印刷用紙:A4縦 1ページの行数:40 1行の文字数(半角で):98   −−以下 指導案本文−−   第2学年算数科学習指導案                          日 時  平成8年10月16日(水)2校時                          児童数  男子5名  女子3名 計 8 名                          指導者  柴  田  孝  子 1 単元名  かけ算(1) 2 単元について  (1) 教材について     1学年では、2つずつ、5つずつ、10ずつまとめて数えたり、「10を6つ集めた数は60である」という    ような数の理解と関連付けて、ひとまとまりの数と、まとまりの数からものの総数を求める乗数の素地的な経験    をしてきている。本単元は、かけ算の導入である。乗法は同じ数を何回も加える加法の簡潔な表現であることを    知り、乗法の意味理解や積の求め方、倍概念の理解をねらいとしている。そこで、前学年での経験を生かしなが    ら、さらに数量の関係を「単位とする大きさのいくつぶん」と捉え、具体的な量aをもとにして、aのn個分が    mであり、これをa×n=mと表現する活動へと導いていく。次いで、倍の概念を導入してn個分をn倍と捉え    させ、乗法の意味を理解させる。これらをもとにして、五の段、二の段の九九を導入し、その記憶と適用を図っ    ていく。指導にあたっては、単に乗法九九を唱えることだけでなく、その意味を理解させることに重点をおきた    い。そのためには、「ある大きさのいくつぶん」と捉えることを半具体物の具体的な操作と結び付けていく。そ    の上で、具体的な場面や文章題から、かけ算の立式が出来、立式の根拠やもとにする大きさの何倍かを説明でき    るようにさせていく。  (2) 児童の実態     算数に対する興味を持っている子供が多く、授業にも意欲的に取り組む姿勢が見られ、自分の考えを書いたり、    発表したりすることにもだいぶ慣れてきている。しかし、操作や計算に個人差が見られることや質問された時、    スムースに答えられない場面がある。レディネステストの結果では、2つずつ、5つずつまとめて数えることや、    「5のまとまりを作る」こと、そのまとまりが「いくつあるか」という問題は全員出来ていた。乗法についての    興味・関心は高く、「かけ算」という用語はよく口にしている。しかし、どんな意味を持ち、どんな時に使うか    については分かっていない。そこで、おはじきを並べる操作と言葉による表現、式の三者を常に関連付けて具体    的に指導していく。  (3) 本単元で育てたい学び合いの姿    ・自分の考えを、大きな声で分かりやすく話す。    ・自分と友達の考えの共通点をみつける。    ・かけ算はたし算から成り立つことが分かる。  (4) 教材の関連と発展 3 単元の目標  ○乗法の意味について理解し、それを用いることができる。  (関心・意欲・態度) ・乗法に関心を持ち、ものの個数をとらえる時に進んで乗法を用いようとする。  (数学的な考え方)  ・乗法が用いられる場合について、「1つぶんの大きさ」「いくつぶん」を捉えて              考えることができる。  (表現・処理)    ・乗法が用いられる場合や具体物を式で表すことができる。  (知識・理解)    ・乗法が用いられる場合が分かる。 4 指導計画(11時間) +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  |小 単 元| 学 習 活 動 | 学び合いでのまとめ方 | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |@かけ算 |・絵を見て、数を調べ「1つぶんの大き|・1皿5個が4皿ぶんと捉えさせる。 | | (4時間) | さ」と「いくつぶん」を捉える。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |本時・・3/4|・4×3=12という式の意味を理解す|・「4個ずつの3皿ぶんは12個」にな| | | る。 | ることを捉えさせる。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |※5dl入りの牛乳パック4つぶんのか|・5×4の答えは、5+5+5+5と同| | | さを求める式を考える。 | じであることに気付かせる。 | | | (本時)| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・3cmのテープ2つぶんの長さを求め|・3の2つぶんは「3の2倍」であるこ| | | る式を書き、答えを求める。 | とを捉えさせる。 | | |・「ばい」の表現と意味を知る。 | | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |Aかけ算九九 |・1袋に5個入っているみかん5袋ぶん|・「ひとつぶん」が1ふえると、みかん| | (6時間) | の数を求める。 | が5個ふえることに気付かせる。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・「九九」を知り、五の段の九九の構成|・かける数が1ふえると、かけられる数| | | の仕方が分かる。 | のまとまりが1ふえ、1へるとまとま| | | | りも1へることに気付かせる。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・五の段の九九を反復練習する。 | | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・子供2人ずつ5組ぶんの人数を求める|・「ひとつぶん」が1組ふえると2人ふ| | | | えることに気付かせる。 | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・二の段の九九を唱え、反復練習をする| | | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |・二の段、五の段の九九を適用して問題| | | | を解決したり、作問したりする。 | | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |Bまとめ |・学習内容ができたかどうか解いてみる| | | (1時間) |・練習問題を解いて力をつける。 | | | |・「学び合い」活動を振り返る。 | | +−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 5 本時の指導  (1) 目標     ・乗法の答えは、加法を用いて求められることに気付く。  (2) 授業の視点   ・「学び合う」の段階で、それぞれの考えのよさ、類似点について検討していく。その時の支援が有効     かを見ていく。  (3) 展開 +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  | | 学 習 活 動 | 教 師 の 支 援 | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |1 問題を把握する。 |・問題と絵を提示し、題意を確実につかませる| | | 5dl入りの牛乳パックが4つありま | | | | す。ぜんぶで、なんdlありますか。 |・前時の学習を想起させ、式の意味を確認させ| |つ| ・分かっていること、聞いていることを問題| る。 | | | 文から読み取る。 | | |か| 立式する 5×4 |・「ひとつぶんの大きさ」や「いくつぶん」を| | |2 課題を把握する。 | おさえて立式させ、5×4と書くことと、そ| |む| 5×4の答えの出し方を考えよう。 | の根拠を確認する。 | | | | | | |3 見通しを持つ。 |・子供が学習に意欲を持てるように、課題作り| | | 結果の見通し・・・・・・・10dlより多い| も一緒に考える。 | |5| 方法の見通し・・・・・・・絵を書いて | | |分| ・おはじきを使って| どの様にして答えを出すか考えよう。 | | | ・たし算でやる | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |4 自力解決をする。 | | | | 自分が選んだ方法で計算をしてみる。 |・考え方が分かるように、余白に記録させる。| |や| | また、答えが分かるように書いてもよいこと| |っ| @5,10,15,20と5とびに数える。| を指示する。 | |て| A5のまとまりを2回たし、それを合わせる|・方法を見い出せず計算に入れない子供には、| |み| 5+5=10 5+5=10 | 具体的な操作活動や図によって考え方を導い| |る| 10+10=20 | ていく。その時は、5のまとまりということ| | | B5のまとまりを順にたしていく。 | に注目させる。 | | | 5+5=10 10+5=15 |・早く終わった子供は、他の方法も考え、ノー| | | 15+5=20 | トに写すようにさせる。 | |10| C 5+5+5+5を計算する。 |・ホワイトボードをはったら、他の子供の考え| |分| | と自分の考えと比べてみることを指示する。| | | | | | |5 学び合う。 | | | | (1) 数え方の方法と答えを発表し合う。 | 数え方の似ているところはどこですか。 | | | (2) それぞれの数え方の似ているところを確| | |学| かめる。 | | |び| (3) @〜Cの考え方から、どれも5のまとま|・1つ1つの考え方を確かめていき、答えの出| |合| りをもとに数えていることが分かる。 | し方の方法は違っていても、どれも5のまと| |う| (4) より早く答えを出す考え方をみんなでみ| まりを元にして数える共通性に気付かせる。| | | つける。 |・色チョーク等を使い、分かりやすく整理し、| | | 5+5+5+5 | 学習のまとめにつなげるようにする。 | |25| (5) 数えたしとかけ算の答えを確かめてみる|・前時の学習事項と比べ、かけ算のよさを捉え| |分| | させる。 | | | (6) 別の問題をやってみる。4×3 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |ま|6 まとめる。 | | |と| 5×4の答えは、5を4つぶんたして求|・子供の言ったことばでまとめる。 | |め| める。 | | |る| | | | |7 自己評価をする。 |・今日の学習で分かったこと、友達のがんばり| |5| | やよかったところを振り返させる。 | |分|8 次時の学習内容を知る。 | | +−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+  (4) 評価   ・かけ算の答えは、たし算をして求められることに気付いたか。   ・自分と友達の考えの似ているところをみつけることができたか。  (5) 板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |かけ算 | | もんだい めあて まとめ | | 5dl入りの牛乳パック 5×4の答えの出し方を 5×4の答えは、 | | が4つあります。ぜんぶで、 考えよう。 5を4つぶんたしてもとめる。| | なんdlありますか。 | | | | よそう・・・・・・20ぐらい しき 5×4=20 | | 10より多い こたえ 20 dl | | 5とび たし算を 3 回    にているところ| | ほうほう・・・・図で 5 5 5 5+5=10 5+5=10 5が4つ | | ・かぞえたしで 5 10 15 20 5+5=10 10+5=15 | | ・たし算で 10+10=20 15+5=20 | | | | 1回式 5+5+5+5=20 5+5+5+5=20 | | 10 10 10 | | 20 15 | | 20 | +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+