印刷用紙:A4縦 1ページの行数:48 1行の文字数(半角で):88   −−以下 指導案本文−−   第4学年  算 数 科 学 習 指 導 案 ・日 時 平成8年9月10日(火) ・児童数 4年生 男18.女19.計37名 ・指導者 菊 池  健 治 1 単元名   四角形  (東京書籍 新しい算数 4年上P84〜101) 2 単元について (1)教材について    四角形についてのこれまでの取り扱いの程度は,次のようである。1学年では,「長方形」と「   正方形」を「しかく」として扱う。2学年では「長方形」「正方形」を頂点や辺などの数,辺の長   さや角の大きさに着目して類別し,「正方形」,「長方形」の用語を指導し,その定義と性質を理   解を図ってきている。   本学年においては,2直線の関係概念である平行,垂直に基づいて,平行四辺形,台形,ひし形   の各四角形の性質を理解すること及び各四角形の対角線に基づいた性質を理解することがねらいで   ある。   本単元の学習を通じて,直線の垂直や平行の関係や,台形や平行四辺形,ひし形などの基本的な   図形についての理解を深め,それらの図形を構成要素や位置関係に着目して考察することができる   ことをねらいとしている。   そのためには,定規や分度器などを用いて,辺の長さや角度を実測するなどの操作活動のみなら   ず,切ったり,折ったりなどのより具体的,体験的な操作活動も取り入れ,より明確に性質を捉え   させていきたいと考える。また,それぞれの操作活動の結果の共通性を確認しながら,平行四辺形   の性質の一般化を図っていきたいと考える. (2)関連と発展 本単元における指導内容の関連と発展は,次のとおりである。 +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ | 2 年 | |4 年 | |5 年 | +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ |・直線の概念 |++ ・角の概念,角の性質 +−−−+・三角形,四角形の | | ||+−−−−−−−−−−−+ | | |・四角形の概念,性質 || ++ かき方 | +−−−−−−−−−−−−+| ↓ ||・三角形,四角形,五| ↓ |+−−−−−−−−−−−−−+|| 角形の内角の和 | ||・直線の垂直,平行の概念 ||+−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+|| かき方 || ↓ |・直角の概念 |||・同位角などの性質 ||+−−−−−−−−−−+ |・長方形,正方形の概念,+++・台形,平行四辺形,ひし形|||・多角形のかき方 | | 性質,かき方 ※ ||| の概念,性質,かき方 +++−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+||・対角線の概念 | ↓ ||・四角形の相互の関係 | +−−−−−−−−−−−−+|| | | 3 年 ||+−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+| +−−−−−−−−−−−−+| |・角の概念,角の大小 ++ ※前単元における操作活動 +−−−−−−−−−−−−+ ・紙を折り重ねて長方形の辺の長さを調べる    ・定規を用いて長方形の作図 ・長方形の紙を切って正方形を作る (3)児童の実態   本学級の児童は,実態把握のためのテストの結果,角の大きさに関する考察についてはよく理解   されていたが,図形の弁別については,既習の図形であってもやや混乱が見られた。これは図形の   名称を正確に覚えていないことや名称と性質や定義が一体となって把握されていないことなどが原   因であろうと考えられる。    このような実態から,本単元での指導では,実測したり,切る,折るなどの操作活動を十分に取   り入れ,より具体的かつ体験的に平行四辺形の性質を捉えさせていくことが大切であると考える。 3 単元の目標 (関心・意欲・態度)・身の回りから垂直や平行の関係にある直線や,台形,平行四辺形,ひし形など             の形を見つけだそうとする。 (数学的な考え方)・・四角形を対辺の,辺の長さや角の相等などの観点でとらえることができる。 (表現・処理)・・・・図形の定義や性質を用いて,台形,平行四辺形,ひし形などの作図ができる。 (知識・理解)・・・・直線の垂直や平行の関係や,台形,平行四辺形,ひし形などの定義や性質が分             かる。 4 指導計画(全13時間) ○第1次 直線の交わり方とならび方−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−5時間 ・「垂直」の位置関係を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 ・「平行」の位置関係や性質を理解する。−−−−−−−−−−−−−− 1 ・平行,垂直の直線がかける。−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2 ・同位角の相等について理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 ○第2次 いろいろな四角形 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−7時間 ・台形の概念を理解し,その弁別力や作図力を伸ばす。−−−−−−−−−1 ・平行四辺形の概念を理解し,その弁別力や作図力を伸ばす。 −−−−−1 ・平行四辺形の性質を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 (本時) ・ひし形の概念,性質を理解し,その弁別力や作図力を伸ばす。−−−−−1 ・各種四角形の対角線に関する性質を理解する。−−−−−−−−−−−−1 ・四角形の相互関係を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 ・学習内容の適用と習熟を図る。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 ○第3次 まとめ−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1時間 ・まとめをする。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 5 本時の指導 (1)目 標  重ね合わせたり,実測するなどの操作活動を通して,平行四辺形の性質を理解する。 (2)展 開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ |段階 学習内容・学習活動 | 指導上の留意点と評価 |備 考| +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |1 問題の把握 |・問題(課題)の把握に先立って,既習図形| | |つ|+−−−−−−−−−−−−−−++を想起する。(長方形,正方形,平行四辺|各種図| |か||平行四辺形をくわしく調べよう。| 形等) |形 | |む|+−−−−−−−−−−−−−−++ |紙板書| | |2 学習課題の把握 | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−++ | | |7||平行四辺形の性質を調べよう。 | | | |分|+−−−−−−−−−−−−−−++ ※学習課題をつかむことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |3 解決の見通し | | | |見| (1)結果の見通し |・直観で予想させたい。 | | |通| ・角度が同じ,辺の長さが同じ| | | |す| (2)方法の見通し |・既習の学習経験から角度,辺の長さなどに| | | | ・分度器で角度を測る@ | 着目させたい。 | | | | ・定規で辺の長さを測るA | | | |5| ・切って重ねるB | | | |分| ・折って重ねるC |※方法の見通しを持つことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |4 問題の解決 | | | |や| (1)操作活動による自力解決 |・児童に平行四角形をプリントして与え,自|作業用| |っ| | 由に使わせたい。 |プリン| |て| | |ト | |み| | | | |る| | | | | | | | | | | (2)自力解決した内容のまとめ | | | |13| |※自分なりの方法で,答えを見つけることが | | |分| | できたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |5 解決した内容の確かめ | | | |た| (1)発表 |・代表的な考え方の児童に発表させたい。 | | |し| ・分度器や定規で実測したもの| |発表用| |か| ・重ねるもの(切る,折る) | |紙 | |め| (2)比較や検討 |・それぞれの考えの共通性を確かめたい。 | | |る| ・それぞれの考えの共通性を確| @角度,A辺の長さの2つの視点から共通| | | | かめる | 性を捉えさせたい。 | | | | | | | | | (3)類題 |・角度や辺の長さを書き込む問題などを解か| | | | | せたい。 | | |10| | | | |分| |※平行四辺形の性質を理解できたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+ | |6 学習のまとめ | | | |ま| (1)まとめ | |紙板書| |と|+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |め||平行四辺形の向かい合った辺の長さは等しくなっています。また,向かい合|| | |る|| った角の大きさも等しくなっています。 || | | |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | (2)練習問題 |・台形の性質との比較なども行う。 | | |10| (3)学習のふりかえり |・簡単に学習をふりかえらせたい。 | | |分| |・※平行四辺形の性質をまとめられたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−+              注)※は評価の観点を示す。 (3)評 価  重ね合わせたり,実測するなどの操作活動を通して,平行四辺形の性質を理解するこ       とができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 図(平行四辺形) | | | | 問題 たしかめる まとめ | | +−−−−−−−−−−+ 同じところ 平行四辺形の性質 | | |平行四辺形をくわしく| ・向かい合った角の角度が等しい +−−−−−−−−+| | |調べよう。 | ・向かい合った辺の長さが等しい |平行四辺形の向か|| | +−−−−−−−−−−+ |い合った辺の長さ|| | |は等しくなってい|| | 課題 |ます。また,向か|| | +−−−−−−−−−−+ |い合った角の大き|| | | 平行四辺形の性質を | |さは等しくなって|| | | 調べよう | |います。 || | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−+| | 見通し +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | |・結果の見通し | 発表@ || 発表A || 発表B || 発表C | | | 角度が同じ,辺の長さが同じ | 実測 || 実測 || 切って || 折って | | | | 角度 || 辺 || 重ねる || 重ねる | | |・方法の見通し +−−−−++−−−−++−−−−++−−−−+ | | ・分度器で角度を測る | | ・定規で辺の長さを測る | | ・切って重ねる | | ・折って重ねる | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+