印刷用紙:A4縦 1ページの行数:52 1行の文字数(半角で):90   −−以下 指導案本文−−   第1学年 算 数 科 学 習 指 導 案   ・日 時 平成8年9月10日(火)   ・児童数 1年生 男14.女12.計26名   ・指導者 武 田  久 美 1 単元名 3つの かずの けいさん  (東京書籍 新しい算数1年P57〜58) 2 単元について (1)教材について    加法,減法については,第4,第5単元でその意味と1位数どうしの加減計算(繰り上が繰り下が   りなし)の仕方を学習している。第6単元では簡単な場合の10と1位数の加法とその逆の減法計算   (繰り上がり,繰り下がりなし)の仕方を学習した。これらの学習をとおして,児童は20までの数の   範囲における繰り上がり,繰り下がりのない場合の加減計算の仕方について理解したことになる。今   後は,1位数と1位数の加法,減法で繰り上がり,繰り下がりのある場合の加減計算に発展する。    本単元では,3口の数の加減計算を取り上げ,3つの数についても加減の計算ができることを理解   させ,それを1つの式に表し,またその計算ができるようにする。ここでの3口の数の計算は,これ   から学習する1位数が繰り上がる加法と,その逆の減法の計算の時に直接役立つものである。したが   って1つの式にまとめることの意味の理解と合わせて,練習の段階では繰り上がり,繰り下がりのあ   る計算を意識し,練習問題を丁寧に扱っていきたいと考える。    児童は,これまでの経験から,3口の数を1つの式に表すことに抵抗を感ずると思われる。そうし   た児童の抵抗を軽減するため,ここでは,情景を視覚化したり,場面を確認する意味も含めて算数ブ   ロックによる操作活動を取り入れ,式表示の理解を深めたいと考える。 (2)関連と発展 本単元における指導の関連と発展は,次のとおりである。 +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ |1年 | |2年 | |3年 | +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ |・加法、減法の意味と記号| |・2位数±1〜2位数の計|++・大きな数の加法,減| |・1位数±1位数=1位数| | 算 ||| 法 | | の計算 | |・加法,減法の筆算形式 ||+−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+| ↓ ↓ |※前単元における操作活動 +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+|・ブロックによる具体的 |・10と1位数の簡単な加法|++・口数の多い加法,減法 || 13−3 操 | 減法(繰り上がり,繰り||+−−−−−−−−−−−−+| +−+ | 下がりなし) || ↓ | +−+ |※ ||+−−−−−−−−−−−−+| +−+ +−−−−−−−−−−−−+||・3位数±1〜3の加法,++ +−+ ↓ || 減法 | +−+ +−−−−−−−−−−−−+|+−−−−−−−−−−−−+ +−+ |・簡単な3口の加法,減法++ ↓ +−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−++−+ ↓ ・3位数+3位数=4位数 | +−++−+ +−−−−−−−−−−−−+ | の加法と逆の減法 | +−++−+ |・1位数±1位数=2位数| +−−−−−−−−−−−−+ +−++−+ | の加法と逆の減法(繰り| | 上がり,繰り下がりあり| ・式による知的操作 +−−−−−−−−−−−−+ (3)児童の実態   資料  実態把握のためのテスト 本学級の児童は,事前の実態把握の +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ ためのテストの結果では,簡単なたし |1 たしざんをしましょう。 | ざん,ひきざんは,おおむねできてい | (1) 3+2= (2) 4+6= | る。このことから,3つの数の計算を | | 学習するための基礎はほぼできている |2 ひきざんをしましょう。 | と思われる。 | (1) 9−3= (2)10 −7= | ただし,3番のような文章問題にな | | ると,5名の児童に誤答が見られる。 |3 ねこが4ひきいます。そこへ6ぴききました。 | 誤答の内容を詳しく見てみると,6+ | ねこは、みんなでなんびきになりますか。 | 4と数字の順番を逆にした式を書いて | +−−−−−−−−−−−−−−−−+| いる児童が2名,立式はできているが | ( しき)| || 計算に間違いが見られる児童2名,ひ | +−−−−−−−−−−−−−−−−+| き算で考えた児童1名であった。これ | +−−−−−−−−+| らの児童のうち1名は次の4番では正 | (こたえ) | || 解していたが,他の4名は無答,また | +−−−−−−−−+| は,誤答であった。3番で正解してい |4 かびんにはなが2ほんあります。そこへ3ぼんい| た児童20名のうち無答は3名,誤答は | れました。また4ほんいれました。 | 5名であった。誤答の傾向を見てみる | はなは、ぜんぶでなんぼんになりましたか。 | と3つの式に表すことに抵抗を感じて | +−−−−−−−−−−−−−−−−+| いるのか2+3や2+4,2+7など | ( しき)| || という式にとどまっているものが多か | +−−−−−−−−−−−−−−−−+| った。 | +−−−−−−−−+| 以上のような児童の実態から本単元 | (こたえ) | || の指導にあたっては,形式的に数を追 | +−−−−−−−−+| っていくのではなく,問題の意味理解 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ を深めることに努めながら,ブロックによる操作活動も大切にし,無理なく3つの数の計算を理解  させていきたい。 3 単元の目標   (関心・意欲・態度)・・日常の事象から3口の数の加減や加減混合の計算の場面を読み取り, 式に表して考えようとする。   (数学的な考え方)・・・3口の加減や加減混合の計算場面を1つの式のまとめて簡潔に表せる よさに気づく。   (表現・処理)・・・・・3口の数の加減や加減混合の計算場面を1つの式に表し,その計算が できる。   (知識・理解)・・・・・3口の数の加減や加減混合の計算場面を1つの式に表せること,及び その計算のしかたがわかる。 4 指導計画(全3時間) ○3つの数の計算 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3時間 ・3口の数の加法の式の意味とその計算のしかたを理解する。・・・・・・・1 ・3口の数の減法の式の意味とその計算のしかたを理解する。・・・・・・・1 ・3口の数の加減混合の式の意味とその計算のしかたを理解する・・・・・・1 (本時) 5 本時の指導 (1)目 標 3口の加減混合の式の意味とその計算のしかたを理解する。 (2)展 開 +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |展開| 学習内容・学習活動 | 指導上の留意点と評価 | 備 考 | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |1 問題の把握 |・絵を提示し,意欲を喚起すると共に| 絵 | | | (1)問題の提示 | 問題のイメ−ジをとらえさせたい。| 紙板書 | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | つ || すずめが5わいます。3ばとんでいきました。2わとんできました。|| | | ||すずめは、なんばになりましたか。 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | か | (2)問題内容の把握 | | | | | ・わかっていること,聞いて|・わかっていることに−−−−−線 | | | | いることを確かめる。 | きかれていることに 線 | | | む | | ひく。 | | | |2 学習課題の把握 | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | | ||おはなしにあうしきをつくりけいさんしよう。 |※学習課題をつかむこ| | |5分|+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+とができたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |3 見通し | | | | | (1)結果の見通し |・「とんでいった。とんできた。」と| | | 見 | ア 5−3+2 | いう言葉をもとにしながらどんな計| | | | イ 5−3=2 2+2=4| 算になるか考える。 | | | 通 | ウ 5−3+2=0 | | | | | | | | | す | (2)方法の見通し | | | | | ・ブロックで | | | | | ・ブロック図で | | | |3分| ・計算で |※見通しを持つことができたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |4 問題の解決 | | | | | (1)操作活動による自力解決 |・ブロック図や計算でやった児童には| | | | ア 5−3+2 | ブロックでも操作させる。 |ホワイト | | や | ++++++ +++ | | ボ−ド | | | ++++++ ←+++ | ブロック | | っ | イ 5−3=2 2+2=4| |プリント | | | ++++++ +++ | | | | て | ++++++ ←+++ | | | | | ウ 5−3+2=0 | | | | み | ++++ +++ | | | | | ++++← +++ | | | | る | ++++++ | | | | | ++++++ | | | | | | | | | | (2)自力解決した内容のまとめ|※自分が考えた方法で問題を解決する| | | | | ことができたか。 | | | | | | | |7分| | | | | | | | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |5 解決した内容の確かめ | | | | | (1)代表例の発表 | | | | 確 | ア 5−3+2 | | | | | イ 5−3=2 2+2=4| | | | か | ウ 5−3+2=0 | | | | | (2)比較や検討 |・考え方を比較する中で式の左から計| | | め | ・よりよい考え方をまとめる| 算していくことに気づかせたい。 | | | | ・3口の数の加減混合の式と| | | | る | 計算の仕方を知る。 | | | | | 5から3をひいて2 | | | | | 2に2をたして4。 | | | | | | | | | |(3)類題を解く | | | | | 5+4−3 |・たし算が先でも,計算の順序が同じ| | | | | であることを確認する。 | | | | |※3口の加減混合の式の意味と計算の| | |18分| | 仕方が理解できたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |6 学習のまとめ | | | | ま | (1)まとめ | | | | と |+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+| 紙板書 | | め ||たしざんとひきざんがまじっていてもひとつのしきにあらわすことがで|| | | る ||きます。けいさんは、ひだりからします。 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | (2)練習 | | | |12分| (3)学習のふりかえり |※まとめを書くことができたか。 | | +−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ 注)「※」・・評価の観点を表す (3)目 標 3口の加減混合の式の意味とその計算のしかたを理解することができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−++−−−−−−−−−−−+ +−++−−−−−−−−−++−++−−−−−−−+| ||も||すずめが5わいます。 | |か||おはなしにあうしき||ま||たしざんとひき|| |+−+|3ばとんでいきました。| +−+|をつくりけいさんし|+−+|ざんがまじって|| | |2わきました。 | |ましょう。 | |いてもひとつの|| | |すずめはなんばになりま| +−−−−−−−−−+ |しきにあらわす|| | |したか。 | |ことができます|| | +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−+| |+−+ すずめのかず 5わ +−+ 5−3+2=4 | ||わ| とんでいったかず 3ば |た| こたえ 4わ | |+−+ きたかず 2わ +−+ 5+4−3 | |+−+ | ||き| すずめのかず +−+ +−+ | |+−+ +−+ |や| | |+−+しき ひきざん +−+ | ||み| たしざん +−−−−++−−−−++−−−−+ | |+−+ほうほう | || || | | | ぶろっく、ぶろっくず +−−−−++−−−−++−−−−+ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+