印刷用紙:A4縦 1ページの行数:50 1行の文字数(半角で):96   −−以下 指導案本文−−           第3学年国語科学習指導案                           日 時 平成8年10月15日(火)2校時                           児 童 3年1組(男子15名女子18名計33名)                           指導者 藤谷 真紀子 1 単元名 場面の様子に気をつけて   教材名 「ちいちゃんのかげおくり」 2 単元について (1)教材について    第3学年の理解領域の目標は「内容の要点を押さえながら話を聞いたり、内容の要点を正しく理解し   ながら文章を読んだりすることができるようにするとともに、いろいろな読み物を読もうとする態度を   育てる。」である。これを受けて本単元では「場面の移り変わりを押さえながら、情景や人物の気持ち   を豊かに想像し、文学など読み物に対する関心を深めることができる。」を主目標とする。    この作品は、戦争によってひとりぼっちになっても家族に会いたいと願い続けたちいちゃんを通して   家族の絆の強さを主題として描いている。家族が揃うのも最後になるかもしれないという父の出征の前   日、ちいちゃん一家はかげおくりをして楽しむ。しかし、しだいに戦火が激しくなり、かげおくりなど   できる状況ではなくなる。そしてついには空襲で母や兄とも離れ離れになったちいちゃんは薄れゆく意   識の中で、たったひとりでかげおくりをする。かげおくりはちいちゃんの家族を求めてやまない心の象   徴である。もう一度みんなに会いたいというささやかな願いは幻でしかかなわず、ちいちゃんの命は空   に消えていく。ちいちゃんのようなたくさんの命の犠牲の上に成り立っている今の生活。平和の尊さが   心に響く作品である。    この作品は@家族みんなでかげおくりをするちいちゃん Aひとりぼっちになったちいちゃん B母   と兄を待ち続けるちいちゃん C一人でかげおくりをするちいちゃん D戦後の町の様子 の5つの場   面から構成されている。時間の経過に従ってちいちゃんをめぐる出来事がはっきりしているので場面設   定が明確である。@からCの場面までに様々なものがちいちゃんから奪われる。また、Cでは、@の家   族みんなでのかげおくりと対比したひとりぼっちのかげおくりが描かれている。Dの戦後の場面も@〜   Cの戦争中の場面と対比され、平和な町の様子で終わる構成になっている。全体的に簡潔な文章で書か   れており、淡々と過去形の文末表現「ました。」が続く。その中にときおり用いられる「さけんでいま   す。」「追いかけてきます。」等の現在形の文末が臨場感を高める効果を生んでいる。また、会話文や   会話文の前後にある「ぽつんと言った」「なくのをやっとこらえて言いました。」などの言葉は人物の   心情を想像する手がかりとなっている。「ちいちゃんの耳には」「ちいちゃんの目に」というようにち   いちゃんの視点から描かれている場面では子供たちはちいちゃんの身になって読み進めるであろうし、   逆に読者としての立場から、ちいちゃんの身に起こることへの様々な感想を持つことが出来ると思われ   る。これらの点から本教材は単元の目標を達成するのにふさわしい教材であると考える。 (2)子供について    子供たちはこれまでに「つり橋わたれ」や「三年とうげ」で、叙述に即して登場人物の気持ちや性格   について考えたり、場面の様子を想像したりする学習をしてきた。これらの学習を通して子供たちは大   切な文や言葉に着目して人物の気持ちを想像しようとする態度は育ってきている。また、場面の様子に   ついても思い描いたことを自分なりの言葉で話そうとする子も増えてきている。しかし、大切な文や言   葉を見つける事ができても、自分なりにどう読み取ったらいいか分からない子もいる。また、人物のお   かれている状況をふまえて気持ちを想像したり、場面同士を対比してその意味内容を読み取ったりする   力はまだ育っていない。音読では、言葉の意味や様子を思い描きながら音読するようにはなってきてい   るが文章の内容を的確に表すように音読を工夫する点は弱い。    一人読みでは、これまで視写やサイドライン引き、書き込みを行ってきた。書き込みの際は、書き込   む箇所や観点を確認しながらやってきた。子供たちは自分の考えを書こうとする姿勢は出来てきている   が、読み取ったことを自分なりの言葉で表現したり、大切な言葉を自分で見つける力はまだ十分とは言   えない。学び合いでは、自分の考えたことを少しずつ話そうとするようにはなってきたが、友達の言っ   たことと関連させながら話すまでには至っていない。 (3)指導にあたって    指導にあたっては、ちいちゃんの心情を中心に読み取りを進めていきたい。そのために、ちいちゃん   の会話や行動に視点を当てたり、ちいちゃんのおかれている場面の状況を読み取ったりしながらその時   の心情を読み取らせていきたい。場面毎に中心となる文を視写させ、大事な言葉を見つけてサイドライ   ンを引いたり書き込みをさせたりしながら叙述に即して読み深めさせていくようにしたい。ただ、この   単元は戦争をモチーフとした最初の作品であるので、時代背景や生活の様子を実感を伴って理解するこ   とは難しいことだと思われる。そこで、戦争当時の人々の生活を調べさせたり、理解が困難な語句につ   いては説明を加えたりして進めていきたい。    また、この作品で対照的に描かれている二つの「かげおくり」や「戦争中と戦後の平和な時代」につ   いて、その共通点や相違点に気づかせ、読みを深めさせていきたい。    一人読みでは、ちいちゃんの様子や会話の文を視写し、読み取ったことを書き込みさせて自分の考え   を持たせていきたい。そして、学び合いでは、各自の考えを発表し合いながら読みを広げさせ、ちいち   ゃんのおかれている状況を思い起こさせたり、他の場面と比べさせたりしながら進めていきたい。 3.単元の目標 (1)関心・意欲・態度     ちいちゃんをめぐる出来事やちいちゃんの気持ちに関心を持ちながら読み、文学など読み物に対す    る関心を深めようとする。 (2)表現の能力     ちいちゃんの身に起こったことについて自分の感想を持ち、表現することができる。 (3)理解の能力     場面の移り変わりをおさえながら、情景や人物の気持ちを豊かに想像する事ができる。 (4)言語事項     同じ行動を表すにもいろいろな言い表し方があることを理解し、自分の表現に使うことができる。 4.単元学習指導計画(12時間) +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階|時間| 学 習 活 動 と 内 容 | 指 導 の 工 夫 ・ 評 価 | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 |○全文を読み、初発の感想を書く。 |・ちいちゃんについて最も心に残ったことを中| |つ | | | 心に書かせて発表させる。 | | |1 |○場面分けを確認して、学習計画を立て|・5つの場面毎に小見出しをつけ、学習課題を| |か | | る。 | 考えさせる。 | | | | | | |む |1 |○新出漢字や戦争に関連した難語句につ|◇ちいちゃんをめぐる出来事やその展開に関心| | | | いて学習する。 | を持ち進んで読もうとしていたか。 | | | | | (関・意・態)| +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 |○4人でかげおくりをする家族の仲のよ|・かげおくりをしている楽しそうな様子を音読| | | | い様子や、子供たちの喜び、両親の不| でも確かめさせながら、父の出征の前日とい| |ふ | | 安を考える。 | う状況とからめて家族それぞれの気持ちを想| | | | | 像させる。 | | |1 |○悪化する戦況を、最初のかげおくりの|・状況の悪化を表す文を視写し、前の場面と違| | | | 場面と比較しながら読み取る。 | うところを考えさせる。 | | | | | | | |1 |○空襲のなかを必死で逃げるちいちゃん|・1の場面の文末表現と比べさせて、現在形で| |か | | たちの様子とお母さんとはぐれてしま| 書かれている効果について考えさせ、ちいち| | | | ったちいちゃんの不安で心細い気持ち| ゃんが一人になっていく様子をつかませる。| | | | を想像する。 | | | | | | | | |1 |○たったひとりで母と兄の帰りを信じて|・ちいちゃんの気持ちを考える根拠となる叙述| | | | 待ち続けるちいちゃんの気持ちを想像| を各自で見つけさせる。また、体がしだいに| |め | | する。 | 弱っていく様子に気づかせる。 | | | | | | | |1 |○ひとりぼっちでかげおくりをするちい|・1の場面の叙述と比べて、ちいちゃんの意識| | |本時| ちゃんの様子から家族に会いたいとい| が薄れて幻の声が聞こえだしたことに気づか| | | | う痛切な願いを読み取る。 | せ、たった一人でかげおくりをするわけを考| | | | | えさせる。 | | | | | | |る |1 |○ちいちゃんの命が消えていったことと|・一人読みした後、小グループで話し合い、そ| | | | 現在の公園の様子とを重ね合わせて、| の後全体に発表する。 | | | | じぶんなりの感想を持つ。 |◇場面の移り変わりを押さえながら、ちいちゃ| | | | | んの気持ちを読み取ることができたか。 | | | | | (理解)| +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 |○各場面の様子を思い起こしながら、ち|・感想文、ちいちゃんへの手紙、新聞など自分| | | | いちゃんや戦争に対する自分の感想を| の書きたい様式で書かせる。 | |ま | | 書き、発表する。 | | | | | | | |と |1 |○同じ行動を表すいろいろな言葉を集め|・「言いました」の類義語について確かめ、他| | | | たり、反対語を集めたりする。 | の言葉についても考えさせる。 | |め | | |◇感想を書きたい様式で書くことができたか。| | | | | (表現)| |る | | |◇同じ行動を表すいろいろな言葉を集めること| | | | | ができたか。 (言語)| +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ひ |1 |○あまんきみこの他の作品や戦争につい|・図書館にある関係のある本の書名の紹介をし| |ろ | | て書いた作品を読む。 | ておく。 | |げ | | |◇物語を進んで読もうとしていたか。 | |る | | | (関・意・態) | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5.本時の授業 (1)授業仮説   ○ちいちゃんがかげおくりをしている行動部分を視写し、どんな様子が分かるかという観点を与えて書き込みさせれば    子供一人一人が叙述に即した一人読みをすることができるであろう。   ○一人読みで考えたちいちゃんの様子をもとに、「ふらふらする足をふみしめて」に着目させ、そのようにしてまでか    げおくりをしたわけを話し合わせれば、家族に会いたいというちいちゃんの願いについて学び合いができ、一人一人    の読みが深まるであろう。 (2)本時の目標    ちいちゃんの行動から、たった一人でかげおくりをするちいちゃんの様子と家族に会いたいという強い願いを読み取    ることができる。 (3)本時の展開 +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |過|時| 学 習 活 動 |教 師 の 働 き か け|予 想 さ れ る 反 応 | 指導上の留意点 | |程|間| | (○主発問) | | (◇評価)| +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |2|1.前時の想起をす|・ちいちゃんはどんな気持ち|・お母ちゃんとお兄ちゃんはき| | |つ| | る。 | で防空壕にいたか思い起こ| っと帰ってくると信じて待っ| | | | | | させる。 | ていた。 | | | |1|2.本時の学習課題|+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | | | | をつかむ。 ||ちいちゃんはどんな気持ちでかげおくりをしたのだろう。|| | |か| | |+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | | |2|3.読みの視点を確|・課題を解決するために読み|・かげおくりをしているところ|・かげおくりをし始め| | | | 認する。 | の視点を考えさせる。 | | たのはどこから書い| | | | | | | てあるか確認させる| |む| | | | |◇学習課題と読みの視| | | | | | | 点をつかむことがで| | | | | | | きたか。 | +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |3|4.学習場面を音読|・ちいちゃんがかげおくりを|(指名読み) | | | | | する。 | しているところに気をつけ| | | |ふ| | | て音読させる。 | | | | |5|5.ちいちゃんの体|・目が覚めたちいちゃんはど|・暑いような寒いような気がし|・ひとりぼっちになっ| | | | の状態を考える。| んな様子でしたか。 | た。 | てからどのくらい時| | | | | |・ひどくのどがかわいていた。| 間がたったのかおさ| | | | | |・弱ってきている。 | えさせる。 | | | | | |・熱があるのかもしれない。 | | |か| | | | | | | | |6.かげおくりをす|・どうして声が空からふって|・本当は聞こえないけれども、|・1の場面のかげおく| | | | るちいちゃんの様| きたと書いているのですか| ちいちゃんには聞こえてきた| りと比べて考えさせ| | | | 子を読み取る。 | | から。 | る。 | | |7|1一人読みをする。|・かげおくりをしているちい|+−−−−−−−−−−−−+| | | | | | ちゃんの様子が分かる所は||ちいちゃんは、ふらふらす|| | | | | | どこですか。 ||る足をふみしめて立ち上が|| | |め| | |・その部分を視写して、ちい||ると−−数えだしました。||・ちいちゃんのどんな| | | | | ちゃんの様子が分かる言葉|+−−−−−−−−−−−−+| 様子が分かるかとい| | | | | に線を引いて書き込みをし|サイドライン箇所 | う観点で書き込みを| | | | | てみましょう。 |・ふらふらする足 | させる。 | | | | | |・ふみしめて立ち上がると |◇課題解決のための手| | | | | |・たった一つのかげぼうしを見| がかりとなる文を視| |る| | | | つめながら | 写し書き込みが出来| たか。 | |16|2学び合う |・書き込んだ所を発表してく|「ふらふらする足」 |・友達の発表を自分の| | | |・かげおくりをする| ださい。 |・体がとても弱っていて立つの| 書き込みと比べて聞| | | | ちいちゃんの様子| | も大変。 | くようにさせたい。| | | | と気持ちを発表し| |「ふみしめて立ち上がると」 | | | | | 合う。 | |・なんとか力をふりしぼって立| | | | | | | ち上がった。 | | |ふ| | | |・足に力を入れて立った。 | | | | | | |「たった一つのかげぼうしを見| | | | | | | つめながら」 | | | | | | |・声は聞こえているけれど、ち| | | | | | | いちゃんしかいない。 | | |か| | | |・かげをじっとみている。 | | | | | | | | | | | |・ちいちゃんの願い|○「ふらふらする足をふみし|・みんなに会いたいという気持|・ちいちゃんの様子か| | | | について考える。| めて」と書いているけれど| ちがとても強かったから。 | ら、家族と一緒にい| | | | | 立つのも大変なちいちゃん|・かげおくりをしたのが家族み| たいというちいちゃ| | | | | はどうしてこんなにしてま| んなとの楽しい思い出だった| んの願いを読み取ら| |め| | | でかげおくりをしたのでし| から。 | せる。 | | | | | ょう。 |・みんなと一緒にいたいという|◇ちいちゃんの願いを| | | | | | 願いがあったから。 | 読み取ることができ| | | | | | | たか。 | | | | | | | | | | | |・青い空に白いかげが4つ見|・嬉しい。みんなの影が見えた|・体言止めの効果に気| |る| | | えたとき、ちいちゃんはど|・やっと会えるかもしれない。| づかせたい。 | | | | | う思ったでしょう。 | | | | | | | | | | | | | |・あまんきみこさんはどうし|・たった一人になってもちいち|・子供それぞれの考え| | | | | て「ちいちゃんのかげおく| ゃんが家族のことを思ってか| を認める。 | | | | | り」という題をつけたと思| げおくりをしたから。 | | | | | | いますか。 |・ひとりでかげおくりをするち| | | | | | | いちゃんがかわいそうだから| | +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | |8|7.学習のまとめを| | | | |ま| | する。 | | | | | | |1学習のまとめを書|・課題について板書で振り返|・ちいちゃん、家族のみんなに|◇学習のまとめをノー| | | | く。 | ったあと、ちいちゃんへの| とても会いたかったから、最| トに書くことができ| |と| | | 手紙か、感想という形でノ| 後の力を出してかげおくりを| たか。 | | | | | ートにまとめさせる。 | したんだね。たった一人でか| | | | | | | わいそうだと思ったよ。 | | |め| |2まとめの音読をす| |(指名読み) | | | | | る。 | | | | | | |3自己評価をする。| | |・振り返りカードに自| |る| | | | | 己評価させる。 | | |1|8.次時の学習につ|・ちいちゃんの命が消えてい| | | | | | いて確かめる。 | くところを読んで、現在の| | | | | | | 町の様子と比べてみる学習| | | | | | | であることを確認する。 | | | +−+−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+   「ちいちゃんのかげおくり」教材構造図 <主題>戦争によってひとりぼっちになっても家族に会いたいと願い続けたちいちゃんとその家族の絆の強さ <理解の目標>場面の移り変わりを押さえながら情景や人物の気持ちを豊かに想像し、文学など読み物に対する関心を深めることがで      きる。(理解ウオカ) <表現の目標>ちいちゃんの身に起こったことについて自分の感想をもち、表現することができる。(表現ク) <言語事項>同じ行動を表すにもいろいろな言い表し方があることを理解し、自分の表現に使うことができる。(言語エ ア イ) +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | 場 面 の 内 容 | 育 て た い 技 能 | 言 語 事 項 | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |@家族そろうのも最後になる|○題名の意味を予想する。(理オ) | | |かもしれない父の出征の前日| ・ちいちゃんの ・かげおくり | | |一家で仲むつまじくかげおく|○場面の状況をとらえる。(理オ) | | |りをして楽しむちいちゃん。| ・出征する前の日 ・先祖のはかまいり | | | |○かげおくりをするきっかけを読み取る。(理オ) | | | | ・青い空 つぶやきました。・聞き返しました。・たずねました |・つぶやきました。 | | | ・「ね。今、みんなでやってみましょうよ。」 |・聞き返しました。 | | |○四人でかげおくりをする様子を読み取る。(理カ) |・たずねました。 | | | ・ちいちゃんとお兄ちゃんを中にして | | | | ・お父さんが数えだしました。・声も重なりました。 | | | |○かげおくりをする四人の気持ちを想像する。(理カ) | | | | ・「すごうい。」 | | | | ・「今日の記念写真だな。」 ・「大きな記念写真だこと。」 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | 父の出征後、兄とかげおく|○お母さんの気持ちを想像する。(理カ) | | |りをして遊ぶが、戦火が激し| ・「体の弱いお父さんまで 。」 ・ぽつんと言ったのが | | |くなり、その遊びも奪われる|○前時のかげおくりと違う様子を読み取る。(理カ) | | |ちいちゃん。 | ・ちいちゃんとお兄ちゃんは、かげおくりをして− | | | |○場面の状況の変化を読み取る。(理オ) | | | | ・いくさがはげしくなって ・しょういだんや− | | | | ・とてもこわい所にかわりました。 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |A空襲の炎の中を必死で逃げ|○空襲の中を逃げる三人の様子を読み取る。(理カ) | | |まどいながら、お母さんやお| ・「こっちに火が回るぞ。」 |・上がっていました。| |兄さんとはぐれてしまい、ひ| ・ほのおのうずが追いかけてきます。 |・さけんでいます。 | |とりぼっちになるちいちゃん|○お母さんとはぐれたちいちゃんの様子を読み取る。(理カ) |・あつくなってきまし| | | ・追いぬかれたり、ぶつかったり−。 | た。 | | | ・「お母ちゃん、お母ちゃん。」 |・追いかけてきます。| | |○ちいちゃんの気持ちを想像する。(理カ) | | | | ・さけびました。 ・お母さんではありません ・ひとりぼっちに | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |Bすっかり焼け落ちた家の跡|○場面の状況をとらえる。(理オ) | | |に一人残り、母と兄の来るの| ・あちこち、けむりがのこって ・どこがうちなのか−。 |・のこっています。 | |をかたく信じて待つちいちゃ|○お母さんやお兄さんを待つちいちゃんの気持ちを想像する。(理カ) | | |ん。 | ・なくのをやっとこらえて ・深くうなずきました。 ・また深く | | | | ・きっと帰ってくるよ。 | | | |○時間の経過を読み取る。(理オ) | | | | ・くもった朝がきて、昼がすぎ | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ |C体力も弱まり、意識もはっ|○ちいちゃんの弱っている様子を読み取る。(理カ) | | |きりしなくなったちいちゃん| ・暑いような寒いような | | |に、お父さんの声が聞こえて| ・ひどくのどがかわいて | | |くる。最後の力をふりしぼっ|○一人でかげおくりをするちいちゃんの様子を読み取る。(理カ) | | |てかげおくりをするちいちゃ| ・お父さんの声が ふってきました。 |・ふってきました。 | |ん。 | ・お母さんの声も− |・聞こえだしました。| | | ・ふらふらする足をふみしめて | | | | ・たった一つのかげぼうし | | | |○ちいちゃんの願いを読み取る。(理カ) | | | | ・くっきりと白いかげが四つ。 | | | | ・「お父ちゃん。」 ・「お母ちゃん。」 | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | 空色の花畑の中で家族と再|○空の上で家族を見つけるちいちゃんの気持ちを想像する。(理カ) | | |会を果たしながら、命が消え| ・「なあんだ。みんな。」 | | |ていくちいちゃん。 | ・きらきらわらいだしました。 | | | |○ちいちゃんの命が失われたことについて考える。(理カ、表ク) | | | | ・小さな女の子の命 | | | | ・空に消えました。 |・命が消えました。 | | | | | |D戦争が終わって何十年後、|○平和な町の様子を読み取る。(理カ) | | |多くの人々の犠牲の上に平和| ・いっぱい家がたって | | |が成り立ち、家や、町や、子| ・小さな公園 | | |供たちの遊びがもどっている| ・お兄ちゃんやちいちゃんぐらいのこどもたち | | | | ・きらきらわらい声を上げて | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+