印刷用紙:B4縦 1ページの行数:53 1行の文字数(半角文字で):40 第1学年算数科学習指導案 日 時 平成7年10月4日(水)1校時 児童数 男子3名 女子1名 計4名 授業者 藤 原 一 仙 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 1| | | | | | 単| たしざん−2       | | 元| | | 名| | +−−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 加法計算は、これまで1位数と1位数の加法、10と1位数の加法(簡単| | 2| な場合)で、いずれも繰り上がりのない場合を学習してきた。 | | | 本単元では、これまでの学習をもとにして、1位数に1位数をたして繰り| | 単| 上がりのある加法計算の方法について指導する。繰り上がりのある計算は、| | | これがはじめてであり、加法計算の基礎として1学年の重要な内容である。| | 元| これまで学習してきた繰り上がりのない場合の計算を土台として、繰り上が| | | りのある加法計算の原理を発見させるよう取り扱いたい。 | | に| ここで扱う計算は、被加数、加数ともに1位数であるが、繰り上がるとこ| | | ろを「10といくつ」ととらえるところが要点となる。つまり、10に対す| | つ| る補数の見つけ方(10のつくり方)をどのようにしたらよいかという判断| | | のしかたがポイントになる。 | | い| 指導に際しては、和が10以上になるということから、「10といくつ」| | |といったこれまでの学習に結びつけて考えられるようにして、繰り上がるこ|| | て| とに対する抵抗を少なくしていきたい。そのため、被加数を9・8・7とい| | | った10に対する補数を見つけやすい数にし、加数を分解して10を作る| | | 加数分解を初めに取り上げて指導したい。そして、加数分解を中心に進めな| | | がら、被加数分解にも気づかせ、最終的には、自分の考えやすい方法で10| | | を作れるようにしていきたい。計算方法の理解には、算数ブロックなどを用| | | いて、具体的な操作を多く取り入れ意味を良く理解させながら計算に習熟さ| | | せるようにしたい。 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 算数の勉強を好み、自分から進んで問題を解決しようと取り組み始めてき| | 3| たが、難しい問題になるとあきらめてしまう子がほとんどである。また。 | | | 45分の授業を集中して受けることができず、授業が途切れがちになること| | | がある。以前は、加法の意味や繰り上がりなしの簡単な加法計算について学| | | 習しており、増加の場合や合併の場合に加法を使って答えを求めることがで| | 児| きるようになってきているが、まだ、半具体物を数えたしする児童もいる。| | 童| 自力解決については、算数ブロックを操作しながら、自分なりに解決するが| | に| 1つの解決方法しかなく多様な考えを持つまでには至っていない。事前テス| | つ| トの結果、繰り上がりのある計算はできている子はいるが、どうしてそうな| | い| るのかその計算の仕方はまだ理解できていない子がほとんどである。 | | て| そこで、授業では、算数ブロックを用いて、具体的な操作を多く取り入れ| | | 意味を理解させながら、多様な考え方を持たせるようにしたい。そして、計| | | 算に習熟できるようにしていきたい。 | +−−|−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 4| | | 単| 1 1位数に1位数をたして、繰り上がりのある加法計算の方法を理解する| | 元| とともに、進んで合成・分分解など既習の学習経験を生かして考えようと| | の| する。 | | 目| 2 上記の計算が確実にできるようにする。 | | 標| 3 式に具体的な事象をあてはめるなどの活動をとおして、加法の意味の理| | | 解を深め、式をよむ能力を伸ばす。 | | | 41つの数を他の2つの数の和とみる見方を深める。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 5| | | |(1) 関心・意欲・態度 | | 評| ・10の合成、分解の学習経験を生かし、計算方法を考えようとする。| | |(2) 数学的な考え方 | | 価| ・10以上の数を表すのに、「10といくつ」と考えることや、一の位| | が10になると十の位に置き換えるといった十進構造の原理を生かし|  の| て、繰り上がりの意味を考える。 | | |(3) 表現・処理 | | 観| ・1位数+1位数で繰り上がりのある計算ができる。 | | |(4) 知識・理解 | | 点| ・1位数+1位数で繰り上がりのある計算のしかたを説明することが | | | できる。 | +−−・−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | 6| | | | | | | | | 教| | | | | | | | | 材| | | | 省 略 | | | | | の| | | | | | | | | 関| | | | | | | | | 連| | | | | | | | | と| | | | | | | | | 発| | | | | | | | | 展| | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | たしざん−2(全14時間) | | 7| 1 9+4のけいさん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6| | | ○1位数+1位数で繰り上がりのある加法計算の方法(被加数≧7) | | | (本時1/14)| | | ○被加数≧7の場合の加法計算の練習 | | 学| ○1位数+1位数で繰り上がりのある加法計算の方法(被加数≧6) | | | ○被加数≧6の場合の加法計算の練習 | | 習| 2 たしざんのもんだい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2| | | ○加法計算を適用して問題を解く | | 計| 3 けいさんのれんしゅう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5| | | ○計算カードを使って、加法の練習 | | 画| ○ゲームによる加法計算の練習 | | | 4 まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1| | | ○学習内容の適用と習熟 | + −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− +  8 本時の学習 (1)目標 ・関心・意欲・態度 いろいろな解決のしかたを考えようとする。 ・数学的考え方 答えが10より大きい数になることから、10のまとまりを作ればよいこと にきづく。 ・表現・処理 算数ブロックを操作しながら、計算のしかたをまとめることができる。 ・知識・理解 加数分解による計算のしかたを理解できる。 (2)展開 +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ |段階|形態| 学 習 内 容 と 活 動 | 児童を生かす手立てと評価 |準備| +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ | | |1.問題を把握する。 | |さし| | | | ○絵を見てどのような場面 |《評価(発表、態度観察)》 |絵 | | つ| | であるか話しあう。 |○絵を提示して、問題のイメ | | | | | ・あそんでいる | ージをつかむことができるよう | | | | |+−−−−−−−−−−+ | にする。 |短冊| | | ||おとこのこが 9にん| | |黒板| | | ||おんなのこが 4にん| | | | | | ||あそんでいます。 | | | | | か| ||みんなで なんにんい| | | | | | ||いますか。 | | | | | | |+−−−−−−−−−−+ | | | | | |○問題文を読み、何を求めて |○わかっていること、きいている | | | | 全|るかをしる。 | ことをおさえることができるよ | | | | |・たしざん | うにする。 | | | | | |○「みんなで」ということから加 | | | む| | | 法の式をつくることができるよ | | | | | | うにする | | | | | |○答えが出てきた場合も軽く取り | | | | | | 上げ、式をつくることができる | | | | | | ようにする○答えが出てきた場 | | | | | | 合も軽く取り上げ、課題につな | | | | | | げるようにする。 | | | | | | | | | | |2.課題を把握する。 | | | | | |+ −−−−−−−−−−+ | | | |7 | ||9+4の けいさんの | | | | | | ||しかたをかんがえよう | | | | | | |+ −−−−−−−−−−+ | | | | | |○ノートに書いて把握する。 | | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ | 見| |3.解決の見通しを持つ。 |《評価(発表、挙手)》 | | | 通| |○どんな方法で答えを見つけ |○答えがわかっている子には、ど | | | す| 全| るか考える。 | うやればいいのか考えることが | | | | | ・算数ブロック | できるようにする。 | | |3 | | ・計算 | | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ | 考| | |《評価(操作活動)》 |ブロ| | え| 個|4.課題を解決する |○算数ブロックを操作させながら |ック| | る| |○9+4の計算のしかたを考 | 考えることができるようにする | | | | | える。 | | | | | | ・数えたし | |ホワ| |10 | |・・・・・・・・・・・・・・・ |イト| | | |・・・・・・・・・・・・・・・ |ボー| | | | ・加数分解 |ド | | | |・・・・・・・・・・・ | | | | |・・・・・・・・・・・・・・・・ | | | | | ・・・・・ | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+ +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+ | | | | | | | 確| |5.自分の考えを発表する。 | 《評価(発表・態度観察)| | | | | ○自分の方法を発表する。 | ○算数ブロックを操作しな | | | か| | | がら、言葉で言える子に | | | | 全|6.いろいろな考えをもとに、 | は、言葉で発表できるよ | | | め| | より良い考えを見いだす。 | うにする。 | | | | | | | | | る| | ○10を作るのに簡単な方法 | | | |8 | | を考え確かめる。 | ○加数分解の方が数えたし | | | | | | より「10といくつ」で | | | | | | 考えることができ、便利 | | | | | | なことをブロック操作に | | | | | | よってわかることができ | | | | | | るようにする。 | | | | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | || 同構造同内容 同構造異内容 | | | | | || 9+3=12 8+4=12 | | | | | || | | | | | || 1 2 2 2 | | | | | |+ −−−−−−−−−−−−−−− + | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+ | ま| |7.まとめる。 | 《評価(挙手・発表)》 |短冊| | | |○9+4の計算のしかたを言葉で |○算数ブロックを操作しな |黒板| | と| | まとめる。 | がら、言葉で言いながら | | | | 全| | まとめるようにする。 | | | め| | @9に4のなかの1をたして10 | | | | | | A10と3で13 | | | | | | る| | | | | |10| |○ノートに書いて理解する | | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+ | 広| |8.練習問題を解く。 | 《評価(発表・ノート)》 | | | げ| | ○9+5を解く。 |○算数ブロックの操作を中 | | | る| 個| ○答え合わせをする。 | 心にして考え確かめるこ | | | | | | とができるようにする。 | | | | |9. 学習を振り返る。(自己評価| | | |7 | |10.次時の学習内容を知る。 | | | +−−+−−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+−−+ (3)評価 @ いろいろん解決のしかたを考えようとしたか。 (関心・意欲・態度) A 答えが10より大きい数になることから、10のまとまりを作ればよいこと に気づいたか。 (数学的考え方) B 算数ブロックを操作しながら、計算のしかたをまとめることができたか。 (表現・理解) C 加数分解による計算のしかたを理解することができたか。 (知識・理解)