印刷用紙:B4縦 1ページの行数:60 1行の文字数(半角で):110   −−以下 指導案本文−−   第1学年生活科学習指導案 日 時 平成8年10月1日(火)5校時 対 象 1年生3名(男子3名) 指導者 松本 祥子 1、単元名 「あきとあそぼう」 2、単元について (1)教材観 本単元は、目標の(2)「自分と身近な動物や植物などの自然とのかかわりに関心をもち、自然を大切にしたり、自分た ちの遊びや生活を工夫したりすることができるようにする。」を受け、主に、内容の(3)「近所の公園などの公共施設は みんなのものであることが分かり、それを大切に利用することができるようにするとともに、身近な自然を観察し季節の変 化に気づき、それに合わせて生活することができるようにする。」と(4)「土、砂などで遊んだり、草花や木の実など身 近にあるもので遊びに使うものを作ったりして、みんなで遊びを工夫することができるようにする。」に基づいて設定され ている。 本単元は、季節の変化に合わせて自分たちの遊びや生活を工夫したり、自然を大切にしたりすることができるようにする ことをねらいとしている。秋に実るものとして自分たちが栽培してきたダイズを取り入れ、それを地域に関連深いとうふに して味わう活動を通して秋を感じさせていきたい。また、秋の自然の中にどっぷりと浸かって遊んだり、木の葉や木の実を 自分たちで発見したり、探したり、集めたりする活動を通して、秋の季節を五感でとらえ、体全体で味わうことができると 思われる。さらに、木の葉や木の実などを使った製作活動では、子どもたちが自分なりの発想で、工夫して物を創り出す喜 びを味わうことができ、季節の変化に合わせて生活を楽しくしようということができると思われる。 (2)児童観 子どもたちは、これまでに学校探検や大平探検で校庭や地域にある草花・樹木、虫やカエルなどの小動物に親しみ、春や 夏の季節を感じてきている。また、花や野菜の栽培活動では、水やり、草取り、間引きなどの世話をしながら、成長の様子 を観察し、育てることの喜びも感じている。その中で、虫にこだわっている子、草花にこだわっている子など一人一人の興 味・関心の違いも見えてきている。 しかし、季節の変化には気づいても、それは漠然としたものとしてとらえている。秋になると樹々の葉が紅葉することは 知っていても、その葉にじかに触れ合ったり、植物の特徴を生かして楽しく遊んだりする経験が少ない。豊かな自然が身近 にありながら、体全体で季節を感じるという経験が少ないからだと思われる。 また、とうふについては、子どもたちのおばあさんが家で作っており、ダイズといえばとうふというように、子どもたち にとっては身近なものである。 (3)指導観 「あきをあじわおう」では、自分たちの育ててきたダイズを使ってとうふを作る。春にまいた小さなダイズが大きく成長し 秋になってたくさんの実をつける。その実を収穫して味わう。秋の実りを味わうことでも秋を感じさせたい。また、この地 域では、各家庭でダイズを使ってとうふやみそを作っているところが多い。子どもたちも作っているところは見ているよう である。そのとうふを自分たちで作って食べることは格別の思いがあると思われる。地域の人から作り方を見せてもらい、 分からない所を聞いたり、お家の人から聞いて調べたり、とうふパーティーに老人クラブの方々を招いたりして、自分の周 りの人に積極的にかかわりをもたせ、とうふ作りの活動を通して自分たちの身近かな地域に触れ合わせたい。 「あきをみつけよう」では、まず、校庭で秋探しをする。ここで子どもたちは、春とは違ったものを発見し、校外でも秋を 探したいという気持ちをもつと思われる。そして、春のように「がんくら」にでかけ、春や夏のときの違いから季節の変化 に気づかせていきたい。葉の色の変化、木の実、落ち葉の量、草の茂り方、秋の虫などいろいろな視点から季節を感じると 思うので、その気づきを大切に扱い、他の子にも広めていきたい。また、落ち葉などで全身を使って遊んだり、きれいな色 の葉やかわいい木の実を採集したりすることを通して、十分に秋にひたらせたい。 「木の葉や木の実であそぼう」では、木の葉や木の実の色、形、大きさ、手触りなど十分に感じとらせ、その特徴を生かし ておもちゃや飾り物を作るようにしたい。作っては遊び、遊んでは作るという繰り返しの中で、工夫して作る楽しさを実感 させたい。 (4)環境教育とのかかわり 環境教育で目指す児童像(1)「身近な自然に肌で触れ、自然のよさに気づき、自然の素晴らしさや不思議さに感動でき る子」にかかわっては、校庭や地域の秋を見つける活動を五感を通して行う中で、身の回りにありながら、見えていなかっ たことを新しく発見し、大平の秋の素晴らしさに改めて気づき、感動できる気持ちを育てていきたい。  また、(3)「身近な環境と自分の関わりを、具体的な活動や体験を通して考えることができる子」にかかわっては、栽 培したダイズを収穫して味わったり、木の葉、木の実を使って遊んだり、飾るものを作ったりする体験を通して、身の回り の植物が自分たちの生活を楽しくしてくれ、生活と深くかかわっていることに気づかせ、身近な大平の自然環境への親しみ を育んでいきたい。さらに、地域の人に教わったり、パーティーをいっしょに楽しんだりして、地域の人々と交流を深めて いくことで、身近な地域の文化や社会の出来事に興味・関心をもち、自分との関わりを考える素地を作っていきたい。 3、単元の目標 ◎季節の変化に合わせて自分たちの遊びや生活を工夫したり、自然を大切にしたりすることができるようにする。 <関心・意欲・態度>    ・秋の自然や遊びに親しんだり、収穫したものを味わったりして、進んで自分たちの生活を楽しむことができる。 <思考・表現> ・秋の草木や木の実などを使って遊ぶものを作ったり、みんなで遊びを工夫したりするとともに、秋の自然の様子を絵や文 などに表現することができる。 ・とうふ作りを通して自分と地域とのかかわりについて考えたり、とうふパーティーを工夫したりすることができる。 <気づき> ・秋になって変化した自然や身の回りの生活の様子に気づく。 4、単元の指導計画(20時間) +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |時| 小 単 元 | 目 標 (※は環境教育にかかわって)| 評   価 < 観 点 > | |間| | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 第1次 あきをあじわおう(10時間) | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふの作り方を教わろ|とうふの作り方を進んで取材することがで|○とうふ作りの方法、順序、道具に気をつ| | |う |きる。 |けて見学している。 <思考・表現>| | | | |○分からないことを進んで解決しようとし| |2| | |ている。 <関心・意欲・態度>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふの作り方を調べよ|取材したことや家でのとうふ作りの様子を|○取材したことをもとに、自分なりに工夫| | |う |参考にしながら、とうふを作る方法、順序|してとうふの作り方をまとめている。 | |2| |や使う道具をまとめることができる。 | <思考・表現>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふパーティーの計画|楽しいパーティーにするための内容、進め|○友達の考えも大切にしながら自分の考え| |1|をたてよう |方や会場作りなどを計画することができる|を話すことができる。 | | | |。 |<関心・意欲・態度> | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふパーティーの準備|自分なりに発表することをまとめ、協力し|○今までの栽培活動を振り返って、自分な| | |をしよう |て会場作りができる。 |りにまとめている。 <思考・表現>| | | | |○楽しいパーティーになるように進んで会| |2| | |場作りをしている。<関心・意欲・態度>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふを作ろう |※自分の育てたダイズを使って、友達と力|○とうふの作り方に関心をもち、進んでと| | | |を合わせてとうふを作り、植物が生活とか|うふ作りに取り組んでいる。 | | | |かわっていることに気づく。 | <関心・意欲・態度>| | | | |○とうふ作りの大変さやおもしろさに気づ| |2| | |いている。 <気付き>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |とうふパーティーをしよ|※友達と協力してパーティーを開き、とう|○友達と協力しながら、進んで楽しい会を| | |う(本時) |ふを味わったり、地域の人達と触れ合った|つくりあげようとしている。 | | | |りすることができる。 | <関心・意欲・態度>| | | | |○表現の仕方を工夫して発表することがで| | | | |きる。 <思考・表現>| | | | |○地域の人達との交流をとおして、自分と| |1| | |地域のかかわりに気づいている。 | | | | |<気付き> | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 第2次 あきをみつけよう(5時間) | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |校庭の秋を見つけよう |※校庭の秋を見つけ、自然の様子の変化に|○秋の自然に関心を持ち、進んで秋らしい| | | | 気づく。 |ものを見つけることができる。 | | | | | <意欲・関心・態度>| | | | |○自然の様子が変化してきていることに気| |1| | |づいている。 <気付き>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |がんくらで遊ぼう |※秋の自然と一体になって、友達と仲良く|○秋の自然にひたって、楽しんで遊ぼうと| | | |しながら、遊ぶことができる。 |している。 <意欲・関心・態度>| | | | |○自分なりの考えを生かして、秋の自然を| | | | |取り入れた遊びを工夫することができる。| |2| | | <思考・表現>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |がんくらの秋を見つけよ|※落ち葉や木の実ひろいをして、季節の移|○興味や関心をもって、秋の木の葉や木の| | |う |り変わりを楽しむことができる。 |実などを採集することができる。 | | | | | <関心・意欲・態度>| | | | |○落ち葉や木の実には、いろいろな形、大| |2| | |きさ、色があることに気づいている。  | | |           |                   |              <気付き>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | 第3次 木の葉や木の実で遊ぼう(5時間) | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |落ち葉で遊ぼう |※落ち葉を使って、秋らしい飾りを作るこ|○秋の様々な素材を利用した遊びに関心を| |2| |とができる。 |もち、進んで調べたり作ったりしようとし| | | | |ている。 <関心・意欲・態度>| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ | |秋のおもちゃを作ろう |※木の葉や木の実を使って、おもちゃを作|○秋の素材の特徴を生かして、自分なりに| | | |ることができる。 |工夫していろいろなものを作ることができ| | | | |る。 <思考・表現>| | | | |○木の葉や木の実などの特徴に気づいてい| | | | |る。 | | | | |○自分や友達の作った作品のよさや工夫点| | | | |について気づくことができる。<気付き>| |3| | | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ 4、本時の指導 (1)本時の目標 ・友達と協力して、楽しくパーティーをすることができる。 (2)環境教育とのかかわり ・手作りのとうふを味わったり、地域の人達と触れ合ったりすることをとおして、大平のよさを感じることができる。     (3)展開 +−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |過|   学 習 内 容 | 学 習 活 動 | 教 師 の 支 援 ・ 評 価 □ |準 備 等| |程 | | | | +−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ |つ|1、学習内容把握 |○本時の内容を知る。 |学習内容を知らせ、学習への意欲を高 | | |か| | |める。 | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |む| +−−−−−−+−−−−−−−+ ||楽しい会にしようという意欲が高ま|| | |3| | とうふパーティーをしよう | ||っているか。<行動観察> || | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | +−−−−−−+−−−−−−−+ | | | | |2、とうふパーティ|○とうふパーティーをする。 | | | | | ー開会 | | | | |か| | (1)はじめのことば |児童に役割分担をさせ、会を進めてい | | | | | |くが、時間的なことは司会の児童に助言| | |つ| | |する。 | | | | | (2)うた |会が楽しい雰囲気になるよう盛り上げ |伴奏テー| |ど| | |る。 |プ | | | | (3)かんげいのことば |今日来て下さった老人クラブの皆さん | | |う| | |に対する歓迎の気持ちが表れるように心| | | | | |を込めて話させるようにする。 | | |す| | (4)とうふ味じまん |とうふを食べてもらい、おじいさんや |とうふ | | | | |おばあさんにインタビュー形式で感想を|食器 | |る| | |聞くようにする。 |はし | | | | (5)発表 |発表のときは、声の大きさや速さに気 |調味料 | | | | ○今までの栽培活動で発見したこ |をつけて話すように助言する。 | | | | | となどを紹介する。 |自分の考えと友達の考えの違いを聞き |発表用紙| | | | (ダイズなどの野菜、朝顔) |取るように指示する。 | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | ||表現の仕方を工夫して発表すること|| | | | | ||ができたか。<発表> || | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | | | | | | | (6)みんなであそぼう |遊びに教師も一緒に参加し、みんなで | | | | | ○おじいさんやおばあさんから秋 |楽しむ雰囲気作りに努める。 | | |32| | の素材を使った遊びを教えてもら | | | | | | う。 | | | |ひ| | (7)感想発表 |一人ずつ今日のパーティーについての | | | | | |感想を話すようにする。 | | |ろ| | (8)おわりのことば | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | ||友達と協力しながら、進んで楽しい|| | |げ| | ||会を作り上げようとしているか。 || | | | | || <行動観察> || | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | |る| | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | | | | ||地域の人達との交流をとおして、自|| | | | | ||分と地域のかかわりに気づいている|| | |5| | ||か。<発表> || | | | | |+−−−−−−−−−−−−−−−−+| | +−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−+−−−−+ (4)評価 @単位時間のねらいに即して ・友達と協力して、たのしくパーティーをすることができたか。 A環境教育にかかわって ・手作りのとうふを味わったり、地域の人達と触れ合ったりすることをとおして、大平のよさを感じることができた    か。