印刷用紙:B5縦 1ページの行数:43 1行の文字数(半角で):90   −−以下 指導案本文−−   第3学年 算 数 科 学 習 指 導 案 日 時 平成8年10月8日(火)5校時 児童数 男4名 女3名 計7名 指導者 教 諭 小 澤 純 子 1、単元名 13、わり算のひっ算 2、単元の目標 ○筆算形式による2〜4位数を1位数でわる除法計算のしかたについて理解し、それを用いる能 力を伸ばす。 (関心・意欲・態度)・除法の筆算形式による計算のよさに気づき、進んでそれを用いようと する。 (数学的な考え方) ・筆算形式による除法の計算は、上位から位ごとに計算を進めていけば よいことに気づく。 (表現・処理)   ・2〜4位数÷1位数の計算を筆算で正確にできる。           ・乗除2段階、除法2段階の計算ができる。           ・2位数÷1位数=2位数,及びこれに帰着できる除法の暗算ができる (知識・理解) ・2〜4位数÷1位数の筆算のしかたが分かる。 ・何倍かを求めるのに除法を用いることが分かる。 3、単元について (1)教材観     除法については、第3、6単元で、わり算の意味とかけ算九九を1回適用してできる除法    計算(あまりなし、あまりあり)の意味と計算方法,及びその筆算形式について学習してき ている。     本単元では、その発展として乗法九九1回適用の範囲を越えて除数が1位数の場合につい    て、本格的に筆算形式の原理と手順を学習し、1位数でわる除法計算の一応の完成となる。     除法の筆算形式による計算では、<たてる><かける><ひく><おろす>という4つの    操作を順々に行い次の位へとひきつぎ、これを繰り返すことによって答えを求める。この操    作は、慣れてしまえば機械的にでき、決して困難ではないが、はじめて学ぶ児童にとっては 4段階で1節を完成するというしくみは、これまでにない複雑さを感じると思われる。     また、基準量の何倍かを求めたり、逆に基準量を求めるときにも除法が適用されることを 理解させ、除法の意味の拡張を図っていく。 (2)児童観     除法の基礎となる乗法九九について7名中5名はほぼ習得しているが、四と七をいい間違 えたり忘れていたりすることもある。2名は九九の習得が不十分である。     事前テストの結果、1位数÷1位数(あまりなし,あまりあり)、2位数÷1位数(あま    りなし)はほぼ全員が計算できた。しかし、2位数÷1位数(あまりあり)や第6単元で学    習した筆算のしかたについてはできていない子供もいた。未習の2位数÷1位数=2位数の 計算は、全員解くことができなかった。     7名ではあるが、計算や記述の速度にかなりの差があり、なかなか自分の意思表示をしな い子供や時間内に問題を解決できない子供もいる。     しかし、1学期と比べ、問題を解こうとする意欲は増し、自力解決で考えの説明を書いた り、解決したことを発表したりすることにもいくらか慣れてきた。 (3)指導観     本単元の指導にあたって、72÷3という2位数を1位数でわって、十の位でわりきれな    い場合から導入する。問題の把握と計算のしかたを考える際の具体物として色紙を用い、10    枚束7つと2枚を提示し、実際に操作を行うことによって、上位から計算を進めることの必    要性と手順を理解させる。この操作と、筆算形式の操作の意味とを対応づけ、筆算の計算手 順の理解を図りたい。     本時は、76÷3という各位ともわりきれない場合の筆算のしかたを学習する。前時のあ    まりのない場合の筆算のしかたを基盤にし進めていくが、問題把握の段階で、前時との違い    (あまりがあること)を意識させたい。そして、自力解決の後、改めてあまりのない場合の    筆算と対比することによって、あまりの有無に関係なく同じ手順で計算できることを理解さ せたい。 4、単元指導計画 14時間 +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |小単元 時 ね ら い | 評 価 の 観 点 | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | @ |1|・2位数÷1位数であまりなし(|・具体物を使うなどして2位数÷1位数の計算| | わ | | 一の位でわりきれる)の筆算の| のしかたを考えようとする。(関) | | り | | しかたを理解し、その計算がで|・具体的な操作をもとに、2位数÷1位数の筆| | 算 | | きる。 | 算形式を考えることができる。(考) | | の +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | ひ |2|・2位数÷1位数であまりあり(|・あまりのある場合も、あまりのない場合と同| | っ | | 各位ともわりきれない、十の位| じ手順で考えることができる。(考) | | 算 |本| でわりきれるなど)の筆算のし|・2位数÷1位数(各位ともわりきれないなど| | 1 |時| かたを理解し、その計算ができる。 )の筆算ができる。(表) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3|・3位数÷1位数=3位数の筆算|・3位数÷1位数の計算も、2位数÷1位数と| | | | のしかたを理解し、その計算が| 同じ手順でできることに気づく。(考) | | | | できる。 |・3位数÷1位数の筆算ができる。(表) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |4|・3位数÷1位数=3位数(商に|・3位数÷1位数(商に空位を含む)、4位数| | | | 空位あり)、4位数÷1位数=| ÷1位数=4位数の筆算ができる。(表) | | | | 4位数の筆算ができる。 | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |5|・学習内容の適用と習熟を図る。|・2〜4位数÷1位数の筆算のしかたが分かる。(知) +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | A |1|・3位数,4位数÷1位数=2位|・既習の計算との相違点に着目して、首位に商| | わ |・| 数,3位数の筆算のしかたを理| が立たない場合の筆算のしかたを考えようと| | り |2| 解する。 | する。(関) | | 算 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | の |3|・商に空位を含む場合の簡単な筆|・商に空位がある場合は簡略化できる部分があ| | ひ | | 算のしかたを理解する。 | ることに気づく。(考) | | っ | | |・商に空位を含む場合の筆算を簡単なしかたで| | 算 | | | できる。(表) | | 2 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |4|・乗除混合,連除の問題を1つの|・2つの式を乗除混合の1つの式にまとめて表| | | | 式に表せることを理解する。 | す方法を説明できる。(考) | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | B |1|・何倍かを求める場合にも除法が|・倍と乗法の関連から類推して、何倍かを求め| | 何 | | 用いられることを理解する。 | るには除法を用いればよいことに気づく。(考) | 倍 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | か |2|・もとにする大きさを求める場合|・数量の関係をとらえるのに、線分図などを積| | を | | にも除法が用いられることを理| 極的に活用しようとする。(関) | | も | | 解する。 | | | と +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | め |3|・学習内容の適用と習熟を図る。|・何倍かをもとめるのに除法を用いることが分| | る | | | かる。(知) | | 計 | | | | | 算 | | | | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | C |1|・学習成果の評価をする。 |・2〜4位数÷1位数の筆算や乗除混合などの| | ま | | | 計算が正確にできる。(表) | | と | | |・3,4位数÷1位数の筆算の誤りを指摘でき| | め | | | る。(考) | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | D |1|・2位数÷1位数とこれに帰着で|・2位数÷1位数の暗算とこれに帰着できる除| | 暗 | | きる暗算のしかたを理解し、そ| 法の暗算では、被除数を分解して既習の除法| | 算 | | の暗算ができる。 | を適用すればよいことに気づく。(考) | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5、本時の指導 (1)目標 2位数÷1位数であまりあり(各位ともわりきれない,十の位でわりきれる)の 筆算のしかたを理解し、その計算ができる。 (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 学 習 内 容 ・ 活 動 | 支 援 ・ 評 価 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |つ|1、問題の把握 |・問題文と色紙を提示する。 | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |か|| 76まいの色紙を3人で同じ数ず|| | | ||つ分けると、1人分は何まいになり|| | |む||ますか。また何まいあまりますか。||・前時のあまりのない場合と対比し、あまりが| | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| あることを意識づける。 | | | ・立式する。76÷3 | | | |2、課題の把握 | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | | ||76÷3のようなあまりのあるわり算の計算のしかたを考えよう| | |5|+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−+ | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |考|3、解決の見通し | | | | (1)答えの予想をする。 |・被除数の十の位の7に着目させ、除数が3で| | | ・20より多い。 | あるから2以上(20以上)になることに気| | | ・25ぐらい。 | づかせたい。 | | | (2)方法の見通しを立てる。 | | | | ・図で ・色紙を分けて | | | | ・筆算で | | |え|4、自力解決 |・一人一人の考えを認め、励ましたい。 | | | <図> | | | | | | | | |・進んでいる子には、自分の考えを言葉で書か| | | | せたい。 | | | | | | | | | |る| | | | | | | | | <色紙> | | | | @10の束を分ける | | | | 7÷3=2あまり1 | | | | A10の束1つと6枚で16まい | | | | 16÷3=5あまり1 | | | | B1人ぶん2束と5まいで25まい| | | | あまり1まい | | | | <筆算> |・筆算に取り組んでいる子で九九やひき算など| | | @ 25 A 24 | のミスは、指摘し、直させる。 | | | 3)76 3)76 |・筆算Aのように解決している子には、あまり| | | 6 6 | <除数の関係を想起させたい。 | | | 16 16 | | | | 15 12 | | | | 1 4 | | | | | | | |5、練り合い | | | | (1)各自の解決方法を発表し合う。| | | | ・図 ・色紙 ・筆算 |・全員に発表させたい。 | | | (2)話し合う。 |・共通する点に気づかせたい。 | | | ・十の位から一の位へと計算して|・あまりのない場合とも比べさせる。 | | | いる。 | | | | ・あまりのない場合は最後が0に| | | | なるだけで、計算のしかたは同| | | | じ。 | | | | (3)筆算のしかたを確かめ、まとめ|・<たてる、かける、ひく、おろす>の手順で| | | をする。 | あることを確認する。 | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−++ | | ||2けた÷1けたであまりのあるときも十|(評)あまりのある場合の筆算も、あまりの| | ||の位から一の位へとじゅんに計算すると| ない場合と同じ手順で考えることができ | | ||よい。 | る。(発表・ノ−ト) | |25|+−−−−−−−−−−−−−−−−−++ | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |確|6、練習問題による定着 |・@Aで理解を深めたい。 | |か| |・BCは十の位でわりきれるが、計算手順は同| |め| @2)75 A3)71 | じであることを確認する。 | |る| |(評)2位数÷1位数であまりありの筆算がで| |10| B4)86 C3)62 | きる。(ノ−ト) | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ま|7、本時のまとめと次時の予告 | | |と| (1)自己評価をする。 |・わかったことやよかったことなど、自分なり| |め| | の言葉で書かせたい。 | |る| (2)次時予告をする。 | | |5| | | | | | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 6、板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−+ | ||問題 | |課題 | 76÷3のひっ算の| ||76まいの色紙を… | |76÷3のような… | しかた | |+−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−+ | | ・20より多い | | ・25ぐらい +−−−−−−−−−+| | しき 76÷3=25あまり1 方法 |まとめ || | 答え 1人分25まいで ・図 ・色紙 ・筆算 | || | 1まいあまる。 +−−−−−−−−−+| | | | +−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+ | | |自力解決| | | | | | | | | |@ |A |B |C |D |E |F | | | +−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+