印刷用紙:B5縦 1ページの行数:45 1行の文字数(半角で):92   −−以下 指導案本文−−        第2学年   算 数 科 学 習 指 導 案                         日 時 平成8年10月8日(火)5校時                         児童数 男4名 女6名 計10名                         指導者 教 諭  及  川  利  定 1.単元名   10 三角形と四角形 2.単元の目標  ○ 具体的な操作活動をとおして、三角形、四角形や正方形、長方形、直角三角形などの構成要   素をとらえ、それらの概念を理解する。  (関心・意欲・態度)・図形の美しさに関心をもち、身の回りから三角形、四角形などの形を見             つけようとしたり、用語を日常生活に生かそうとする。  (数学的な考え方) ・辺や角などの構成要素に着目して図形を弁別することができる。  (表現・処理)   ・三角形、四角形や正方形、長方形、直角三角形などを弁別したりかいた             りすることができる。  (知識・理解)   ・三角形、四角形や正方形、長方形、直角三角形などの定義や性質が分か             る。 3.単元について (1)教材観     本単元では、これまでに培った図形についての初歩的な理解のうえに立って、三角形、四    角形などの図形を構成する要素、およびその数に着目するなど、基本的な平面図形を弁別す    る観点を与え、これに基づいて三角形、四角形を定義する。さらに、直角の概念を導入し、    辺の長さを比較するなどの図形を弁別する観点を与えて、長方形、正方形、直角三角形を定    義するなど、基本的平面図形の概念を理解させることがポイントである。     また、ここで指導する用語「辺」「ちょう点」「かこまれた」などについては、具体的な    操作活動により、意味をしっかり把握させ、しかも正しく表現できるようにしておくことが    大切である。 (2)児童観     これまでの子供たちは、身の回りにあるいろいろな具体物から、材質、色、大きさ、位置    など捨象して、「さんかく」「しかく」などの形が認められるようになってきている。用語    については、「へり、かど、まる、さんかく……」という日常語で表しており、図形の大ま    かな特徴をとらえている。診断テストの結果で、図形を弁別する問題はすべての子供が全問    正解しているが、図形を構成したり分解したりする問題は8割近くが全問正解している。     2年になって、第5単元で直線の概念、書き方を学習している。しかし、鉛筆で線をひく    とき強く押しすぎて動いてしまい、途中から少し曲がってしまう子供が2、3人いる。     子供たちは、進んで発表するようになってきている。自力解決においては、一人一人自分    なりの考えで取り組むようになってきている。 (3)指導観     本単元は、4つの小単元から構成されている。     第1小単元の「三角形と四角形」では、直線の基本的性質をおさえ、それを使って方眼上    に三角形、四角形を書き、それらの概念形成に取り組ませたい。     第2小単元の「直角」では、紙を折って直角をつくり、身の回りから直角になっている部    分を見つけるように取り組ませたい。     第3小単元の「長方形と正方形」では、三角形や四角形の特別な条件を満たすものが直角    三角形であり、長方形、正方形であることをつかませたい。     この単元全体を通して、@子供が興味、関心をもち、主体的に学習に取り組めるようにす    ること、そのためには、素材や課題提示の仕方を工夫すること。A目的をもった具体的な操    作活動を入れること、などをふまえて指導したい。    本時は、直線(辺)の数に着目して、三角形と四角形のグループに分け、2つの図形の特    徴をとらえさせる。三角形や四角形の定義や用語を知ったあと、定義をもとにしていくつか    の図形の中から三角形や四角形を弁別させる。図形の置かれている位置が変わると、三角形、    四角形と認められない子供がいるので、定義をもとに弁別させたい。 4.単元指導計画 +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |小単元| 時 | ね ら い | 評 価 の 観 点 | +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 1 ・三角形、四角形の概念を理解する。 ・身の回りから三角形や四角形を見つ| | @ |(本時) ・「辺」「頂点」の意味を知る。 | けようとする。(関) | | 三 | ・ | |・辺や頂点の数に着目して、三角形や| | 角 | 2 | | 四角形の特徴を明らかにすることが| | 形 | | | できる。(考) | | と | | |・定規を使って三角形や四角形がかけ| | 四 | | | る。(表) | | 角 | | |・3本の直線で囲まれた形を三角形と| | 形 | | | いい、4本の直線で囲まれた形を四| | | | | 角形ということが分かる。(知) | +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 1 ・直角の概念を理解する。 |・身の回りから直角になつている部分| | A | | | を見つけようとする。(関) | | 直 | | |・三角定規の直角の部分を使って、直| | 角 | | | 角調べができる。(表) | | | | |・直角がどのような形であるか分かる。 | | | | (知)| +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | B | 1 ・長方形の概念を理解する。 |・身の回りから長方形の形のものを進| | | | | んで探そうとする。(関) | | 長 | | |・長方形は4つのかどが直角になって| | 方 | | | いる四角形で、対辺の長さが等しい| | 形 | | | ことが分かる。(知) | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | と | 2 ・正方形の概念を理解する。 |・図形の置かれた位置に関係なく、長| | 正 | | | 方形や正方形を認めることができる。 | 方 | | | (考)| | 形 | | |・正方形は4つのかどが直角で、4辺| | | | | の長さが等しい四角形であることが| | | | | 分かる。(知) | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 3 ・長方形、正方形の作図のしかたを |・方眼を用いて、長方形や正方形をか| | | | 知る。 | くことができる。(表) | | +−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | 4 ・直角三角形の概念を理解する。 |・方眼を用いて、直角三角形をかくこ| | | | | とができる。(表) | | | | |・直角三角形は、1つのかどが直角に| | | | | なっている三角形であることが分か| | | | | る。(知) | +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ま | 1 ・学習成果の評価をする。 |・直角、正方形、長方形、直角三角形| | と | | | を方眼紙にかける。(表) | | め | | |・かどの形や辺の長さに着目して図形| | | | | を弁別することができる。(考) | +−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5.本時の指導 (1)目 標    動物を囲む操作活動を通す中で、図形の構成要素に着目させ、三角形の概念を理解すること   ができる。 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階| 学 習 内 容 ・ 活 動 | 支 援 ・ 評 価 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1.問題の把握 |・にわとりが小屋からにげた話をし、問題| | | o問題をイメージ化する。 | 作りをしたい。 | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | つ || にわとりが逃げないように、直線 || | | ||で囲んで、そのときできるかたちを || | | か ||しらべよう。 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | o囲んだかたちを予想する。 |・囲むときは直線で、できるだけ少ない数| | む | 三角、四角 | であることを知らせる。 | | | | | | |2.課題の把握 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | | 8 | |にわとりを囲んだかたちをくわしくしらべよう。| | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3.解決の見通し | | | | 動物囲みの約束を確認する。 ・直線をひくとき、気をつけることは、単 | | | o直線はものさしを使ってひく。 | 元4 長さ(1)で学習しているので、 | | | o動物の上に線がかかってはいけな | 想起させたい。 | | | い。 | | | 考 | o閉じた形になる。 | | | |4.自力解決 | | | | o 各自の方法で動物を囲む作業を ・約束にしたがって、動物を囲んでいるか | | | する。 | 調べ、違っていたら個別指導をする。 | | | 直線で囲む。 ・1人、2、3枚仕上げさせたい。 | | え | ・直線4本で囲んでいる子供には、3本で | | | | 囲めないか考えさせたい。 | | | | | | | | | | | (評)ものさしを使って三角形や四角形が | | | | かける。 | | る |5.練り合い | | | | o解決の結果を発表する。 ・約束にしたがって囲んであるか。 | | | ・どの子供のやり方もよさをほめる。 | | | ・友達の考えのよい点に気づかせる。 | | 20 | o比較し、仲間分けをする。 ・三角形、四角形、五角形などいろいろな | | | | 多角形ができると考えられるが、本時で | | | | は、三角形だけを取り扱う。 | | | (評)進んで三角形や四角形を見つけよう | | | | とする。 | | | oまとめ ・3本の直線で囲まれた形のあつまりに名 | | | | 前がほしいということから、みんなで考 | | | | えさせたい。 | | | ・「へん」や「ちょう点」についても、軽 | | | | く取り扱う。 | | | (評)3本の直線で囲まれた形を三角形と | | | | ということが分かる。 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |確 |6.練習問題による定着 ・フラッシュカードは、短時間でしたい。 | |か | ・練習問題で理解を深めさせる。 | |め | (評)辺や頂点の数に着目して、三角形の | |る | | 特徴を明らかにすることができる。 | |12 | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ま |7.本時のまとめと次時の予告 | | |と | ・自己評価 ・自己評価して成就感をもたせたい。 | |め | ・次時予告 ・次時の学習の意欲づけをする。  | |る | | | |5 | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 6.板 書