印刷用紙:B5縦 1ページの行数:42 1行の文字数(半角で):92   −−以下 指導案本文−−   第6学年  算数科学習指導案        日 時 1996年10月 8日(火)5校時      児童数  男7名 女2名 計9名      指導者 教 諭 千 葉 恵 悦 1 単元名      10  反 比 例 2 単元の目標  ○ 反比例して伴って変わる2つの数量の関係について理解し,簡単な場合について反比例の関   係を式やグラフに表してその特徴を調べることができる。 (関心・意欲・態度)・日常生活の中で伴って変わる2つの数量を進んで見出し,反比例の関              係に着目しようとする。   (数学的な考え方) ・伴って変わる2つの数量が反比例に関係があるかどうかを判定する時              に,反比例の定義や性質を用いればよいことがわかる。   (表現・処理)   ・反比例する2つの数量の関係を式やグラフに表すことができる。   (知識・理解)   ・反比例する意味や反比例の式やグラフの特徴がわかる。 3 単元について (1) 教材観   本単元は,「比例」と同様,小学校における関数学習の総括として,関数の考え方を育成する  ことをねらいとしている。「反比例」の学習は,第6学年で初めて指導するようになっている。  しかし,第5学年では,簡単な式で表されている関係について,2つの数量の対応や変わり方に  着目させるなど数量の関係や見方,調べ方について理解を深めることや円の求積公式に関連した  学習など反比例につながる学習をしてきている。また,第6学年では,正比例について式やグラ  フを用いて,その特徴を知ることを学習している。反比例は,比例と対比して考えられる関係で  あるので,本単元においても,比例の学習の進め方をもとにし,できるだけ比例の特徴と対比し  て,反比例の特徴をとらえさせたい。   (2)児童観 算数科の学習に対して,しっかりと取り組みたい,わかりたいという意欲がある。ドリル学習  に対しても,こつこつと熱心に取り組んでいる。その反面,新しい学習内容については既習事項  を活用して,何とか自分の力で解決していこうとする意欲に欠ける面がある。 本単元の学習にあたって,事前テストによると,一方を基準にして他方の変わり方の特徴をと  らえることができたのは8名であり,その基準をもとに,同じような変わり方の特徴をもつもの  を選び出すことができたのは6名であった。これまでの学習を通して,さまざまな関数的なもの  の見方の素地を身につけてきたと考えられるが,まだ,2つの数量を「伴って変わる」という視  点からとらえる意識がうすい子どももあり,その関係を意識させ,問題解決をさせたいと考える。 (3)指導観  本単元は,伴って変わる2つの数量の変化の特徴をみつけ,その特徴を式やグラフで表現する  という関数の考えを育成する流れで単元が構成されている。   第1小単元では表の考察を通して反比例する2量の関係を理解させること,第2小単元では,  反比例の特徴を式とグラフの考察を通して理解させることをねらいとしている。しかし,指導の  内容は,比例のそれよりも軽くし,あまり深入りしないことを意図している。   本時では,ただ単に答えを求めるのではなく,伴って変わる2量の変化のきまりに目を向けて,  課題解決を進めていくことができるようにさせたい。そのために,具体的場面を整理して数量の  関係を見出させ,比例の学習と対比させながら,反比例の関係をとらえさせたいと考える。 4 単元指導計画    8時間 +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |小単元 時 ね   ら   い | 評 価 の 観 点 | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 1 ・反比例の意味を理解する。 |・伴って変わる2つの数量とその2つの数量の変わ| |@ ・ | | り方をとらえることができる。(考) | |反 2 | |・一方の数量が増すにつれて他方の数量がどのよう| |比 本 | | に変わっていくか調べることができる。(表) | |例 時 | |・反比例の意味がわかる。(知) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |の | ・反比例の性質を理解する。 |・反比例の性質にはどのようなものがあるか調べよ| |性 | | | うとする。(関) | |質 3 | |・一方の数量の変化の割合とそれに対応する他方の| | | | | 数量の変化の割合は逆数の関係になることに気づ| | | | | く。(考) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | ・2つの数量の変化の関係から |・伴って変わる2つの数量について,反比例するか| | 4 | 反比例を判定する能力を伸ば | しないかを判定することができる。(考) | | | | す。 | | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | ・反比例する2つの数量の関係 |・反比例の関係を式に表し,その特徴をとらえよう| |A 1 | は,y=a÷xと表せること | とする。(関) | |反 | | を理解する。 |・反比例する2つの数量の関係を式に表すよさに気| |比 | | | づき,式を利用することができる。(考) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |例 | ・反比例する2つの数量の関係 |・反比例の関係をグラフに表し,その特徴をとらえ| |の 2 | はグラフに表せることを理解 | ようとする。(関) | |式 | | する。 |・反比例する2つの数量の関係をグラフに表すこと| | | | | ができる。(表) | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 3 ・学習内容の適用と習熟 |・反比例する2つの数量の関係を式に表したり,数| | | | | 量を求めることができる。(表) | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |まとめ 1 ・学習成果の評価をする。 |・反比例の意味や反比例の式の特徴がわかる。 | | | | | (知) | +−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導 (1)目標  一方の数量が増すにつれて他方の数量がどのように変わっていくか調べ,比例と比        べ,変化のきまりをみつける。 (2)展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |段階 学 習 内 容 ・ 活 動 | 支  援 ・ 評  価 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 問題の把握 | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |つ|| 面積がきまっている長方形やまわりの長 |・変わらない数と変わる数に気づかせる。 | | | さがきまっている長方形のたてや横の長さ | | |か| の変わり方を調べてみよう。 |・それぞれの長方形がイメージできるように| | | (1) 面積が18〓〓2の長方形 | 図示する。 | |む| (2) まわりの長さが18〓〓長方形 | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | |2 課題の把握 |・自分のことばで課題づくりをする。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | | | |たてや横の長さの変わり方を調べ,きまりをみつけよう。| | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |8| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |3 解決の見通し | | |考| <解決の方法を考える> | | | | ・表に表して考える。 |・「比例」の学習の進め方を想起させる。 | |え| ・式で考える。(x+y=9,x×y=18) | | | | ・表の見方 (xとyの変わり方) | | |る| (たてに,横にみる。) | | | | | | | |4 自力解決 | | | |(1)面積が18〓〓2 |・表作りに時間がかかる子には,プリントを| | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | | たての長さ(x) 1 2 3 4 5 6|………| 用意しておく。 | | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | | 横の長さ(y) 18 9 64.5 3.6 3|………| | | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | |(2)まわりの長さが18〓〓 | | | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | | たての長さ(x) 1 2 3 4 5 6|………|(評)一方の数量が増すにつれて,他方の数| | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | | 横の長さ(y) 8 7 6 5|4|3|………| 量がどのように変わっていくか調べる| | |+−−−+−+−+−+−+−+−+−−−+ | | | | ことができたか。(観察,ノート) | | | <特徴をみつける> | | | |(1)・xがふえるとyはへる。 | | | | ・いつもx×y=18になる。 |・自分がみつけたきまりをノートにまとめさ| | | ・xが2倍,3倍…になるとyは1/2,| せる。 | | | 1/3 …になる。 | | | |(2)・xが1ふえるとyは1へる。 | | | | ・x+y=9になる。 | | | | | | | |5 練り合い | | | |(1)解決方法,みつけたことを発表しあう。・具体的に発表できるように支援する。 | | | |・自分の考えと比べながら発表を聞くように| | | | する。 | | | | | | |(2)練り合い | | | | ・共通点をみつける。 |・他の和一定,積一定の変化の表を通し,変| | | ・比例とくらべ,変化のきまりをみつける。 化のきまりについて理解を深める。 | | | |・「増えると減る」ものの中の1つが反比例| | | | であることに気づかせる。 | | | |(評)伴って変わる2つの数量とその2つの| | | | 数量の変わり方をとらえることができ| | | | たか。(ノート) | | |(3)まとめ | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | | | xの値が2倍,3倍…になると,それにともなって ・できるだけ自分のことばでまとめ | | | yの値が1/2,1/3…になるとき,yはxに反比例す | させる。 | | | るといいます。 | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |32| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ま|6 本時のまとめと次時の予告 | | |と|(1)自己評価 |・学習をふりかえり,わかったこと,疑問点, |め| | 自分のよさ,友達のよさなどをまとめる。| |る|(2)次時予告 |・次時の学習の意欲づけをする。 | | | | | |5| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | 問題 +−+ 課題 +−+ まとめ | | | | | | | | | | | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ | | <方法>・ | | ・ | | <みつけた> | | | | | | 図(1) 図(2) 自力解決 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | +−−−−−−−+−−−−−−− +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+