印刷用紙:A4縦 1ページの行数:41 1行の文字数(半角で):96   −−以下 指導案本文−−   第 2 学 年 算 数 科 学 習 指 導 案 ・ 日 時 平成8年9月10日(火)  ・ 児童数 2年生 男26.女14.計40名   ・ 指導者 後 藤 浩 子 1 単元名 3けたの 数の ひき算(東京書籍 新しい算数 2年上P63〜72) 2 単元について (1)教材について    児童は,第3単元の「2けたの数のひき算」で2位数の減法の筆算による計算の原理や手順の理解をして   きている。    本単元の減法計算は3位数までのものであり,繰り下がりが2回に及ぶ場合にまで発展させ,減法計算の   基本的な理解と技能を確実なものにすることをねらいとしている。    指導にあたっては,筆算形式による3位数の減法計算も2位数の減法計算と同じように,位ごとの基礎計   算を繰り返すことによって差が求められることや,十の位への繰り下がりは一の位への繰り下がりと同じ考   え方で処理できることを理解させていく。そのためには,十の位への繰り下がりのある計算では,一の位へ   の繰り下がりの場合と同じパターンであることを位取り表(P18とP65)などを活用してとらえさせ,原理・   手順を指導する。十の位と一の位への繰り下がりのある計算では,計算手順を明確に意識することに指導の   重点をおく。    繰り下がりの操作が2回連続すること,繰り下がる数を重複して記憶していかなければならないことなど   のため,児童の実態に配慮して,数カードなどを用いて実際に繰り下がりの操作活動を行い,理解を深めた   い。 (2)関連と発展 本単元における指導内容の関連と発展は,次のとおりである。 +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ |1 年 | |2 年 | |3 年 | +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ ・1位数ー1位数=1位数| ・減法の筆算形式 +−−−+2位数ー2位数の暗算| ・0の減法 | ・2位数ー1〜2位数 | +−−−+−−−−−−+ ・13ー3,13−10な| ・減法の検算 | | |どの簡単な減法 | +− ・2位数ー1位数の暗算| +−−−+−−−−−−+ +−−−−+−−−−−−+ | |口数の多い減法(暗算,筆算+−+大きな数の減法(筆算| | | | ※| | +−−−+−−−−−−+ +−−−−+−−−−−−+ | +−−−−+−−−−−+ | | ・3口の数の減法 +−+ | | +−−−+−+ +−−−−+−−−−−−+ | +−−−−+−−−−−+ | |珠算の減法| | | ・3位数ー1〜3位数 | | +−−−−−+ +−−−−+−−−−−−+ | +−−−−+−−−−−+ | ・2位数ー1位数=1位数| | | | ・簡単な2位数の減法 +−+ +−−−−+−−−−−+ | ※前単元における操作活動 | | ・4位数ー1〜3位数 +−+ ・位取り表の上で,ブロッ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ クによる十の位から一の 位への繰り下がりの操作 (3)児童の実態 資料 実態把握のためのテスト 本学級の児童の事前の実態把握のためのテストの結果では, +−−−−−−−−−−−−−+− 前学年に学習した10−1位数の計算は,良くできているが,ひ| | く数の1位数が小さくなるほど,間違いも増えてくる。 | ひき算をしましょう。 | 前単元で学習した2位数の繰り下がりのある筆算による計算で| | もひく数が小さくなると間違いが多くなっている。 | 10−1 60 | また,13−6の場合,10−6=4 4+3=7という二段| 10−6 −24 | | −−−−| がまえの暗算に,まだ抵抗がある児童も多い。 | 11−9 | 以上のような児童の実態から,本単元の指導にあたっては,直| 12−5 34 | 接3位数の筆算形式のひき算に入るのではなく,位取り表の上に| 13−6 −26 | | −−−−| 数カードで除数を作り,一の位から順序に被除数を取り除いてい| 15−8 | く操作活動を大切に扱いたい。この際,除数−被除数が出来ない| 37 55 | 場合,前単元で学習したように,一つ上の位から繰り下がりをし| −18 − 9 | | −−−− −−−−| てからひいていく操作を,視覚に訴えながら,十分時間を与えて| | 操作活動を行いたいと考える。 | 52 40 | | −37 − 8 | | −−−− −−−−| | | +−−−−−−−−−−−−−+− 3 単元の目標 (関心・意欲・態度)…数のしくみに着目したり既習の計算方法を活用したりして,筆算形式によ   る3位数の減法計算の方法を考えようとする。 (数学的な考え方)……筆算形式による3位数の減法計算を2位数の減法計算をもとに発展的に考   えることができる。 (表現・処理)…………筆算形式による3位数の減法計算ができる。 (知識・理解)…………筆算形式による3位数の減法計算の仕方が分かる。 4 指導計画(全8時間) ○第1次 3けたの数のひき算−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7時間 ・3位数−1〜3位数(繰り下がりなし,一の位へ繰り下がりあり)の筆算の仕方 を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2 ・3位数−2〜3位数(十の位へ繰り下がりあり)の筆算の仕方を理解する。 −−−−1 ・3位数−2〜3位数(十の位,一の位へ繰り下がりあり)の筆算の仕方を理解し, その計算ができる。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1(本時) ・3位数−1〜3位数(十の位,一の位へ波及的繰り下がりあり)の筆算の仕方を 理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−2 ・「れんしゅう」−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 ○第2次 まとめ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1時間 ・まとめ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 5 本時の指導 (1)目 標 3位数―2,3位数(一,十の位へ繰り下がりあり)の筆算の仕方を理解し,その計   算ができる (2)展 開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |段階 学 習 内 容・学 習 活 動 |指 導 上 の 留 意 点 と 評 価 |備 考 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |つ|1 問題の把握 | | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | |か| |734―258の 計算の しかたを かんがえましょう。| | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−+ | | |む|2 学習課題の把握 ・筆算に書き,一の位も十の位も 734 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+|ひけないことに着目させる。 ―258 | | | | | || −−−−−| | |5| |一と十のくらいがひけないひき| ・前時の筆算との違いをかんがえ ○×× | | |分| |算のけいさんをかんがえよう ||させる。 | | | | +−−−−−−−−−−−−−−+|※一,十の位はひけないことに気付いたか。| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |見|3 解決の見通し | | | |通|(1) 方法の見通し ・前時に勉強した427―163は,ひけない| | |す| ・繰り下がりをする。 | 427 十の位は,繰り下がりをして計| | | | |―163 算したことに着目させる。 | | | | |−−−−− | | | | ・ 筆算でやってみる。 | ○×○ | | |5| ・ カードを使ってやる。 | 12―6=6 | | |分| ※方法の見通しを持つことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |や|4 問題の解決 ・カード使用の児童には,位取り表上で,1・ 位取り表 | |っ|(1) 見通しに従って,カードや筆算で|10・100のカードを操作させたい。 カード | |て| 答えを確かなものにする。 | | | |み|(2) ひき算の順序に従って,自分の言 ・「始めに」「次に」「最後に」などの言葉を| | |る| 葉で説明をしてみる。 |使い,順序よく話してみる。 | | |7| |※一,十の位を2回の繰り下がりの処理をし| | |分| |て,答えを求めることができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | |5 解決した内容の確かめ ・数人による発表で,計算の順序を確かなも | | | | +−−−−+−−−−−+−−−+|のにしていく。 教師用 | | | | 百 | 十 | 一 | ・まとめた発表も数人にさせたい。 位取り表 | | | +−−−−+−−−−−+−−−+| | | | | | +−−−+ |++ || カード | |確| |100 |10 10 | |1 1 | ・十の位から10を一の位に 繰り下げてきて| | | | |100 |10 10 | |1 1 1 |14になったことを,はっきりおさえる。 | | | | |100 |10 10 |10+−|1 1 |・百の位から100を十の位に繰り下げてきて | | |100 100 +− 10 10 10 1 1 | 十が12になったことを,はっきりおさえる |か| |100 100 |10 10 |10|1 1 1 | | | | | | +−−−+ |++ || | | | | +−−−−+−−−−−+−−−+| | | | | 一の位は10を繰り下げて14―8 | | | | | 十の位は100 を繰り下げて12―5| | | |め| | | | | | ・既習事項を使うことによって,繰り下がりが| | | |+−−−−−−−−−−−−−−−+|2回連続する計算も同じようにできる,とい| | | ||@ 734 A 734 B 734||うよさを感じさせるようにまとめていく。 | | |る|| ―258 ―258 ―258|| まとめ | | ||−−− −−− −− の表 | | | | || 6 76 476 || | | | ||十から1くり 1くりさげ |1くり下げた | | | ||下げて たので2 。 ので6。 | | | ||14―8=6 百のくらいから 6―2=4 | | | || 1くり下げて | ※2回の繰り下がりがあることに筆算の手順 | | |20|| 12―5=7 ||理解できたか。 | | |分|+−−−−−−−−−−−−−−−+| | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | |6 学習のまとめ | | | |ま|(1) まとめ | | | |と| +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |め| |ひき算ができない一と十の位は,くり下がりをしてけいさんします。| | | |る| +−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | |(2) 練習問題 ・挙手で学習の自己評価をさせる。 | | |8| 865―497 ※3位数―2,3位数(一,十の位へ繰り下 | | |分|(3) 学習のふりかえり |がりあり)の筆算ができる。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ 注)「※」…評価の観点を表す (3)評価 繰り下がりが2回あるひき算の筆算の方法を理解することができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− もんだい−−−−−−−−−−+かだい−−−−−−−−−−−−++−+まとめ−−−−−−−−+ | 734−258の計算の || 一と十のくらいがひけない || 一と十のくらいにくり下が| |しかたをかんがえましょう。||ひき算の計算をかんがえよう。||がりをして 計算をする。 | +−−−−−−−−−−−−−+| || | | やってみる+−−−−−−−−−−−−−−++−−−−−−−−−−−−−+ | +−+ | たしかめ+−−−+−−−+ひっ算で | 427 734| 百| 十| 一| 734 | +−−−+−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |−163 −258| | | | @ 734 十のくらいから |−258 |−−−−−−−−−+ | | | |−−−−− | ○×○ ○××| | | | −258 1くり下げて | 476 | | | | | −−−−− | | | | | | 6 14−8=6 | | +−−−+−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | | |+−+ | | | | | A 734 1くりさげたので2|れんしゅう +−+ | | | | |+−+ みとおし |数字カード | −258 百のくらいから1くり下げて | | | | | −−−−− | | くり下がりをする| | | | 76 12−5=7 | 865 | +−−−+−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−497 | | | | | |−−−−− | 数字カードで | | | | B 734 1くりさげたので6| 368 | ひっ算で | | | | −258 6−2=4 | | | | | | −−−−− | | | | | | 476 | | +−−−+−−−+−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−