印刷用紙:B5縦 1ページの行数:41 1行の文字数(半角で):80 連続する指導案3枚のうち1枚目         第5学年社会科学習指導案                        平成6年11月11日(金)                        第5学年 男7名 女5名 計12名                        授業者 室根村立上折壁小学校                                 淵 沢  聡 1.単元名   伝統に生きる工業 2.単元について   本単元では、「伝統的な技術を生かした工業が、原料や土地の条件・技術などを生か  し様々な工夫や努力を重ねおこなわれていることを理解するとともに、それによって作  られた伝統的工芸品の持つ意味について考えること」をねらいとしている。   児童は「1.日本の工業の様子」で、身の回りの工業製品を探したり、地域の工業生  産の様子を調べることを通して、日本の工業生産の特色や大切さについて学習し、工業  に従事する人々の様々な工夫や努力に気づいてきた。自分たちで学習の計画を立て、主  体的に課題解決に取り組めるようになったことから、まとめでも子ども達なりに考えて  工夫するなど、社会科学習への意欲も高まってきている。   指導にあたっては、まず身の回りの漆器を持ち寄りそれを見比べたり、家での使われ  方や保存の仕方に着目させ課題を設定する。次に急須台の『塗り』に挑戦させ、「作り  方」や「職人さんの工夫や苦労」などについて調べたい、という意欲を持たせる。そし  て丸三漆器の見学をし、個人やグループに分かれて、わかったことをわかりやすくまと  め発表会をする。最後にこの発表をもとにもとに近代工業製品と伝統的工芸品を比較し  それぞれの製品の持つ意味について考えさせ、単元のねらいにせまらせたい。   本時は、秀衡塗りの急須台をモデルに『塗り』に挑戦し、その体験を通して課題意識  を高めさせたい。 3.単元の目標 (1) 人間の技術を生かした伝統的な工業に関心を持ち、意欲的に調べようとする。                        (社会的事象への関心・意欲・態度) (2) 伝統的工芸品が、私たちの生活にどのような役割を果たしているか、考えること    ができるようにする。          (社会的な思考・判断) (3) 自分たちの課題について見学・調査したことをわかりやすくまとめ、紙しばいや    クイズなど、工夫して表現し発表できるようにする。                        (観察・資料活用の技能・表現) (4) 伝統的な工業にたずさわる人々は、原料や土地の条件・技術などを生かし、様々    な工夫や努力を重ねていることがわかるようにする。                        (社会的事象についての知識・理解) 印刷用紙:B4横 1ページの行数:59 1行の文字数(半角で):176 連続する指導案3枚のうち2枚目 ※単元名             3.伝統に生きる工業          ( 時数11時間 ) ※指導および評価の計画 +−−+−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |学習|主 題 と | | | | | 評  価  項  目  と  方  法 | | | |時| 主 な 学 習 活 動 | 資  料 |  児童への支援 +−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ |段階|     ね ら い| | | | |関心・意欲・態度| 思考・判断 | 技能・表現 | 知識・理解 | +−−+−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | |1伝統に生きる工業 | |1.自分たちの身の回りの塗り物 |持ち寄った |○プラスチックのものと|身の回りの伝統的|感想や疑問をもと|塗り物について調| | | |   〜課題作り〜 | |(お椀や皿など)を持ち寄り、 |   塗り物|比べさせたり、家での使|工芸品に、目を向|に、学習課題を作|べてきたことを発| | |つ | | |感想や疑問を発表し合い、学習| |われ方や保存の仕方につ|けようとする。 |る。 |表する。 | | | |●身の回りの伝統的工| |課題を設定する。 | |いて調べてきたことを発|(発言,態度) |(発言,ノート)| | | | |芸品に関心を持ち、学| |+−−−−−−−−−−−−+ | |表し、秀衡塗に着目させ| | | (発言) | | |か |習課題を設定する。 |3||秀衡塗りの秘密を知ろう | | |る。 | | | | | | | | |+−−−−−−−−−−−−+ | | | | | | | | | | | | |○自分で実際に塗ってみ |塗りに挑戦し、意|自分なりの課題を| |秀衡塗りの良さ、| |む | |本|2.急須台の塗り物に挑戦し、課 |急須台モデル |ることで、漆器の良さや |欲的に課題を発見|作る。 | |作る難しさに気づ| | | |時|題意識を高める。 |木地 |作ることの難しさを体感 |しようとする。 |(課題カード, | |く。 | | | |2| | |させる。 |(発言,態度, |     発言)| |(発言, | | | |−| | | |  課題カード)| | |  課題カード,| | | |11|3.課題の予想をし、学習計画を | |○原料・土地の条件を生 | |解決のための方法| |  評価カード)| | | | |立てる。 | |かしている、という点に | |を考える。 | | | | | | | | |も目を向けるよう支援す | |(発言,ノート)| | | | | | | | |る。 | | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−− | |2自分たちの課題を調 | |4.丸三漆器工房の見学をする。|カメラ,メモ|○見学の際は、主体的な |意欲的に調査活動| |話を聞きながら、| | | |べる活動 | |(予想される課題) |カセット |見学ができるよう、それ|し、課題を解決し| |要点をまとめてメ| | |調| | |  秀衡塗りの作り方の手順 |ビデオ |ぞれの課題や予想、見学 |ようとする。 | |モをとる。 | | | |●自分たちの課題に向| |  職人さんの工夫や努力 |パンフレット|の観点を明確にさせる。 |(メモ,態度 | | (メモ) | | | |かって追究をする。 |2|  秀衡塗りのおこったわけ |教科書 | |  評価カード)| | |伝統的な工業にた| | | | | (使われている材料) |副読本 | | | | |ずさわる人々のい| | | | |  製品のゆくえ |電話 | | | | |ろいろな工夫や努| | | | |  製品の種類 | | | | | |力に気づく。 | | | | | | | | | | |(児童発表資料,| |べ |3調査活動のまとめ | |5.調べたことを整理し、個人や|VTR |○紙しばい・クイズなど |調べたことを工夫| |調べてわかったこ|  評価カード)| | | | |グループごとにいろいろな表現 |(製作工程)|まとめの方法を工夫させ |しながらまとめよ| |とを、工夫してま| | | |●調べたことを、工夫| |方法でまとめる。 | |る。 |うとする。 | |とめる。 | | | |してまとめる。 |3| | | |(児童発表資料)| |(児童発表資料)| | | | | | | | | | | | | | |4発表会 |6.自分のテーマについてわかり|VTR |○VTRから、工房で働 | |友達の発表の良さ| | | | | | |やすく発表する。 |(職人さん |く人の苦労や努力だけで | |に気づく。 | | | |る |●それぞれの課題が解| | |   から) |なく、喜びも感じ取らせ | |(態度,感想) | | | | |決できるような発表を| | | |る。 | | | | | | |する。 |1| | | | | | | | +−−+−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ | |5まとめ | |6.日本各地の伝統工業について|教科書 | | |伝統的工芸品が生 | | | |ま | | |調べる。 |資料集 | | |活の中で、どんな | | | | |●伝統工業と自分たち| | |百科事典 | | |役割を果たしてい | | | |と |のくらしとの関わり、| | | | | |るのか考える。 | |伝統的工芸品の良| | |またその工芸品の持つ| |7.近代工業・伝統工業それぞれ |教師補助資料 |○いくつかの観点で表に |意欲的に話し合い|(発言, |観点を決め、近代 |さがわかる。 | |め |意味について考える。|2|の特長について話し合ったり、 | |整理しながら、それぞれ |に参加しようとす |  評価カード)|・伝統工業製品の |(発言, | | | | |自分なりに一覧表を作成しなが | |の特長が明確にわかるよ |る。 | |それぞれの特長を |  評価カード)| |る | | |ら、伝統的工芸品の持つ意味に | |うにさせる。 | (発言) | |表にまとめる。 | | | | | |ついて考える。 | | | | | (一覧表) | | +−−+−−−−−−−−−−+−+−−−−−−−−−−−−−−+−−−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+−−−−−−−−+ 印刷用紙:B5縦 1ページの行数:41 1行の文字数(半角で):80 連続する指導案3枚のうちの3枚目 5.本時の学習          (2/11時間) (1)本時の目標   ○秀衡塗りの急須台をモデルに、『塗り』に挑戦することにより、自分なりの課題を   持つことができるようにする。 (2)本時の展開 +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ |段| 学習活動と学習内容 | 資料 |  児童への支援 | 評価の視点 | |階| | |  (◎は支援) | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |1.本時のめあてを確認|急須台 |◎『塗り』の体験をする|+−−−−−+| |つ| する。 | |ことにより、意欲的に課||本時の学習|| | |+−−−−−−−−−+|木地 |題作りができるようにす||に意欲を持|| |か||急須台ぬりに挑戦し|| |る。 ||つことがで|| | ||自分なりの課題を見|| | ||きたか || |む||つけよう || |◎木地,急須について、|+−−−−−+| | |+−−−−−−−−−+| |若干の説明をする。 | (態度) | | | | | | | |5| | |・観察し易いように、座| | |分| | |席の位置を工夫する。 | | +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ | |2.急須台の『塗り』に|急須台 |・色については限定する| | | | 挑戦する。 | |が、塗料については子ど| | |調| |木地 |も達に選ばせる。 | | | | | | | | | | | |・塗り方の助言等はせず| | | | | |子ども達なりに考え塗ら|+−−−−−+| |べ| | |せることにより、色々な||秀衡塗の良|| | | | |感想や疑問を導きだした||さ、作る難|| | | | |い。 ||しさを感じ|| | | | | ||ることがで|| |る| | |・作品はゆとりの時間を||きたか。 || | | | |使って完成させるように|+−−−−−+| | | | |する。 |(態度,発言)| | | | | | | | |3.塗ってみての感想を|(急須)|◎課題作りへつながる部| | |35| 発表し合う。 | |分なので、感じたことが| | |分| | |より明確になるような補| | | | | |助発問をする。 | | | | | | | | | | | | | | | | | | | | |調|4.自分がこれから調べ|課題 |・3で出た感想をもとに|+−−−−−+| | | ていきたいことを課題| カード|課題作りに取り組ませる||課題作りに|| | | カードに書き、発表す| | ||意欲的に取|| | | る。 | |◎机間巡視をし、課題を||り組むこと|| |べ| | |作る際の視野を広げられ||ができたか|| | | | |るよう助言する。 |+−−−−−+| | | | | |(態度,発言)| | | | | | | |る| | | |+−−−−−+| | |5.調べたいことを、い|紙板書 |◎観点ごとにまとめ、今||自分なりの|| | |くつかの観点にまとめる| |後の学習に見通しが持て||課題を作る|| |37| | |るようにする。 ||ことができ|| |分| | | ||たか || | | | | |+−−−−−+| | | | | |(課題カード)| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ |ま|6.評価カードを書き、|評価 |・2〜3人に発表させ、|+−−−−−+| |と| 本時のまとめをする。| カード|次時への意欲を高める。||次時の学習|| |め| | | ||に意欲を持|| |る| | | ||つことがで|| | | | | ||きたか。 || |5| | | |+−−−−−+| |分| | | |(評価カード,| | | | | |    発表)| +−+−−−−−−−−−−−+−−−−+−−−−−−−−−−−+−−−−−−−+ (3)板書計画 +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ |+−−−−−−−−+ +−−−−−−−−−−−−−−−+ | || 急須台ぬりに挑| | これから調べていきたいこと | | ||戦し、自分なりの| +−−−−−−−−−−−−−−−+ | ||課題をみつけよう|<作り方><工夫や><材料に><製品の> | |+−−−−−−−−+       努力   ついて  ゆくえ | | 感想 +−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+| |・おなじような色にならない−−+−−−−+−−−−+−−−−+| | ・持った感じが全然ちがう−−+−−−−+−−−−+−−−−+| | ・木目がみえてしまう−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+| | ・ +−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+| | +−−−−+−−−−+−−−−+−−−−+| +−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−+ (4)座席表 (5)評価カード