印刷用紙:B5縦 1ページの行数:35 1行の文字数(半角で):80   −−以下 指導案本文−−   第6学年算数科学習指導案 日 時 平成8年10月1日(火)5校時 児童数 男8名 女9名 計17名 授業者 千 葉 エ ミ 1.単元名 立体の体積と表面積 2.単元の目標 O 角柱や円柱、角錐や円錐の体積や表面積の求め方を理解し、それらを求めるこ とができる。 1 立体図形の体積や表面積に着目し、それらを求めようとする。    (関心・意欲・態度)   2 既習の立体の体積や表面積の求め方をもとに、角柱や円柱、角錐や円錐の体    積や表面積の求め方を考えることができる。 (数学的な考え方) 3 角柱や円柱、角錐や円錐の体積や表面積を求めることができる。    (表現・処理)   4 角柱や円柱、角錐や円錐の体積や表面積の求め方が分かる。(知識・理解) 3.単元設定の理由 1 単元について  これまでに、4学年で面積の概念と正方形や長方形の面積の求め方、5学年で は平行四辺形、三角形、台形の面積の求め方を、さらに、円周や円の面積の求め 方、及びおうぎ形の概念とその周りの長さや面積の求め方について学習してきて いる。そして、6学年では、角柱や円柱、角錐や円錐の展開図の理解とそのかき 方も学習してきている。  そこで本単元では、これらの学習をもとにして、平面図形の面積からの拡張を 図り、立体の表面の面積に目を向けさせ、角柱や円柱、角錐や円錐の表面積につ いて学習する。側面積、表面積という用語についてしっかりと理解させ、それら を求める学習を進める中で、さらに立体図形についての理解を深めていくように する。 2 児童について  計算を苦手とする児童でも、具体的な図形の操作による学習には興味を示す。 前単元の「立体」の学習では立体の仲間分けを底面の形や柱体、錘体に着目して ほとんどの子が自分なりに分けることができた。展開図についても、見取図から どんな展開図になるか予想しながら意欲的に取り組んだ子が多い。  準備テストの結果、面積については、三角形、平行四辺形、台形の公式をよく 理解していないと思われる子が3名いた。また、半円の求積は正答率が特に低く 円の面積と円周の公式を取り違えている子が多かった。 3 指導にあたって  児童にとっては、展開図が正しくかければ、展開図に表したときのそれぞれの 部分の図形は既習であるので、面積を求めることはそれほど難しくなく進められ ると思われる。そこで、見取り図と展開図の対応関係を確かめながら正しい展開 図を書き、面積を求めるために必要な長さを見つけ、どのような手順を踏めば解 決できるか考えさせながら進めたい。また、底面や側面のそれぞれの部分の面積 を個別に求める方法から、より効率よく求めるにはどうしたらよいか考えさせ、 筋道たてて処理させていきたい。  展開図を書くのにとまどっている子には、立体を実際に切り開いて見せてから 求積させたい。また、面積の公式を忘れている子もいるので、そのつど必要な公 式を確認しながら進めたい。 求積計算は、計算回数が多くなるので電卓を使わせたい。 4.単元の学習計画 (12時間) +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | | 評 価 | |小 単 元| 学 習 内 容 +−−+−−+−−+−−+ | | |関心|考え|表現|知識| | | |態度|方 |処理|理解| +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |1.立体の|・角柱の表面積の求め方(本時) | | | | | | 表面積 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・円柱の表面積の求め方 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | 5時間|・角錐の表面積の求め方 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・円錐の表面積の求め方 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | |・学習内容の適用と習熟 | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |2.角柱、|・四角柱の体積の求め方 | | | | | | 円柱の体+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |積 |・角柱の体積の求め方 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | 3時間|・角柱、円柱の体積を求める公式 | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |3.角錐、|・角錐の体積の求め方 | | | | | | 円錐の体+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |積 |・角錐、円錐の体積を求める公式 | | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ | 3時間|・学習内容の適用と習熟 | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ |4.まとめ|・学習成果の評価 | | | | | | 1時間| | | | | | +−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−+−−+−−+−−+ 5.本時の学習 1 本時の目標    角柱の表面積の求め方を、既習の展開図や面積の求め方をもとに筋道だてて   考えることができる。 (数学的な考え方) 2 授業の構想    表面積を求めるためには底面積と側面積に分けて求めればよいことに気付か   せたい。そして、底面積、側面積を求めるためにはどうすればよいかという観   点で立体の表面積を底面や側面のそれぞれの部分の面積を求める方法から、そ   れをまとめてより効率的な「底面積×2」の求め方や、側面をひとつの長方形   と考えて底面のまわりの長さと角柱の高さをかけて求める方法へと進めていき たい。    解決の見通しが立たない子には、前単元で使った自作の立体を実際に手にと   ったり切り開いたりすることで問題を視覚的にとらえさせ、各面の面積を個々 に求めてから合計していけばよいことに気付かせたい。 3 本時の展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階| 学 習 内 容・活 動 |指導上の留意点 O個への手立て| +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1.問題把握 | | | | 三角柱の表面全体の面積を求めよう|・「表面全体の面積」とは、5つの| | | |面の面積全部を合わせたものである| | | |ことを立体模型により確認する。 | | | | | |つ| | | | | | | | | | | | | | | |か| | | | | | | | |2.課題把握 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |む| |三角柱の表面全体の面積の求め方を| | | | |考えよう。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | |3.見通し | | | | ・それぞれの面の面積を求めて合計|・方法についての見通しを立てさせ| | | する。 |る。 | | | ・底面と側面に分けて考える。 |・部分に分けて、既習の図形に戻し| | | ・展開図を使って考える。 |て考えればよいという見通しをどの| | | |子にも持たせたい。そのために、各| | | |自に自作の三角柱を持たせて考えさ| | | |せる。 | |6| |・面積の公式を想起、確認させる。| |分| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |4.自力解決 | | |や| ア、上の底面積+下の底面積+側面|・式の各部分がどこの面積と対応し| | | の各面積 |ているか確認させながら解決させる| |っ| イ、底面積×2+側面の各面積 | | | | ウ、底面積×2+側面積 |O遅れがちの子に対して | |て| | 三角柱を実際に切り開いて展開図| | | |にして考えさせる。 | |み| | | | | |O進んでいる子に対して | |る| | いろいろな方法で取り組ませ、そ| |12| |の中から、効率的と思われる方法を| |分| |考えさせておく。 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |5.練り合い | | | | ・各自の解決法を発表する。 |・自分の方法と比較しながら聞くよ| | | |うにさせる。 | | | |・アイウの順に発表させる。 | | | |・式がどこの面積を求めているのか| |た| | はっきり分かるように見取り図や| | | | 展開図を使って説明させる。 | |し| | | | | ・アイウに共通する考えを見つける|・底面と側面に分けて考えているこ| |か| | とに気付かせたい。 | | | | | |め| ・より簡単で正確に求められる方法|・どの方法でも求められることを認| | | について話し合う。 |め合った上で、より効率的な方法に| |る| |練り上げていく。 | | | |・側面を一つの長方形と考えるウの| | | |方法が効率的であることを展開図と| | | |結びつけて気付かせていきたい。 | | | | | | | ・他の角柱についてもあてはまるか|・四角柱をとりあげ、側面がどんな| | | 考える。 |大きさの長方形か考えさせてから求| | | |積させる。 | | | | | | |6.まとめ | | | | ・「底面積」「側面積」「表面積」| | | | の用語を知る。 |・見通しを振り返ってまとめさせる| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |12| |底面積×2+側面積 で求められる。 | | |分| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |7.定着適用 | | | | ・練習問題を解く。 | | | | |O遅れがちの子に対して | | | | 展開図にもどして考えさせ、側面| |つ| | を一つの長方形として考えるよう| | | | 助言する。 | |か| |O進んでいる子に対して | | | | 自己採点しながら発展問題に取り| |う| | 組ませる。 | | |8.自己評価 | | | | ・感想を書き、発表する。 |・これからやってみたいことを中心| |15| |に発表させたい。 | |分| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ 4 評価    角柱の表面積の求め方を、既習の展開図や面積の求め方をもとに考えることが できたか。