印刷用紙   :A5 縦 1ページの行数:46 1行の文字数 :89 小 学 校 第 3 学 年 算 数 科 指 導 プ ロ グ ラ ム     日 時 平成4年9月     児 童 和賀西小学校第3学年 全30名     指導者 森重 真行(松尾村立寄木小学校) 1 単 元 名    「分  数」 2 単元設定の理由 (1)教材観  小学校3年生の児童は、前学年までに数の概念として物事の順序や個数あるいは量の大きさなど  を表すのに整数を用いることを学んできており、本学年になってから、その範囲は千万の位の整数  にまで広がってきている。しかし、その扱う数の範囲は常に1より大きい場合に限られており、数  量の大きさを表すのに単位量1をもとにしてそのいくつ分にあたるかで考察してきた。本単元はこ  れらの学習のうえに立ち、単位量1に満たない端数部分の大きさを表すのに分数が用いられること  を知らせて1より小さい数へと児童の数概念を広げるとともに、分数を数直線上に表すことや同分  母分数の大小を比較すること、1を越えない範囲で同分母分数の加減計算の方法を考察することな  どの学習を通して、分数の表し方とその意味を理解させ、分数を数の仲間として理解する基礎を育  てることが主たる内容である。 小学校学習指導要領では、算数科第3学年の目標の(1)に、「数量を表すことに小数及び分数を用  いることができるようにする。」とあり、その内容の「A 数と計算(5)」には、「簡単な場合につ  いて小数及び分数について知り、それらを適切に用い、漸次それぞれのよさが分かるようにする。」  とある。本単元は、このうちの分数に関する学習指導である。 小学校算数科における分数の概念は、本学年での学習を基礎として、第4学年では、仮分数や帯  分数など1より大きな分数に、第5学年では、整数の除法の結果を表すものとしての分数に順次発  展していき、第6学年において、整数・小数と分数との相互関係を総合的につかませることで、数  としての分数の理解が一応完成する。 (2)児童観  児童は、日常の生活の中で、一つの物を等分したり、数個の物を人と平等に分けたりすることな  どを数多く経験していると考えられる。しかし、この場合の「等分」は、あくまでも児童が直感的  に行っているものであり、数学的な考えに基づいた正確な処理とは言い難い。また児童は、そのよ  うにして分けられた部分も「一つ」の物として考えやすく、1より小さい量としてとらえていると  は言えないものと考えられる。 また児童は、同分母分数の加減計算のような形式的な処理の仕方を覚えることはさほどむずかし  くはないと思われるが、分数は「一つの物を等分割したうちの一部を取り出す操作」であるという  理解の段階にとどめてしまいやすいく、分母と分子という二つの要素からできている分数を数の仲  間として認めることは容易ではないものと思われる。  更に、児童にとって、具体的な図から分数を読み取ることは比較的容易にできても、数直線上に  表された分数を読み取ることはむずかしいものと予想される。これは、具体的な図の場合は児童も  感覚的に量の大きさを把握しやすく、全体の量を基準として等分した量を考えればよいのに対して、  数直線の場合は目盛りの表す意味を考察しなければならず、それには「数1を何等分かしたものが  いくつか集まった数」という分数の意味を理解し、数直線上で1を基準と見ることができなければ  ならないためと考えられる。 (3)指導観  本単元の指導にあたっては、同分母分数の加減計算などの形式的な処理を覚えさせるだけではな  く、分数の意味の理解を深めさせることに主眼をおくものとする。   分数は日常生活において様々な意味で用いられるが、児童には、分数を「分割して一部を取り出  す操作」と見る考え方が理解されやすいものと思われる。しかし、分数に対する理解がこの段階に  とどまったのでは、常に全体を基準として分数を考えることになるため、1より大きな分数は存在  し得ないこととなり、数としての分数の理解へ発展しにくいものとなる。そこで本単元では、分数  の基準を単位量1ととらえやすいこと、数直線への移行がしやすいこと、次学年以降の学習におい  て1より大きい分数の概念へ拡張していきやすいことなどから、量を表す分数を中心に指導を行う  こととする。  このような考え方に立ち、分数の導入にあたっては、1mや1・のような単位量に満たない端数  部分の大きさを単位を変えずに数で表す場面を設定し、単位量を等分することで新しい単位を作り  出し、それがいくつ分あるかで表せばよいということに気づかせていきたい。また、その際、特に  三分の一など下位の単位に整数ではうまく表せない量を取り扱うことによって、分数表示のよさを  理解させるよう配慮する。 また、児童が生活経験上持っている「等分」の概念は直感的であいまいなものであることから、  分数の意味を理解させるうえで等分の概念を正確に理解させることが必要と考える。そのためには、  一つの物を同じ大きさに分ける活動だけではなく、分けられた物どうしを重ね合わせるなどしてど  れも大きさが等しいことを確かめたり、分けた物をつなぎ合わせるなどしてもとの大きさに戻るこ  とを確かめるなど、等分されたことを確認する活動を十分に行う必要があると考える。 このように具体的な量として導入した分数について、大小を比較をしたり、数直線に表したり、  そのしくみを考えたり、同分母分数の加減計算の原理を考察するというような活動を行うことによ  って、分数も整数と同じような数としての性質を持っていることを理解させて、分数を数の仲間と  して見ることができるようにしていく必要がある。  分数の意味や計算の原理を考察する際には、具体物や半具体物などを用いた操作活動を通して、  視覚に訴えながら具体的な量としてつかませる必要があるが、更にそれを抽象化し一般化して数と  しての分数へと理解を深めていくために、分数を数直線に表す活動が重要と考える。  数直線は「数1を等分したものがいくつか集まった数」という分数の意味を端的に表すものであ  り、その数直線に分数を表す活動を行うことが、そのまま児童に分数の意味を理解させることに役  立つものである。しかし、分数を数直線に表すことは児童にとって容易とは言えず、従来の方法で  はなかなか十分に数直線を用いた学習のよさを実現できない。そこで、分数を数直線に表す指導の  段階にCAI教材を用いて、児童一人一人に応じ、パソコンのグラフィック機能を生かして児童の  数直線を等分したり、等分したものをもとに戻すなどのディスプレイ上での操作活動を支援するこ  とで、具体的な図から数直線への移行を円滑に行いたいと考える。 3 単元の指導目標  (1) 1に満たない端数部分の大きさを表すのに分数が用いられることを知らせるとともに、分数    の表し方とよさを理解させ、進んでこれを用いようとする態度を育てる。 (2) 分数も数直線上に表すことができることを理解させるとともに、1を等分したものがいくつ    か集まった数という分数の意味の理解を深める。 (3) 分数についても加法や減法ができることを知らせるとともに、1をこえない場合について加    減計算の方法を理解させ、分数の数としての理解を深める。 4 単元の教材構造 +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ | 整数の概念 | |色紙の2等分、4等分| | 長さの単位 1m | |  整数の加減計算 | | | | 液量の単位 1・ | +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+ +−−−−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ 具体的な図 | +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−+−−−−−+   |1.1mを等分した一つ| | 分の長さの表し方 | 数直線 +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ |2.1mを等分した複数| |4.1mより短い長さを| | 分の長さの表し方 +−+ 表す分数のしくみ ++ |  | | (CAI教材) || +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+| +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+|+−−−−−−−−−−+ |3.1・より少ない液量| |5.1・より少ない液量|||6.同分母分数の加減計| |の分数を用いた表し方+−+ を表す分数のしくみ+++ 算 | | 「分数」「分母」「分子」 | | (CAI教材) | | | +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+ +−−−−−+−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−+−−−−−+ |7.学習内容の習熟と適| | 用 | +−−−−+−−−−−+ +−−−−+−−−−−+ |8.学習のまとめ | +−−−−−−−−−−+ 5 単元の指導計画  ○ 第1時  1mを等分した一つ分の長さの表し方 ○ 第2時  1mを等分した複数分の長さの表し方   ○ 第3時  1・より少ない液量の分数を用いた表し方 ○ 第4時  1mより短い長さを表す分数のしくみ (一部にCAI教材を使用) ○ 第5時  1・より少ない液量を表す分数のしくみ(一部にCAI教材を使用) ○ 第6時  同分母分数の加減計算 ○ 第7時  学習内容の習熟と適用   ○ 第8時  学習のまとめ 6 本時の学習指導(第4時) (1)主  題  「1mより短い長さを表す分数のしくみ」 (2)指導目標 1mに満たない端数部分の長さを表す分数を数直線上に表す操作活動を通して、長さを表     す分数が「1を何等分かしたものをいくつか集めた数」というしくみになっていることを理     解させ、分数に対する関心を高める。 (3)目標行動 1mに満たない端数部分の長さを表す分数を数直線上に表す操作活動を通して、長さを表     す分数が「単位の分数がいくつ分」というしくみになっていることを説明できるようになり、     同分母分数の大小を比べることができる。 (4)下位目標行動 G 目標行動に同じ。    1 長さを表す同分母の分数の大小を指摘することができる。 2 長さを表す分数が、単位の分数がいくつ分というしくみであることを説明できる。 3 1mに満たない端数部分の長さを表す分数を数直線に表すことができる。 4 同分母の分数なら、分子の数の大きい方が長いことを指摘できる。 5 単位の分数がいくつ分の長さなのかを根拠にして、同分母分数の大小を指摘できる。 R 6 単位が等しい場合、それがいくつ分あるかで量の大きさを比べることができる。   7 数直線上での位置が右にある分数ほど大きいことが指摘できる。   8 分数の数直線上での位置を指摘できる。 R 9 数直線上での位置が右にあるほど、数(整数)は大きいことを指摘できる。 10 長さを表す分数の数直線の目盛りが、単位の分数をもとにして一つ分、二つ分‥‥という     並び方になっているという規則性を指摘できる。 11 長さを表す分数の大きさを、単位の分数がいくつ分であるのかで説明できる。 12 数直線に表された、長さを表す分数を読み取ることができる。 13 分数も整数と同じように数直線上に表すことができると言える。 R14 整数は数直線上に表すことができると言える。  15 数直線の目盛りに、長さを表す分数を対応させることができる。 16 等分された1mのテープ図に、分数を対応させることができる。   17 単位の分数の複数分の長さを分数で表すことができる。 1 2  3 4 18 −− m が二つ分で−− m 、三つ分で−− m 、四つ分で−− m と言える。 5 5   5    5 R19 1mのテープ図で、等分された複数分の長さを分数で表すことができる。 R20 1mが二つ分で2m、三つ分で3m‥‥と言える。  1  5 21 −− m が五つ分で−− m であり、これは1mであると言える。   5  5 R22 「等分」の意味を説明することができる。 23 長さを表す数直線に、1mを等分して目盛りをつけることができる。 24 長さを表す数直線で、1mを基準とみることができる。 25 テープ図で1mを基準とみて、それを等分した目盛りをつけることができる。   R26 1mに満たない長さをm単位で表すには、分数を用いればよいと言える。 R27 1mを3等分した一つ分の長さを−− m と言える。 3 (5)形成関係図 +分数の大小比較−++−分数のしくみ−++−−−分数を数直線に表す−−+ | R6 || || 13← R14 R20| | || 10 || 18   | | 4 ← 5 ||2     12← 8 ||3 ← 15← 16← 17 R19 | +−+| ||  11       || 21  R22| |G||1 || ||      R27 | +−+| |+−−−−−−−−+ | 23 24 25 | | 7 | |   R26 | | R9 | |   | +−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−+ (6) コースアウトライン R27→R26→25→R20→R19→18→R22→21→17→16→R14→13→24→23→15→ 3→ → 8→12→11→10→ 2→R 6→ 5→ 4→R 9→ 7→ 1→G (7) 本時の展開過程の振付け表 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ | | 指 導・評 価 の 内 容 |下位目標|学習教材|学習評価|形態| +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ |導|1、問題提示 | |パソコン|問答法 |集団| | | かえるがとんだ長さを分数でいい、| |学習プリ| | | |入| そのしくみを考えよう。 | |ント | | | | |2、課題を把握する | | | | | | 3| ・分数の表し方のしくみを知る。 | | | | | |分| ・分数を数直線に表す。 | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ | |3、分数を数直線に表す | |CAI教|多肢選択|個別| | |・分数の大きさを確かめながらテープ図|R27 R26 |材 |法 | | |展| に分数を対応させる。 | 25 R20 |学習プリ| | | | | |R19 18 |ント  | | | | | |R22 21 | | | | | | | 17 16 | | | | |開|・数直線を等分した目盛りに分数を対応|R14 13 | | | | | | させる。 | 24 23 | | | | | | | 15 | | | | |25| ※早く終わった児童は補充のプリント| 3 | | | | |分+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ | |(評価)長さの分数を数直線に表せたか | 3 | |発表問答| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ | |4、長さの分数のしくみをまとめる | 8 12 |学習プリ |作業 |個別| | | ・分数の並び方の規則性をまとめる。| 11 10 |ント |問答法 |集団| |10| ・分数の大きさの表し方をまとめる。| 2 | | |集団| |分+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ | |(評価)長さの分数のしくみを理解したか| 2 | |発表問答| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ |終|5、適用問題を解く |R 6  5 |学習プリ |作業 |個別| |結| ・同分母の分数の大小比較の問題を解| 4 R 9 |ント | | | | | く。 | 7 1 | | | | | 7|6、まとめ、次時の予告 | G | |問答法 |集団| |分| | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−+ 印刷用紙   :A4 縦  1ページの行数:46 1行の文字数 :89             小学校第3学年算数科「分数単元」指導プログラム その2          作成者 松尾村立寄木小学校 森重 真行 6 本時の学習指導(第4時を除く) ◆第1時 (1) 主  題 「1mを等分した一つ分の長さの表し方」 (2) 指導目標     1mの紙テープを3等分、2等分、4等分する操作活動を通して、「等分」の意味を理解さ 1 1 1   せ、1mを3等分、2等分、4等分した一つ分の長さを、それぞれ−−m、−−m、−−m 3 2 4 ということを知らせるとともに、1mに満たない端数部分の長さを表すことができるという分    数のよさに気づかせ、分数に対する関心を高める。 (3) 目標行動 1mの紙テープを3等分、2等分、4等分する操作活動を通して、「等分」の意味が説明で 1 1 1   きるようになり、1mを3等分、2等分、4等分した一つ分の長さを−−m、 −−m、−−m 3 2 4    と言えるようになるとともに、1mに満たない端数部分の長さを表すことができるという分数    表示のよさを指摘することができる。 (4) 下位目標行動   G 目標行動に同じ   1 1mより短い端数部分の長さを表すことができるという、分数のよさを指摘できる。 2 1mを等分した一つ分を分数で表すことができる。     3 等分の意味を説明できる。 4 1mを等分して分数を用いると、端数部分の長さもm単位で表せることを指摘できる。 5 整数のままでは、m単位で表わせない端数部分の長さがあることを指摘できる。 R 6 m単位を使って長さを表すことができる。 1 1 1     7 −−m、−−m、−−mを紙テープに表すことができる。 3 2 4 1   8 −−mを読んだり、正しい書き順で書いたりすることができる。 3 1   9 1mを3等分した一つ分を−−mと言うことができる。 3 10 1mのテープが3等分されたことを確かめることができる。 1  11 1mの紙テープを3等分して−−mのテープを作ることができる。 3  12 用語「等分」を用いることができる。 13 1mのテープを等分することができる。   14 紙テープが等分されたことを確かめることができる。 15 等分されたそれぞれは、どれも同じ長さになっていることを説明できる。 16 等分されたものを復元すると1mに戻ることを説明できる。   17 紙テープを3等分、2等分、4等分することができる。 R18 折り紙を二つに同じ広さに折ることができる。 (5) 形成関係図 +−−−−−−++−−−−−−−分数の表し方−−−−−−−−+ | R 6|| | +−+ | 5 || 8←   9 | |G|←| 1 || 15 | +−+ | 4   || 2 ← 7         10   11  R18 | | || 14 16 | + 分数のよさ +| 3←12←13 | | 17 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ◆第2時 (1) 主  題 「1mを等分した複数分の長さの表し方」 (2) 指導目標 2  −−−mの紙テープが、1mの紙テープを3等分したうちの二つ分の長さであることを 3 2     見つける活動を通して、そのような長さを−−mということを理解させ、1mを等分した 3     複数分を分数で表すことができるようにし、分数の表し方に対する関心を高める。 (3) 目標行動 2 1mを3等分したものを用いて−−mの紙テープの長さを調べる活動を通して、それが 3     1mの紙テープを3等分したものが二つ分集まった長さであることを指摘でき、1mを何     等分かした複数分の長さを分数で表すことができるようになる。 (4) 下位目標行動 G 目標行動に同じ     1 1mを等分した複数分も分数で表せることを知り、分数の表し方のしくみに関心を持つ。     2 1mの紙テープを等分したうちの複数分の長さを分数で表すことができる。 3 1mの紙テープを等分した複数分の長さを表すことができる分数の便利さを指摘できる。 R 4 1mを等分した一つ分の長さを表すのに分数を用いると便利なことを指摘できる。 2 2 5 −−mや−−mなどの紙テープが1mを何等分したうちのいくつ分の長さか言える。 3 5 2 2   6 −−mや−−mなどの長さをテープ図に表すことができる。 3 5   R 7 1mを等分した一つ分の長さをテープ図に表すことができる。 2    8 1mを3等分した二つ分の長さを−−mと表すことができる。 3 2    9 −−mの紙テープを、1mの紙テープを3等分したものが二つ分の長さと指摘できる。 3 1 R10 1mを3等分したうちの一つ分の長さを−−mと表すことができる。 3 (5) 形成関係図 +−−−−1mを等分した複数分の分数−−−−−+   | 6 R 7 |   まとめ | 2 |   +−+ +−−+ | 5 8 9 R10 |  |G| | 1 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−+ +−−+ +− 分数の便利さ −+   | 3 R 4 | +−−−−−−−−−+ ◆第3時 (1) 主  題 「1・より少ない液量の分数を用いた表し方」 (2) 指導目標     1・より少ない液量を分数で表す活動を通して、液量についても分数を用いて表すことがで    きることを理解させるとともに、「分数」「分母」「分子」という用語の意味を知らせ、分数    を単位量より小さい量を表すことができる数として一般的に理解させ、分数表示のよさに気づ    かせる。 (3) 目標行動 1・よりも少ない液量を分数で表す活動を通して、液量についても分数を用いて表すことが    でき、単位量よりも小さい量は分数を使えば表すことができることを指摘できるようになると    ともに、用語「分数」「分母」「分子」の意味が説明できるようになる。 (4) 下位目標行動 G 目標行動に同じ 1 単位量に満たない長さや液量を表すのに分数を用いることができる。 2 単位量に満たない液量も分数で表せるという分数表示のよさを指摘できる。 R 3 単位量に満たない長さは分数で表せるという分数表示のよさを指摘できる。 4 用語、「分母」「分子」の意味を説明できる。 5 用語、「分母」「分子」を用いることができる。     6 分数の分子を指摘することができる。 7 分数の分母を指摘することができる。 2 2 2 8 −−m、−−m、−− 枚などを総称して「分数」と呼ぶことができる。 3 4 5 2 9 1枚の色紙を5等分した二つ分を−−枚と言える。 5 10 1・を等分したうちの複数分の液量を分数を用いて表すことができる。 11 1・ますの図から、液量を分数を用いて読み取ることができる。 2 12 1・を5等分した二つ分の液量を−−・と言える。 5 1 13 1・を5等分した一つ分の液量を−−・と言える。 5 R14 1mに満たない長さを分数を用いて表すことができる。 R15 ・単位を用いて液量を表すことができる。 (5) 形成関係図 +「分母、分子」 + + まとめ + | 6 | | | | 4← 5 | + 1・を等分した複数分の分数 −+ | 1  | |   7 | | | +−+ | | +−−−−−−+ |   R14 | |G| |  | +−−−−−−+ | 10 ← 11← 12← 13 | +−+ | | | 8←   9 | |  R15 | | 2←R 3 | +−「分数」−+ +−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−+ ◆第5時 <一部にCAI教材を使用> (1) 主  題 1・より少ない液量を表す分数のしくみ (2) 指導目標 1     1・に満たない端の液量を表す分数を数直線上に表したり、−−−を単位とした抽象的な 10    分数の大きさを数直線を使って考察することで、分数の意味を「1を何等分かしたものをい    くつか集めた数」と一般化して理解させ、分数に対する関心を高める。 (3) 目標行動 1 1・に満たない端の液量を表す分数を数直線上に表したり、−−−を単位とした抽象的な 10    分数の大きさを数直線を使って考察することを通して、分数の意味を「1を何等分かしたも    のをいくつか集めた数」と説明できるようになる。 (4) 下位目標行動    G 目標行動に同じ 1   1 −−−を単位とした抽象的な分数の大きさを「単位の分数のいくつ分」で説明できる。 10     2 液量を表す分数も「単位の分数のいくつ分」というしくみであることを説明できる。 1 3 −−−を単位とした抽象的な分数を表す数直線の目盛りが、単位の分数をもとにして、 10      一つ分、二つ分、三つ分‥‥という並び方になっていいるという規則性を指摘できる。 1 4 −−−を単位とした抽象的な分数が、単位分数がいくつ分の大きさなのか説明できる。 10 1 5 −−−を単位とした抽象的な分数の数直線を読み取ることができる。 10 1 6 −−−を単位とした抽象的な分数を数直線に表すことができる。 10 R 7 1mに満たない長さを表す分数を数直線に表すことができる。 8 液量を表す分数の数直線の目盛りが、単位の分数をもとにして一つ分、二つ分、三つ分‥      という並び方になっているという規則性を指摘できる。 R 9 長さを表す分数の数直線の目盛りが、単位の分数をもとにして一つ分、二つ分、三つ分‥      という並び方になっているという規則性を指摘できる。 10 液量を表す分数の大きさを、単位の分数のいくつ分であるのかで説明できる。 R11 長さを表す分数が単位の分数のいくつ分であるのか説明できる。 12 数直線に表された液量を表す分数を読み取ることができる。    R13 長さを表す分数の数直線を読み取ることができる。 14 1・に満たない液量を表す分数を、数直線に表すことができる。 15 数直線の目盛りに、液量を表す分数を対応させることができる。 1 2 3 4 16 −−−・が二つ分で−−−・、三つ分で−−−・、四つ分で−−−・であると言える。 9   9 9 9 R17 長さの場合で、単位の分数の複数分を分数で表すことができる。 1 9 18 −−−・が九つ分で−−−・であり、これは1・であると言える。 9 9    R19 長さの場合で、分母と分子が等しいとき単位量に戻ることを説明できる。 20 液量を表す数直線に、1・を等分して目盛りをつけることができる。 R21 長さの場合で、単位の分数をもとにして数直線に目盛りをつけることができる。 22 液量を表す数直線で、1・を基準と見ることができる。 R23 1・ますの図で1・を基準と見て、等分した液量を分数で表すことができる。 R24 長さを表す数直線で、1mを基準と見ることができる。 (5) 形成関係図 + 分数のしくみ + +−分数を数直線に表す−+ + 分数の意味の一般化 + | R 9 | |   | |   R 7| | 8 R13| |   16← R17| +−+ | 3 | | | |  15 | |G| | 1 5← 6← | | 2 12← | | 14 18← R19| +−+ | 4 | | | | | | | | 10 | | 20← 22← R23| +−−−−−−−−−−+ | | |   R24| | R11| | R21 | +−−−−−−−+ +−− (CAI教材) −+ ◆第6時 (1) 主  題 「同分母分数の加減計算」 (2) 指導目標     具体的な図や数直線での操作などを通して、同分母分数の加減計算(1以内)は単位の分数    をもとにしてそれがいくつ分になるかという原理になっていることを理解させ、計算を正しく    行うことができるようにするとともに、分数も整数と同様に計算に用いることができるという    性質があること知らせ、数としての意識を育てる。 (3) 目標行動     具体的な図や数直線を使うなどして、同分母分数の加減計算は、単位の分数をもとにしてそ    れがいくつ分になるかという原理になっていることを説明できるようになり、和や差が1以内    の範囲の計算を正しく行うことができる。 (4) 下位目標行動     G 目標行動に同じ    1 抽象的な同分母分数の加減計算(1以内)ができる。   2 同分母分数の加減計算の仕方(分子だけ加減する)が説明できる。 3 同分母分数の加減計算が正しくできる。 R 4 整数の一桁の加減計算が正しくできる。 5 同分母の分数の加減計算の原理を単位のつかない抽象的な分数の場合にあてはめて、       一般的な計算原理として説明できる。    6 図や数直線を用いて同分母分数の加減計算の原理を説明できる。 7 図や数直線を用いて同分母分数の加法計算の原理を説明できる。      8 図や数直線を用いて同分母分数の減法計算の原理を説明できる。      9 同分母分数の加法計算の結果を単位の分数がいくつ分になるのかで言える。 10 和が1となる同分母分数の加法計算ができる。     11 同分母分数の減法計算の結果を単位の分数がいくつ分になるのかで言える。 12 1から分数を引く減法計算ができる。 R13 分数の大きさの表し方のしくみを「単位の分数がいくつ分」と説明できる。 14 図を見て、同分母分数の加減計算の結果がいくらになるのか言える。 15 図を見て、同分母分数の加減計算の結果がいくらになるのか言える。 R16 図や数直線に表された分数を読み取ることができる。   17 図などをてがかりにして、分数も加法計算ができることを指摘できる。   18 図などをてがかりにして、分数も減法計算ができることを指摘できる。 R19 整数の加法計算の原理を説明できる。 R20 整数の減法計算の原理を説明できる。 (5) 形成関係図 +− 同分母分数の加減計算の原理の考察 −+    | 7← − 9←−−−−14←−−17←− R19|    +−− 加減計算 −−+| 10 | +−+| 2← 5← 6||       R13 R16 | |G|| 1 || 12 | +−+| 3←− R 4 || 8← −11←−−−−15←−−18←− R20| +−−−−−−−−−++−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+