印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):86   −−以下 指導案本文−−      第6学年理科学習指導案   期 日 9月13日(金)2校時 児 童 2組 男17, 女20 計37名       指導者 佐藤 淳子       場 所 理科室 1 単元名 「7.水溶液の性質とはたらき(東京書籍 6下)」 2 単元について (1) 教材観   これまで児童は,第5学年「もののとけかた」の学習の中で,食塩水やホウ酸水を作っ    たり蒸発させたりする活動を通して,水の温度や量と溶けるものの量との関係,水に溶け    るとものの形は見えなくなるが無くなったのではないこと等,ものが水に溶けるときの規    則性について学んできた。また,第6学年「ものの燃え方と空気」の単元では,空気中に    含まれている気体である酸素や二酸化炭素の性質について学習している。 この単元ではまず,塩酸の中にスチールウールやアルミニウム箔を入れて金属が溶けて いく様子について観察させた後,蒸発乾固を行い,その液から取り出した物質は溶ける前 の金属とは別の性質をもつ物質になっていることをとらえさせる。 次に,水溶液を蒸発させると固体が残るものと残らないものがあることから水溶液には 気体が溶けているものもあることに気付かせるとともに,リトマス紙を用いて水溶液は酸    性,中性,アルカリ性に分類できることをとらえさせる。 さらに,酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせる活動を通して,それぞれの 性質の水溶液を混ぜ合わせるとお互いの性質が弱まり,中性あるいは中性に近い液ができ ること等,混ぜ合わせることによって質的変化が生じることにも気付かせていきながら,    水溶液の性質やその変化についての見方や考え方を育てていく。 (2) 児童観 児童の実態調査(37名)によると@「“酸性”という言葉を聞いたことがありますか」    という設問に対し「ある」と答えた子供は32名(86%)であった。<図1>A「“酸    性”という言葉を聞いてイメージするもの」という設問(複数回答)で最も多い回答は「    酸性雨」 で32名中23名(全体の62%),「とかすもの」が6名(18%)であった。     一方,B「“アルカリ性”という言葉を聞いたことがありますか」という設問に対し「    ある」と答えた子供は34名(91%)であった。「イメージするもの」で最も多い回答    は「乾電池」で20名(54%),「アルカリイオン水」が12名(32%)となってい    る。何らかの形で「酸性雨」「アルカリ電池」「アルカリイオン水」という言葉を聞いて    いたり,断片的な情報を得ている子供は比較的多いということができるが,その原因や性    質,具体的にどういうものであるかについては理解している子は少ないと思われる。 本時で扱う“炭酸水”についての設問D「“炭酸水”と聞いてイメージするもの」では    「ジュース,サイダー」「あわが出る」「シュワーとする」「ふたをしないでいると気が    抜ける」など身近なものだけにたくさん回答しているが,E「“炭酸水”のあわは何だと    思いますか」という問いに対して「二酸化炭素」と答えたのは3名のみであり,炭酸水は    水に気体が溶けたものとしてとらえていた子もクラスの半数未満であった。 次に本時との関連でF「ふたをしているペットボトルの空気を抜くとどうなるか」とい う問題を設定したところ「へこむ」「つぶれる」が30名,「ふたがとれなくなる」が1    名,「音が出る」が1名,その他の回答4名,無答1名であった。「へこむ」という回答    の根拠(複数回答)に目を向けると,「ビニール袋を吸うとよくへこむから強い力で空気    を抜くとペットボトルもへこむと思う」など生活経験から根拠を述べた子が10名「ペッ    トボトルは柔らかいから」というようにペットボトルの材質に着目した根拠を述べた子が    4名,「空気の圧力がかかる」という意味のことを書いた子が5名,根拠は述べられない    が感覚的にへこむと答えた子が12名いた。本時において,「気体が水に溶け込むことに    よってペットボトルがへこむ」現象を設問Fと関係づけながら考える子供はごく少ないと    思われるが,ペットボトルの中の「気体の行方」を観点として与えることによって思考を    促していきたい。 (3) 指導観   単元を通して地球環境問題について取り上げることによって,子供たちの追及意欲を促 していきたい。そのために単元の導入において数枚の写真(学研「地球環境白書5 今『 緑』が危ない」より)を提示し,これらの写真から酸性雨が植物に対して及ぼす影響,金 属に対して及ぼす影響をとらえさせるとともに「酸性雨」という現象のなぞに関心を持た せていきたい。 次に,塩酸という水溶液は鉄やアルミニウムなどの金属を溶かし,その金属の性質を変 える性質を持っていることを導入時に提示した写真と関連づけながらとらえさせる。さら に,水溶液には水に気体が溶け込んでできるものもあることをとらえさせることによって, 酸性雨の原因は工場排煙や自動車の排気ガスなどの汚染物質であることに気付かせる。そ の後,リトマス紙等を用いながら水溶液の分類を行い,酸性の水溶液の性質を弱めるため には同濃度で同量のアルカリ性の水溶液を混合するとよい,ということを学習活動の中で    とらえさせていく。そのことによって,自分たちができる廃棄物の処理の仕方についても    考えさせていきたい。 また,直接体験重視の観点から活動時間を十分に保障しつつも,高め合う場として「実 験方法を吟味する」場,「考察する」場を取り入れ,個々の科学的思考力を培っていくと    ともにお互いの発想のよさも認め合わせていきたい。 3 単元の目標 (1) 単元の主目標 水溶液に溶けているものを調べ,水溶液の中には気体が溶けているものもあることを知 り,水溶液の見方や考え方を広げるとともに,試薬への反応の違いや金属の変化の違いか ら,水溶液には共通した性質があることをとらえられるようにし,これらの学習を通して, 水溶液の性質やはたらきに興味・関心を持ち,意欲的に追究する態度を育てる。 (2) 学習指導要領との関連    @目標 (2)水溶液,燃焼,電磁石などの変化やはたらきをその要因と関係付けながら調べ, 見いだした問題を追及する活動を通して,物の質的変化についての見方や考え方を   養う。 A内容 B(1)いろいろな水溶液を使い,その性質や変化を調べることができるようにする。 ア 水溶液には,酸性,アルカリ性及び中性のものがあること。 イ 水溶液には,気体が溶けているものがあること。 ウ 酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると,別のものができること。 エ 水溶液には,金属を変化させるものがあること。 4 活動の概要及び目標と評価 +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 次 時 | 学 習 者 の 活 動 | 教 師 の 支 援 | 関心・意欲・態度 | 科学的な思考 | 観察実験の技能表現 | 知 識 ・理 解 | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−@−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・時間ごとに,金属の様|・塩酸に入れた鉄やアル|・鉄やアルミニウムを塩|・ピペットを正しく使う|・鉄やアルミニウムを塩| 第 | |塩酸に入れたスチールウールやアルミニウムはくがどうなっ||子や発熱の様子を記録さ|ミニウムの変化に関心を|酸に入れると溶けるとい|ことができる |酸に入れると溶けるとい| | | |ていくか観察しよう ||せる |持ち,進んで調べようと|う事象から,自分なりに| |う事象をとらえることが| 一 1 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・「泡が出る現象」「金|する |追究したい課題を見いだ| |できる | | | ・グループ毎に行う (9グループ) |属が溶ける現象」に加え| |すことができる | | | 次 | ・3規定の塩酸(5cm),スチールウール(0.05g), |て水溶液が金属を溶かし| | | | | | | | アルミニウムはく(0.02g)を使用する |ている事実にも着目させ| | | | | | | 「食塩水から食塩を取り出したように,スチールウールやアル |る | | | | | | | | ミニウムはくも取り出せるのだろうか」→A | | | | | | 金 | 「スチールウールやアルミニウムはくは,塩酸以外の液にも溶 | | | | | | | | | けるのだろうか」→B | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 属 | +−A−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・5年生で学習した「も| |・金属が溶けた液を蒸発|・鉄やアルミニウムが溶|・鉄やアルミニウムは塩| | | |塩酸の中に混じったスチールウールやアルミニウムはくを取||のの溶け方」の内容を想| |させて取り出したものは, けた液の蒸発乾固を行い, 酸に溶けて別の性質のも| は | |り出して,その性質を調べよう ||起させ,蒸発乾固に気付| |もとの金属とは異なった|取り出したものの性質を|のに変わったということ| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|かせる | |性質を持つことから,金|調べて記録することがで|を理解することができる| 液 | |A 塩酸(スチールウールが溶けたもの) |・「冷やして析出するか| |属は塩酸によって変化す|きる | | | | |B 塩酸(アルミニウムはくが溶けたもの) |どうか確かめたい」とい| |ると考えることができる| | | に | |C 塩酸 |う子供には実際にやらせ| | | | | | 2 ・A,B,Cそれぞれの液について蒸発乾固(A,B液はろ過 |てみる | | | | | 入 | | 後)する |・C液について,不純物| | | | | | | ・C液には何も残らないことを確認する |が混じっていると粒状の| | | | | れ | ・A,B液については蒸発皿の上に粉状のものが残ることを確 |ものが残る場合があるの| | | | | | | | 認する 粉状のものについて次の観点で調べる |で注意する | | | | | る | | ア 磁石につくか イ 電気を通すか ウ 水に溶けるか |・蒸発乾固の際,発生し| | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|た気体をじかに吸わない| | | | | と | |スチールウールやアルミニウムはくは,塩酸に溶けて別の性||ように注意する | | | | | | | |質のものになる || | | | | | 変 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−B−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・アンモニア水,水酸化|・鉄やアルミニウムは塩| |・塩酸以外の液も鉄やア|・水溶液には金属の性質| 化 | |スチールウールやアルミニウムはくは,塩酸以外の液にも溶||ナトリウム液について知|酸以外の液にも溶けるか| |ルミニウムを溶かす性質|を変えるものと変えない| | | |けるのだろうか ||らせる |ということについて,進| |があるか整理しながら記|ものがあることを理解す| す | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・水酸化ナトリウム液の|んで調べようとする | |録することができる |ることができる | | 3 ・水酸化ナトリウム液,アンモニア水,食塩水,ホウ酸水,炭 |取り扱いについては十分| | | | | る | | 酸水,酢,石灰水についてそれぞれ調べる |注意するように指導する| | | | | | | ・グループ毎に行う (9グループ) | | | | | | か | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | |塩酸以外にも金属を溶かす性質がある液がある 水酸化ナト|| | | | | | | | |リウム液にはアルミニウムはくを溶かす性質がある || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 第 | +−C−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・課題把握の前に「水溶|・いろいろな水溶液を蒸|・蒸発させても粒(固体)| |・水溶液によって,蒸発| 二 | |いろいろな水溶液を蒸発させて,それぞれの水溶液に溶けて||液」とは「水にものが溶|発させ,それぞれの水溶|が残らない水溶液は気体| |させた後に粒が残るもの| 次 | |いたものが出るかどうか調べよう ||けている液」であること|液に溶けていたものが出|が溶けている水溶液であ| |と残らないものがあるこ| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|を知らせる |るかどうか進んで調べよ|ることを推論することが| |とを理解することができ| 溶水 ・塩酸,水酸化ナトリウム液,アンモニア水,食塩水,ホウ酸水, ・水酸化ナトリウム液の|うとする |できる | |る | け溶 1|炭酸水,酢,石灰水についてそれぞれ蒸発乾固を行う |蒸発乾固を児童に扱わせ| | | | | て液 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|るのは危険なので教師が| | | | | いに |水溶液によって,蒸発させた後に,つぶが残るものとつぶが||演示する | | | | | る | |残らないものがある ||・蒸発させる際ににおい| | | | | も | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|がした水溶液があったこ| | | | | の | |「つぶが残らない水溶液には何が溶けていたのだろう」 |とに着目させる | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +− D −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・「つぶが残らない水溶| |・炭酸水には何の気体が|・炭酸水には何の気体が|・炭酸水は水に二酸化炭| 第 | |蒸発させた時につぶが残らなかった水溶液には気体がふくま||液には気体が溶けている| |含まれているかを調べる|含まれているかを調べる|素が含まれた水溶液であ| 二 | |れていたのだろうか ||といえそうだ」というと| |実験方法について,既習|実験方法について,自分|ることを理解することが| 次 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|ころで前時の話し合いが| |の気体の性質を想起しな|なりの考えを図や言葉で|できる | | | ・炭酸水のあわを集め,このあわが何であるかを調べる |終わったことを確認する| |がら考えることができる|表現することができる | | | 2 「酸素ならものを燃やすはたらきがあるはずだ」 |・炭酸水について調べる| |る | | | | | 「二酸化炭素なら石灰水を白くにごすはずだよ」 |ことを知らせる | | | | | 水 | 「水蒸気なら冷やすと水滴になるんじゃないかな」 |・既習の3つの気体(酸| | | | | 溶 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|素,二酸化炭素,水蒸気| | | | | 液 | |水溶液には,水に気体がふくまれているものもある 炭酸水||)の性質を想起させる | | | | | に | |は水に気体がふくまれた水溶液である || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | 溶 | | | | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ け | +−−E(本時)−−−−−−−−−−−+ |・実験を行った結果,ど|・気体が水に溶けるかど|・二酸化炭素が水に溶け| |・気体には水に溶けるも| て | | 気体が水に溶けるかどうか確かめよう | |のような事象が起こりう|うか確かめることについ|るかどうか調べる実験を| |のもあることを理解する| い | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |るのか,その根拠につい|て関心を持ち,進んで調|行うと,どのような事象| |ことができる | る | ・二酸化炭素が本当に水に溶けるかどうかを調べる |ても考えさせる |べようとする |が起こりうるのかを根拠| | | も | 「注射器に水と二酸化炭素を入れてふると,ピストンが動くは |・塩化水素,アンモニア| |を持って考えることがで| | | の 3 | ずだ」 |も水に溶けることを演示| |る | | | | | 「ペットボトルに水と二酸化炭素を入れてふると,ペットボト |実験で示すことにより,| | | | | | | | ルがへこむんじゃないかな」 |一般化を図っていきたい| | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | |気体には水に溶けるものもある 炭酸水,塩酸,アンモニア|| | | | | | | | |水は水に気体が溶けた水溶液である || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | | | | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−−F−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・リトマス紙はピンセッ| |・塩酸は,青色のリトマ|・リトマス紙の正しい扱|・塩酸は,青色のリトマ| 第 | |塩酸と水酸化ナトリウム液とでは,他にどんな性質のちがい||トで持つこと,ガラス棒| |ス紙を赤く変え,水酸化|いができる |ス紙を赤く変え,水酸化| 三 | |があるのだろうか ||で水溶液をリトマス紙に| |ナトリウム液は赤色のリ|(リトマス紙はピンセッ|ナトリウム液は赤色のリ| 次 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|つけること,ガラス棒は| |トマス紙を青く変える性|トで持つこと,ガラス棒|トマス紙を青く変える性| | | |・リトマス紙の扱い方を知る |一回ごとに水で洗うこと| |質があることに気付くこ|で水溶液をリトマス紙に|質があることがわかる | | 1 |・塩酸,水酸化ナトリウム液についてリトマス紙を用いて調べ|等を指導する | |とができる |つけること,ガラス棒は| | | | | る | | | |一回ごとに水で洗うこと) | 水 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | 溶 | | 塩酸は青色のリトマス紙を赤く変え,水酸化ナトリウム液は | | | | | | 液 | | 赤色のリトマス紙を青く変える性質がある || | | | | | の | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ な | +−−G−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・記録表にリトマス紙を|・リトマス紙を用いてい| |・水溶液の性質について|・水溶液には酸性,アル| か | |水溶液とリトマス紙の色の変化を表にまとめて,水溶液のな||酸性,アルカリ性,中性|ろいろな水溶液のなかま| |リトマス紙で調べ,分類|カリ性,中性のものがあ| ま | |かまわけをしよう ||にそれぞれ分類させなが|わけについて,進んで調| |して表にまとめることが|ることがわかる | わ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|ら添付させる |べようとする | |できる | | け | |・炭酸水,酢,アンモニア水,石灰水,食塩水,ホウ酸水につ| | | | | | | | | いてリトマス紙を用いて調べる | | | | | | | 2 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | |青色のリトマス紙を赤く変えるものを酸性の水溶液,赤色の|| | | | | | | | |リトマス紙を青く変えるものをアルカリ性の水溶液,どちら|| | | | | | | | |も変えないものを中性の水溶液という || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | |・BTB溶液の性質について知る (演示) | | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−−H−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+・同濃度の酸性の水溶液|・水溶液を混ぜ合わせた|・酸性とアルカリ性の水| |・酸性とアルカリ性の水| | | |酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると,水溶 |とアルカリ性の水溶液を|時の変化について関心を|溶液を混ぜ合わせると,| |溶液を混ぜ合わせるとお| 第 | |液の性質はどうなるだろうか |同量混ぜ合わせると中性|持ち,進んで調べようと|においが弱くなること,| |互いの性質が弱まること| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | |の水溶液になるが,微妙|する |金属を溶かすはたらきが| |を理解することができる| 四 | |・塩酸と水酸化ナトリウム液について調べる |に酸性,アルカリ性を示| |弱まることなどから,お| | | | | |・(1)リトマス紙の色の変化(2)におい(3)金属の溶け|す場合が生じることが考| |互いの性質を弱め合うこ| | | 次 1 | 方,についてそれぞれ調べる |えられる | |とに気付くことができる| | | | | |・塩酸とアンモニア水についても調べてみる |・「酸性とアルカリ性の| | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|中間に中性が存在するこ| | | | | | | |酸性とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると,お互いの性質||と」については次時で触| | | | | | | |が弱まるようだ ||れることとする | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | | | | | | | | 水 | |「リトマス紙を使っても酸性かアルカリ性かはっきりしない BTB溶液を使って調べてみたい」 | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−−I−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・BTB溶液は教科書で| |・酸性の水溶液とアルカ|・BTB溶液を用いなが|・同じ濃さの酸性の水溶| 溶 | |酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると,水溶||は取り扱っていないが,| |リ性の水溶液を混ぜ合わ|ら中和実験を適切に行う|液とアルカリ性の水溶液| | | |液はどのような性質になるのだろうか ||BTB溶液を用いること| |せる実験を通して,酸性|ことができる |を同じ量ずつ混ぜ合わせ| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | 液 | | |によって,中性の水溶液| |の水溶液とアルカリ性の| |ると,その液は中性にな| | | |・塩酸と水酸化ナトリウム液を混ぜ合わせた液体について,B|を作る際の酸性とアルカ| |水溶液を同じ濃度で同じ| |ることを理解することが| の | | TB溶液を使って調べる |リ性の微妙な関係につい| |量ずつ混ぜ合わせると中| |できる | | 2 |・塩酸10mlに対し,水酸化ナトリウム液を少しずつ加えて|て気付かせたい | |性,または中性に近い水| | | 混 | | いき,その際のBTB溶液の色の変化を観察する |・PH試験紙を用いるこ| |溶液になることに気付く| | | | | |・PH試験紙を用いて演示実験を行う |とによって,酸性とアル| |ことができる | | | ぜ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|カリ性の関係をより明確| | | | | | | |同じ濃さの酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を同じ量ずつ||にとらえさせたい | | | | | 合 | |混ぜ合わせるとその液は中性になる || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ わ | +−−J−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・蒸発乾固を行って生じ|・酸性の水溶液とアルカ|・酸性の水溶液とアルカ| |・酸性の水溶液とアルカ| | | |酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせた液を蒸発||た白い粉を再び水に溶か|リ性の水溶液を混ぜ合わ|リ性の水溶液を混ぜ合わ| |リ性の水溶液を混ぜ合わ| せ | |させたらどうなるだろう ||してその性質を調べ,「|せた液の蒸発乾固を行っ|せてできたものを蒸発乾| |せると別のものができる| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | | |その液は中性を示すこと|て取り出したものについ|固によって取り出し,そ| |ことを理解することがで| | | |A 塩酸と水酸化ナトリウム液 |」「その液にアルミニウ|て進んで調べようとする|の質変化について気付く| |きる | | 3 |B 塩酸とアンモニア水 |ムを入れてみてもアルミ| |ことができる | | | | | |・A液,B液それぞれ蒸発乾固を行い,白い粉が残ることを確|ニウムは溶けないこと」| | | | | | | | 認する |から,混ぜ合わせた水溶| | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|液が質変化を起こしてい| | | | | | | |酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜ合わせると別なも||ることに気付かせる | | | | | | | |のができ,蒸発させると粒が残る || | | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | +−−K−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+|・今まで学習したことを|・4つの水溶液がそれぞ|・それぞれの水溶液の性|・場面に応じて,リトマ| | 液第 |AからDの4つの水溶液がそれぞれ何の水溶液かを見分ける||想起させながら,単元の|れ何の水溶液であるかを|質を想起し,何の水溶液|ス紙,ピペット,石灰水| | の五 |方法を考えよう ||総まとめとして取り扱い|進んで調べようとする |であるかを見分ける方法|等を適切に使うことがで| | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | 見次 1| |たい | |を考えることができる |きる | | 分 | |・今まで学習してきたことをもとに4つの水溶液がそれぞれ何| | | | | | け水 の 水溶液であるかを推論し,実証する | | | | | | 方溶 | | | | | | | +−+−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導 (1) 本時の目標 取り組む実験が引き起こす事象について根拠を持って推測し,検証する活動を通して気   体には水に溶けるものもあることをとらえることができる。 (2) 指導上工夫したこと 本時で取り扱う「二酸化炭素が水に溶け込むことによってペットボトルがへこむ」現象    は児童にとってたいへん興味深いものと思われる。しかし,なぜペットボトルがへこむの   か,その原因について深く考えようとする場を設けずに学習を展開した場合,その現象に   ついて,児童の思考は見て楽しむだけで終わってしまうことが考えられる。そこで本時は 「自分の考えを持つ」場面で実験が引き起こす現象について考えさせるとともに,その根 拠についても考えさせることによって「〜(実験)すれば〜(根拠)から〜(現象)なる    だろう」という科学的な考え方を身に付けさせる手立てとしたい。また,根拠をもたせる    ために,二酸化炭素の行方,二酸化炭素が存在していた空間の変化について着目させるよ うにしていきたい。 これまでの学習で取り扱ってきた水溶液の中で「気体が水に溶け込んでいるもの」は塩   酸,アンモニア水,炭酸水である。その中で本時における児童の追及活動では炭酸水のみ を扱う。それは,塩酸,アンモニア水はそれぞれに塩化水素,アンモニアという気体が溶    けている水溶液であるが,この塩化水素,アンモニアはにおいがきつすぎるため,児童に    取り扱わせるのは適当ではないという理由によるものである。しかし,児童によっては,    「塩酸やアンモニア水も炭酸水と同じなのだろうか」という疑問を持つことも考えられ,    それが自然の流れだと思われる。そこで,本時では,「塩化水素もアンモニアも水に溶け    る」 という現象をVIRで提示することによって学習課題と学習のまとめとの整合性を持    たせるとともに,「炭酸水から塩酸,アンモニア水も」というような水溶液に対する見方    を広めさせることで『豊かな自己』を育てるためのひとつの手立てとしたい。 (3) 本時の展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 段階 学  習  活  動 | 活 動 へ の 支 援 ・ 評 価 | +++−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ つ |1 課題を確かめる ・本時は二酸化炭素を取り上げることを知らせる | か | +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | む | | 気体が水に溶けるかどうか確かめよう | | ||| +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | 2|| | | +++−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |||2 実験方法の確認をする | | ||| 〇みんなが考えた実験方法は,次の2・予め本時までに,児童に課題解決のための実験 | たみ つの方法でした | 方法について考えさせておく 児童が発想する | ||| ア イ | 実験方法は,既習経験及び生活経験から左のよ | ||| | うに類型化されると考えられる | ||| | | ||| | <準備> 注射器,ペットボトル,二酸化炭素 | ||| | スプレー缶 | | と | | ||| | | |||3 実験方法について考える ・一人一人に考えさせる観点を「実験することに | ||| 〇それぞれの実験を実際にやってみる よって起こりうる現象」とするとともに,「な | ||| と,どんなことが起こるでしょう | ぜそのような現象が起こりうるのか」という点 | | お また,なぜそういうことが起こると についても考えさせたい | ||| 思ったのですか その理由について + 評価(ノート記述) −−−−−−−−−−+| ||| もノートに書いてください ||◎ 「〜(実験)すれば〜(根拠)から〜(現 | ||| || 象)なるだろう」という考えをより詳し | ||| || く持つことができる || し | ||○ 「〜(実験)すれば〜(根拠)から〜(現 | ||| || 象)なるだろう」という考えを持つこと | ||| || ができる || ||| ||△ 「〜(実験)すれば〜(現象)なるだろう | ||| || 」という考えを持つことができる || ||| |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | す 4 実験方法について話し合う | | ||| 〇それぞれの実験をやってみると,い・児童によっては「気体が水に溶けることによっ | ||| ったいどんなことが起こるのか,予 て水の体積が大きくなる」と発想することも考 | ||| 想を発表してください | えられる その際は,気体の体積に着目してい | ||| ・アの実験は,二酸化炭素が水に溶け る児童の意見を取り入れることによって「気体 | ||| るとピストンが下に動くんじゃない の行方」という観点で話し合いを展開していく | ||| かな | ように促していきたい | ||| ・イの実験では二酸化炭素が溶けて水・机間指導の際,二酸化炭素が水に溶けた結果, | か | の体積が増えるんじゃないかな | 今まで二酸化炭素があった空間は真空になって | ||| ・いや,二酸化炭素が水に溶けるとい いるということに気付いている子の発言を促す | ||| うことは二酸化炭素があった空間に・空気が入っているペットボトルから空気を抜き | ||| 気体がなくなるということだから, 出すとペットボトルがへこむ事象を提示する | ||| ペットボトルがへこむんじゃないか | ||| な | | | し 5 実験をする ・実験方法の発想別グループによる実験を行う | ||| 〇同じ実験方法を考えた人同士で実験・それぞれのグールプが実験に対して手際よく取 | | ら をしてみましょう | り組めるように留意点等を図示する | ||| ・注射器のピストンが動いたよ 思っ・実験に対しては十分な時間を確保するが早く自 | | べ たとおりだ | 分たちの実験を終えたグループには他の実験も | ||| ・ペットボトルはへこむよ ペットボ 行ってみるように促す | | る トルの中の空気を抜いたときと同じ・更に時間が余っているグループには“酸素”で | め | だ | 同様の実験を行わせるようにしたい | ||| | | |||6 結果をまとめる | | ||| 〇それぞれの実験の結果をノートにま・結果だけでなくそのことからわかったこともま | ||| とめましょう | とめさせたい | |++−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ま 7 実験結果を発表し合う ・必要に応じて演示実験を行う 二酸化炭素を溶 | ||| ・ピストンが動いたこと,ペットボト かした水を石灰水に入れて白く濁ることを確認 | | と ルがへこんだことから二酸化炭素が する このことから水に二酸化炭素が溶け込ん | ||| 水に溶けたことがわかった | だことを確かめる | | め ・塩酸やアンモニア水も気体が溶けて | る | いるのだろうか | | | る 8 まとめのための演示実験(VTR)・塩化水素,アンモニアは臭いが強すぎるため児 | ||| を見る | 童に扱わせることは適当ではないので,ここで | ||| | は説明を加えながらVTR中の実験を観察させ | |||9 まとめる | る | |||+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ||||気体には水に溶けやすいものがある。炭酸水,塩酸,アンモニア水は水に気体が溶けた| 40 ||水溶液である | |||+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +++−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ めひ 10 学習をふりかえる ・本時の学習についての自己評価を行わせる | るろ3 | | +++−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ||気体が水に溶けるかどうか確かめよう| 予想 | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ アの実験 ピストンが下に動く 二酸化炭素が水にとけるから |実験方法 : : | |+−−−−−−−−++−−−−−−−−+ | | ア | イ | | || || | イの実験 水の体積が増える 二酸化炭素が水にとけこむから || || | ペットボトルがへこむ 二酸化炭素があった空間には気体が || || | : 何も無くなるから || || | : | |+−−−−−−−−++−−−−−−−−++−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| |実験結果 | 気体には水に溶けるものもある。炭酸水, | | ピストンが下に動く ペットボトルがへこむ 塩酸,アンモニア水は気体が水に溶けた | 二酸化炭素の体積が減る 二酸化炭素の体積が減る 水溶液である。 || | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+