印刷用紙:B5縦 1ページの行数:35 1行の文字数(半角で):80   −−以下 指導案本文−−          第2学年算数科学習指導案                  日 時   平成8年10月1日                  児童数   男8名 女6名 計14名                  授業者   三宅 良洋 1、単元名    かけ算(1) 2、単元の目標  ○乗法の意味について理解し、それを用いることができる。  (1)乗法に関心をもち、ものの個数をとらえるときに進んで乗法を用いようとする。                              (関心・意欲・態度)  (2)乗法が用いられる場合について、「1つぶんの大きさ」「いくつぶん」をとらえ     て考えることができる。               (数学的な考え方)  (3)乗法が用いられる場合を具体物や式で表すことができる。  (表現・処理)  (4)乗法が用いられる場合が分かる。     乗法九九(五、二の段)の構成のしかたが分かる。     (知識・理解) 3、単元設定の理由  (1)単元について     2年生で初めて学習する「かけ算」だが、乗法の素地ともいえる経験は1年生か    ら始まっている。ものを数えるのに適当な大きさにまとめることや、2とび、5と    び、10の束がいくつといった学習がそれである。     ここでは、それらの経験をもとに「単位量のいくつ分(何倍)」を求める場合に    用いられる演算として乗法を導入するのである。     まず、同じ大きさの数量をひとまとまりとして明確にし、それがいくつ分あるか    とらえさせ、「aのnこ分がm」を「a×n=m」と書き表し、それを1つの数で    表すには、個数分だけ累加すればよいという便利なものであることを学習する。     こうした学習を基礎として、乗法の意味や積の求め方を理解し、五の段・二の段    の九九を構成することができるように本単元を設定した。  (2)児童について     算数の学習が好きな子が多く、家庭学習でも計算ドリルなど積極的に取り組んで    いる。乗法についても、この単元に入る前から家庭学習ノートに九九を書いてきた    り九九を唱えて聞かせてくれたりと、かけ算の学習に対して興味・関心は持ってい    るが、その意味や有用性については考えていない。     基になるたし算については、ほとんどの子が理解しているが、具体物や指を使わ    ないと困難な子も数名いる。     事前テストの結果では、@5ずつまとめた組がつくれる(86%)、A5のまと    まりがいくつかつかめている(86%)、B3のまとまりいくつかつかめている(    64%)、C5とびの数の系列の理解(93%)、D2とびの数の系列の理解(    79%)、E倍の用語や意味の理解(43%)であった。  (3)指導にあたって     乗法の指導にあたって、倍概念について具体物の操作活動を通して基準量と比較    量をはっきり捉えさせ、乗法の意味を理解させ、aのいくつ分(n)はmであるこ    とをa×n=mと表現する方法へ導き倍概念の形成へとつなげたい。また、積を求    める際、累加計算を中心にしその意味を理解させ、記憶の指導のみに片寄らないよ    うにしたい。 4、単元の学習計画 (11時間) +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | 評 価 | | 小単元 | 学 習 活 動 +−−+−−+−−+−−+ | | |関心|考え|表現|知識| | | |態度|方 |処理|理解| +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |1、かけ算|・「1つぶんの大きさ」と「いくつぶん」を|○ | | | | | 4時間 | とらえる。 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・かけ算の式に表す。 | |○ |○ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・かけ算の答えを累加で求める。 | |○ |○ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・「ばい」の表現と意味。 |○ | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |2、かけ算|・五の段の九九の構成。 | | | |○ | | 九九 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | 6時間 |・五の段の九九の記憶と適用。 (2時間)| | |○ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・二の段の九九の構成。 (本 時)| | | |○ | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・二の段の九九の記憶と適用。 (2時間)| | |○ | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |3、まとめ|・学習内容の適応と習熟。 | |○ |○ |○ | | 1時間 | | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ 5、本時の学習  (1)本時の目標    ○二の段の九九の構成のしかたが分かる。       (知識・理解)  (2)授業の構想    かにのはさみの数を求めるために、1匹のかににはさみが2つあることから、二の   段の九九を適用できることに気付かせ、二の段の九九を構成させる。    二の段の九九を構成する際、かける数が1増すごとに積が2増えることに気付かせ   累加を使い積を導き出させたい。    解決の糸口が見つからない子には、絵を描いた別プリントやおはじきなど操作活動   を通して考えさせる。  (3)本時の展開 +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 学習内容・活動 | ・指導上の留意点○個への手立て | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1、問題把握 |・1匹のかにに、はさみが2つあることを確認す| |つ|+−−−−−−−−−−−+| る。 | | ||かにのはさみの数をしら|| | | ||べましょう。 || | | |+−−−−−−−−−−−+| | | | |・ひとまとまりの数が2であることより、二の段| |か|2、立式 | の九九であることに気付かせる。 | | | 2×1 | | | | 2×2 |・1ぴきから3びきまで絵を提示し、全体で立式| | | 2×3 | していく。それ以降は、各自に立式させ解かせ| | | | る。 | | |3、課題把握 | | |む|+−−−−−−−−−−−+|・子ども達から課題を出させたい。 | | ||二のだんの九九を作り、|| | | ||きまりを見つけよう。 || | | |+−−−−−−−−−−−+| | | | | | | |4、見通し |・各自に解決の見通しを立てさせる。 | |8|・数える。 |・五の段の九九のときと同様に解くことができな| | |・絵を描いて考える。 | いか考えさせる。 | |分|・計算で考える。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |や|5、自力解決 | | | | ア、絵、図を描いて数える|○解決に取り掛かれない子に対しては、五の段を| | | 1、2、3、…18 | 作ったときのことを想起させる。 | |っ| |・五の段の九九表を掲示しておく。 | | | イ、絵、図を描いて数える| | | | (2飛び) |○自力解決が困難な子に対しては、別プリントで| | | 2、4、6、…18 | 考えさせたり、おはじきなどを操作さながら個| |て| | 別指導をする。 | | | ウ、2×1=2(2) | | | | 2×2=4(2+2) |○進んでいる子に対しては、別の方法を考えさせ| |み| 2×3=6(2+2+2) | たり、分かりやすい説明の仕方を考えさせる。| | | : | | | | 2×9=18(2+2+2+…2) | | |る| | | | | エ、2×1=2(2) | | | | 2×2=4(2+2) | | |12| 2×3=6(4+2) | | | | : | | |分| 2×9=18(16+2) | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |た|6、練りあい | | |し|・各自の解決法を発表させる|・どの方法でも求められることを認め、効率の良| |か| | いものはどれかを考えさせる。 | |め|・二の段の九九のきまりを見|・完成した九九表から、全体で二の段の九九のき| |る| つける。 | まりを見つける。 | | | | | | |7、まとめ | | | |+−−−−−−−−−−−+|・子どもから出たきまりをまとめる。 | |15||二のだんの九九は、2ず|| | | ||つふえる。 || | |分|+−−−−−−−−−−−+| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |つ|8、定着適用 | | |か|・コース別問題を解く。 |○遅れがちの子に対しては、机間巡視をし個別指| |う| | 導をする。 | | |9、自己評価 |○進んでいる子には、各自採点をさせプリントを| |10|・感想を書き、発表する。 | 進めさせる。 | |分| | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  (4)評価    ○二の段の九九の構成のしかたが分かったか。  板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−もんだい−−−−−+ +−−かだい−−−−−−+ +−−まとめ−−−−+| ||かにのはさみのかずを| |二のだんの九九をつくり| |二のだんの九九は、|| ||しらべましょう。 | |きまりを見つけましょう| |2ずつふえる。 || |+−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+| |しき | | 2×1 ほうほう | | 2×2 ・かぞえる。 | | 2×3 ・えをかく | | ・けいさん | | +−−−−−−++−−−−−−++−−−−−−+ | | | || || | | | | || || | | | | || || | | | | || || | | | | || || | | | | || || | | | +−−−−−−++−−−−−−++−−−−−−+ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+