印刷用紙:B4縦 1ページの行数:63 1行の文字数(半角で):100 第 4 学 年 算 数 科 学 習 指 導 案  盛岡市立城北小学校   教諭  阿 部 早 苗 1 単元名   小数 2 単元について    3学年では、測定値の端数部分を表す数として、小数第1位までの小数を導入し、これを用いて小数の仕   組みや加減計算を指導してきた。ここで取り上げる単元「小数」では小数の第三位まで拡張し、小数を抽象   数として認めることができるようにすることを主なねらいとしている。    導入にあたっては、液量を扱いながら、その端下部分をいかに処理するのか、という問題を提供しており、   このことで、小数第2位、第3位の数の理解に導くように計画している。つまり、単位(L)で測定した際、   端下が生じたとき、単位(L)を10等分した「新しい単位」によって測定する。ここでまた新たに端下が   生じた場合、さらにその「新しい単位」を10等分した単位で測定する、という具合である。 児童の中には、「端数の数表示では10等分していく」ということをしっかりおさえていない子もいる。 1 また、1の−−は、0.1 ということがわかっていても、小数も整数と同じ十進数であることを、しっかりと 10 は認識していない。 指導にあたっては、前学年での学習を想起させたうえで、どんな場合でも10等分するという考えを基本 にするということを理解させていきたい。また、小数の仕組みや概念をはっきりととらえさせるためには、 数直線を利用することが効果的なので、0と1との間には、無数に数が存在することを視覚的にもとらえさ せたい。 3 単元目標 1 1 (1) −−の位(小数第2位)、−−の位(小数第3位)の小数について、その表し方、読み方及び相対的な大 100 1000 きさなどについて理解できる (2) 小数の位取りの原理は整数と同じであることを理解するとともに、小数も十進数であることに気づき、そ   の理解を深める (3) 小数についても、加減計算が整数と同じようにできることを理解するとともに、小数の加減計算の能力を   伸ばす 4 指導計画(13時限)  第1次 小数の表し方−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2時限 1   ・ 小数の拡張(−−の位、小数第2位)                       (1)本時 100 1  ・ 小数の拡張(−−の位、小数第3位)                      (1) 1000  第2次 小数の仕組み−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3時限 1   ・ 小数の仕組みと−−の位までの位取り               (2) 1000   ・ 小数の十進構造及び各位の相対的大きさ                      (1)  第3次 小数のたし算とひき算−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−6時限  ・ 小数第1位までの末尾のけた数がそろっている場合の加法計算の方法         (1)  ・ 末尾のけた数がそろっている場合の小数の加法計算の方法          (1)  ・ 末尾のけた数がそろっていない場合の小数の加法の計算方法   (1)  ・ 小数第1位までの末尾のけた数がそろっている場合の減法計算の方法 (1)  ・ 3.64 − 2.76 のような場合の減法計算の方法 (1)  ・ 被減法に0を補って考える減法計算の方法 (1)  第4次 まとめ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2時限 5 本時の指導 (1) ねらい 1  ・ 小数が整数と同じ十進位取り記数法で表されていることを、数の範囲を−−−の位の数まで広げて考え 100    ることができる   ・ 小数第2位までの小数を読んだり、書いたりすることができる (2) 展 開 +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ |段| | |時| | | |  学習活動・・・・・・・・・・  |   教師の働きかけ・・・・・・・・ | | 指導上の留意点・・・・・・ | |階|      |   |間| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 問題を把握する    |・ ボトルに入っているジュース |5|・ 1.5L 入るボトルにあらか | | | ・ ボトルに入っているジ| を1・ますと 0.1・ますに分け | | じめ1.43・だけジュースを入 | | |  ュースのかさを求めるこ| 端下が出たことに着目させる  | | れておく     | |導|  と          |・ わかっていることが1.4 ・以 | |・ 最初は1Lますに入れてい | | | ・ 1.4L とあと少し  | 上あるということをおさえさせ | | き端下が出た分を今度は0.1 | | |             | る              | | ・ますに入れていく | | | ・ あと少しの部分が分か|☆ 0.1L より小さい単位がある | |・ 1.4L のところでいったん | | |  ればジュースのかさが求| ことに気付かせ気付いたよさを | | 止め1Lが1つと0.1L が4 | | |  められる       | 認め合い課題をつかませる   | |つで0.4L 合わせて1.4L と | | |             |                | | なることを確認する | | |2 課題を把握する    |・ 結果の見通しをさせ解決方法 |5|・ 0.1L ますでも端下がでた | | |+−−−−−−−−−−−+| をそれぞれ考えさせる     | | ときには、さらに等分する必 | | || 0.1 より小さい数の表||                | | 要性があることを既習事項か | |入||し方を考えよう    ||                | | ら想起させる | | |+−−−−−−−−−−−+|☆ 0.1L を何等分かにしてみる | |・ 本題ではジュースのかさそ | | |             | 方法を認める         | | のものより端下の部分に注目 | | | |               | | させて取り掛からせる | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |3 自己活動をする    |☆ 机間指導により、その子のや |8|・ 学習プリントでは、目盛り | | |             | っている考えや方法のよさを認 | |がついていない0.1L ますの | | | ・ 0.1 より小さい数を正| め励ます          | |大きさを10cmにしておき自分 | |展| しく表すためにはどのよ|・ つまずきが見られる子につい | | なりの考えで等分させる   | | | うに表せばよいか、拡大| て 0.1Lがちょうど10cmになっ| |(0.01Lの大きさ=1cm)  | | | 図を利用しながら考える| ていることなどの助言やヒント | |           | | |             | を与え共に考える       | |      | | | ・ 1/3くらいだから3|・ 解決できた子に対しては、他 | |・ 解決できないでいる子に対 | | |  等分してみる     | に解決方法を考えさせ、最も自 | |して 0.1Lますが 10 cmであ | | | ・ 5等分        | 信がある解決方法に印をつけさ | | ることを強調し、10等分させ | | | ・ 10等分      | せる             | | るように導く | | | |・ 机間指導をしながら自己活動 | |・ 解決できた子に対しては解 | | | | 内容を把握し、意図的な指名計 | | 法の説明もできるようにさせ | | |            | 画をたてる         | | る             | | |             |・ 0.03L図の拡大図を用意し、| |・ B4程度の大きさの拡大図 | | |       | 3〜4人にその図をもとにして | | にマジックで書きこませる  | | |             | 等分した内容を書き込ませる  | |               | | |  |☆ 自己活動の振り返りをさせ、 | |              | | |  | 自己評価させる        | |              | | |4 考えを発表し、話し合う |・ 発表者を3〜4人指名し、拡|10|・説明不足の子には、同じ考 | | | (1) 個々の考えを出し合い| 大図に書き込ませたものを提示 | | えの子や教師が補説しながら| |開|  理解する        | しながら説明させる      | | 理解を図る        | | | |                | |・ 誤答の考えに対する質問を| | | |                | | するのではなく、なぜ誤答だ| | | |                | | と思うのか、その根拠を明ら| +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ |段| | |時| | | |  学習活動・・・・・・・・・・  |   教師の働きかけ・・・・・・・・ | | 指導上の留意点・・・・・・ | |階|      |   |間| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ | | |                | | かにしながら意見を出させる | | | |               | |・ その意見を誤答を出した子 | | | |               | | が受け入れることによって、 | | |  |               | | その子のよさとしていきたい | |展| |             | |・ 3等分、5等分した子に対 | | | |   | | しては透明なシートを用意し | | |  |             | | 目盛が当てはまらないことを | | | (2) 考えや方法のよさや関 |☆ 全員発表した後、それぞれの | | 明らかにする        | | | 連性について検討する  | 考えについて意見を出させ、そ | |・ 必要に応じて、数直線を用 | | | | の際各考えの素晴らしさも指摘 | |いて 0.1の1/10の大きさをは | | | | させる            | | っきりさせる、そして、0.1 | | | |・ 各考えの共通点や相違点につ | |の1/10の大きさは0.01と書き | | | | いて気付かせる        | | 表したらよいことを児童に自 | | | |・ 10等分することが簡単で分か | |力で発見させる | | | | りやすく、何にでもあてはまる | | | | | | 方法だということに気付かせる | | | | | (3) より良い考えやよさを | | |・ このとき、単位の考え方を | | | 見出す | | | 生かし、数の構成を加法の形 | | | | | | にして表記させる。     | | |5 中間まとめをする |・ 0.1 を10等分したうちの1つ|4| 1 Lが1つで1 L  | | |+−−−−−−−−−−−+ | 分はどんな数かをおさえる   | | 0.1 Lが4つで0.4 L | | || 0.1・の1/10・・・0.01・| |       ↓         | | 0.01Lが3つで0.03L  | | || れい点れい一リットル | |・ 0.1 の1/10         | | 合わせて  1.43L(リットル)| | |+−−−−−−−−−−−+ |・ 10倍すると0.1 になる | |              | | |    |・ 1の1/10では右へ位が1つ下が | | | | |            | り0.1 になったのだから0.1 の | |・ ジュースのかさを求めると| | |             | 1/10も、右へ位が1つ下がって | | き四三を四十三と読まないよ| | |              | 0.01と書けばよいことをおさえ | | うに注意させる      | | |           | る              | | | | |             |・ ここでジュースのかさも求め | |・ 整数43などの表記法とも対 | | |              | る              | | 比させ、数を表す仕組みは整 | | |              |  1.43L 「一点四三リットル」  | | 数も小数も同じであることを | | |6 類題を解く       |・ 中間まとめをした後類題を提 |4| 理解させる         | | |            | 示し、まとめへとつなげていく | |・ 類題を解き、0.1 より小さ | | |              |                | | い数を求めるときは、さらに | | | |   | |10等分する必要のあることを | | |7 まとめをする      |・ 学習プリントに書きまとめる |4| 再確認させる        | |開|+−−−−−−−−−−−+ | | |              | | || 0.1 よりも小さい数は| |                | | | | ||10等分しそのいくつ分か| |                | | | | ||で表す    | |                | | | | |+−−−−−−−−−−−+ |    | |              | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+ | |8 本時の学習を振り返る |・ 学習して分かったことや友達 |5|・ 自分でできたこと、友達か | |終| ・ 学習内容、学び方を振| の考えのよかったところなどを | | ら学んだこと、よい考えにつ | | |  り返り、自己評価する | 書かせ発表させる   | | いて取りあげ認め合う    | | | ・ 感想を発表する   |☆ 途中の自己評価と比較して、 | | | |末|             | 学習の成果を自覚できるように | |            | | |             | する             | |               | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+