印刷用紙:B4縦 1ページの行数:30,62 1行の文字数(半角文字で):114 第6学年  勤労生産学習計画案 1. 学年目標 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |進んで活動し,責任をもって最後まで栽培活動に取り組む児童を育てる。| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 2. 中心的な活動 (1)活動名 野菜作り (2)学年目標との関わり    野菜の栽培活動では,これまでに学級園に自分のコーナーを決め,種まきから収穫までを自分でやるという活動をしてき   た。世話の方法を学ばせ,苦労や難しさを実感させたいと思ったからである。また,自分だけの野菜という気持ちを持たせ   ることで収穫の喜びも大きくなると考えた。    今年度はその経験をふまえ,個の活動からグループの活動へと広げ,キュウリ,ミニトマト,トマト,枝豆と自分の育て   たい野菜ごとの栽培グループをつくり,活動に取り組んできた。自分で栽培するだけでなく,グループのメンバーと協力し   て取り組むことでさらに新しい発見があると考えた。また,今回は自分たちの栽培活動の計画は自分たちで立て,活動の見   通しをもち,できるだけ自分たちで活動するようにしてきた。全校収穫祭にむけては,春から縦割り班での野菜の栽培活動  にも取り組んできており,10月からは屋台作り等も行った。これらの活動では,6年生はリーダーであり,責任をもって行   動しなければならない。これまで,どの児童も役割を果たそうと人一倍がんばってきている。これらの活動を通して,学年   目標にせまりたい。 (3)第6学年の勤労生産学習の重点 <特別活動としてのねらい> +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |望ましい集団活動を通して,自主的・実践的な態度を育てる。| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ <学級活動としてのねらい> | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |話し合い・集会活動等を通して,自分の仕事に責任をもち協力して活動に取り組む実践的な態度を育てる。| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ <第6学年の重点> | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−   |栽培活動を通して,縦割り班のリーダーとしての自覚をもち,自分の仕事に進んで取り組み,責任をもって最後まで活 |動しようとする態度を育てる。 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (4)勤労生産学習の経過・計画 (前 期)●栽培計画作り   4月〜5月 (後 期)●栽培計画作り       9月       ●苗植え・種蒔き 5月〜    ●種まき 9月      ●除草・追肥 6月〜7月    ●除草・追肥 9月〜11月       ●観察・記録 5月〜8月   ●観察・記録 9月〜11月      ●学級収穫祭   9月  ●栽培活動のまとめ 10月〜11月 (5)中心的な活動の教育過程における位置づけ +−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−− |<社会> |<理科> |<家庭科> |単元名「大むかしの人々のくらし」 |単元名「いもを植えよう」 |題材名「じゃがいもの調理」 |ねらい: 稲作が伝わったころの生活|ねらい: いものでんぷんについて進|ねらい: じゃがいもの料理を工夫す | について関心を深める。 | んで調べ,よりよい世話がで|  ることができる。 | | きる。 | | |単元名「植物の体と日光」 |題材名「ごはんとみそ汁」 | |ねらい: でんぷんのことを進んで調|ねらい: 献立に栽培野菜を利用し, | |  べることができる。 |   調理ができる。 | ++−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+ 野菜作り |題材名 「たのしい会食」 |<特別活動>(学級活動) ++−−−−−−−−−−−−−−−−−+ねらい: 栽培野菜を利用し,楽しい |議題「栽培計画を立てよう。」 |<道徳> || 会食ができる。 |ねらい: 栽培の計画を立て,活動の|題材名「ハスの実」 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−−− |    意欲をもつ。 |ねらい: 自然の偉大さを理解し環境|<その他の活動>(グリーンタイム・ | | | なかよしタイム) | | を大切にする心情を育てる。|ねらい: 日常の世話を通し,自分の |議題「栽培活動のまとめをしよう。」 |題材名「子犬のワルツ」 | 作物への愛着をもつ。 |ねらい: 卒業前にこれまでの活動を|ねらい: 自分の役割を理解し責任を| | 振り返る。 | 果たそうとする態度を育てる|土作り・畝作り・植え付け・除草・収穫 第 6 学 年   学 級 活 動 学 習 指 導 案 日 時 平成7年10月24日(火)1校時 児 童 男子3名 女子8名 計11名 場 所 6年教室 指導者 及川 智恵 1.題材名「栽培活動のまとめをしよう」 2.題材について (1) ぐんぐん野菜畑の栽培は,昨年度は5,6年生でスイカや野沢菜,ホウレン草等の栽培に取り組んだ。児童にとって学    級園以上の広い畑での栽培は初めてであり,耕すことから収穫までわからないことが多く,農協の方やおじいさん,おば    あさんに手を借りながら栽培してきた。   今年度は各学年で野菜作りに取り組み,自分たちでできることは自分たちでやろうと活動してきた。同じ野菜を栽培す    るグループごとに,畑の耕しから観察等まで自分たちで計画を立案し,それにそって活動してきた。計画どおりにいかな    い所もあったが大収穫でき,9月には学級収穫祭を楽しく行うことができた。秋まき野菜については,9月に種まきをし    たが,それらの活動は自分たちで進めてきている。     このような栽培活動のまとめは,後日全校収穫祭で発表するが,6年生にとっては野菜の栽培活動は今年で終わりであ    るので,これまでの栽培活動をまとめる活動をもう少し工夫したいと考える。全校収穫祭では,みんなに楽しんでもらえ    るような発表をするというのがねらいであったので,以後のまとめの活動については,自分たちが栽培活動を通じて得た    ものを,学校やお世話になった方に残すというねらいで活動させたい。   (2) 家庭は農家がほとんどで,野菜や米の栽培活動について手伝いの経験は多い。しかし,仕事に慣れているわけではない    ので作業に時間がかかった。動植物に対しては関心の高い児童が多く,バケツ稲や家の畑のコーナー栽培などに取り組ん    でいる児童が多い。    春まき野菜はどのグループもたくさん収穫でき,9月の学級収穫祭にはグループの活動や野菜を生かした料理やクイズ    等で楽しんだ。学級収穫祭では,自分たちで活動を計画立案し,準備から集会までを自分たちの手で進めることができた    という点から有意義だった。後期は,秋まき野菜の栽培に取り組んできているが,前期の話し合いからグループ作り,種    まき等,活動の手順を知り,自分たちで進んで活動に取り組むことが一層できるようになってきた。 (3) これまでの栽培活動のまとめの発表は全校収穫祭で行うので,ここではそのような発表とはまた違った形でのまとめに    したい。自分たちのしてきた活動の紹介というよりは,自分たちが栽培を通して学んだことを残し,学校やみんなに喜ん    でもらえるような活動にしたい。これまで,児童は教科の学習ではこのようなまとめの活動をいくつか行ってきてはいる    が,それらとは違って幅広い活動が考えられるので,計画の話し合いには事前に十分な時間をかけたい。また,計画の実    施に際しては,これまでの活動と同じように役割分担を明確にし,どの児童も自分の仕事がわかり責任をもって仕事に取    り組めるようにし,最後までやりとげるようにさせたい。 3.活動計画 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |段 階| 月    日 | 活 動 内 容 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |事 前|10月13日 (放課後) |・ これからの活動を見通し,栽培活動のまとめの活動としてんなことがで | | | きるか考え,アンケートに書く。 | |10月16日 (放課後) |・学級計画委員により内容を集計し,原案を作成する。 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |本 時|10月24日 (学級活動) |・まとめの活動の計画を立てる。 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− |事 後|10月30日 (放課後) |・役割分担をきめる。      | 11月 1日〜(休み時間,放課後)|・計画にそって,活動を始める。 | |11月25日 (放課後) |・活動の反省をする。 +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4.本時の活動 (1)目 標 ○ みんなで何をすることが卒業前の栽培活動のまとめとしてふさわしいか自分の意見をもち,話し合いで自分たちの活     動計画を立てることができる。 ○ 自分たちの計画をやりとげようという意欲をもつことができる。 (2)指導構想 本時は,計画の立案であるので,意見がいろいろな分野から出されるとすると,意見をまとめることが困難になる。そ    こで,事前に学級計画委員会によって意見を集計し,原案となるものを提示したうえで,話し合いを行いたい。ふだんか    ら,人数も少ないせいか意見を深め合うということはあまりないので,原案に賛成できる部分とそうでない部分とをはっ    きりさせ話し合いに臨むようにさせたい。また,原案を修正しながらまとめるという話し合いには慣れておらず,意見を    出し合ってからまとめる方法で行ってきたことが多く,原案が出ると自分の意見と比べることなく賛成してしまう傾向が    強い。そこで,この話し合いを通して,原案を修正しながら意見をまとめていくその方法について学ばせたい。 また,活動内容については卒業前にできることなので,農具の整理作業等も活動内容としてとらえたい。何をみんなに    残せるかということを話し合いの観点としたい。 (3)展開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |段階| 学 習 内 容 ・ 活 動 |    教  師  の  支  援 | 備 考 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |1.活動の見通しと意欲づけ | | | |気 |○ これまでに行ってきたことを振り |・栽培暦を見せ,これまでの活動やこれからの活動につ|(紙板書1) | |づ | 返るとともに,これからの活動につ |いて振り返ることができるようにする。 | | |く | いても見通す。(確認) | | | |・ |○ みんなから出た意見にはどんなも |・アンケートを集計した結果を見せ,原案にいたる前の|(紙板書2) | |考 | のがあったか確認する。 |案を知らせることで,自分の意見がどのあたりにあるの| | |え | |かを把握させる。 | | |る | |・ ここまでについては,本時だけでは無理なので,事前| | | | |にも知らせておき,活動への意欲づけを図っておく。 | | |5分 | |※ これから意欲的に話し合いに取り組もうとする気持ち| | | | |が持てたか。         | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |2.話し合い | |話し合い | | | | |プリント | | |(1)はじめの言葉(司会者) |   | | | |(2)役割の紹介 | | | | |  (議長, 副議長, 黒板書記, ノート書記,司会者) | | | |(3)話し合いのめあて | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |栽培活動のまとめとして, みんなに残せる活動は何かを考え意見を出そう。| |(小黒板) | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | |(4)議題の確認 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | |栽培活動のまとめの計画を立てよう。 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | |(5)提案理由の説明 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | |あさっての収穫祭や秋まき野菜の収穫を終えるとわたしたちの栽培活動は終わります。そこで,| | | | これまでお世話になった方々や在校生のみなさんに,今までの栽培活動を通じて学んだことを残|| | | | したり,私たちにできるかぎりのことをして卒業したいと思いました。そのような活動の計画を|| | | | |立てたいと思い提案しました。    || | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | |(6)話し合い | | | |実 |○話し合いの順序の確認 | |   | | | 1.原案の提示 | | | | | 2.質問・意見 | | | |践 | 3.まとめ | | | | | 4.活動の進め方 | | | | |〇話し合い | | | |す | 1.活動の内容と方法について ・ 修正案を出せるように,原案の出し方を検討しておく。| | | | (学級計画委員会) | | | | | 2.・質問 ・ 原案を聞いてまずわからないところがないか考えさせ,| | |る | |質問させるようにする。 | | | | |・ 自分の意見と比較させ,自分の立場を明らかにするた| | | | |めの時間をとる。 | | |35分| |※ 原案に対して自分の意見をはっきり持ち,立場を明ら| | | | |かにすることができたか。 | | | | ・意見交換 ・ 自分の意見と比べて意見を言うようにさせる。 | | | | |・ みんなの意見を聞いたら,どのような計画がよりよい| | | | |か検討したうえで,意見を言うようにさせる。 | | | | 3.まとめ | |    | | | | |  | | | 4.活動の進め方   | | | | |  ・役割分担 |・ 決まったことをどのように分担してやるかについて話| | | | |うようにさせる。  | | | | ・グループの話し合い |・ 役割が決まったら,そのグループごとにどのように活| | | | |動を進めていくかについて話し合うようにさせる。 | | | | |・ 時間がないときは,話し合いに区切りをつけ打ち切る| | | | |ようにさせる。 |     | | |(7)決まった事の確認(ノート書記)| | | | |(8)先生から ・ めあてに対する評価や具体的な発言に対する評価をし,| | | | |次の話し合のめあてをもたせるようにする。 | | | |(9)おわりの言葉 | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |ふ |3.反省,感想 |・ 今日の話し合いの仕方や決まったことに対する自分の|話し合い | | | | |プリント |  |り | |感想を書かせ,次のめあてにつながるようにする。 | | |返 | |・ 1〜2名に発表させ,次のめあての見通しをみんなに| | |る | |もたせる。 | | | | |※ 今日の話し合いのよかったところや課題を見つけるこ| | |5分 | |とができたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+    ※評  価 5.評価 〇 自分の意見を持って話し合いに参加し,よりよい計画にしようという気持ちを持って,意見を言うことができたか。   〇 立てた計画を進んでやろうという意欲が持てたか。  〇 話し合いの良かった点や課題がわかり,次の話し合いのめあてをつかむことができたか。