小学校1年 生活(くさきとあそぼう) 指導案 仁王小学校 用紙は A4 縦  1行 90字(半角) 1ページ 49行に設定してください。 第 1 学 年   生 活 科 学 習 指 導 案 指 導 者  柳  村   栄 T 単元名   くさきとあそぼう(大単元名 わたしの学校 ) U 単元について   子どもたちは、4月以来生活科の学習として、「わたしの学校 」では、学校たんけんやあく手  でこんにちはの活動を通して学校にはいろいろな教室や施設があることやたくさんの人々がいるこ  とが分かり、学校の施設や人々と親しむ学習を展開してきた。また、「わたしの学校 」では、学  校の動物といっしょに遊んだり自分で育てる花の種を植えたりして、学校の動物や花と親しむ学習  を展開してきた。これらの学習を受けて、「わたしの学校 」では、学校の木や草花、水、土や砂  と親しむ学習を展開していきたい。   本単元は、自分たちの身近にある草花と遊んだり、それらで造形的なものを作ったり、自分の好  きな木を決めたりする活動を通して、それらを利用して遊んだり作ったりする楽しさを味わわせな  がら、校庭の木や草花に対する関心を高めたり、身近な自然と親しむことができるようにすること  がねらいである。   本校の敷地内には、約70種300本近くの樹木があり、都市部の中央に位置する環境でありな  がら、比較的多くの木が植えられている。落葉広葉樹が多く、四季を通じて様々な変化があり、季  節による自然の変化を感じとることができる教材である。樹齢も幅広く。盛岡市の保存樹木となっ  ている樹齢80年近くのケヤキを始め大小様々な樹木がある。また、イチョウ・ヤマナシ・ウメな  どの実や種を食べることのできる樹木、ナナカマド、トチ、カエデなどの実を遊びに利用できる樹  木、ツツジ、サツキ、サクラ、ハナカイドウなどの花を遊びにできる樹木など多種多様である。花  の開花や結実の時期も様々である。   また、草花については、シロツメクサ、タンポポ、オオバコなど利用できる数は少ないが、子ど  もたちが手軽に利用できる場所にある。   子どもたちは、「わたしの学校 」の中の校庭たんけんで、花壇に咲くいろいろな花をみたり、  アサガオの種を蒔いて成長の様子を観察する中で、植物を育てることに興味・関心をもつようにな  っている。しかし、樹木に対する関心は低く、樹木への積極的な働きかけも少なく、季節ごとに樹  木が変化していく様子を観察したり、自分自身をかかわらせたりした経験はほとんどないと言って  よい。そこで、形のおもしろい葉や自分の好きな葉を探したり、自分の好きな木を決めるために、  校庭の樹木を探す活動を設定し、学校の樹木に対する関心を高めるようにさせたい。また、自分の  好きな木の様子を1年間観察し続けることにし、自分の木を通して季節と自然の変化に気付かせる  ための学習のきっかけとしたい。   草花を使った遊びについては、幼稚園や保育園でも同じような活動をした経験のある子どもたち  がいるが、全員が経験していないので自分が経験した草花遊びを友だちに教え広めるような活動を  設定したい。さらに、おし花を作り家の人にプレゼントする活動を設定し、草花を自分たちの生活  に利用し、自然と自分をかかわらせるひとつの活動としていきたい。   これらの活動を通して、草花と遊ぶ楽しさを味わわせたり、樹木を愛護しようとする気持ちを育  てたい。また、一人一人の子どもが意欲的に活動できるように、子どもたちの活動に対する願いを  大切にしながら、それが実現できるように教師が機会をとらえて援助していきたい。 V 目標  1.総括目標    学校のまわりの草花や樹木の様子から自然の変化に気付くとともに、自然を利用した遊びに親   しむことができる。  2.具体目標  (1)活動意欲・態度     積極的に校庭の夏を見付けようとする。     いろいろな草花遊びを夢中になってする。     1年間観察する自分の好きな木を探す。  (2)表現・技能     自分の見付けた校庭の夏を、友たちにわかるように教える。     おし花を使って、しおりやはり絵を作る。     自分の木を決めた記念に、自分と木を絵に表す。     楽しかったこと、見付けたことなどを表情豊かに話す。  (3)創意工夫     草花を使った遊び方を自分なりに工夫する。     お世話になった人へのおし花のプレゼントの内容を工夫する。  (4)認識     夏になると木の葉や草花が生茂り、校庭の様子が変わることに気付く。     草花や木にはいろいろな大きさや形のものがあることに気付く。 W 活動計画 (5時間)  1 校庭の夏をみつけよう   (1時間)    ・校庭のまわりを歩き、春のころの校庭と比べて変わったところを探す。    ・自分の見つけた校庭の草花や木の春の様子を教える。    ・校庭のきれいな草花を探したり、すきな木の葉を集める。    ・きれいな草花や形のすきな木の葉を残しておくことのできる方法を知る。  2 おし花をつくろう   (1時間)    ・おし花の作り方を知る。    ・自分が残しておきたい草花や木の葉をおし花(おし葉)にする。    ・時々吸い取り紙を換えておし花を作る。  3 草花や木の葉であそぼう   (1時間)    ・草花を使っていろいろな遊びをする。     (考えられる遊び)      オオバコの茎ずもう  シロツメクサのかんむり  シロツメクサの首飾り      タンポポの茎の水車  タンポポの花の時計やネックレス など    ・草花遊びを友だちに教えたり教えられたりしながら遊ぶ。  4 わたしのすきな木をさがそう (1時間)■■■(本時)    ・仁王小学校の木の数を知る。    ・校庭や校舎の回りにある木の中で自分の好きな木を選ぶ。    ・自分の好きな木と自分を絵で表す。    ・自分の好きな木の位置を地図で確かめる。  5 おし花でしおりやはり絵をつくろう  (1時間)    ・おし花をつかってしおりやはり絵をつくる方法を知る。    ・しおりやはり絵を誰にプレゼントするか考える。    ・おし花をはったりおたよりを書いたりしてしおりやはり絵をつくる。  .本時の活動  1.教材と子ども   子どもたちは、夏見つけの活動で、春の頃とくらべ校庭の草木の様子が大分変わってきているこ  とから、季節の移り変わりに気付いてきている。その活動の中で、草花が生い茂った場所では花や  葉に自然に手を触れ、摘み取る、投げるなどの草花遊びのきっかけが見られた。それが契機になっ  て、家庭で草花遊びの仕方を聞いてきたり、自分で遊び方を工夫したり、また、遊び方を教え合っ  たりしながら、茎を使った引っ張り相撲、たんぽぽ笛、花つなぎなど、草花遊びを十分に楽しんで  きている。さらに、木の葉を入れた遊びも見られるようなってきている。   本校にはおよそ70種300本の樹木が植えられている。木の種類・本数とも充実しており本校  の特色であるといえる。しかし、子どもたちは普段何気なく樹木を見てはいるが、かかわりは薄い  と言ってよい。何人かの子どもが「かくれんぼ」の際に隠れたり、「だるまさんがころんだ」など  の遊びの際にかかわりをもつ程度である。木登りをする子どもはごく少数であり、それ以外に木に  触れることはほとんどないと言ってよい。   本時は、草花遊びの中で少しずつかかわりをもってきている木の葉から、樹木に目を向けさせ、  これから季節を通じて見ていく「わたしの木」を選ばせる。そして、その木とのかかわりの中で木  の変化に気付かせ、季節の移り変わりを感じとらせていきたい。   「わたしの木」は、本時の活動のめあてとしては「好きな木」として選ばせ、学習の終末の段階  で「好きな木」を「わたしの木」としてこれからも見ていくように意識付けたい。   木を選ぶ観点として、木の形や色、大きさ、花の形や色、木の実、あるいは遊びの対象としてな  ど色々考えられるが、子どもの自由な発想で「好きな木」を選ばせる。木を選んだ後、「わたしの  学校 、みなさんよろしく」で使用した自作の名刺を木のそばに置かせ、目印とさせる。その後、  学級経営の中に位置付けている自作カメラで「好きな木」を見付けた記念の写真(絵で表現)を写  させる。記念写真の中には自分も描かせる。写した写真は、年間を通じて製作していく来年度のカ  レンダーの6月の絵として添付させることにする。以後、継続して「わたしの木(好きな木)」を  観察させ、写真を撮りカレンダーにはり付けさせる。このような活動を通しながら、自分の成長や  季節の移り変わりを感じ取らせたい。 2.目標  ・校庭の樹木を見て廻りながら、それぞれの発想で「好きな木」を選ぶことができる。  ・「好きな木」とわたしを絵で表し、発表することができる。 3.展開 ------------------------------------------------------------------------------------------   学 習 活 動 と 内 容    指 導 上 の 留 意 点     授業分析の視点  ------------------------------------------------------------------------------------------  1.仁王小学校にどれだけの木 ・仁王小学校にある樹木の数を知らせ、数 ・樹木数が多いこ    があるか知る。       の多さに驚きを感じさせるとともに、樹木 ことに驚きを示す                  に関心を向けさせる。          ことができたか。   2.「木」から連想することを ・「木」から連想することを発表させる中 ・「木」から多く    発表し合う。        で、「仁王小学校にはどんな木があるのか のことを連想して    ・木の種類         な」という気持ちを持たせる。      発表することがで    ・木での遊びなど                          きたか。       3.本時の学習のめあてをつか ・校庭の樹木をみて廻り、「好きな木」を ・活動のめあてを    む。            選び記念写真を写すことが、本時の活動の とらえることがで     すきな木をえらび、きね  めあてであることを確認する。      きたか。         んしゃしんをうつそう                                                                                4.好きな木を選び記念写真を ・仁王小学校にはどんな樹木があるか観察 ・「好きな木」を    写す。           させながら「好きな木」を選ばせる。選ぶ 自分の観点で選ぶ                  観点は子どもの自由な発想にまかせる。  ことができたか。                  ・「好きな木」が決まったら、その木のそ                           ばに自分の名刺をおかせ、自己紹介させる                           ことにより、選んだ木を自分の木として確                 認させる。                5.写真を現像し(絵に表す) ・選んだ木と自分を記念写真に写させ、自             地図で位置を確かめる。   分とのかかわりを意識させる。                 ・写した写真を現像(絵に表す)させ、今                           日の日付を入れさせ、好きな木を決めた記                           念日とさせる。                                       ・選んだ木の位置を名前の札で地図上に示 ・好きな木の場所                  させることにより、敷地内での位置関係を を地図上に示すこ                  つかませる。              とができたか。    6.好きな木をわたしの木とし ・記念写真をもとに、自分の「好きな木」 ・積極的に発表し    て紹介し合う。       を紹介し合わせる。その際、その木を選ん ようとしていたか                  だ観点とその木がある場所を説明させる。                           ・「好きな木」を「わたしの木」として、                           これからも見ていくように意識付ける。            ------------------------------------------------------------------------------------------