまで選んだ本の中から、一番紹介したい|・伝えたいことを整理して構想表を|・構想表を作ることができたか。 | | | | | 本を選ばせる。 | 作ろうとしているか。(態度) | (用紙) | | | |(1) これまでの読書メモをもとに構想表を作|・何を中心に書くかを決めて、色別カードを用いて書|・中心を考えながら相手に伝わるよ|・簡単な紹介文を書くことができた| | | | る。 | く順序を考えさせる。 | うに紹介文を書こうとしたか。 | か。(作文・自己評価) | | | |(2) 構想表をもとに簡単な文章を書く。 |・構想表をもとにして300〜350字程度の紹介文| (態度・自己評価) | | | | | (本時) | を書かせる。 | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |4|1| まとめと言葉の学習をする。 |・作文を発表し合い、友だちのよいところを見つけさ|・友だちの良い点を見つけようとし|・新出漢字について、理解を深める| | | | | せる。 | たか。(態度・発言) | ことができたか。(ノート) | | | |(1) 作文を発表し合い、表現の工夫を見つけ|・新出漢字の練習をさせる。 |・新出漢字を進んで覚えようとした| | | | | る。 | | か。(態度) | | | | |(2) 新出漢字の練習をする。 | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+