印刷用紙:A4縦 1ページの行数:39 1行の文字数(半角で):92   −−以下 指導案本文−−   第 1 学 年 算 数 科 学 習 指 導 案 日 時 平成8年10月16日(水)5校時 児 童 1年1組(男子17名女子11名計28名) 指導者 教 諭 後  藤  智  香  子 1,単元名     ひきざん(2) 2,単元について   減法計算は、これまでに1位数から1位数をひく計算や13−3、13−10などの計算で、い ずれも繰り下がりのない場合を扱ってきた。また、11単元では1位数に1位数をたしてはじめて  繰り上がりのある加法を指導した。   本単元では、上記の学習をもとにしながら、11から18までの2位数から1位数をひいて繰り  下がりのある減法計算のしかたを理解し、それを用いることをねらいとしている。繰り下がりのあ  る計算はこれがはじめてであり、減法計算の基礎として重要な内容である。繰り下がりのある計算 の考え方には、ふつう減加法と減々法の2つがある。前者は減数が大きい場合に適用しやすく、後  者は減数が小さい場合に適用しやすいといわれている。減加法は、減法の筆算にも連結する考え方  であるのでこの方法を第1に取り上げていくが、計算の考え方は児童の数のとらえ方や数を操作す  る能力によっても差異が生ずるので、計算に慣れるにしたがって児童自身が考えやすい方法を見い  だしてそれを用いていけるようにしたい。計算方法を考える段階では、答えが10より小さくなる  という予想のもとに減数をどのように引けばよいかを算数ブロックなどを使い、具体的な操作を通  して考えていきたい。また、計算練習の習熟段階では、計算カ−ドによる計算の練習やゲ−ムなど  を工夫して興味をもって取り組めるようにしたい。 児童の多くは「算数が好き。」と答え、理由として「たしざんが好き。」、「絵やブロックで考える  のがおもしろい。」などをあげている。嫌いな理由としては、「みんなより遅くなると分からなくな  る。」、「うまくかけないことがある。」などをあげている。繰り上がりのある加法の学習を振り返る  と、考え方を発表する際にうまく表現できなかったり、習熟段階の計算のみなおしのとき指を使っ  て確かめたりする児童が多くいた。レディネステストの結果をみると、繰り下がりのない減法計算  と数構成(10といくつ)に基づく減法計算は理解されている。3口の数の加減混合計算には誤答が  多くあり、「−」なのに加法計算したり、文章題の立式に間違いがみられた。また、事前テストの  結果をみると、繰り下がりのある減法計算に正答がみられたが、多くの児童は指を使って数えひき  をしていた。本時の指導にあたっては、減数が小さい場合、減数を分解して引いた方が速く計算で  きることに気づかせることに重点をおきたい。そのため、手段をブロックにしぼり、減数が大きか  った前時までの式との違いをとらえさせ、操作の簡潔さから減数が小さい場合は減数を分解したほ  うが簡単で速いことに気づかせたい。 3,単元の目標 ◎総括目標 ・11〜18から1位数をひいて繰り下がりのある計算のしかたを理解し、それを用いることがで    きる。 <関心・意欲・態度> ・数の構成や10の補数などの学習経験を生かして、11〜18から1位数をひいて繰り下がりの    ある計算のしかたを進んで考えようとする。 <数学的な考え方> ・18までの数の構成や10の補数に着目して計算のしかたを考えたり説明したりすることができ    る。 <表現・処理> ・11〜18から1位数をひいて繰り下がりのある計算ができる。 <知識・理解> ・11〜18から1位数をひいて繰り下がりのある計算のしかたがわかる。 4,関連と発展 +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ | 1 年 | | 2 年 | | 3 年 | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−+ +−−−+ +−−−+ 第5単元| 第3単元| 第7単元| ++−−−+−−−−−+ ++−−−+−−−−−+ ++−−−+−−−−−+ ・減法の意味, | ・2位数−1〜2位数の|→・大きな数の減法 | | | | | +−−−−−−−−−−+ |記号(−,=) |→|減法 || ・1位数−1位数=1位数||・減法の筆算形式 || +−−−−−+−−−−+|+−−−−−+−−−−+| | | | | +−−−+| | +−−−+| | 第6単元|| | 第7単元|| | ++−−−++−−−−+|++−−−++−−−−+| ・13− 3,13−10などの| →・口数の多い減法 || | ||+−−−−−+−−−−+| |減法 || | | +−−−−−+−−−−+| +−−−+| | | | 第9単元|| | +−−−+| |++−−−++−−−−+| 第10単元|| |・3位数−1〜3位数の|| ++−−−++−−−−+|| || ・3口の数の減法,加減|||減法 || | +++−−−−−+−−−−+| |混合計算(繰り下がりなし) | | +−−−−−+−−−−+| +−−−+| | | | 第16単元|| | +−−+ | |++−−−++−−−−+| 本単元| | |・3位数−1〜3位数=|| ++−−+−+−−−−+|| ++ ・十何−1位数=1位数|||4位数の加法と逆の減| |の計算の考え方と習熟|||法 | +−−−−−+−−−−+|+−−−−−−−−−−+ | | +−−−+| | 第16単元|| | ++−−−++−−−−+| ・簡単な2位数と1,2位|| | ++ |数の減法(繰り下がりなし) +−−−−−−−−−−+ 5,指導計画と目標の分析(14時間扱い) +−+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 小 | | | 単 位 時 間 ご と の 観 点 別 目 標 | | | | +−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 単 時 | 目 標 | | | | | 元 | | 関心・意欲・態度 | 数学的な考え |表 現 ・ 処 理 |知 識 ・ 理 解 | +−+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・11〜18−1位数で・(11〜18)−1位・10のまとまりから| | | | | |繰り下がりのある|数で繰り下がりの|減数をひいてのこ| | | | 1 |減法(減数が7以|ある計算のしかた|りを求めることの| | | | ・ |上)の計算方法を|を進んで考えよう|よさに気づく。 | | | | 2 |理解する。 |とする。 | | | | @ | | | | | | | | | | | | | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 13| ・11〜18−1位数で・減数が7〜9の繰| ・減数が7〜9の繰・減数が7〜9の繰| | | |繰り下がりのある|り下がりのある計| |り下がりのある計|り下がりのある計| 9 3 |減法(減数が7以|算を進んで解こう| |算ができる。 |算のしかたがわか| | | |上)の計算能力を|とする。 | | |る。 | の | |伸ばす。 | | | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・11〜18−1位数で・(11〜18)−1位・減数が小さい場合| | | け 4 |繰り下がりのある|数で繰り下がりの|は、減々法の方が| | | い | |減方(減数が2〜|ある計算のしかた|計算しやすいこと| | | さ 本 |6)の計算方法を|を進んで考えよう|に気づく。 | | | ん 時 |理解する。 |とする。 | | | | | | | | | | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・11〜18−1位数で・減数が2〜6の繰| ・減数が2〜6の繰・減数が2〜6の繰| | | |繰り下がりのある|り下がりのある計| |り下がりのある計|り下がりのある計| | 5 |減方(減数が2〜|算を進んで解こう| |算ができる。 |算のしかたがわか| | | |6)の計算能力を|とする。 | | |る。 | | | |伸ばす。 | | | | | | | | | | | | | +−+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ A | ・文章題解決を通し・減法の用いられる| ・繰り下がりのある・求残の場面で、減| ひ 1 |減法の意味理解を|場面を見いだし、| |減法を適応して問|法にしてよいこと| きも| |深める。 |進んで減法の式に| |題を解決すること|がわかる。 | | +−+ | | | +−−−−−−−−+ ざん| | |表そうとする。 | |ができる。 ・求差の場面で、減| んだ 2 | | | | |法にしてよいこと| のい| | | | | |がわかる。 | +−+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | ・計算カ−ドを使っ・計算カ−ドを使っ・被減数と減数、差・繰り下がりのある・繰り下がりのある| | 1 |て繰り下がりのあ|て、進んで繰り下|の関係に気づく。|計算ができる。 |計算のしかたがわ| B 〓 |る計算に習熟する|がりのある計算を| | |かる。 | | 5 | |練習しようとする| | | | け | | | | | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ い | ・学習内容の適用と・既習の学習経験を・10といくつという・繰り下がりのある・繰り下がりのある| さ | |習熟を図る。 |活用して、計算方|数構成に着目して|計算ができる。 |計算のしかたを説| ん 6 | |法を考えようとす|被減数や減数を分| |明することができ| の | | |る。 |解することに気づ| |る。 | れ | | | |く。 | | | | +−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ ん | ・ゲ−ムを通して繰・計算カ−ドを使っ| ・繰り下がりのある・繰り下がりのある| し | |り下がりのある計|て、進んで繰り下| |計算が反射的にで|計算のしかたがわ| |ゅ 7 |算に習熟する。 |がりのある計算を| |きる。 |かる。 | う | | |しようとする。 | | | | | | | | | | | | +−+−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 6,本時の展開(4/14) (1)本時のねらい ・(11〜18)−1位数で繰り下がりのある計算のしかたを進んで考えようとする。                                  <関心・意欲・態度> ・減数が小さい場合は、減々法の方が計算しやすいことに気づく。  <数学的な考え> (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ 過程|学 習 活 動 |予想される児童の活動 |意欲化をはかる留意点(※評価)| +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ | 1,問題を把握する。 | | | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | ||おかしが12こあります。3こたべました。| ・問題場面の把握のため、実物を | つ ||のこりはなんこですか。 | |用意する。 | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | | | |・要素の抽出をする。 ・はじめ、おかしが12こ ・はじめの個数と食べた個数をお | | | ・3こたべた |さえる。 | か | ・のこりはなんこか ・のこりを求めることで、減法へ | | | | |つなげる。 | | |・立式する。 ・12−3 ・前時までの式と違い、減数が小 | む | | |さい数であることをおさえる。 | | | | | | | 2,課題を把握する。 | ※事象から、要素を見いだすこと | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| | | ||12−3のようなけいさんのしかたをかんがえよう。||ができたか。(観察・発表) | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| | 7分 | | | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ | 3,課題解決の見通しを立 | | | | | てる。 | | | | |・答えを予想する。 ・9こぐらい ・10より小さいことをきちんと | | | ・10よりちいさい |おさえる。 | | | | | | | 4,自分なりの方法で解決 | | | 考 | する。 | | | | |・ブロックを用いて、自 ・減々法の考え ・みんなに分かるようなブロック | | | |++ | | | | 分なりの方法でやって ||| |の並べ方をさせる。 | | | みる。 ||| | | | | ||| | | え | ||| −3 ・戸惑いのある児童には、前時ま | | | ||| |での学習事項を提示し、それを | | | |||++ | | | | ||||| |ヒントに解決するようにさせた | | | |||++ | | | | ||||| |い。 | | | |++++ | | | | | | | る | | | | | | | | | | | | | | | | ・減加法の考え | | | | |++ | | | | ||| | | | | ||| | | | | ||| | | | | ||| −3 ※操作を通して考えているか。 | | | ||| | (操作活動・学習プリント)| | | |||++ | | | | ||||| | | | | |||++ | | | |・自分の考え方について ||||| ・自己評価 ◎よい考え | | | |++++ | | 15分 評価する。 | |○ふつうの考え △自信がない | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ | 5,ふたつの方法を比較す | | | | | る。 | | | | |・それぞれの考えを発表 | ・質問や意見をとり、友だちの考 | | | する。 | |えを理解させる。 | く | | | | | |・やり方の違う点につい ・3をわけてひいているとこ・気づかないときは、式に表して | | | て話し合う。 |ろと、1どにひいていると|確かめる。 | ら | |ころ。 | | | | | | | | |・速く計算できるのはど ・3を2と1にわけてひくや※減々法の方が計算しやすい場合 | べ | ちらか考える。 |りかた。 |もあることに気づくことができ | | | | |か。(観察・発表) | | 6,中間まとめをする。 ・12−3のけいさんは ・操作と関連させながら、計算方 | る |・減々法の考えをまとめ @12から3の中の2をひい|法を確かめさせる。 | | | る。 |て10 ※計算のしかたを操作と関連させ | | | A10からのこりの1をひい|て順序よく言うことができたか。| 15分 |て9 | (観察・操作活動)| +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ たし7,練習問題を解く。 ・練習問題をする。 ・減々法の考え方で解かせたい。 | かめ| |11−3 ・操作をして答えを確かめ、減々 | る | | |方の考え方の確認をする。 | | | | ※減々法で答えを求めることがで | 4分 | |きたか。(操作活動・学習プリント) +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+ | 8,まとめをする。 | ・児童のことばをいかしてまとめ | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| | ま ||12−3のようなけいさんは、ひくかずをわけて、||たい。 | と |さきにバラのかずからひいて計算してもよい。 |・自己評価 | | |+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+| | め | | |◎説明できるくらい分かった | る 9,自己評価をする。 | |〇練習問題ができた | | | | |△自信がない | | | | ・学習して思ったことを感想とし | 4分 | |て書かせたい。 | +−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−+