小学校 3年 算数(分数) 指導案 岩手県立総合教育センター 用紙は B5 縦  1行 72字(半角) 1ページ 35行に設定してください。 小学校3年算数科 指 導 案             平成元年 9月20日(水)     指導者  佐々木 正彦        対 象 3学年児童     男6名、女3名 計9名 1 単  元  名 「分数」(東京書籍 3年上 88,89ページ)      2 単元について                             (1) 1つのものを複数に分けることについては、1年生で色紙をおったり切   ったりする操作活動を通して、「はんぶん」「はんぶんのはんぶん」を学   習した。1つのものを複数に分けることは、日常生活の中でよく見受けら   れることである。切って分けたくだものなどを食べた経験は、どの児童に   もあろう。しかし、これまで、単位量より大きい量の整数を用いて量の大   きさをとらえたり表したりしてきている3学年の児童には、当初、1つの   ものを複数に分けた1片は「1個」と受け取られるであろう。「1」より   小さい量を数で表すことは、児童にとって初めての学習内容である。   本単元では、単位量より小さい量の大きさをとらえたり、表したりする   活動を通して、分数についての理解を図ることをねらいとしている。     分数の概念を把握させるにあたっては、表し方の便利さ、整数と同じよ   うに数としての性格をもっていることを理解させるとともに、等分、全体   と部分の関係に重点をおいて指導したい。計算については、同分母分数で   1をこえない加法と減法の場合に限って取り扱う。           本単元は、4学年の単位量をこえた分数並びにその加法、減法に発展す    る。  (2) 分数の導入段階では、基準量としての分数が最も児童に理解されやすい   と考えられる。液量や長さなどの連続量は、整数だけでは測定できないこ   とが多いので、はんぱがでたときに分数で表さなければならない必要感が   生じてくる。また、長さやかさなどの連続量を素材とすると、分数が数と   して理解されやすいと考える。 3 単元の目標  (1) 単位量に満たない量を表すのに分数が用いられることを知らせるととも   に、分数を用いた表し方を理解させる。  (2) 用語「分数」、「分母」、「分子」などの意味を理解させる。  (3) 分数も数直線上に表せることを理解させるとともに、その構成について   の理解を深める。 (4) 分数についても加法、減法ができることを知らせ、簡単な場合について   計算の方法を理解させる。 4 指導計画と単位時間の目標 8時間扱い −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 小 単 元 名 時間  単 位 時 間 の 目 標 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 分けた大 1 ・単位量を等分した大きさの「1つぶん」の長さ  きさのあら 本時  を分数で表すことができる。    わしかた −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2 ・等分した大きさの複数分の長さを分数で表し、     読むことができる。   (p.88,89,90) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・単位量より少ない液量を分数を用いて表すこと 3  ができる。                 ・用語「分数」「分母」「分子」の意味がわかる −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2 分数の大 ・単位分数の複数分の長さを数直線に表し、大き  きさ 4  さを比べることができる。    ・数直線上のめもりを分数で表すことができる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・液量について、分数を単位分数の「いくつぶん」  あるいは「いくつぶん」で「1」と、数直線を (p.91,92,93) 5  使ってとらえることができる。    1 ・―を単位とした分数の大きさを比べることがで 10 きる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6 ・同分母分数の加減計算の仕方を考え、立式して  解くことができる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3 まとめ 7 ・学習した事項を適切に用いて、練習問題を解く  ことができる。  (p.94,95) −−− 8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 5 本時の指導  (1) 目 標   ア 1mのテープを3等分する方法を考え、発表することができる。   イ 1mのテープなどを等分した長さを分数で表すことができる。 (2) 展 開 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 過 形  学 習 内 容 と 指 導 上 の 留 意 点 備 考 程 態  学習活動・・・・・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 学習内容につい 紙板書  て話し合う。 ・日常的な素材を取り上げ、1個の ・等分について考え  ものの分け方をとおして、等分の る。  意味についてとらえさせる。 ・本時の学習内容、 ・分けかた、分けた大きさの表しか  おおまかな学習の  たの2つが、本時の学習内容であ  手順について知る  ること、前半は分けかた、後半は 課 一  分けた大きさの表しかたについて  の学習であることを告げる。 題 2 問題事象につい  て話し合う。 把 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1mのテープを同じ長さに3つに分けました。 1mテープ 握 斉 分けた1つぶんの長さは何mといえばよいでし ょうか。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・何を問っている問 ・先に提示した素材との共通点とし  題なのかを考える  て、基準が「1」であることに気     づかせる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3 分ける方法を考 ・関連する既習事項を手がかりに考 える。  えさせる。 課 個 ・学習プリントに自 ・他の方法と比較する際の手がかり プリント  分の考えを書く。  とさせるために、コンピュータを 題  使用させる前に考えた方法とその  根拠を学習プリントに記述させる 追 ・考えた方法をコン ・考えた方法をコンピュータを使っ コンピュー  ピュータで確認す  て確認させ、その方法の長所・短    タ 求 別  る。     所をとらえさせ、話し合いにおい ・他の方法も試みる  て発言できるように、学習プリン 操作カー  トに記述させる。   ド −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 過 形  学 習 内 容 と 指 導 上 の 留 意 点 備 考 程 態  学習活動・・・・・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4 分ける方法につ ・計算や物差しを使った測定では、 1mテープ  いて話し合う。  3等分ができないことをとらえさ 物差し 課 一  せる。 5 分けた1つぶん ・単位量より小さい量であることに 題  の長さの表しかた  気づかせる。           を知る。 ・表記にあたっては、分母・分子の 解 1  位置を確かめさせる。     ・―mの読みかた、 ・等分した1つぶんを数を使って表 決 斉 3  せること、計算では等分できない 書き表しかたを知  長さを表すのに分数は便利である る。  ことをとらえさせ、分数の概念理  解を図る。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 6 話し合いでわか ・自力で整理できる児童については プリント  ったことを整理す  学習プリントに書いたものの確認 コンピュー  る。  のためにコンピュータを使用させ タ  る。整理が難しいと思われる児童 習 個  に対しては、コンピュータ画面に  あらわれた要点をもとに、学習プ  リントの1項目ごとに記述させな    がら整理させる。 7 学習した事柄を ・等分されたものの真ん中の長さを  用いて練習をする  問う設問を置き、等分の意味の理  解を深める。 熟 別 8 まとめの問題を ・等分、分数の書き表しかたを中心  解く。  とした問題を提示し、基本的な事  項の定着を図るとともに、児童の  解答記録を得る。 9 自己評価をする ・取り組み姿勢を自己評価させる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ま 一 10 学習してわかっ ・学習プリントに、児童自身の言葉 と  たことをまとめる  でまとめさせたい。 め 斉 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−