印刷用紙:B4縦 1ページの行数:83 1行の文字数(半角で):118   −−以下 指導案本文−−   第 4 学 年  算 数 科 学 習 指 導 案 日 時 平成  8年 9月 4日(水)1校時 児 童 男子 15名 女子 11名 計26名 授業者 若林 住夫 1 単元名 四角形 (新しい算数4年上 東京書籍 P80〜101) 2 単元設定の理由 長方形や正方形については,第2学年で直角や辺の長さの相等に着目してその概念をとらえてきている。すなわち,長方形は   4つの角が直角である四角形,正方形は4つの角が直角で4つの辺の長さが等しい四角形として理解してきている。第3学年で   は,二等辺三角形,正三角形について辺の長さなどの相等に着目してその概念をとらえてきている。    これらの学習を受けて本単元では,図形を観察したり構成したりすることを通して,基本的な平面図形を台形,平行四辺形, ひし形などまで広げ理解を深めることを主なねらいとする。本単元は「直線の交わり方とならび方」「いろいろな四角形」「ま   とめ」の3つの小単元から構成されている。指導の順序として,まず,第1小単元で2直線の位置関係を取り上げる。2直線の さなざま交わり方,並び方のうちの特定な位置として垂直,平行をとらえさせる。ここでの学習は,第2小単元での学習の重要   な視点となるので作図を多く経験させながら位置関係の弁別ができるようにさせる。第2小単元では,台形,平行四辺形,ひし   形を扱う。これらの図形を垂直,平行及び辺の相等の観点から定義する。なお,平行四辺形の学習の中で長方形について,ひし   形の学習の中で平行四辺形についてそれぞれの作図や構成などを通して図形の相互関係の素地となる経験を持たせる。そして,   一通りこれらの図形の学習をした後,対角線による考察を加えてそれぞれの図形概念をさらに深めていく。これらの図形の理解   にあたっては,ただ,その用語を覚えるだけでなく,図形を考察する観点を身につけさせこれを活用できるようにすることが大   切である。すなわち,これまでに三角形,四角形,長方形,二等辺三角形などの図形を取り扱い,これらを考察する観点として   頂点や辺の個数,辺や角の相等関係を用いてきている。これらの観点に加えて,直線の垂直や平行の関係など,図形の構成要素   の位置関係も取り上げ,図形に対する見方を広げようとするものである。また,個々の図形の感覚を育てるために,図形の相互   の関係にも着目できるようにする。例えば,平行四辺形の1つの角を直角にすると長方形になるとか平行四辺形のとなり合う2   辺の長さを等しくするとひし形になるといった,他の図形との関係にも目を向けさせる。さらに,対角線にも着目させ,図形に   対する多様な見方ができるようにさせる。このような図形に対する見方を養うことにより,身の回りの事物にも関心を持ち,そ   の概形をとらえたりその形の利用のされ方に興味を持ったりすることができると思われる。本単元で学習したことが第5学年第   5単元「合同な形」で学習する図形の合同の意味や合同な図形の性質などを理解し,合同な図形をかくことや多角形の内角の和   についての理解の学習に発展していく。