印刷用紙:A4縦 1ページの行数:47 1行の文字数(半角で):90   −−以下 指導案本文−−             複 式 学 級 算 数 科 学 習 指 導 案 案                           ・日 時 平成8年9月10日                           ・児童数 6年生  男 1名                           ・指導者 田 中 貴 子 1 単元名  わり算(東京書籍 新しい算数 3年上P.17〜P.26 2 単元について  1 教材について    学級の児童は,これまでに具体的な場でのいろいろな操作活動を通して,ある程度数について   理解し興味を持つようになってきている。また簡単な加減乗の計算ができることで,いくらか自   信がついてきている。昨年は,除法指導に不可欠な前提条件となる乗法九九の学習をしてきてい   る。    除法についての学習は本単元が最初である。「ものを分ける」ということは,児童の生活のな   かで経験しているものと思われ素朴な意味で「分ける=等分する」という理解をしているものと   考えられる。本単元では「ものを同じに分ける」という数を除法的にとらえる学習を通して,除   法)の意味や計算方法について確実に理解することができるようにするのがねらいである。    そのためには,身近にありそうな事象をもとにして,等分することの必然性や必要感という点   から等分除で導入し,包含除へと進めていく。求答方法は等分除の操作を乗法九九に結びつけ,   除数の段の九九で求められることの理解を図る。本単元の除法の学習によって,四則計算がでそ   ろうことになる。それは身の回りの問題への対処の方法を広げ,より効果的な問題の解決が可能   になることにつながると思われる。    指導にあたっては,おはじきや,ブロック等の操作活動を通して,視覚的にとらえやすくする   工夫をし,式に結びつけ一般化を図っていきたい。学級の児童にとって,抽象的な概念である数   は,非常に抵抗が大きい。しかし生活や遊びの中で数にふれる場は多くある。そこで児童が自信   を持って毎日を過ごせるようにするためにも,系統性をふまえ,かつ,必然性を伴って数にふれ   る場面を多く作ることは非常に大事なことと思われる。そして,この学習を契機に児童の数の世   界を広げていきたいと考える。  2 関連と発展    本単元における指導内容の関連と発展は,次のとおりである。 +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+ | 5 年 | | 6年 2学期 | | 6年 3学期 | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−+ +−本単元−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+ |・倍の概念 | |・除法の意味と商の | |・九九1回適用の | |・乗法の意味の記号 | | もとめ方 | | 除法計算 | |・1〜9の段の九九 | |・九九1回適用の除法 | |(あまりあり)と | | の構成と記憶 | | 計算(あまりなし) | | 筆算形式 | |・乗法の九九の習熟 | | | | | | ※| | | | | +−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−+    ※前単元における操作活動    <九九の構成>・絵(具体物)に1あたりの量をかきこむ           ・ブロック(1あたりの量)による累加  3 児童の実態(本単元に関する項目別実態)    本単元の学習にあたって必要と思われる項目についての実態は右の表のとおりである。かけ算   九九は,暗誦しており,ある程度の乗法の意味理解もできている。除法の求答に必要な穴あき九   九もできる。    しかし1ずつ配る,あるいは同じ数ずつ分けるという操作活動は抵抗が大きい。    そこで,児童の生活に結びついている具体物を使って,ものを分けるという操作活動を確実に   行う時間を十分に確保し,わり算の意味を理解させ,それを用いることに習熟させていきたいと   考える。 3 単元の目標 (関心・意欲・態度)−−−−身のまわりから除法で表される事象を進んで探したり,数量の関                 係を除法の式に表そうとする。 (数学的な考え方 −−−−−答えを求める手続きの同一性などから,等分除と包含除を除法と                 して統合的にとらえることができる。 (表現。処理)−−−−−−−除法が用いられる場合(等分除,包含除)を式で表すことができ                 また,乗法九九を用いて答えを求めることができる。 (知識・理解)−−−−−−−除法が用いられる場合(等分除,包含除)及び除法の答えは乗法                 九九を用いて求められることが分かる。 4 指導計画 (全12時間) 第1次 3人で同じに分ける。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−4時間 ・等分除の意味と除法に関する用語,記号を理解する。−−−−−−−−2(本時 ) ・等分除の答えの見つけ方を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−2 第2次 3こずつ分ける。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−5時間 ・包含除の意味を理解して除法の式に表す。−−−−−−−−−−−−−2 ・包含除の答えの見つけ方を理解する。−−−−−−−−−−−−−−−2 ・等分除と包含除は「わり算」として統合できることを理解する。−−−1 第3次 まとめ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−3時間 ・学習内容の適用と習熟を図る。−−−−−−−−−−−−−−−−−−2 ・まとめをする。−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−1 5 本時の指導  1 目標 等分除の意味と除法に関する用語・記号を理解することができる。  2 展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |段階 学習内容・学習活動 | 指導上の留意点と評価 | 備考 | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ | |1 問題の把握 |・日常生活にありがちな事象わ提示し,意欲を| | |つ| 1問題の提示 | 喚起する。 | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | |か| |せんべいが12まいあります。3人で同じに分けると1人分は何まい| |せんべい| | | |になりますか。 | |1lます| |む| +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | | | | 2問題の内容と把握 |・全体量(12枚),いくつ分(3人で)を | | | | | 明確におさえる。 | | | | |・教師が不均等に分けたことに気づかせたい。| | | |2 学習課題の把握 | | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+※ 学習課題をつかむことがで|紙板書 | |7分 |同じ数ずつ分けるやり方を考えましょう。| きたか。 | | | | +−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+ | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |見|3 解決の見通し | | | | | 1結果の見通し |・見通しがたてられないときは,教師が援助 | | |通| | する。 | | | | 2方法の見通し |・前時の学習を参考にして見通しをもたせたい| | |す|。 ・具体物を動かす | | | | | ・ブロックを使って | | | |3分 |※学習の見通しを持つことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |や|4 問題の解決 | | | |っ| 1操作活動による自力解決 |・教師が援助して,安心して操作ができるよう| | |て| | にさせたい。 | | |み| ・具体物による操作活動 |・具体物で操作活動をして,1人分の数を均等|ブロック| |る| | 化する。 | | | | ・ブロックによる操作活動|・具体物を半具体物におきかえ,1個ずつ配る| | |12| | 操作活動をする。 | | |分| |※同じ数になるように分けることができたか。| | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ | |5 解決した内容の確かめ | | | |確| 1発表 |・具体物な事実をもとに発表させる。 | | | | |・「同じ数ずつ分ける」というキ−ワ−ドを | | |か| | 入れて発表させる。 | | | | 2用語,記号,式を知る。|・今までとはちがう新しい計算方法であるこ |学習シ−ト| |め| 12÷3=4 | とに気づかせる。 | | | | 「一二わる三は四」 | | | |る| 「わり算」 | | | | | | | | |15| 3類題 |・具体物操作から立式に導く。 | | |分| |※わり算の意味や用語,記号,式を理解する | | | | | ことができたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+ |ま|6 学習のまとめ | | | |と| 1まとめ |・意味と用語を結びつけてまとめさせる。 | | |め| +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | |る| |同じ数ずつ分けるときは,わり算で考えます。| |紙板書 | |8| +−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−+ | | |分| 2学習のふりかえり | ※わり算の意味や用語が理解できたか。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−+             注) 「※」・・・評価の観点を表す  3 評価 等分除の意味と除法に関する用語・記号を理解することができたか。   板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−+ +−−−+ +−−−+ | ||もんだい| |かだい| |まとめ| | |+−−−−+ +−−−+ +−−−+ | | せんべいが12まいあります。3人で 同じ数ずつ分けるやり方 同じ数ずつ分けるとき | | 同じに分けると1人分は何まいにな を考えましょう は,わり算で考えます。 | | りますか。 | | +−−−−+ | | |たしかめ| | | +−−−−+ | | 同じ数ずつ分ける→わり算+−−−−−−+ | | 12まいを3人で分けるとひ|12÷3=4| | | とり分は4まいになる。 +−−−−−−+ | |+−−−−+ +−−−−−+ | ||みとおし| |やってみる| | |+−−−−+ +−−−−−+ | |・うごかす +−+ +−+ +−+ | |・ブロック |+−+|+−+|+−+| | | |+−+|+−+|+−+| | | |+−+|+−+|+−+| | | ++−+++−+++−++ | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+