印刷用紙:A4縦 1ページの行数:38 1行の文字数(半角で):90   −−以下 指導案本文−−   第6学年  算 数 科 学 習 指 導 案      ・日 時 平成8年9月10日(火)      ・児童数 6年2組 男11.女13.計24名      ・指導者 大 和 田 祐 理 子 1 単元名 場合の数 (東京書籍 新しい算数 6年上P88〜96) 2 単元について (1)教材について   児童は,これまでの学年でも,資料を整理して表にまとめるなど分類し,整理するという経験をし   てきている。   本学年においては,あることがらの起こる可能性をどのようにして調べたらよいかについて,具体   的な手続きを考察していく。いわゆる順列や組み合わせの考えの初歩を学ぶことになる。   本単元では,特に,起こりうるすべての場合を適切な観点から分類整理して,順序よく列挙するこ   とができるようにすることをねらいとしている。  そこで,指導に当たっては、順列や組み合わせについての場合の数を求める方法を形式的に指導す   るのではなく,身近にある簡単なことがらを取り上げ,起こりうる場合を順序よく調べて,落ちや重   なりのないように整理して数えるといった具体的な操作活動を大切にしたい。また,試行錯誤や,場   合の数を確実に求めることのできる手段としての,表や樹形図による整理の仕方も数多く経験させた   い。思い付きで取り組むことよりも,表や樹形図を用いたほうが算数のよさを実感できることを味合   わせることも大切にしていきたい。 (2)関連と発展 本単元における指導内容の関連と発展は、次のとおりである。 +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ |4 年 | |6 年 | |中 学 | +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ | | | | | | |・資料を落ちや重なりが|→|・順列や組合せの考え方の|→|・順列、組合せの樹形図| | ないように項目を整理| | 初歩 | | などによる求め方 | | して表にまとめること| | | | | | ※| | | | | +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ ※前単元での操作活動  資料の分類,整理や, 二次元表の作成 (3)児童の実態   本学級における事前の実態把握のためのテストの結果では,71%の児童が,3人が1列になる並び   方を全部調べることができた。その中でも,1番目を固定して順番に並べることができた児童が21%   いた。このことから,順列を学習するための準備はほぼできているものと思われる。しかし,4人で   行うすもうの取り組みを調べることは正解者が33%と少なかった。    以上のような児童の実態から,本単元の指導にあたっては,形式的に場合の数を求める方法を指導   するのではなく,カードやコインなどの具体物を用いた操作活動や,児童の興味のある具体的な事例   を多く扱い,楽しんで学習できるよう工夫したい。    本時の授業は2時間扱いのうちの2時間目となるため,1時間目は自由に場面作りをする時間をと   り,記号の必要性や表にまとめることの有用性に気づくことを大切に扱いたい。また,表の中の同じ   記号を省略していくと樹形図に近づいてくることを発見させたり,算数のよさをもとにして,樹形図   のよさにも気づかせたいと考える。 3 単元の目標 (関心・意欲・態度)・順列や組み合わせの数に興味をもち,具体的な場面で用いようとする。 (数学的な考え方)・・順列や組み合わせを調べるとき,図などを工夫すれば落ちや重なりがな              いように調べられることに気づく。 (表現・処理)・・・・順列や組み合わせを落ちや重なりなく調べることができる。 (知識・理解)・・・・順列や組み合わせを落ちや重なりなく調べる方法が分かる。 4 指導計画 (全6時間) ○第1次 場合の数 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 5時間      ・4枚のカードを並べるときの並べ方を表や樹形図を用いて 調べる方法を理解する。−−−−−−−−−−−−−−− 2(本時2/2 )      ・メダルを3回続けて投げるときの表と裏の出方を調べる 方法を理解する。 −−−−−−−−−−−−−−− 1      ・2つの組み合わせを表や図を用いて調べる方法を理解する 2 ○第2次 まとめ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1時間 ・学習のまとめをする。 −−−−−−−−−−−−−−− 1 5 本時の指導 (1)目 標 いくつかのものを落ちや重なりなく並べる順序の調べ方を理解することができる。                                (本時2/2) (2)展 開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |段階 学習内容・学習活動 | 指導上の留意点と評価 | 備 考 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ ++ |1 問題の把握 | |掲示用 | ||つ| (1)問題の提示 |・いろいろな場面を作ることで| カード| || | ・4枚のカードを自由に並べ| 順列の数に興味を持たせたい| | ||か| ていろいろな場面を作る。| | | || |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | ||む||全部の並べ方を調べるにはどうすればよいでしょう。| | | || |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−+ | | || | (2)問題の内容の把握 |・試行錯誤では落ちや重なりが| | | | | 出ることを再確認したい。 | | | | | | | | |2 学習課題の把握 | | | 前| |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | | ||落ちや重なりがないように全部の場合を調べる方法を考えよう|| | 時| |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | |30| |※学習課題をつかむことができ| | |分| | たか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ ||見|3 解決の見通し |・順番を調べるためには記号を| | ||通| (1)結果の見通し | 付けるとよいことや,表にま| | ||す| ・自由に調べる。 | とめたり,1番目を決めて考| | || | | えると分かりやすいことにも| | || | | 気づかせたい。 | | || | (2)方法の見通し | | | ||15| ・表を作る。 |※学習の見通しを持つことがで| | ++分| ・図をかく。 | きたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ ++や|4 問題の解決 |・一つの方法で解決した児童に| | ||っ| (1)操作活動による自力解決 | は他の方法も考えさせたい。|画用紙 | ||て| ・Aを一番目とした順番につ| |ペン | ||み| いて調べる。 | | | ||る| | | | || | (2)自力解決した内容のまとめ |※自分なりの方法で,落ちや重| | ||15| ・4人グループでお互いに説| なりがないように順序よく調| | ||分| 明し合い、考え合う。 | べることができたか。 | | |+−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ || |5 解決した内容の確かめ |・考え方や表や図などの特徴に| | ||確| (1)代表例の発表 | 気づかせたい。 | | || | ・表を用いたもの |・樹形図については,2で扱い| | ||か| (・樹形図を用いたもの) | たい。 | | || | | | | ||め| (2)比較や検討 |・どの方法も落ちや重なりがな|樹形図 | || | ・それぞれの方法のよさをま| いように,順序よく整理して|省略した表| ||る| とめる。 | 考えていることに気づかせた| | || | | い。 | | || | ・表と樹形図の関連を見つけ|・表の同じ記号の部分を省略す| | || | 出す。 | ると樹形図になることを発見| | || | | させたい。 | | | | (3)類 題 | | | | | ・B,C,DについてもAが|・類題に取り組むことで,樹形|B,C,D| 本| | 1番の場合と同じであるか| 図の合理性を味合わせたい。|が1番目の| | | 予想する。 | |場合の樹形| 時| | ・答えの確認をする。 |※落ちや重なりがないように順|図 | |20| ・Bについて樹形図をかいて| 序よく調べる方法を理解する| | |分| みる。 | ことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ ||ま|6 学習のまとめ | | | ||と| (1)まとめ | | | ||め|+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | ||る||落ちや重なりがないように全部の場合を調べるには,(表)や||紙板書 | || ||(樹形図)を使うとよい。 || | || |+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−+| | || | (2)練習問題に取り組む p91@| | | ||10| |※落ちや重なりなく並べる順序| | ++分| (3)学習のふりかえり | の調べ方をまとめられたか。| | +−+−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+      注)「※」・・・評価の観点を表す (3)評 価 具体的な操作活動を通して、いくつかのものを落ちや重なりなく並べる順序の調べ方 を理解することができたか。 6 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |−−+ | |問題| +−−−−−−−−−−−+ | |−−+ | | | |+−−−−−−−−−+課題|落ちや重なりがないよう| まとめ| | || |−−+ | −−−+ | || | |に全部の場合を調べる方|+−−−−−−−−−−+| || | |法を考えよう。 ||落ちや重なりがないよ|| || | +−−−−−−−−−−−+|うに全部の場合を調べ|| || | 見通し ・表を作る |るには,(表)や(樹|| || |−−+ | || |+−−−−−−−−−+ ・図をかく |形図)を使うとよい。|| | +−−−−−−−−−−+| |やってみる (児童の考え) | |−−−+ | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |(表) (樹形図) |@ B−C | | |1番2番3番4番| | A C−B | | |+−−−−−−−+ | | | ||A B C D|1番目がB,C, C−D| A−C | | |+−−−−−−−+ | | | ||A B D C|Dのときも同じ。 B D−C| B C−A | | |+−−−−−−−+ | | | ||A C B D| B−D| A−B | | |+−−−−−−−+ | | | ||A C D B|6×4=24 A C D−B| C B−A | | |+−−−−−−−+ | | | ||A D B C|答え B−C| 答え 6とおり| | |+−−−−−−−+ | | | ||A D C B| 24とおり D C−B| | | |+−−−−−−−+ | | | | 6とおり | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+