印刷用紙：Ｂ５縦 １ページの行数：50 １行の文字数（半角で）：84 　　−−以下　指導案本文−−　　 　　　　　　　第６学年　算数科学習指導案 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日　時　平成８年１０月１５日（火）２校時 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　児　童　６年１組　男１３名　女１４名 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　指導者　梅　木　セイ子　　　　 １　単元名 　「比例」（東京書籍下） ２　教育目標の具現化（教科の３さ）　　　 　　静かさ………自力解決や練習問題に意欲的に取り組む態度を育てる。　　　 　　確かさ………筋道を立てて問題を確実に解決しようとする態度を育てる。　 　　暖かさ………お互いに聞き合い，教え合って学習する態度を育てる。 ３　単元について　 　　〇　これまでに児童は，素地としての比例の見方や考え方を，低学年から乗法，除法，割 　　　合などと関連して学習してきている。また，関数的な見方や考え方についても関数表， 　　　文字を使った式などの学習で，χが変わるときのуの変わり方を考察し，二量の変化の 　　　仕方にすでに触れてきている。 　　〇　学級の児童の実態は，日常生活の中で比例関係にある事象に接する機会は多いが，二 　　　量の関係を意識することは少ない。また，筋道を立てて説明したり，友達の考えと比較 　　　して深めていこうとしたりする学習は，まだ不十分である。 　　　　前提テストでは，比を簡単にしたり，比の値を求めたりすることはほとんどの児童が 　　　できた。しかし，基準を自分で決めて変わり方の特徴をとらえたり，文章問題をχやу 　　　の文字を使った関係式に置き換えることについては抵抗がある。 　〇　本単元の指導に当たっては，まず，身の回りの事象の中から，伴って変化する具体 　　的な２量を生活体験の範囲でとらえさせ，その２量の変化の仕方を考察させる。次に，表 　　を見ながら比例する２量の関係を考察させ，整数倍や分数倍の倍比例などの比例の性質を 　　理解させたい。また，比例関係を式やグラフに表すことのよさや，比例する２量が連続量 　　であることにも気づかせたい。 　　　これらの学習を通し，ただ単に，比例の定義や性質を教えることにとどまらず，この関 　　係を問題解決に積極的に用いたり，生活の中に関数的な見方や考え方を取り入れる態度を 　　育てたい。 　〇　本校研究テ−マに関わり，身の回りの事象の中から伴って変わる２量を見出し，児童の 　　生活体験の範囲でとらえさせて興味・関心を高め，自力解決への意欲を高めていきたい。 　　また，練習問題を工夫して提示し，一人一人の学習に対応しながら定着・維持を図りたい 　　。 ４　単元の目標と評価規準　 ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜観点 項目｜ 目 標 ｜ 評　　価　　規　　準 ｜ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜関心・意欲｜ 日常生活の中で伴って変わる｜・ 比例関係を式やグラフに表し，そ｜ ｜態度 ｜２つの数量を進んで見出し，比｜ の特徴をとらえたり，比例の関係が｜ ｜ ｜例の関係に着目しようとする。｜ 成り立つことを見抜いて，問題を解｜ ｜ ｜ ｜ こうとしたりする。 ｜ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜数学的な考｜ 伴って変わる２つの数量が比｜・ 定義をもとに，２つの数量につい｜ ｜え方 ｜例の関係にあるかどうかを判定｜ て比例するかしないかを判定できる｜ ｜ ｜するときに，比例の定義や性質｜・ 比例の関係を式やグラフに表すよ｜ ｜ ｜を用いればよいことが分かる。｜ さに気づく。 ｜ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜数学的な考｜ ｜・ 比例関係に着目して，実際に測定｜ ｜え方 ｜ ｜ しなくても求められることに気づく。 ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜表現・処理｜ 比例する２つの数量の関係を｜・ 一方の数量が増すにつれて他方の｜ ｜ ｜式やグラフに表すことができる。 数量がどのように変わっていくか調｜ ｜ ｜ ｜ べることができる。 ｜ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ ｜知識・理解｜ 比例の意味や比例の式やグラ｜・ ２つの数量が比例するとき，一方｜ ｜ ｜フの特徴が分かる。 ｜ の２つの値の割合とそれに対応する｜ ｜ ｜ ｜ 他方の２つの値の割合は等しいこと｜ ｜ ｜ ｜ が分かる。 ｜ ｜ ｜ ｜・ 比例の性質を用いて問題を解く方｜ ｜ ｜ ｜ 法が分かる。 ｜ ＋−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−−−−−−＋ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ５　関連と発展 ６　指導計画（１２時間） 　　・比例の性質………………………………………………………………５ 　　・比例の式とグラフ………………………………………………………４（本時２／４）　　 　　・まとめ……………………………………………………………………１　　　 　　・比例の問題………………………………………………………………２　　　　 ７　本時の指導 　　　(1) 目標 　　　　比例する２つの数量の関係はу＝〓×χと表せることを理解する。 　　　(2) 展開　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜段｜ 学 習 内 容 と 活 動 ｜ 活動への支援・留意点 ｜ 備　　　考 ｜ ｜階｜ ｜ ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜ ｜１．問題を把握する。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ＋−−−−−−−−−−−−−＋・ これまで学習した比例｜準 紙板書 ｜ ｜つ｜ ｜ 今まで学習した比例の関 ｜ の関係にある表を提示す｜ ｜ ｜ ｜ ｜係を式に表してみましょう。｜ る。 ｜ ｜ ｜ ｜ ＋−−−−−−−−−−−−−＋ ｜ ｜ ｜か｜ ・正三角形のまわりの長さと｜・ 提示したものを前時の｜ ｜ ｜ ｜ １辺の長さ ｜ ように式に表すことを把｜ ｜ ｜ ｜ ・走った道のりと時間 ｜ 握し，課題に結びつけさ｜ ｜ ｜む｜ ・ガソリンの消費量と走った｜ せる。 ｜ ｜ ｜ ｜ 道のり ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜２．課題をつかむ。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ＋−−−−−−−−−−−−−＋・ 式の特徴についても学｜評 学習課題を｜ ｜ ｜ ｜ いろいろな比例の関係を ｜ 習する課題であることを｜ つかむことが｜ ｜５｜ ｜式に表し，比例の式の特ち ｜ 補足し，意識させる。 ｜ できたか。 ｜ ｜分｜ ｜ょうについて考える。 ｜ ｜（発表，ノ−ト） ｜ ｜ ＋−−−−−−−−−−−−−＋ ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜ ｜３．解決の見通しをもち，自力解｜ ｜ ｜ ｜み｜ 決をする。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ・ 前時の表や式を想起する。｜・ ３つの問題のうち最低｜ ｜ ｜と｜ ｜ １つは解かせるようにす｜ ｜ ｜ ｜ ・ 比例定数を求める。 ｜ る。 ｜ ｜ ｜お｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ・「у＝〓×χ」の式にする。｜・ とまどっている児童に｜準 ヒントカ−｜ ｜す｜ ｜ は，表を与え，書き込ま｜ ド ｜ ｜ ｜ ｜ せて共通点などを発見さ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ せる。 ｜評 比例する２｜ ｜ ｜ ｜ ｜ つの数量の関｜ ｜８｜ ｜・ 式ができた児童には，｜ 係を式に表す｜ ｜分｜ ｜ 比例の式の特徴を考えさ｜ ことができた｜ ｜ ｜ ｜ せたい。 ｜ か。（ノ−ト） ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜た｜４．各自の考えを発表し合う。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ (1) 考えた式を発表する。 ｜ ｜ ｜ ｜し｜ ・у÷χ＝３ ・у＝３×χ｜・ 「きまった数」は 3，｜ ｜ ｜ ｜ ｜ 65，12であり，それはχ｜ ｜ ｜か｜ ・у÷χ＝65 ・у＝65×χ｜ の１あたりのуの値であ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ることをおさえさせる。｜ ｜ ｜め｜ ・у÷χ＝12 ・у＝12×χ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜・ уについての式にもっ｜ ｜ ｜る｜ ｜ ていかせる。 ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜段｜ 学 習 内 容 と 活 動 ｜ 活動への支援・留意点 ｜ 備　　　考 ｜ ｜階｜ ｜ ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜た｜ (2) 「у＝きまった数×χ」の｜・ とりあげたいろいろな｜ ｜ ｜ ｜ 式を比例の一般的な式として｜ 例から，一般化をはかり｜ ｜ ｜ ｜ おさえる。 ｜ たい。 ｜ ｜ ｜し｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ・ 常に比例定数があり，それ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ は「у÷χ」で求められる。｜ ｜ ｜ ｜か｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ・ уについての式に表す。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜め｜ (3) 式の特徴や式のよさについ ｜ ｜評 比例の一般｜ ｜ ｜ て話し合う。 ｜ ｜ 的な式をおさ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ え，そのよさ｜ ｜る｜ ・ 式に表すと，χの値が決ま｜・ χが分数でも小数でも｜ について考え｜ ｜ ｜ ると，それに対応するуの値｜ 大きな数でも計算で求め｜ ることができ｜ ｜12｜ が求められる。 ｜ ることができることに気｜ たか。 ｜ ｜分｜ ｜ づかせる。 ｜ （発表，観察） ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜ま｜５．学習のまとめをする。 ｜ ｜ ｜ ｜と｜ ＋−−−−−−−−−−−＋ ｜・ 書き込み式プリントで｜評 本時の学習｜ ｜め｜ ｜ 比例の関係を表す式は｜ ｜ まとめとしたい。 ｜ をまとめるこ｜ ｜る｜ ｜ у＝きまった数×χ｜ ｜ ｜ とができたと｜ ｜ ｜ ｜になる。 ｜ ｜・ 発表の中で，よさや感｜ か。 ｜ ｜５｜ ＋−−−−−−−−−−−＋ ｜ 想も出させたい。 ｜ （プリント）｜ ｜分｜ ｜ ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ ｜ ｜６．練習問題をする。 ｜ ｜ ｜ ｜ひ｜ (1) 到達問題 ｜・ 到達問題は全員で確か｜準 学習プリン｜ ｜ろ｜ ｜ め合う。 ｜ ト ｜ ｜め｜ (2) 定着問題 ｜ ｜ ｜ ｜る｜ ｜・ 机間巡視をして個別指｜評 練習問題を｜ ｜ ｜ (3) 発展問題 ｜ 導にあたる。 ｜ 解くことがで｜ ｜ ｜ ｜ ｜ きたか。 ｜ ｜ ｜ ｜ ｜ （発表，ノ−｜ ｜ ｜７．次時の学習を知る。 ｜・ 次時は，比例する２つ｜ ト） ｜ ｜15｜ ｜ の量の関係を表すグラフ｜ ｜ ｜分｜ ｜ をかく学習であることを｜ ｜ ｜ ｜ ｜ 知る。 ｜ ｜ ＋−＋−−−−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−−−−−−＋−−−−−−−＋ 　(３)　評価 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　　　・比例関係を式に表し，その特徴をとらえようとする。（関心・意欲・態度） 　　　 　　　・比例する２つの数量の関係を式に表すことができる。（表現・処理）